第6学年
家庭科学習指導案
1.題材名 「楽しい食事を工夫しよう」~家族の心も体も喜ぶ名シェフを目指して~ 2.指導観 3.単元の目標 ○ 毎日の食事に関心を持ち、よりよい食生活について考え、実践することができる。 (関心・意欲・態度) ○ 地域でとれる食材や旬の食材を使った調理の仕方を調べ、家族の健康を考えた1食分の献立を工夫すること ができる。 (創意・工夫) ○ これまでの調理実習をいかして、調理計画を立て安全に手際よく調理することができる。 (技能・表現) ○ 献立作りの視点や家族と一緒に食事をする大切さを理解することができる。 (知識・理解) 【単 元 観】 ○ 本 題 材 は 、 栄 養 バ ラ ン ス を 考 え た 食 事 の よ さ を 学 ぶ と と も に 、 自 分 と 家 族 と の か か わ り を 深 め な が ら よ り よ い 食 生 活 を つ く り だ そ う と す る 実 践 力 を 育 て る こ と を ね ら い と し て い る 。 日 本 が 高 度 成 長 期 に 入 っ て か ら 、 外 食 産 業 の めざ ま しい 発 展に よ り 、忙 しい 生 活の 中 で 、 「 よ り お 手 軽 に ・ よ り 便 利 に ・ よ り 食 べ や す く 」に 食 の価 値 がお か れて い った 。その 結 果 、 家 族 み ん な で 食 卓 を 囲 む 日 本 の 食 の よ さ や 、 地 域 や 季 節 の 食 べ 物 を 大 切 に す る 食 習 慣 は 失 わ れて い った 。 本 単 元 で は 、 家 族 の 心 も 体 も 喜 ぶ 食 事 作 り を め ざ し 、 栄 養 バ ラ ン ス だ け で は な く 、 旬 の 野 菜 や 地 場 産 の 食 材 を 使 っ て 安 全 性 や 食 文 化 な ど も 考 え な が ら 一 手 間 か け た 食 事 作 り に 挑 戦 す る 。 こ れ ま で の 基 礎 的 な 調 理 の 知 識 や 技 能 を い か し 、 家 族 の 健 康 や 団 欒 を 考 え て 1 食 分 の 食 事 を 整 え る こ と は 、 家 族 と の ふ れ あ い を 深 め 、 家 庭 で の 実 践 意 欲 を 高 め る 上 か ら も 意 義深 い 。 【児 童 観】 ○ 本 学 級 の 児 童 は 1 学 期 に 家 庭 で の 朝 食 作 り を 経 験 し 、 栄 養 バ ラ ン ス を 考 え た 献 立 を 工 夫 す る こ と や 家 族 に 喜 ん で 食 べ て も ら う こ と の 楽 し さ を 実 感 し て い る 。 学 習 後 も 全 員 が 家 庭 で 食 事 を 作 っ て お り 、 調 理 の 技 能 も 少 し ず つ 身 に つ い て き て い る 。 「 料 理 す る の は 楽 し い 」「 夕 食 作 り に も 挑 戦 し て み た い 」 と い う 意 欲 的 な 言 葉 も 聞 か れ る 。 し か し な が ら 、 苦 手 な お か ず を 残 し た り 、 休 日 に は 朝 食 を 食 べ な か っ た り と 日 常 的 な 実 践 化 ま で に は 至 っ て い ない 。 事 前 の 実 態 調 査 で は 、 朝 食 で み そ 汁 を 食 べ て い る 児 童 は 数 名 し か お ら ず 、 お ふ く ろ の 味 を 聞 い て み る と 「 カ レ ー 」「 ス パ ッ ゲ テ ィ ー 」 と い っ た 洋 食 の 献 立 が 多 か っ た 。 し か し 、 お ば あ ち ゃ ん の 好 き な 料 理 で は 「 み そ 汁 」「 炊 き 込 み ご 飯 」 と い っ た 献 立 が 挙 げ ら れ 、「 具 だ く さ ん で お い し い 」「 だ し が き い て い る 」 と 和 食 も 好 ん で い る こ と が う か が え る 。 ま た 、 団 欒 に つ い て は 半 数 の 子 が 週 に 3 日 以 上 を 一 人 も し く は 兄 弟 だ け で 食 事 を し て い る こ と が 分 か っ た 。 し か し 、「 家 族 で 会 話 し な が ら 食 べ る と 楽 し い 」「 料 理 が お い し い 」 と 感 じ て お り 、 食 生 活 を 豊 か に す る た め に は 家 族 と の 関 わ り が 大切 で ある こ とに 気 づい て いる 。 【指 導 観】 ○ 本 単 元 の 指 導 に あ た っ て は 、 家 族 の た め に 作 る 1 食 分 の 食 事 に つ い て 追 求 す る 中 で 、 自 分 た ち の 食 生 活 を 見 直 し 、 調 和 の と れ た 食 事 の と り 方 が 分 か る と と も に 、 家 族 と 楽 し く 食 事 を し よ う と す る 実 践 的 態 度 を育 て たい 。 見 通 す 段 階 で は 、 家 族 へ の 食 事 作 り に 向 け た ア ン ケ ー ト ( 思 い ) と 自 分 た ち の 食 事 ( 実 態 ) と を 比 較 す る こ と で 、 食 生 活 の 課 題 を つ か ま せ る 。 そ し て 、 G T の 先 生 と 一 緒 に 、 ご 飯 と み そ 汁 の 調 理 実 習 を 行 い 、 簡 単 な 料 理 で も 「 旬 の 食 材 」 や 「 地 場 の 新 鮮 な 野 菜 」 を 使 っ て 一 手 間 か け て 調 理 す れ ば 、 健 康 的 で と て も お い し く で き る こ と を 実 感 さ せ 、「 家 族 の 心 も 体 も 喜 ぶ 食 事 を 作 り た い 」 と い う 願 い を も た せ る 。 追 求 す る 段 階 で は 、 共 通 課 題 で あ る 「 旬 の 食 材 」 や 「 地 場 産 の 野 菜 」 に つ い て グ ル ー プ に 分 か れ 、 調 べ て い く 。 農 協 の 方 や 生 産 農 家 の 方 か ら 話 を 聞 い た り 、 直 売 所 に 見 学 に 行 っ た り す る 中 で 、 安 全 性 や 新 鮮 さ 、栄 養 など 旬 や地 場 産の 食 材の よ さや『身土 不 二 』と い う日 本 の食 文 化の す ばら し さに 気 づか せ る 。 次 に 、 調 べ た こ と を も と に し な が ら 、 相 手 意 識 や 目 的 意 識 を 明 確 に さ せ て ( 個 の 課 題 設 定 ) 献 立 作 り を お こ な う 。 食 材 や 手 順 、 調 理 法 な ど に つ い て イ ン タ ー ネ ッ ト で 調 べ た り 、 G T の 先 生 か ら 実 際 に 作 っ て も ら った 料 理を 試 食し て みた り し なが ら 、レ シ ピを 完 成さ せ 調理 を 行う 。 生 か す 段 階 で は 、 実 践 計 画 を も と に 家 庭 で 調 理 を 行 い 、 そ の 報 告 会 を 開 い て そ れ ぞ れ の 実 践 を 交 流 さ せ る 。 ま た 、 お 家 の 方 か ら の 感 想 を 紹 介 す る こ と で 達 成 感 や 喜 び を 味 わ わ せ 、 こ れ か ら の 自 分 の 食 生 活 に い かそ う とす る 意欲 の 向上 を 図 りた い 。4.「6つの食に関する指導内容」との関連 ○ 食事は人間が生きていく上で欠かすことのできないものであり、仲間との食事や食味のよさは、心を豊 かにすることが分かる。 (食事の重要性) ○ 自分や家族の食生活を見つめ直し、よりよい食習慣を形成しようと努力することができる。 (心身の健康) ○ 食品の品質や安全性に関心を持ち、食品に含まれる栄養素やその働きを考え、適切な選択をすることが できる。 (食品を選択する能力) ○ 日常の食事は、地域の農林水産物や気候風土と深く結びついていることを知り、日本の食文化の理解を 深めることができる。 (食文化) 5.単元指導計画(総時数13 時間) 段 時 学 習 活 動 教師の支援・援助 階 数 ① 1. 自分の家の食事について調べ、食生活 の課題に気づく。 ・ 事前の実態調査の結果(家族の食事作りへの思い) ①味・見た目(盛りつけ・いろどり) を提示し、自分たちが実際にとっている食事と比較 ②栄養 することで、問題点を捉えさせる。 ③材料選び(新鮮さ・安全性) 見 ・ 食事バランスガイドのコンテンツを使って、1日 分の食事について調べ、栄養面での課題をつかませ る。 ・ 品質表示や賞味期限(製造年月日)に注意して 通 買い物ができているかをふり返らせる。 ・ 家族のために、自分たちの3つの思いが達成でき 家族が喜ぶ食事を作りたい。 名シェフ るような食事を作っていこうという学習の見通しを す を目指してがんばるぞ!! もたせる。 ③ 2. ご飯とみそ汁の調理実習をし、単元の ・ 5年生の時に調理経験があるごはんとみそ汁を作 めあてを立てる。 ることで味や見ためなどの違いを実感させる。 (1) 調理実習をし、試食する。 ・ 和食のよさ(特に栄養バランスもよく、旬の野菜 (2) シェフのこだわりを話してもらう。 を楽しめるみそ汁のよさ)について話してもらう。 ・旬の食材を使う。 ・ 旬の食材や地場産の野菜を使うことで、自分たち ・地場産の野菜を使う。 がこだわりたいシェフの3つの視点が解決できるこ ・心をこめ手間をかけて作る。 とに気づかせる。 (3) 感想を交流し、学習課題を立てる。 ・ 食生活への関心を高めるために、お家の方へも参 旬の食材や地域でとれる野菜を使って、 加を呼びかける。 家族の心や体が喜ぶ食事を作ろう。 ・ GTの話を聞いて意見交流する中で、家族が喜ぶ 食事作りに向けて追求する共通の課題をもたせる。 ② 3. 1食分の食事の計画を立てる。 子どもたちの思い ・野菜がとれていない。 ・油や脂肪を摂りすぎている。 ・栄養が偏っているな・・。 ・賞味期限を確かめずに買っていた。 ・どこで生産された野菜を食べているの かも知らないな・・。
(1) 課題別のグループに分かれ、食材(旬 ・ 地域や季節の食べ物を大切にするという日本の食 総 の野菜や地場産の野菜)について調べる。 文化についておさえる。 合 (共通の課題追求) ・ 旬の食材について調べることで、旬の野菜がもつ 追 ② 栄養的特徴を知ったり、旬の食材を使うよさに気づ いたりして、献立作りへの意欲の高めさせる。 ・ ど ん な 野 菜 が あ ・ 添 田 で 生 産 さ れ て ・ 地域の生産者の話を聞くことで、地産地消は安全 るか い る 野 菜 性や新鮮さだけでなく、地域でとれたものを感謝し 求 ・ そ れ ぞ れ の 野 菜 ・ 生 産 者 の 願 い や こ ながら大切に食べることは、生産者と消費者をつな の栄養的特徴 だわり ぐ食文化であることをおさえる。 ・露地栽培のよさ ・消費者に届くまで など など ・ 地域の直売所で販売している食材とスーパーで売 す っている食材の品質表示などを比較させ、安全性に 配慮した工夫がされていることに気づかせる。 調べたことの交流 ・ 献立作りに向けて、旬の野菜カード(栄養的特徴 や地場で生産されるかなどをメモ)を作らせる。 ⑥ (2) 1食分の食事について計画を立て、 ・ 献立作りの前に相手や目的を明確にした個の課題 る 調理実習を行う。(個の課題追求) を持たせ、家族の嗜好を聞いたり資料を集めたりし て、献立作りの見通しを持たせる。 ① 食材を選び献立を立てる。 ・ 本やインターネットで資料を集めるだけではなく、 ② 中間交流会をして献立を見直す。 シェフ(GT)と相談したり、料理を試食したりし (本時) ながら献立を考えさせる。 ・ 食材や調理法でグループ分けをし、スムーズに一 ③ 調理実習の計画を立てる。 人実習できるようにする。 ・ シェフ(GT)に参加してもらい、野菜の切り方 ④ おかずを調理実習する。 や味付け、盛りつけなど実践的にアドバイスしても らう。 ⑤ 会食の工夫を話し合う。 ・ 楽しい食事を工夫することで、料理がよりおいし く感じられたり、家族のつながりを深められたりで きることに気づかせる。 ① 4, 家庭で1食分の食事を作り、報告会 ・ 各自の実践の苦労を聞いてアドバイスし合ったり、 い をする。 工夫点を取り入れたりすることや家族からのメッセ か ~ 家 庭 で の 実 践 ~ ージをもらったりすることで、これからの継続的な す (1) 実践したことをまとめ、報告する。 実践への意欲を高める。 ~ 家 庭 で の 実 践 の 継 続 ~ 6.本時の学習 場所 於 6年生教室 (1)主眼 ○ 献立作りの過程で出てきた課題を交流することで、自分の思いにそって献立を見直すことができる。 農 協 地域の生産農家 地域にある直売所 旬 の 食 材 調 べ 地場産の野菜調べ
(2)主眼達成のための手立て ・ 献立を作っていく過程で、工夫した点や困った点などについて発表させる。 ・ 1学期に経験した朝食作りやGTの先生からいただいたアドバイスカードをもとに意見交流させる。 ・ GTの先生から、それぞれの課題解決に向けた具体的なアドバイスをしてもらったり、料理を試食させ てもらったりする。 (3)準備 ・旬の野菜カード ・ワークシート ・実物投影機 ・アドバイスカード ・試食用料理(GT) (4)展開 段階 学 習 活 動 教師の支援・援助 評価 1. 前時の活動を想起し、本時のめあてを確 ・ 「旬の食材」と「地場産の野菜」にこ 認する。 だわり、家族のことを考えて自分なりに 献立をたててきた活動を想起させ、今日 のめあてを確かめる。 夕食作りに向けた中間交流会をして、自分の献立を見直そう。 2. 中間交流会をする。 ・ 全員発表することができないので、そ (1) 自分のめあてや献立などを発表し、意 れぞれの課題については友達の発表と合 見交流を行う。 わせて、意見や感想を促す。 (2) GTの先生からアドバイスを受ける。 ・ 一学期の朝食作りの経験や事前にGT からもらったアドバイスカードをもとに 意見交流させる。 ・ 子どもたちから出る課題を「手順」「調 理法」「栄養面」「盛りつけ」という4 つの視点に分類して整理して黒板に貼る。 ・ 友達の意見やGTの先生のアドバイス を聞きながら自分の課題解決にいかせそ うなことをメモさせておく。 ・ 児童の意見交流後、GTの先生から自 分たちなりに考えた献立のよさを評価し てもらったり、解決できていない課題に ついてアドバイスしてもらったりする。 ・ 課題解決にむけて、GTの先生が実際 ・友達の発 に目の前で切ったりするのを見せたり、 表やGTの 料理を味わわせたりさせる。 先生のアド 3. 自分の献立を見直したり、夕食作りの バイスを聞 課題を解決する。 ・ 夕食作りに向けて、自分の課題を解決 いて、自分 し、献立を見直すことができたかふり返 の課題解決 らせ、学習をまとめる。 にいかして 4. 本時学習のまとめをする。 い る 。( ワ ・ 次時は献立を完成させ、調理計画(レ ー ク シ ー シピ・手順・分量など)を立てることを ト) 知らせる。 5, 次時の学習を確認する。 に ん じ ん ・ チ ン ゲ ン 菜 な ど を 使 っ て 「 旬 の 野 菜 炒 め 」 を 作 り ま す 。 考 え た 献 立 私 は 外 食 が 多 い お 父 さ んのために「にんじん」 を 使 っ た 野 菜 た っ ぷ り の 食 事 に し た い で す 。 油 は コ レ ス テ ロ ー ル が 高 い と い う け ど 大 丈 夫 か な ? 油 を 使 わ ず に で き る に ん じ ん 料 理 は あ る の か な ? 新 た な 課 題 家族への思い つ か む ま と め る 追 求 す る