セッションⅡ
新しい心筋血流製剤99mTc-methoxyisobutyIisonitrile(MIBI)
の臨床的評価
外山貴士瀞中島鉄夫瀞松下照雄※
小鳥輝男糯山本雅之瀞※清水寛正※※松下清水 石井
照雄※寛正※灘 李鍾大学※原 晃辨 靖※
〔はじめに〕
従来心筋血流の核医学的評価には201Tlが用い られてきたが、近年99mTc標識の心筋血流イメー ジング製剤が開発されてきており話題となって いる。今回我々はそのうちの一つである99ImTG methoxyisobutylisonitrile(以下MIBI、第一ラ ジオアイソトープ社提供)の第2相臨床治験に参 加する機会を得たのでその結果につき報告する。
〔対象と方法〕
対象は虚血,性心疾患15例(うち心筋梗塞の既往 をもつもの6例,PTCAやCABG後3例)心筋 症3例,弁膜疾患2例,正常2例の計22例で、こ のうち運動負荷と安静時の両方が施行できたのは 11例,安静時のみが10例,運動負荷のみが1例で ある。運動負荷TlとMIBIはともに自転車エル ゴメータを用いた多段階負荷のピーク時にTlは 111MBqMIBIは370ないし740MBqを投与し 約1分間運動を継続した。MIBIは約1時間後と 2時間後に180゜32方向,1方向20秒でSPECT を施行。Tlは5分後と3時間後に180.32方向,
1方向40秒でSPECTを施行した。安静MIBIは 安静時にMIBI370ないし740MBq投与し約1 時間後と2時間後に同様にSPECTを施行した。
判定は心筋を前壁,中隔,下壁,側壁,心尖の5 つの区域に分け、2名の判定医がそれぞれの区域 について1(正常)から5(異常)の5段階にス コア化した。Equivocalな場合は3とした。
〔結果〕
画質については全例でMIBIのほうが比較的短 時間でより優れた画質が得られた。MIBIの1時 間後像と2時間後像はほぼ同じような像を呈した。
表lに75%以上の狭窄を有する虚nJ性心疾患'1例 と正常冠動脈2例の計13例についてTlとMIBI の病変枝検出能を比較したものを示す。いずれの 枝についてもsensitivity,specificityとも両者は ほぼ同等と考えられた。表2は患者ごとの病変検 出率を比較したものである。Sensitivityは両者
とも82%と良好であり、specificityはTlで1Fリ falsepositiveと判定されたため低くなった。表 3は区域ごとのTlとMIBIの ̄致率を示したも のである。ただしスコア1と2を正常,3を equivocaL4と5を異常としている。両者の ̄致 率は91%とよく一致している。MIBIで正常、Tl でequivocalと判定された区域が7区域とやや多 い傾向があった。図lは68歳の女`性でLADに90
%の狭窄を認めた狭心症の例で、上からExTl DelayTl,ExMIBLRestMIBIのlllHで長軸矢状断 像を並べたものである。Tlでは前壁から心尖の 虚血が明らかであるが、MIBIは心尖部に虚血が あるかなという程度である。図2は51歳女性の短 軸断層像で、上段のTlでは前壁から中隔に虚血 があるようにみえる。しかしMIBIでは正常と判 定された。冠動脈造影ではintactであり負荷時心 電図でも有意な変化はなく、一応Tlのfalseposi tive例と考えられた。
〔考案〕
99m1Tc-MIBIは冠動脈血流に比例して心筋にと りこまれ長時間留まるという`性質を有し、99mTc のエネルギーや半減期からも従来の201Tlよりも SPECTに適した薬剤として期待されている。今 回の検討では虚血性心疾患の検出率はTlとほぼ 同等で、区域の判定一致率も高く諸外国の文献と 一致した。1例ではTlの方がより明瞭に虚血を 描出したが、これはMIBIの心筋へのextraction fractionがTlよりも低いことが関係しているの かもしれない。また1例ではTlで偽陽性となっ たが、これは軟部組織でのTlの吸収の影響と推 察された。このようにTlとMIBIの所兄に乖離 がみられる場合があり、今後多数の症例での検討 が必、要と思われる。
※福井医科大学放射線科
※※同第一内科
13-
Detectionofindividualvessellesions
*Sensitivity
(l3patients)*Specificity
▲表1
DetectionofCADU3patients)
CAG
ComparisonofMIBIandTLSegmentalanalysis.
(、=l6522patients)
CAG
al
sensitivity82%
specificity100%
82%
50% Agreement;150/165(91%)
▲表2 ▲表3
に:::_二
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