CFRP 主ケーブル超長大吊橋の構造特性と経済性
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(2) I-A187. 4. 動的耐風安定性 CFRP 主ケーブルは軽量であり,それ. 62000. が利点である反面,そのことにより耐風安定性が損なわれ. 60000. ケーブル張力. る.図-3 は連成フラッター解析結果を示したものであり,. 58000 56000. 耐風安定性の低下が確かめられた.鋼に比べ,CFRP は全. CFRP(100) CFRP(110) CFRP(120) CFRP(130) CFRP(140) CFRP(150) 鋼. 54000. ての場合に耐風安定性が大きく低下し,CFRP(140)を除け. 52000. ば,CFRP(100)から CFRP(150)へと軽量になるにつれ耐風安. 50000. 定性が低下し,耐風安定性が主ケーブルの死荷重(質量)に (tf) 48000 46000. ほぼ依存していることがわかった.. 44000. CFRP(140)のみが特異な結果を示したことに関しては,. 42000. 質量との関係からは説明出来ず,また,ねじりやたわみの 図-2 活荷重載荷時(全径間載荷)の主ケーブル張力. 振動数の変化を調べた結果からも原因は把握できなかった.. 0.60. そこでモード寄与率を比較した結果,CFRP(140)に特徴が 対数減衰率. これらの結果より,耐風安定性は主ケーブルの質量にあ る程度の相関関係を示すが,微妙なバランスの狂いにより 寄与するモードの組み合わせが変化することによっても大. 0.40 0.30 0.20. きく耐風安定性が低下する可能性があると予測された.. 0.10. なお, ここでは省略するが,別項 4)で報告したように CFRP. 0.00. 主ケーブルを用いた場合であっても適切な耐風安定化策を 施すことにより,6 種類全てフラッター限界風速 76m/s 程. -0.10. 度まで耐風安定性を向上させること. -0.20. 特性を生かせば,架設費を縮減でき. P( 15. 0). 0) P( 14. CF R. CF R. 0). 0). P( 13 CF R. CF R. 0) P( 14. P( 15 CF R. P( 13 CF R. CF R. 0). 0). 0). 0.00 P( 12. 0.00. CF R. 0.20. 0). 0.20. P( 11. 0.40. P( 10. 0.40. CF R. 0.60. 鋼. 0.60. 0). 0.80. 0). 0.80. P( 12. 計したものであり,CFRP の軽量の. 1.00. CF R. 示す.総工費は架設費と材料費を合. 1.00. 0). かる総工費を比較した結果を図-4 に. 1.20. P( 11. た,純粋に主ケーブル工事のみにか. 80.0. b) 15 倍の場合. 1.20. CF R. 大きく縮減できると予想された.ま. 60.0. 1.40. 鋼. アンカレイジや基礎にかかる費用を. 40.0. a) 10 倍の場合. P( 10. ーブル最大張力が大幅に低減され,. 20.0. フラッター限界風速 (m/s). 1.40. CF R. は,CFRP を用いることにより主ケ. 0.0. 図-3 風速-減衰曲線 鋼を基準とした時の総工費の比率. が可能であることを確かめている. 5. 経済性 図-2 に示した結果から. CFRP(100) CFRP(110) CFRP(120) CFRP(130) CFRP(140) CFRP(150) 鋼. 0.50. 見られ,これが耐風安定性の低下の原因と考えられた.. 図-4 材料費 10 倍または 15 倍の場合における総工費の比率. ると予想し,単位体積当りで CFRP は鋼の場合の半分として算出した.また,材料費は現在,単位重量当りでみると,CFRP は鋼の 20 数倍を超えて いるが,ここでは 10 倍または 15 倍の 2 通りを考えた.この図から,材料費が 15 倍までになると経済性の面で 競合するようになり,10 倍までになると CFRP は 6 種類全てで経済的となることがわかった.. 6. あとがき 鋼主ケーブルと比べ,CFRP 主ケーブルでは静的構造特性においてやや劣る点はあるものの,大き な問題はみられず,動的耐風安定性についても低下するが,適切な耐風安定化策を施すことによりフラッター限 界風速 80m/s 弱まで耐風安定性を向上させることができた.経済性についても,単位重量当りで CFRP の価格が 鋼の 15 倍程度になると主ケーブル総工費のみでも競合するようになることがわかった.. 参考文献 1) 前田・森園・中村・江口・藤野:新素材(FRP)超長大吊橋の構造特性と経済性,構造工学論文集,Vol.46A,2000. 2) 江口・前田・森園・中村・藤野:超長大吊橋メインケーブルへの CFRP の適用に関する 2,3 の考察,第 1 回 FRP 橋梁に関するシンポジウム論文集,2001. 3) 前田・森園・中村・江口・藤野:長大,超長大 CFRP 主ケーブル吊橋の経済性と耐風安定性,第 1 回 FRP 橋梁に関するシンポジウム論文集,2001. 4) 重岡・前田・中村・森園・江口・藤野:CFRP 主ケーブル超長大吊橋の構造的耐風安定化策,第 56 回年次学術講演会講演概要集,2001.. -375-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).
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