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雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

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Academic year: 2021

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ディスクシステム分散型アーキテクチャとそのビデ オオンデマンドヘの応用に関する研究

著者 中村 俊一郎

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 20

ページ 159‑161

発行年 1999‑03‑31

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1544

(2)

氏名 。

(本

籍 )   中     俊     (静 岡県

)

学位 の種 類    博    (工 学

)

学 位 記 番 号    工博 甲第   172   号 学位授与の日付    平成 10年 3月 21日

学位授与の要件    学位規則第 4条 第 1項 該当

研究科 ・ 専攻の名称    電子科学研究科   電子応用工学

学位論文題ロ    デイスクシステム分散型アーキテクチャとそのビデオオン デマン ドヘの応用に関する研究

論文審査委員

(衷

暑 下 平 美 文   教 授 中 谷 広 正 助教授 渡 辺   尚   助教授 前 田 恭 伸 教 授   水 野 忠 則

論 文 内 容 の 要 旨

電子計算機 の高性能化 は、近年、マイクロプロセ ッサ技術 を中心 に急速 な進展 を遂 げている。

M00reの 法則に代表 されるLSIチ ツプの集積度向上が進み、これによリスーパースカラ機構の実装が 可能 とな り、これと並列化 コンパイラと合わせて実現 される、命令行規模の並列処理技術等の進展は 著 しい。一方マルチプロセッサによる並列処理 も、従来汎用計算機の最上位機の位置付けで製品化 さ れてきたが、今 日■INIXサ ーバーやさらに安価なパ ソコンサーバーに主役が受け継がれ多 くの製品が 出始めている。 これらは主記憶 とデイスクを共有する全共有方式のマルチプロセ ッサ上で、複数のタ スクない しス レッドを

1個

ずつ個々のプロセ ッサが並列に処理する方式が中心である。ない しは主記 憶 を共有 しないクラス ター接続型 もあるが、 これはプロセ ッサの

1つ

が ダウンした場合 に他のプロ セッサが代行するという、高信頼性のみを追求するものであるため、ここでは対象外 とする。 さて、

本来

1つ

のタスク系列 となるべ きシーケンシャルな処理 を均等に横方向に複数に分割 して、複数のプ ロセッサで並列実行する技術は、ビデオ配信 とかデータベース処理 といつた応用毎に研究 されている のが実状であ り、まだ多 くの研究課題が残 されている。 これには主記憶 とデイスクを全 く共有 しない 無共有方式のマルチプロセ ッサが使われて きたが、プロセ ッサ間の通信時間の問題が指摘 されてい た。このため最近それぞれデイスクを備えた複数プロセ ッサを高速バスで結合 し、分散共有メモリで 通信 を行 う方式 も提案 されている。本論文は、ビデオサーバー応用 とデータベース応用のそれぞれの 処理の高速化を目的 として、それぞれに対 してこのようなデイスク非共有型マルチプロセッサの新 し

‑159‑

(3)

い方式を提案 し、その試作結果について考察する。

1章

では従来の研究 を概観 し、本研究の特徴 を述べ る。

2章 では LAN上 でビデオーデータ転送の評価実験 を行い、市販サーバーでビデオサーバーを構成 した場合にビデオ配信性能上、 cPu、 バス、デイスクの どこがボ トルネックとなるか調査する。こ の結果、現状の市販コンポーネントで構成する限 りにおいては、サーバーの CPUが ボ トルネックにな るとい う新事実 を発見する。一方デイスク性能の観点か らは、 ビデオサーバーには RAIDデ イスクア レイが適 しているとい う筆者の持論 を、 3つ の利点 を示 し分析 を加える。以上 を合成するもの とし て、 RAIDの 、デ ィス クをサーバ ーに置 き換 えて無共有方式マルチプロセ ッサ構成 とした、分散 RAIDO型 ビデオサーバーを提案する。この試作にあた り、ハー ド、ソフ ト共に出来る限 り市販品を流 用 して実現する必要があ り、そのためのキーポイン トとなる、 TSR機 能を用いたソフ トウェアの実現 手法を説明する。試作機の評価の結果、当初の期待通 リサーバー台数にほぼ比例 したビデオ配信性能 を実現 していること、又画質 も非常に良好であることを確認する。 しか も約43ビ デオス トリームとい う現実に近い負荷状況 まで試験 して、その現実性 をアピール している。

第3章 では性能に加えて高信頼性 も追求 した分散聰咽 X及 び分散聰ⅧD5型 ビデオサーバーと呼ぶ方 式 を提案 し、それぞれ試作ない しシミュレーシ ョンにより性能評価する。分散 RAID4型 の試作機で は、所期の

(サ

ーバー数 ‑1)に 比例 した性能向上を実現 していること、及び

1台

のサーバーを突然故障 させても、クライアン ト上で映像の乱れな く運転続行することを確認する。分散聰咽万型については シミュレーシ ョンを実施 し、所期の性能、即ち正常運転時には分輝 D4型 よりも高性能であるこ と、但 しサーバーが

1台

故障 した縮退運転時には分散聰咽ン型 と同様の性能であることを確認する。

次に分散聰咽D5型 においてディスク故障の場合は、サーバー全体を切 り離 さず、デイスクだけを切 り 離す、デイスク規模の縮対機能を提案する。前か らの単純な拡張でこれを実現 した場合の問題点 を指 摘 し、その解決策を示す。

第4章 では、高速バス接続、共有メモ リ方式、デイスク非共有型マルチプロセ ッサ によるデータ ベースマシンを提案 し、その試作結果について述べ る。ハー ドウェア構成、ソフ トウェア構成の特 徴、その上でのジ ョイン、プロジェクション等の リレーシ ョナルデータベース (RDB)処 理の並列実 行手法、 RDBに 特化 して高速化 したデイスク及びデイスクキャッシュアクセス法、そ して障害回復 法について述べ る。次いで試作機 を拡張ウイスコンシンベ ンチマーク等 により性能評価 した結果につ いて述べる。ここで価格的に二桁上の他のマシンと同等の性能であること、又製品化版の性能評価結 果では、価格的に同規模の他のマシンに比べて約40倍高速であること等が示 される。このマシンの適 用事例 の一つ として、その高速性 により、インデックスを使わないのみならず、無条件中間一致検索 を使 う、情報検索システムの実例 を示 し、ユーザーにとって使いやすい、データーベースの設計、維 持管理が省力化 される、 といった利点があることを示す。

第5章 で、本研究を総括する。

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論 文 審 査 結 果 の 要 旨

コンピュータの高性能化 を追求するマルチプロセ ッサによる並列処理技術 に関 して、主メモリと ディスクを共有する全共有方式マルチプロセ ッサによるタスク多重型並列処理についてはすでに広 く 普及 しているが、主メモリとデイスクを共有 しない無共有方式のマルチプロセッサによるタスク分割 型並列処理については、研究が開始 されてきた段階である。本論文では後者の並列処理 を扱い、ビデ オオンデマンド等 を応用対象 としたデイスクシステム分散型アーキテクチャの提案を行い、試作評価 を行 っている。

本論文は全5章 か らなっている。

1章

では、本研究の背景 と目的を述べ、従来の研究動向を概観 している。

2章 では、無共有方式マルチプロセ ッサで、プロセ ッサ間を高速バス接続することを特徴 とする デイスクシステム分散型アーキテクチ ャに基づ き、関係データベースを専用 に高速実行するデータ ベースマシンを試作 し、並列処理が高速、高信頼度で実行で きることを確認 している。

3章 では、 ビデオオンデマ ンドにおけるビデオデータ転送 において、 ビデオサーバーの CPUが ボ トルネックである点に着 日し、RAID(Redundant Aray oflnexpensive Disks)技 術 を並列処理技術 に展 開 したデ イスクシステム分散型アーキテクチャを論 じている。本提案の分散 RAID方 式 ビデオサー バーを試作 した結果、ビデオ配信性能 と画質において、並列処理が有効に動作 していることを確認で

きている。

第4章 では、第 3章 で述べた方式を信頼度の面から改良するため、高信頼型の分散聰Ⅶン方式 ビデオ サーバーを提案 し、試作 を行 っている `

。この例では、一部のサーバーを突然故障させても、映像の乱 れがな く、運転続行できることを確認 している。又 この縮退運転時の性能が正常運転時の性能 と変わ らないことを確認 し、理論通 り動作することを検証 している。次 に正常運転時の性能向上を図るため の改良版 として、分散聰咽両方式 ビデオサーバーの提案 を行い、この方式をシミュレーションによる 評価 し、理論値通 りの性能が実現できることを確認 している。次 に分散聰咽万型においてデイスク故 障の場合は、サーバー全体を切 り離 さず、故障 したデイスクだけを切 り離す、デイスク規模の縮退機 能を提案 し、シミュレーションによる評価を行 っている。この結果従来のアレイ構成法に問題がある

ことを発見 し、その改良のための一手法 を提案 している。

第5章 では、本研究のまとめを行 っている。

以上の成果は、情報処理におけるデイスクシステムアーキテクチャを中心 にした工学的分野に多大 な価値 を持ち、博士

(工

)の

学位 を与えるものにふ さわ しい と認定する。

‑161‑

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