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動脈硬化性疾患における組織Lp(a) 1) 閉塞性動脈硬化症における動脈壁組織Lp(a)値の検討 2) 腹部大動脈瘤における動脈壁組織Lp(a)の検討

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Academic year: 2021

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Title

動脈硬化性疾患における組織Lp(a) 1) 閉塞性動脈硬化症に

おける動脈壁組織Lp(a)値の検討 2) 腹部大動脈瘤における

動脈壁組織Lp(a)の検討( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

荒川, 博徳

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1118号

Issue Date

1997-05-21

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15154

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 荒 川 博 徳(愛知県) 博 士(医学) 乙第 1118 号 平成 9 年 5 月 21日 学位規則第4条第2項該当 動脈硬化性疾患における組織Lp(a)

り閉塞性動脈硬化症における動脈壁組織Lp(a)値の検討

2)腹部大動脈癌における動脈壁組織Lp(a)の検討

(主査)教授 贋

(副査)教授 藤 原 久 義 教授 安 田 圭 吾 論 文 内 容 の 要 旨 目 的 リボ蛋白(a)[Lp(a)]は動脈硬化性疾患の独立した危険因子であるとされている。閉塞性動脈硬化症 (arteriosclerosisobliterans,以下ASO)および腹部大動脈癌(abdominalaorticaneurysm,以下AAA)は. その形態が相反するにもかかわらず.原因が動脈硬化であるとされているため.その発症にLp(a)が関与して いると考えられる。しかしながら両疾患における組織中のLp(a)の測定ならびにそれと血清値との相関を検討 した報告はない。 そこで,まず両疾患例のLp(a)の血清濃度.病変動脈壁濃度を測定し,これらの比較を行った0さらに・組 織標本にて免疫組織染色を行い,Lp(a)の存在部位を観察した。 対象と方法 (1)血清Lp(a),コレステロール.トリグリセリドの測定:ASOは19例で,年齢は44∼78才(平均66歳) であり,性別は男性17例,女性2例である。AAAは14例で,年齢は55∼84才(平均72歳)であり,性別は 男性11例,女性3例であった。術前に高脂血症の治療薬の投与を受けている例はなかった。 術前空腹時に採血し,血清を分離した。なお血清脂質比較の対照として老人健診で得た値を用いた。対照の年 齢は平均72歳,男性153人,女性47人である。 (2)病変動脈壁組織のLp(a)・コレステロー.ル・トリグリセリドの測定‥ASOのうち9例0年齢は44∼78 (平均66)鼠性別は男性8例,女性1例であった。術前の動脈造影で75%以上の狭窄を有意とした。術中に動 脈硬化性の狭窄または閉塞を確認したうえ組織標本として採取した。AAAは9例。年齢は62∼81(平均70)歳, 性別は男性7例.女性2例であった。組織標本は術中に動脈癌壁を採取した。そしてHoffらの方法に従い両疾 患の組織中脂質の抽出および測定を行った。組織に付着した血液を洗浄除去した後,外膜を除去した。組織片の 重量を計り.1-2mJの細片とし,500iLlのphosphate-bufferedsaline(PBS)液中で4℃にて18時間撹伴した0 さらに遠心(3,000g,15分間)を行い,その上清の一部を取りbuffer分画とした。沈澱した組織はさらに detergentである1%TritonX-100液中にてホモジナイズし,超遠心(100・000g・1時間)を行い・その上清を detergent分画とした。これら両分画中のLp(a),コレステロール,トリグリセリド値を測定した。 (3)組織標本のapo(a)染色:染色方法はavidin-biotin-PerOXidasecomplex(ABC)法にて行った。抗 apo(a)抗体を精製する際に過剰のプラスミンと反応させ,抗apo(a)抗体とプラスミノーゲンとの反応を抑 制しておいた。 統計処理法にStudent,sttestおよびregressionanalysisを用いたoまた結果の数字は平均値±標準偏差で 表した。 結 果 (1)血清Lp(a),コレステロール,トリグリセリド:a)ASOと対照の比較;Lp(a)は対照では14・6± 13.6mg/dl,ASOでは26.5±20.8mg/dlであり,ASOでは対照に比べ血清Lp(a)値が有意(p<0・01)に

(3)

一101-高値であった。コレステロールは対照では187.6±30.5mg/dl.ASOでは196.8±25.6mg/dlで有意差を認め なかった。トリグリセリドは対照では110.9±59.6mg/dl,ASOでほ170.9±77.9mg/dlで,後者で有意(p <0.01)に高値であった.b)AAAと対照の比較;Lp(a)はAAAでは53.2±60.8mg/dlであり,対照に 比べ血清Lp(a)値が有意(p<0.001)に高値であった。コレステロールはAAAでは198.4±33.5mg/dlで 有意差を認めなかった.トリグリセリドはAAAでは140.4±49.7mg/dlで有意差を認めなかった。 (2)組織Lp(a).コレステロpル,トリグリセリド:a)ASO;Lp(a)はbuffer分画が7.93±4.64ng/ mg.detergent分画が13.98±10.89ng/mg,合計21.91±15.16ng/mgであった・組織Lp(a)において両 fractionともそれぞれ単独では相関はないが.両fractionの総和は血清Lp(a)値とY=10.443+0.47Ⅹ;r2 =0.635(X:血清Lp(a)値,Y:両fracrionの和,p<0.05)と有意の相関があった。コレステロールおよ びトリグリセリドにおいては,いづれも血清値と組織値の間に有意の相関は認めなかった。また血清と組織にお いて,それぞれLp(a)とコレステロールあるいはトリグリセリドとの有意の相関は認めなかった。b)AAA; Lp(a)はbuffer分画において23.2±18.3ng/mg,detergent分画において26.6±22・9ng/mg,合計49.8± 39.2ng/mgであった.buffer分画でr2=0.69.p<0.01,detergent分画でr2=0.74.p<0.01であり,両分 画ともそれぞれ単独でも相関があり.かつ両分画の総和も血清Lp(a)値とY=16.46+0.54X;r2=0.79(X: 血清Lp(a)値,Y:両fractionの机p<0.01)と有意の相関を認めた。コレステロールおよびトリグリセリ ドにおいてはt いづれも血清値と組織値の間に有意の相関は認めなかった。 (3)組織標本のapo(a)染色:ASOは血清Lp(a)値92.7および32.3mg/dlの各l例において行った。 対照の平均値±2×標準偏差を基準とすると,高値である前者では内皮下層と肥厚した内膜中間部において,細 胞外基質が帯状に明瞭に染色されていた。しかし基準範囲内である後者では全休的に染色は不明瞭であった。中 膜および外膜は染色されなかった。AAAは37.3および10.9mg/dlの各1例において行った。前者では内皮下 層と内膜中間部において,細胞外基質中に帯状に明瞭に染色されていた。しかし後者では全体的に染色は不明瞭 であった。また両者とも中膜および外膜ではほとんど染色されなかった。 結 論 (1)血清Lp(a)値は,ASO症1札 AAA症例ともに対照に比して有意に高値を示した。 (2)血清Lp(a)値と病変動脈壁組織Lp(a)値は.ASO症例,AAA症例ともに有意な正の相関関係を認め た。 (3)免疫組織染色においては,ASO症例において,血清Lp(a)の高値例ではその肥厚内膜にapo(a)が多 く,低値例では少なかった.また,内皮下層と内膜中間部にapo(a)が多かった。AAA症例でも同様であった。 論文審査の結果の要旨 申請者 荒川博徳は.同じ動脈硬化性疾患でありながら,形態が相反する閉塞性動脈硬化症並びに腹部大動脈 癖症例における組織中のリボ蛋白(a)の検討から血清中のそれと相関することを明らかにした。この新知見は 両疾患の動脈硬化性発生機序の解明に少なからず寄与するものと認める。 [羊論文公表誌] 1)閉塞性動脈硬化症における動脈壁組織Lp(a)値の検討 平成7年3月発行 脈管学35(3):161∼166 2)腹部大動脈瘡における動脈壁組織Lp(a)の検討 平成8年11月発行 日心外会誌25(6):359∼363

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