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補修は支点上の垂直補剛材から桁端部側を対象範囲とした

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Academic year: 2022

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キーワード 鋼橋、腐食、補修、CFRP、載荷試験、計測

連絡先 〒810-0073福岡市中央区舞鶴 1-2-22 西日本高速道路エンジニアリング㈱ 調査設計部092-771-1434

CFRPシートによるけた端部の腐食補修に関する実橋載荷試験

西日本高速道路 非会員 岩尾 省吾 今村 壮宏 西日本高速道路エンジニアリング九州 正会員 ○山口 弘信 荒巻 真二 日鉄コンポジット 正会員 小林 朗 川崎重工業 正会員 大垣 賀津雄 1.はじめに

腐食により断面欠損した鋼部材の補修方法として、当て板補修や部材取り替えなどの大掛かりな対策が行われて いる。しかしながら、鋼橋桁端部の補修に関して、できる限り現場作業を省力化し、致命的な損傷に至る前に簡易 に補修することが可能な工法が求められている。

近年注目されている炭素繊維強化プラスチックシート(以下、CFRPシート)を用いた補修工法1)は、従来の鋼 部材補修工法と比べて、溶接による熱影響やボルト孔欠損がなく、制約のある施工空間で人力施工ができるなどの 特徴がある。補修・補強事例としては,トラス橋の弦材やアーチ橋のアーチリブ部材の補強として用いられている が、桁端部の腐食に対する断面欠損補修に採用した事例はなく、その補修効果について把握できていない。

そこで、本論では、補修した実橋梁を対象に載荷試験を実施し、その補修効果について検証を行った。

2.CFRPシートによるけた端部の腐食補修

対象橋梁は、長崎自動車道の鳥栖ICに位置するランプ橋であり、補修対象は掛違い橋脚(P1)上のG3桁の桁端 部である(図-1)。損傷状況は、図-2 に示すとおり、伸縮装置からの漏水により、支点上のウエブ、垂直補剛材や 下フランジの溶接線周辺が腐食し断面欠損している。補修は支点上の垂直補剛材から桁端部側を対象範囲とした。

CFRPシート補修は、腐食欠損部に不陸修正としてエポキシ樹脂パテ材を充填した後、CFRPシートをエポキシ樹脂 接着剤で貼付け、最外層にアラミド繊維強化プラスチックシートを貼付けて仕上げ塗装を行うものである。 CFRP シート貼付け概略図を図-3に示す。補修に用いたCFRPシートの貼付層数は、腐食による断面欠損量とCFRPシー トの鋼換算断面積(樹脂を除く繊維のみの断面積)が同等以上になるように設定した。腐食減量に対して、本来の 耐力程度まで回復させるためには高弾性型CFRPシート(目付量300g/㎡,ヤング係数640kN/ mm2)をウエブ-下 フランジ部と垂直補剛材-下フランジ部に対して、それぞれ3層が必要となった。

図-2 損傷状況 図-3 CFRP シート補修概要図 図-1 対象橋梁および補修位置

G1 G2 G3

7,625

360 正面図

二方向アラミド繊維保護シート 10 100

110

248 側面図(内側、外側)

190 200 炭素繊維シート 垂直補剛材

下フランジ

単位:㎜

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑7‑

CS2‑004

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3.計測方法

CFRP シートによる補修効果の検証として、試験車両を走行させ補修前後の動的ひずみを計測した。ウエブの計 測位置を図-4に示す。ひずみ計測は、補修前後で同位置での計測が必要であることから、下地ケレン後にウエブと 垂直補剛材にひずみゲージを貼付け補強前のひずみ計測を実施した。全てのひずみゲージを残したままCFRPシー トの貼付けを行い、補強後のひずみ計測は同じゲージを用いた。ゲージ方向はCFRPシートの繊維方向と同様に鉛 直方向とした。また、試験車両は重量約225kNの散水車で約20km/hで走行した(図-5)。計測は、CFRPシート補 修前の状態(ケース1)、補修後の状態(ケース2)について行った。

4.計測結果

各計測位置の補修前後を示すケース1と2の結果を図-6および図-7に示す。図中の応力度は、鉛直方向圧縮応力 度である。この結果から、ウエブのCFRPシートの補修範囲は補修前に比べて応力が低減している。その低減効果 は5~39%程度(平均19.3%)、鉛直応力で約0.5N/mm2であることがわかった。また、補修効果は垂直補剛材近傍 よりウエブ最縁端に近い箇所(計測位置3、6)、下フランジに近い箇所が大きくなる傾向にある。

5.まとめ

計測結果よりCFRPシートによる腐食補修の効果が確認できた。その補修効果は、主げたウエブで平均19%程度 の補修効果があった。本補修工法は施工管理が容易にでき、狭小部の施工も十分可能なため、今回の補修箇所のよ うな軽微な腐食に対して、効果的な補修工法といえる。

参考文献

1) 杉浦江,小林朗,稲葉尚文,本間淳史,大垣賀津雄,長井正嗣,:鋼部材腐食損傷部の炭素繊維シートによる補修技術に関 する設計・施工法の提案,土木学会論文集FVol.65No.1pp.106 - 118, 2009.

最下段CFRP 下2列目CFRP 上2列目CFRP 最上段(無補強)

1,4,7,10 1,4,7,10補修前 2,5,8,11 補修後 2,5,8,11 補修前 補修後 3,6,9,12 3,6,9,12 補修前 補修後

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 応力度(N/㎜2)

高さ方向位置

橋軸方向位置

図-6 CFRP 補修による応力低減効果 図-7 CFRP 補修による応力低減率 図-4 ひずみゲージ貼付位置

レーマーク

測定箇所 1000 3500

2500

G1 G2 G3

(単位:㎜)

図-5 試験車両走行位置 ウエブ外側 (単位:㎜)

最上段 無補修 上 2 列目 CFRP

下 2 列目 CFRP 最下段 CFRP

最下段CFRP 下2列目CFRP 上2列目CFRP 最上段(無補強)

1,4,7,10 2,5,8,11 3,6,9,12

-5%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

補強効果

(低減応力/

補強前応力)

高さ方向位置

橋軸方向位置

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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CS2‑004

参照

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