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図 2 住吉城東地区の排水機場および排水路

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Academic year: 2022

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(1)【Ⅱ-12】 氾濫シミュレーションモデルを用いた徳島市の内水被害軽減策の検討 徳島大学 学生会員 ○田崎創志 徳島大学. 正会員. 田村隆雄. 徳島大学. 正会員. 武藤裕則. 1.研究の背景と目的 徳島市では,降雨は地表面を流れた後,開水路や下水 路へ流入し,そのまま堤外地へ,または末端に設置され た排水機場により堤外地へ排水される.しかし,近年は 台風や局所的集中豪雨などが増加傾向にあり,このよう な大雨は開水路を溢水し,堤内地に浸水被害をもたらす 内水氾濫が発生する.内水氾濫の対策にはバイパス管の 設置や排水機場の排水能力増強などがあるが,どの対策 をどの場所に施すか,定量的な手法が求められている. このような現状から,徳島大学が開発した基礎モデルを もとに,徳島市のような下水道未整備地域で内水氾濫解 析が可能な氾濫シミュレーションモデルが開発された (図 1) .そこで本研究では,徳島市においてこの氾濫シ. 図 1 氾濫シミュレーションモデルのイメージ図. ミュレーションモデルを用いた定量的評価および考察を目的とする. 2.氾濫シミュレーションモデルと解析条件 本研究で使用する氾濫シミュレーションモデルは 図 1 に示すように,地表面,開水路,下水路の 3 個 のサブモデルから構成されている.対象領域の地盤 高,土地利用,建物占有率等の情報を入力後,任意 の降雨波形を与えると,解析結果として,1 時間ご との浸水深や対象期間内の最大浸水深,湛水量を表 示できる.最大の特徴は降雨を開水路や下水路によ って排水している地域での氾濫解析が可能であるこ とと,対象領域や降雨波形等のデータ入力から解析 結果を表示するまでが簡易的なことである. 本研究の解析対象地区は図 2 に示す徳島市の住吉 城東地区で,解析対象降雨は平成 23 年台風 15 号に. 図 2 住吉城東地区の排水機場および排水路. よる大雨(平成 23 年 9 月 20~21 日に徳島地方気象台. 徳島観測所で観測)の降雨波形を用いた.内水被害の軽減策として,徳島市においては,昭和 20 年代から現在 に至るまで排水機場の整備実績があり,毎年市内のいたるところに排水機場の新設や既存の排水機場の排水能 力増強が行われてきた.そこで本研究では,氾濫シミュレーションモデルを使用した内水被害軽減策の有効性 について議論するために,排水機場の排水能力を増強したときのシミュレーション結果を考察する.まず,現 状の排水能力で解析を行い,次に住吉城東地区内の排水機場全 7 ヶ所について 1 基ずつ増強し,住吉城東地区 での現状と各排水機場増強の計 8 シナリオを解析した.増強量は,徳島市のこれまでの排水機場の整備状況や 住吉城東地区の現在の排水機場の排水能力の実情に見合った値として,0.117m3/s の増強をすることとした.. -71-.

(2) 3.解析結果 表 1 各シナリオの湛水量. 表 1 に各シナリオの湛水量の減少量を示す.各 シナリオを比較すると火薬庫横排水機場を増強し たとき,湛水量が 2431 ㎥減少した.しかし,徳住 橋排水機場と住吉西排水機場の増強では浸水深,. 増強前(㎥) 湛水量(㎥) 増強前から の減少量 (㎥). 171006. 火薬庫横 住吉橋増 住吉北増 増強後(㎥) 強後(㎥) 強後(㎥) 168575 168850 169638 2431. 2156. 1369. 宮の本増 強後(㎥) 169744 1263. 住吉東増 強後(㎥) 170719. 徳住橋増 強後(㎥) 171006. 288. 0. 住吉西増 強後(㎥) 171006 0. 湛水量の変化は見られなかった.これは,徳住橋 火薬庫横排水機場. 排水機場や住吉西排水機場に接続されている開水 路の流路延長が,浸水深の減少が見られたシナリ オで増強した排水機場に接続されている開水路の 流路延長に比べ短く(図 2) ,降雨の流入量が少な かったためだと考えられる.湛水量の変化から, 住吉城東地区においてどの排水機場が最も大きな. 約 1.0 ㎞. 効果を発揮するかが判断できた. 最も湛水量が減少した火薬庫横排水機場増強シ ナリオについて考察する.図 3 は火薬庫横排水機 場を増強したときの地区の浸水状況である.また 図 4 および図 5 は,図 3 の黒四角で囲んだ場所を 拡大して示している.メッシュは縦 25m,横 25m. 図 3 住吉城東地区浸水状況. であり,各メッシュの上側の数値が浸水深(m),下. 側の数値がそのメッシュにおける湛水量(㎥)を示す.火薬庫横排水機場から約 1.0 ㎞離れた場所において浸水深 が 0.01m 減少した(図 5 の赤線で囲んだメッシュ).これは,火薬庫横排水機場に接続された開水路が約 1.0 ㎞離 れた場所まで網羅していたためだと考えられる.このことから,能力増強を行う際には,浸水深が大きい周辺 の排水機場だけでなく,接続している開水路の位置についても考慮すべきである. 4.まとめ 氾濫シミュレーションモデルを用いることで,対象地区の浸水深や湛水量が分かり,排水機場を増強した場 合,どの場所の浸水深に影響を及ぼすか視覚的に判断することができた.. 図 4 拡大図(増強前). 図 5 拡大図(増強後). -72-.

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