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晃 林 第二臨調・「行政改革」と国家財政

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(1)

論 説 (驕 礪 磯 螺 沸 2 腸 )

第 二 臨 調 ・ ﹁ 行 政 改 革 ﹂ と 国 家 財 政   3 ー

4 林 晃

ケ イ ン ズ 理 論 の 破 綻

1

国家独占資本主義に支配的な財政理論として︑あるいは国家独占資本主義の﹁延命﹂の﹁処方箋﹂として︑これま

で君臨してきたといってよいヶイソズ理論も︑ほぼ一九七〇年代に入って以降︑完全に破綻をきたすに至った︒以来︑

これにかわる理論と政策が新たに模索され続けている︒﹁供給サイドの経済学﹂︑﹁新マネタリズム﹂︑﹁新自由(古典)

主義﹂等々が︑それである︒これらは︑従来ヶイソズ理論が有していたような市民権をもった定説として体系的に仕

上げられているとは言い難く︑いまなお"百家争鳴"の観はあるが︑同時にそこには︑一貫して共通する理論的特徴

ないし傾向が︑すでに一定程度うかがわれるということができる︒そして︑これらはまた︑たんに理論的に模索され

ているのみならず﹁レガーノミックス﹂︑﹁サッチャーイズム﹂︑中曽根﹁行革﹂等々として︑その実践的検証も国際

的規模において進行しつつあることも周知のとおりである︒

こうして︑これらの新しい理論は︑一般に︑ヶインズ理論のアソチ・テーゼとして登場しており︑そして後者は

また︑古典派の財政理論のアンチ・テーゼとして登場した︑という歴史的・論理的な脈絡をもっているといってよい︒

(2)

この限りでは︑昨今の新理論は︑かつての古典派理論のいわば"否定の否定"である︒もっとも︑これが"否定の否

定"であるのは︑弁証法にいう矛盾の発展的止揚の意味においてではない︒反動的︑後退的な意味においてであるに

すぎない︒ある種の反動的な﹁ルネッサンス﹂といってよい︒

こうした新しい理論に共通する理論的特質とその階級的意義を正しく評価するためには︑先ず第一に︑それを背景

において規定している︑一九七〇年代以降の国家独占資本主義の現局面の特徴が︑明らかにされなければならない︒

周知のとおり︑第二次大戦後の国家独占資本主義は︑アメリカ帝国主義の圧倒的優位のもとに︑IMFを中心とし

たブレトンウッズ体制とガット体制を国際的枠紐みとして出発した︒金との党換を唯一っ保証されたドルを国際的基

軸通貨として︑それと一定率でリソクされた固定相場制の国際通貨制度と酬自由貿易L体制が︑それであった︒

だが︑こうした第二次大戦後の世界資本主義の枠組みも︑帝国主義を特徴づける︑いわゆる不均等発展の法則の必

然的結果として︑崩壊を余儀なくされた︒

日本︑ECの急速な経済的復興・発展と︑アメリヵの相対的力関係の大幅な弱体化︑アメリカ・EC・日本の三極

対立の激化のなかで︑いわゆるドル危機が進行し︑その結果︑一九七一年に︑ドルの金党換停止と一連の緊急ドル防

衛策を内容とするニクソソ声明が余儀なくされた︒その後︑スミソニアソ合意による金価格の引上げと各国通貨の対

ドルレートの切上げによって︑一時しのぎはできたものの︑一九七三年初頭︑主要帝国主義諸国があいついで変動相

場制へ移行し︑これをもって︑IMF体制は最終的に崩壊したからである︒

また︑その後二ヶ年にわたる国際通貨安定のための協議を総括した先進十ヶ国蔵相会議(一九八五・六・二一︑東京)

も︑なんらの解決策も確たる見通しも見出すことができなかった︒こうして現在︑資本主義世界体制は︑不安定な変

動相場制のまま︑文字どおり﹁羅針盤なき航海﹂(松井安儒門現段階の恐慌の特質﹂︑﹃唯物史観﹄︑第二六号︑五五頁)を続

(3)

第 二 臨 調 ・「行 政 改 革 」 と国 家 財 政{3)  

3

第1表 国際通貨制度の歩み

1945.12 1971.8

12 1973.2ti3

1975.

1978.

19S3.

1985.

70 11 4 5 11 6

IMF協 定 発効(金 ドル本位,固 定 相場制) ニ クソソ声 明(金 ドル免i換停 止)

ス ミソニア ソ多角的 レー ト調整 主要 諸国が 変動相場制へ 移行 第1次 石 油危 機

第1回 主 要先進国 首脳会 議(サ ミッ ト) IMF第2次 協定発 効(変 動 相場制を認知)

ウ ィ リア ムズパー グ ・サ ミッ トで通 貨制度改 善の検 討合意 10ケ 国蔵 枳会議が 検討着手

2ケ 年に わた る検 討を総 括す る10ケ 国蔵 損会議(変 動制 の見 直 し,目 標 相場圏 の設定 をめ ぐる改革論 は,意 見対 立を克 服で きず 終 了。現状 ・変 動制 の溝極的追 認)

けざるをえない状況におかれている︒(第一表参照)︒

現在︑一九八五年︑六五年ぶりに確実に債務国に転落するアメリカに

たいする各国の信認が失われ︑ドルの暴落が生ずれば︑一九八四年度末

で八千億ドルにも達している発展途上諸国の返済不能に陥入っている累

積債務とあいまって︑アメリカでは急激なインフレが再然し︑金利の高

騰︑景気の急激な失速が生じ︑その結果として︑資本主義世界経済は︑

一大混乱と急性的な危機状態に突入しかねない局面を迎えている︒あわ

せて︑﹁自由貿易﹂のガット体制も︑あいつぐ保護主義の台頭によって︑

その風化が急速に進行し︑帝国主義諸国間の経済戦争もいちだんと激烈

化する状況を迎えている(小野朝男{︑八〇年代の資本主義世界体制し︑前掲誌

所収を参照)︒わが国独占資本の洪水のごとき海外進出を起点とする﹁貿

易摩擦﹂の激化と︑それをめぐる帝国主鷹列強間の確執は︑その象徴的

な事態といってよい︒

さらに︑現局面の国家独占資本主義は︑IMF・GATT体制の崩壊

を契機としつつ︑ヶインズ的インフレ政策の完全な破綻によって︑新た

な形態をとりつつ︑その矛盾と危機のいっそうの深化をみた︒第一次石

油危機を一大契機とする一九七四‑七五年世界恐慌が︑それを示してい

る︒たとえば︑わが国の場合でみると︑これまで上昇を続けてきた鉱工

(4)

業生産の成長は︑七四年度には︑戦後はじめてのマイナス九・七%となり︑経済成長率(実質GNP)もゼロ成長︑暦

年ではマイナス○・五%に落ちこんだ︒

この恐慌を転機とする資本主義経済の矛盾と危機の新たな発現形態を象徴するものが︑いわゆるスタグフレーショ

ソ(不況とイソフレの併発︑同時進行)である︒

第二次大戦後の国家独占資本主義は︑IMF・GATT体制を国際的枠組みとし︑国内的には︑ケイソズの﹁総需

要管理﹂政策をベースとして構築(歴史的にさかのぼれば︑一九三〇年代世界恐慌・不況時が出発点)された︒

それは︑恐慌.不況期に︑国家による赤字国債の発行を主たる財源とする有効需要の追加提供1ー公共投資︑軍事

支出等としてーと金利の引下げによって︑過剰資本の処理と︑イソフレによる実質賃金の切下げをはかり︑また他

方︑好況.景気過熱期には︑これとは逆の操作を施すことによって︑資本主義経済に固有の"業病"たる恐慌・不況

を﹁克服﹂し︑﹁安定﹂成長ないし﹁高度成長﹂を実現しようとするものであった︒また︑不況期にどれほど巨額な

赤字国債を発行しても︑好況期における租税の﹁自然増収﹂によって償還され︑したがってやや長期的観点からすれ

ぽ︑財政収支はパラソスを保持し︑赤字国債の累積や︑それがもたらす財政危機は生じないと予定されていた︒

したがって︑このような国家独占資本主義的な介入・規制が﹁有効﹂に作動するかぎり︑恐慌・不況期には物価は

横這ないし下落し︑反対に好況期には多かれ少なかれ物価は騰貴する︒いいかえれば︑不況とイソフレは継起的に

(時期的に交互に)発現し︑また財政の赤字も一時的な現象でしかないはずであった︒そして事実︑ほぼ六〇年代まで

は︑一応こうしたケイソズ的図式があてはまる形で事態は推移したといってもよかった︒

ところが︑ほぼ七〇年代に入ると︑とりわけ七四・七五年恐慌以降︑本来継起的に生ずるはずであった不況とイソ

フレが同時進行.併発するという﹁異常な﹂現象が︑いずれの国家独占資本主義国にも例外なく現われ︑かつ常態化

(5)

第 二 臨 調 ・「行 政 改 革 」 と国 家 財 政{3}

 

5

し︑またそれに伴って財政危機も1国により程度の差はあれll慢性的性格を帯びるにいたった︒

こうして︑恐慌・不況対策のためのインフレ政策を実施すれば︑インフレ・物価騰貴が加速され︑財政危機も促進

される︒他方で︑インフレ抑制策を採れば︑それを契機として︑恐慌・不況が生起し︑それ(不況下の﹁減量・合理化﹂︑

中小企業の倒産など)によって大量失業がもたらされる︒こうした形で︑これまでの国家独占資本主義的な介入・規制

政策は︑いまや完全に破綻し︑資本主義体制はいわば出口のない袋小路に追い込まれるにいたったのである︒

これは︑一言でいえば︑ケインズ的有効需要(﹁総需要管理﹂)政策が︑恐慌・不況期に累積した過剰資本の処理(資

本の価値破壊)を︑かえって不徹底なままにとどめ(過剰資本の残存を多かれ少なかれ慢性化させ)︑そのため景気はイン

フレ政策で一時的には高揚にむかっても︑弱々しく短期となり︑そうであればまた︑イソフレ的不況対策を矢継早に

うたざるをえないことによるものであった︒その結果︑総じて︑不況と不況との期間はせばまり︑あるいは不況は長

期化し︑インフレが恒常化せざるをえなくなった︒同時に︑不況の頻発ないし慢性化によって︑赤字国債の償還も思

うにまかせず累積し︑財政危機もまた長期・深刻化せざるをえなくなった︒この意味で︑スタグフレーションという

﹁異常な﹂現象の発現は︑現代の国家独占資本主義下の生産力の膨張と巨大化にともなって︑資本主義という生産関

係が︑いよいよもって権椎となる度合をいちだんと高めていることの象徴的な一反映といってよい︒

こうして︑一九七〇年代に入って以降の国家独占資本主義は︑国際通貨体制の崩壊と不安定化の増大︑発展途上諸

国の巨額の累積債務と国際金融不安︑ガヅト体制の風化と新しい保護主義台頭下の国際経済戦争のかってない激化︑

スタグフレーシ辺ソ︑不況の慢性化と低成長︑大量かつ恒常的な失業(第二︑三表参照)︑不断の物価騰貴・イソフレの

進行︑財政危機の深化と慢性化等々︑新たな現象形態をとりつつ︑矛盾と危機をいちだんと深めてゆく局面に入って

いるということができる︒

(6)

第2表 主要資本主義諸国の実質経済成長率の推移

[1986 4.5ii

.8 i2

2.0 1.8 2.5 2.8 1985

5.3 2.5 1.3 2.3 3.3 3.3

1960年 代 ・97・年 代1・98・ ・98・1・982 1983 ・ ・.

日 本 XO.9 5.5 4.2 3.3 3.0 3.9 5.3

西 ド イ ツ 4.9 2.9 2.0 OQ.3 △1.1 1.3 ?.6

フ ラ ソ ス 5.6 3.9 L3 0.2

1 1.9 1.Q 1.3

イ タ リ ア イ ギ リ ス

5.6 2.8

3.1 2.1

3.9

QI.4

21:2△1:1

01.5 3.3

1.6

ア メ リ カ 4.0 2.9 QO.2 2.O… △1.9 3.7 6.8

注:1983年 分 以 降 は,OECDに よ る 見 通 し(85.5.30発 表)。

日 銀r国 際 比 較 統 計 』,経 企 庁 『経 済 要 覧 』,そ の 他 に よ る 。

1984 2.7{159}

第3表 主要 資本主義 諸国の失業 率(数)の 推移(万 人,%) )年 代1・97・年 代1 1980

1.2 0,9 2.2 5.5 3.1 3.8

1.7 2.4 3.7 6.3 4.6 6.2

2.0(II4) 3.8(89) 6.4(145) 7.6(i70) 6.8(167) 7.2(764)

198! 182 1983

2.?{126) 5.5(127) 7.8(178) 8.4(191) IQ.fi(277)

7.6(87)

2.5(136) 7.5(忍88) 8.8(201) 9.1(207) 11,5(一) 9.6(1,068)

2.7(157) 9.1 9.O x.2.3

9.5

・96・年 代1・

日 本 1.2 西 ドイ ツ 0.9

フ ラ ソ ス 2.2

イ タ リ ア 5.5

イ ギ リス 3.1

ア メ リカ 3.8

濃̀ 同上

こうした事態に対応して︑国家独占資本主義の統

治方法も︑これまでの自由改良主義は後景にしりそ

ぎ︑﹁レガーノミックス﹂︑﹁サッチャーイズム﹂︑中

曽根﹁行革﹂に象徴される反動的な新保守主義が

有力となるにいたった︒これによって︑国家(中

央.地方)財政の反動的な再編・﹁合理化﹂︑官民を

問わぬ大々的な﹁減量・合理化﹂(﹁ME革命﹂によっ

てますます拍車)︑賃金抑制︑大衆増税と福祉・教育・

生活関連領域の大幅削減︑等々がかってない規模で

激しさを増しつつある︒あわせて︑政治反動と国家

機構の反動的な再編・強化︑階級的労働者運動にた

いする抑圧強化の傾向‑﹁参加﹂路線による右傾

化促進とあわせてーも強まり︑また︑社会主義諸

国による平和共存政策によって︑七〇年代半ばまで

一定程度に推進されてきた国際緊調緩和の傾向にか

わって︑軍拡とSDIに代表される新冷戦政策が際

立つにいたっている︒

このような﹁新保守主義﹂の統治方法が︑﹁供給

(7)

7第 二 臨 調 ・「行 政 改 革 」 と国 宛 財 政(3)

第4表 主要資本主義国の財政収支状況

通入A普歳

度年

名国 歳 出

B

55

,704 t298 56 345,434

57 339,5fi5

(

58 381.,665

59 386,484

.̲.. so 448,196

府高政残D期務長債

尻支収

B

A

=

C

434,050 469,21.1 472,450 506,353 515,134 524,996

ア(

メ 万

カIV

0141,?02

×128,999 Q140,447 ,134,863

△128,650 .116,8Q4

1981599,272657,204 1982617,766728,375 19831600,562795,969

1984666,457851,781 1985740,600958,900 1986794,300971,700 イ 曾

ギ 万 リ ソ

ス ε

831,524 952,675 1,115,717 1,276,363 (1,409,731) (1,521,298}

△57,932

△110,609

△195,407

△185,324 02i3,300

d177,400

197954,33161,007 1980fib,21376,170 198176,75484,803 198283,27090,470 198388,36497,450 198498,400105,800

西 曾

ド 万

イ ル ッ 乙

△△△△△△

774,467 8fi4,135 1,03s,47$

1,215,469

6,676 9,957 8,049 7,Zoo 9,086 7,300 1980..116215,710

1981195,055232,995 1982206,989244,646 1983214,830246,748 19841223,4001251,700 1985234,000259,340 フ 曾

ラ 万

ス,/

1980 1981 1982 1983 194 1985

544,43'1 626,92'T 737,90s 783β03

812,0291

855,725994,909

85,571 104,679 112,5U7 1.21,378

027,594 037,940 037,658 031,917 a2s,300 Q25,340 579,602

702,507 826,348 918,590 95,148

225,021 Zso,sos 293,815 327,526 356,210

纒 β

公依c

32.6 27.5 29.?

26.6 25.0 22.2 8,S 15.2 24.5 21.S 22.4 18.3 10.9 13.1 9.5 8.0 9.3 6.9 1Z,S 16,3 15.4 12.9 11.2 9.8

利払費/歳 出 規模

10.1 11.9 13.9 15.1 17.1

長期政府 債務残高

/GNP

34.5 37.4 41.?

45.S 47.5 18・8148・4i

14.5 11.7 11.3 13.O I3.6 14.5 6.$

6.6 7.7 s.0 6.7 7.x

26.S

l

28.4 32.2 33.9

̲̲一̲̲̲…̲̲̲1

6.5 7.7 9.0 10,8 (11.2)

11.3

d35,165

△75,580

△88,442

△135,287

△146,119

1△139・184

144,710 169,140 250,360 338,69U

6.11

10.S 10.7

×4.7 15.3 14.0

4.9

..

6.3 8.1

(7.4}

S.4

43.3 45.5 44.1 43.6

15.1 16.9 18.4 19.6 20.4

5.3 5.4 7.0

;!16

8

(注)諺円轍 欝 協 毘(曽象'膿 謙 寮 羅 繍4馬 隷 還 募る 冨

蒙 購鞍 蝿辮矯 韓麟 醗 讐 鑑 錨 藻鍵

()内 は 予 算 で あ る 。6.フ ラ ン ス=()内 は 予 算 で あ る 。

(8)

サイドの経済学L﹁新マネタリズム﹂﹁新自由(古典)主義﹂と称せられる新しい理論によって根拠づけられているこ

とは周知の事実であろう︒

二 反 動 的 ﹁ ル ネ ッ サ ン ス ﹂

こうした国家独占資本主義の現局面に対応した一連の新理論iただし︑これまでケイソズ理論がもっていたよう

な決定的市民権ないし完成された理論体系は︑いまだもつにいたっていないーの中で︑財政理論の観点からみて︑

もっとも有力なζ・ψ﹁①箆︒・齢Φ一p﹂・]≦じσロ鼻き碧等に代表される﹁供給サイドの経済学﹂(︒︒ロ署望︒・嵐ΦΦ8き鼠8圃ωの尊弓)・]≦岡.一〇鎚ヨ餌ロ等に代表される新マネタリズムないし﹁新自由主義(新古典派)﹂︑さらには自由改良主義にかわる

﹁新保守主義﹂などに︑ほぼ共通するとみなされる理論的・イデオ仁ギー的核心ないし特徴を︑財政(政策)理論に主

として即しつつ要約しておかなければならない︒

これらが︑他の国家独占資本主義諸国における行財政政策におけると同様に︑わが国の現今における﹁行革﹂予算

においても︑直接間接︑有力な理論的.バックボーンを事実上なしていると考えられるからである︒(以下の要旨は・主と

し て ︑ ( 豪 ︒ ・︒ ω ゆ 鼻 ・︒ 畠 僧 }m " 望 Φ 閑 量 血 8 凶 § ︒ ・・豊 ・・ ヨ 億 ・・ 巨 簿 ︒︒ ・ ︒ 冨 量 葺 σ・ ① ﹁ 謬 窪 O 蚕 ︒ 箒 舅 ご Φ ︒ ① 島 8 曼 穽 雪

宅 署 切 ① N ぽ ぽ ① ・ b︒ \ ︒︒ ↑ ー 拙 訳 ︑ 本 誌 第 二 〇 巻 第 二 号 所 収 ︒ A ・ マ チ ュ ー シ ヤ ︑ 関 恒 義 訳 ﹃ 近 代 経 済 学 の 歴 史 ﹄ ︑ 下 巻 ・ 大 月 書 店 ︒ 大

須 敏 生 編 ﹃ 日 本 の 財 政 ﹄ ︑ 東 洋 経 済 新 報 社 ︑ 旨 ζ ・ ゆ 琴 訂 鵠 P 日 訂 O ︒ ロ ︒︒ 6 ρ 器 蓉 窃 ︒ h ζ さ 閑 ① 善 ① P 邦 訳 ﹃ ケ イ ソ ズ 財 政 の 破 綻 ﹄ ︑ 日

本 経 済 新 聞 社 ︑ 句 ① 匡 ・︒ 一 ︒ 凶コ 畢 ζ ・ω ・ .︑ ↓ ゲ ① 墓 一欲 話 ︒ 畠 け 鼠 需 § き ① 冨 什 言 辞 仲 一︒ コ 碧 山 ︒ ℃ 江 ヨ 巴 ︒・ げ ︒ 詳 ≒ § ① 8 ロ o 昆 ︒ づ 島 畠 ㌔ 奪 ミ ︑ 馬ミ ミ

き § 6 黛 ︑ 肉 昏 § § ド ︒︒ メ 刈 お 為 $ .. 壽 ︒ 巴 旦 三 ① ︒・ ﹂ 島 卑 団§ る 巳 ︒ 畳 梓⇔ = ︒ § 巴 ︒ コ . ︑︑ ﹄ ・ミ ミ § 穿 § § 尋 沁 § § ㌔ ρ ① ω ① ふ 罫

象 o ︒ ︿ ㊥ ﹃ 旨 ヨ ① 瞥 乙 Φ 節 6 津 ︒藺 髄 5 α 鋤 ・・ 鷺 ・・ 器 審 塁 鼻 ︑︑ 意 § ミ ミ ミ § § 遷 津 § § 営 P 同 ‑ N ρ .︑ 月 § 遷 塁 一 畠 ︒ 評 ぎ 蒙 ↓ ぎ ﹁ 罵 ︒ 剛

(9)

第 二 臨調 ・「行政 改 革」 と国家 財政(3)  

9

帝 国 主 義(独 占 資 本..一,.)段

(一般 的危機) (社会 主義世界 体制 の成立 ・発展)

i 国家独 占資本主義

(一国社会主 義)1 一r古 典 的」帝 国主義一

一 自由主義段階

一九七四〜七五年︑世界恐慌(金・ドル免換停止︑固定相場制から変動相場制への移行)一九七一年︑ユクソソ声明

1二九三九〜四五年︑第二次大戦

(昭 和 恐 慌 ) 一 九 二 九 〜 三 二 年 ︑

世界大恐慌

(国 独 資 へ の 移 行 ) 1 一 九 一 七 年 ︑ ロ シ ア 革 命 一 九 一 四 〜 一 八 年 ︑ 第 一 次 大 戦

の移行)ルの支配的普及︑帝国主義へ(独占資本の成立によるカルテi一九〇〇〜〇三年世界恐慌

確立)リスにおける産業資本の支配(史上最初の循還性恐慌︑イギ一八二五年恐慌

.q コ ︒ 居 ξ 馨 算 ㌔ ト ミ ミ ︑ ミ ざ ミ § ︑ 卑 § § 8 同 ミ 9 琶 ・ ︒︒ 倉 昌 ︒ ・ 朗

Oや︒

O ω 刈 ふ S 竃 凶一 8 鵠 宰 一巴 圏 睾 層 b ミ ミ 恥 § 織 b ミ ミ 童 お ① ︒︒ . ︿ 邦 訳 ﹀

﹃ イ ソ フ レ ー シ ョ ソ と ド ル 危 機 ﹄ 新 開 陽 一 訳 日 ︑ 本 経 済 新 聞 社 ︑ O § § 駐 ミ

§ 糺 ︑ 鳶 馬§ ミ 輸 お ① b︒ ︑ ︿ 邦 訳 ﹀ ﹃ 資 本 主 義 と 自 由 ﹄ 熊 谷 ・ 西 山 ・ 白 井 訳 ︑

マ グ ロ ウ ヒ ル 好 学 社 ︑ ﹃ イ ソ フ レ ー シ ョ ソ と 失 業 ﹄ 保 坂 直 達 訳 ︑ マ グ ロ ウ

ヒ ル 好 学 社 ︑ 昭 和 53 年 ︒ 等 に 依 っ て い る ) ︒

こうした最新の理論の理論的性格︑その階級的意義を正しく評

価するためには︑上述した国家独占資本主義の現局面の特徴とあ

わせて︑資本主義の歴史的発展過程(上図参照)によって基本的に

規定された財政理論の歴史的歩みと変遷について︑ごく大まかで

はあれ概括しておく必要がある︒

6 古 典 派 の 財 政 理 論

資本主義の成立・発展期に形成されたA・スミス(﹃国富論﹄︑第

五篇)に代表される古典派理論は︑第一に国民経済について︑そ

こ に は ﹁ 自 然 的 自 由 の 体 系 ﹂ (・・ 図 ︒︒8 目 ︒ { ・ 鋤 葺 薗 = 帥く Φ ﹁S が 存 在 し て

お り ︑ し た が っ て 国 家 か ら の ﹁ 自 由 放 任 ﹂ (或 ︒︒︒・ ① 斗 釦 冨 ) の 下 で ︑

各個人が利己心のおもむくままに自由な経済活動を行えば︑﹁見

えざる手L曾く画︒︒塗Φゴ§琶に導かれて︑おのずから国民経済全

(10)

体の澗和のとれた発展が実現されるとみなした︒したがって︑第二に国家は︑経済の﹁自然的自由の体系﹂にとって

は︑むしろ撹乱要因であり︑また基本的には非生産的な﹁必要悪﹂(・§︒・︒・暫蔓Φ乱)であり︑かくて国家の機能は︑具

体的には市民的自由を保証するところの︑いわば外部的与件として︑①国防︑②司法︑警察︑③個人では不可能な特

殊例外的な公共事業(施設)の提供という︑三つに限定された﹁夜警国家﹂にとどまるべぎと考えられた︒

こうした国民経済観(論)ならびに国家観(論)を前提したうえで︑第三に国家財政については︑その必然的帰結

として︑財政の規模が最小限であることを理想的目標とする﹁安価な政府﹂(9Φ碧﹃・︒︿§ヨΦ三)と﹁均衡財政﹂

(げ︒︒厨コ︒.餌頃コき︒ρ‑げ巳αqΦCの実現と貫徹が主張された︒したがって︑国家による財政政策の推進については︑否定的︑

消極的な意義しか認めなかった︒

こうした国民経済︑国家ならびに国家財政観から構成された古典派の財政理論は︑資本主義の内在的矛盾の発現が

いまだ微弱で︑むしろ︑旧体制としての封建的︑絶対主義的なアソシャソ・レジーム(>b︒帥窪家σq首①)にたいして︑

生産力のいっそうの発展と歴史的進歩性を世界史的に代表しえた︑成立・発展期の資本主義(自由主義段階)に照応し

た財政理論︑あるいは︑そうした歴史的社会的条件によって規定され︑かつそれをよく反映した財政理論であった︑

ということができる︒

ロフィスカル・ポリシーの財政論

ついで取上げておかねばならないのが︑﹄.竃・区︒旨︒︒・(﹃]般理論﹄)︑﹀.篤国窒︒︒窪(﹃財政政策と景気循環﹄)︑塑ζ霧σqH砦㊦

(﹃財政学﹄)等に代表されるフィスカル・ポリシーを中心とする財政理論である︒

というのも︑すでに本稿冒頭での述べたとおり︑国家独占資本主義の現局面に対応した新理論は︑周知のとおり︑

一般にケインズ理論のアンチ・テーゼとして登場しており︑そして後者は後者でeにみた古典派の財政理論のアソ

(11)

第 二 臨調 ・「行政 改 革」 と国家 財政 ㈲ 11

チ・テーゼとして登場した︑という歴史的・理論的な脈絡をもっているからである︒この意味で︑昨今の新理論は古

典派理論のいわぽ"否定の否定"という論理的関連をもっているということもできる︒このことがまた︑さしあたり

ここでは︑それぞれに重要であるにもかかわらず︑﹁古典的﹂帝国主義や戦時ないしファシズム期の財政論を一応無

視して︑財政論の歴史的推移を概括する理由でもある︒

それはさておき︑古典派にたいするアソチ・テーゼという意味で﹁ケインズ革命﹂ともしぼしば呼ばれる︑フィス

カル・ポリシーないし﹁総需要管理(規制ごをべ!スとする財政論が︑一九三〇年代の世界大恐慌の勃発とその後の

大不況を歴史的契機として登場したことは︑よく知られているところである︒

古典派が均衡財政︑国家の経済過程への不介入︑﹁安価な政府﹂︑国家からの経済の﹁自由放任﹂等々を主張したの

にたいして︑ヶイソズにあっては︑逆に︑国家の経済・再生産過程への積極的介入なくしては︑景気の安定︑安定的

な経済成長︑不況と失業の劇克服Lと﹁完全雇用﹂の﹁達成﹂︑﹁福祉の増進﹂等々は不可能であると主張した︒また︑

国民経済観も︑﹁自然的自由の体系﹂から︑﹁私的セクター﹂と﹁公的セクター﹂との混在とみる﹁混合(二重)経済﹂

論へ︑国家観も﹁夜警国家﹂から﹁福祉国家﹂論へと転換せしめられた︒こうした理論転換の契機となった一九三〇

年代世界大恐慌は︑歴史上かってなく激烈︑大規模であったのみならず︑その後長期にわたって大不況が継続した︒

ここにおいて︑古典派が想定した経済の﹁自然的自由の体系﹂における経済の﹁自動回復力﹂にたいする不信が決定

的となり︑それと同時に古典派財政論にたいす信認にも終止符がうたれるにいたった︒

ケインズは︑大不況からの脱出のためには︑レセブエールではなく︑国家が﹁総需要﹂を不断に﹁管理(規制)﹂し︑

赤字国債を財源とする公共投資によって﹁有効需要﹂を創出すれぽ︑それが﹁呼び水﹂となって連鎖的な﹁波及効果﹂

をつうじて︑不況が﹁克服﹂され︑雇用が拡大し︑景気の安定が可能であるとした︒さらに︑ヶイソズのこの立論は︑

(12)

ハンセソ︑マスグレイブ等に引きつがれて︑不況・失業の﹁克服﹂のみならず︑イソフレの﹁克服﹂をも含む︑包括

的・体系的な理論へと仕上げられていった︒

その第一が︑恐慌.不況期に財政支出の拡大や減税を実施するのみならず︑イソフレ期(好況・景気過熱期)には︑

それと逆の政策を採ること︑つまり財政を抗循環的(8§§・︒義p8什尊ζ一︒︒︒げ魯)に作動させることによって︑不断に

景気変動を安定化させるべきであり︑またそれが可能であるとしたことである︒第二は︑こうした政策実施に多かれ

少なかれ不可避なタイム.ラグをうめるべく︑財政制度それ自体がもつとみなされる﹁自動安定化装置﹂(げ巨江甲

︒︒砕¢︒げ豊...)ーたとえば︑累進課税や社会保障支出︒前者は︑不況時には自動的減税︑好況時には自動的増税が進み︑

また後者は不況時の﹁有効需要﹂の減退を下支えする等ーの機能が補強されたことである︒そして第三には︑上記

をふまえつつ︑主としてマスグレイブによって︑﹁資源の最適配分﹂﹁公正な所得の再分配﹂﹁経済の安定・成長﹂と

いう現代財政の三つの役割(機能)として︑一応の総括と体系化を完成した︒

国﹁供給サイドの経済学(財政論)﹂など

ところが︑これまで国家独占資本主義に支配的な財政理論として事実上君臨してぎたケイソズ理論も︑ほぼ一九七

〇年代に入って以降︑その﹁有効性﹂が問われ︑あるいは批判される事態にたちいたった︒その背景と理由について

は︑すでに第一節でのべたとおりである︒

簡単にくり返すと︑ケイソズ理論によれば︑継起的にしか生じないはずであった不況とインフレが︑同時進行的に

発現(併発)し︑また︑やや長期的観点からすれば生じないはずであった財政危機が︑長期かつ慢性的性格をもって

深化し︑さらには﹁安定的﹂な﹁高成長﹂を持続するはずであった総体としての国民経済が︑不況の頻発と長期化︑

低成長に見舞われるにいたったからである︒しかも︑これは特定の国︑特定の一時期に限定された特殊例外的な現象

(13)

第 二 臨 調 ・「行 政 改 革」 と国 家 財政{3) 13

ではなく︑七〇年代以降︑アメリカをはじめ︑すべての先進的国家独占資本主義国に共通する国際的現象となったか

らである︒

こうして︑財政理論も再び転換を余儀なくされた︒一言でいえば︑不況・インフレ・財政危機という﹁三重苦﹂を

同時に﹁克服﹂することによって︑経済の﹁インフレなき持続的安定成長﹂を可能とする新しい処方箋が︑現局面の

国家独占資本主義の要請するところとなったのである︒﹁国家は︑こうした条件のもとで︑ヶインズの処方箋では解

決しえない次のような問題に直面した︒インフレを加速せずに︑生産と雇用の増大はいかに促進されるべきか︒経済

成長を阻むことなく︑また失業を増大させることなく︑インフレはいかにして克服されるべきか﹂(前掲目罫O誓

山馨冨冨論文)︒

そして︑この要請に応えんとして登場した新理論が︑﹁供給サイドの経済学﹂﹁新マネタリズム﹂﹁新自由(古典)主

義﹂﹁新保守主義﹂等々の一連の理論・イデオロギーにほかならなかった︒

新理論は︑国家による﹁総需要管理﹂をベースとするケインズ理論を﹁需要サイドの経済学﹂(牙日き↑︒︒箆?①8き巳8)

と称し︑自らを﹁供給サイドの経済学﹂(︒・唱℃ご魚牙︒︒8︒巨邑と呼ぶことによって︑その対照性を強調する︒(ただし︑

この名称はアメリカの商業新聞によって一般化されるにいたった新用語である)︒スタグフレーショソの﹁克服﹂︑﹁イソフレ

なき持続的安定成長﹂の﹁達成﹂のためには︑需要サイドのみでなく︑供給サイドをも重視する必要がある︒そのた

めには︑供給力の拡大︑すなわち労働生産性と生産能力を高めなければならないが︑それには︑貯蓄の増大とその投

資化を促進し︑労働者の勤労意欲を高める必要がある︒また︑そのためには︑ケイソズ理論の制度化によって肥大化

し歪められた税制︑社会保障制度はじめ財政制度の全面的見直し︑需要サイドのみならず︑国民経済のシステム自体

に働きかける政策が必要である︑とした︒

(14)

その論点を整理して示せは︑ほぼ以下のようにまとめられよう︒

①スタグフレーション︑経済の低成長ないし停滞︑財政危機︑等々を招いた元凶は︑需要サイドに偏向した政府の

肥大化と過剰介入にある︒資本主義経済のダイナミズムは︑いまなお基本的には︑市場メカニズムに基礎をおいた民

間企業の投資と生産活動にこそある︒したがって︑国家の経済過程への介入・規制は︑大枠として縮少を目指しつつ︑

投資と生産活動の促進と活性化︑すなわち供給サイドに重点的に集中すべきである︒

②ケインズ理論では︑たとえば不況時には︑投資誘因が貯蓄誘因にくらべて萎縮し︑その結果︑過剰貯蓄が生じる

可能性があるため︑この投資と貯蓄のギャップを国家による追加有効需要昌公共投資で補完する必要があると主張し

た︒しかし︑投資誘因の萎縮と投資の停滞の原因は︑むしろ逆に︑貯蓄の過少と貯蓄に見合った民間企業投資が阻害

されている点にある︒

③このうち︑過少貯蓄をもたらしている理由は︑第一に社会保障・年金制度︑第二に資本所得課税制度にある︒前

者については︑年金︑諸給付に見合う分の個人貯蓄を一般に不要ならしめ︑また受給年金も消費支出に充当されるた

め︑個人貯蓄を減少させる︒したがって︑過少貯蓄を解消するためには︑社会保障支出の削減︑公的年金の私的年金

への転換など︑社会保障・年金制度の根本的見直しが必要である︒

また後者については︑一般に高率課税のために︑企業の税引後の収益率を低下させ︑それが過少貯蓄をもたらして

いる︒したがって︑利子.配当所得の総合所得からの控除(日本では早くから実施ずみ)︑個人・法人・資産課税におけ

る累進税率の緩和をはじめとする税率の引下げ︑個人・法人所得税から間接消費税中心の租税体系への移行︑等々が

必要である︒

④また︑②で指摘した二つの要因のうちの第二︑すなわち民闘企業の投資誘因を阻害している理由についていえば︑

(15)

第 二 臨 調 ・r行政 改 革 」 と 国 家 財 政{3) 15

法人所得への高率課税や︑イソフレにより固定資本の実質的回収が困難なため投資からの収益率が低下せざるを・兄な

いこと等による︒したがって︑この障害を除去するために︑法人税率の引下げ︑インデクセーショソぼ曾釜櫛一8(物

価スライド制)付き減価償却制度(税制)の採用︑等々が必要である︒

⑤総じて︑ケイソズ理論の適用のもとでの政府の肥大化が︑民間部門の経済活動の誘因・イソセソティブ(凶ロ︒..瓜.︒)

を減退させる要因となっている︒したがって︑このイソセソティブを復活させるために︑国家的法規制の緩和︑民間

活力の導入︑均衡予算原則の復活︑﹁小さな政府﹂の実現︑等々が必要である︒

⑥以上から︑財政政策上の実践的結論として︑6資本(法人ならびに個人)課税の減税を重視した減税政策︑口社会

保障費︑公務員の人件費を中心とした歳出削減︑国民間部門への国家の介入・規制の緩和(民営化︑民間活力導入など)︑

四均衡予算主義の復活︑㈹﹁小さな政府﹂の実現︑㈹安定的な貨幣・金融政策(マネーサプライの﹁適正﹂管理)︑㈲以

上の諸方策を通じた貯蓄率の増大︑民間投資の促進︑生産性の向上︑国民経済の活性化︑といった図式が一応導きだ

される︒

こうみてくるとき︑一九七〇年代以降の国家独占資本主義の現局面に対応し︑あるいはそれによって規定された最

新の理論が︑ケインズ理論にたいするアンチ・テーゼとして︑市場メカニズムへの信頼︑﹁小さな政府﹂の実現︑均

衡予算主義への回帰を提起しているかぎりでは︑古典派理論のある種の反動的ルネッサソスと呼ぶこともできよう︒

ここで反動的というのは︑現代の資本主義は︑かつての古典派理論の背景をなした自由競争段階のそれではなく︑園

家独占資本主義の段階にあるからである︒いいかえれば︑なんらかの国家による介入・規制なくしては︑資本蓄積の

諸条件をもはや維持できない資本主義であり︑この意味で︑市場メヵニズムへの信頼を基礎とした均衡予算主義と

﹁小さな政府﹂の実現は︑全体的︑長期的には所詮不可能なi1部分的︑一時的には可能であれllしたがって観念

(16)

的な政策目標でしかありえないからである︒

したがってまた︑古典派やケインズ理論がそれなりの一貫した﹁体系性﹂をもっていたのにたいして︑最新の理論

は︑論理的な首尾一貫性を多かれ少なかれ欠いた弥縫策的性格をもたざるをえないことにもなる︒そのことは︑例え

ぽ︑歳出削減を主張しながら︑財政赤字とイソフレの重大な元凶であるにもかかわらず︑軍事支出を事実上その対象

から除外していること︑減税を主張しながら︑それも資本課税減税に重点がおかれていること︑ケイソズの﹁総需要

管理﹂政策を批判しながら︑有動需要創出による不況・恐慌対策を完全には理論的にもーましてや︑実際の政策に

(注)おいては︑依然として多かれ少なかれ採用せざるをえないでいる1排斥しえないこと︑等々にもみられるところで

あ る ︒

(注)たとえば︑わが国の場合でいえば︑﹁行革﹂の一環として︑﹁民間活力の導入﹂の名のもとに︑電々・専売公社・国鉄の﹁民

営化﹂や関西国際空港︑東京湾横断道路︑都市再閑発など大型プロジェクトの官民共同出資による建設が推進されている︒こ

れは︑個別独占資本にたいして︑4.分に採寛へ利潤)を保証しうると見込まれる分野ないし部分の公共企業や公共事業を︑﹁民

営化﹂ないし民間資本参加させることにより︑過剰遊休資金の新たな投資先を提供することとあわせて︑﹁内需﹂"有効需要

を積極的に創出︑提供しようとするものであることは言うまでもないであろう︒この意味では︑ヶイソズ理論は新たな形態で

踏襲されている︒したがって︑勤労大衆への巨額な犠牲転嫁によって︑現下の長期・深刻な財政危機の﹁解消﹂に成功すれば︑

ケイソズ理論が新たに再評価され︑再浮上する可能性が十分に予想される︒

こうした意味では︑最新の一連の理論は︑﹁新保守主義﹂というかぎりでは︑イデオロギー的一貫性をもっている

(注)といいうるとしても︑理論的には体系性や一貫性を欠いた混沌の域ーケイソズ理論と反ヶイソズ理論との矛盾にみ

ちた混合ーを出ていないといってよい︒あるいは︑現代の国家独占資本主義は︑いまや︑そうした矛盾した﹁処方

箋﹂しか見出しえない危機的局面に落ち入っている︑といった方が妥当であろう︒

(17)

第二 臨調 ・「行 政 改 革」 と国 家財 政(3) 17

いずれにせよ︑現代の国家独占資本主義のもとでは︑なんらかの形態の国家による介入・規制なくしては︑資本蓄

積の諸条件を維持することが不可能なのであるから︑ますます狭められた政策上の選択可能性のなかで︑今後さらに︑

介入・規制の新しい形態と内容を求めて︑理論的ならびに政策実践上の模索が続けられるであろうし︑またそうせざ

るをえないことだけは確かである︒そしてそれが結局帰着するところは︑資本主義の基本的矛盾と一般的危機を︑長

期的趨勢として︑いっそう深化させずにはいないことも︑また確かである︒

(注)﹁現在優位にたっているのは保守主義であり︑おそらくまだ当分はそうであろう︒需要の増大を求めるリベラルなブルジョ

ア的﹃混合経済﹄モデルが︑勤労者に対する譲歩の考えをとりいれたため︑これに対して保守主義的な経済政策的戦略は︑勤

労者の諸権利を最大限に剥奪し︑国民所得の再分配において彼らの持ち分を減らし︑資本所有者の利益を最大限に擁護するこ

とを目標としている︒/

しかし永続的に﹃健全な﹄均衡のとれた国家財政という概念は︑国家独占資本主義においては︑依然として達成しえないユ

ートピアであり︑財政赤字の増大は︑依然として資本主義経済の不動の法則性であり続けるであろう︒イソフレの退治を狙い

とした高金利政策は︑結局は資本蓄積と経済的発展を妨げる︒高金利は一方で真の資本蓄積を阻害し︑他方で追加的貨幣資本

の国内への流入をよびおこす︒

保守主義的な政策は同時に失業の著しい増大をひきおこした︒これは疑いもなく︑この国の勤労者の側における社会的矛盾

と不満の激化を意味することになろう︒全体として︑この政策は資本主義経済における恐慌(危機)現象の緩和を決してもた

らさなかった︒しかし︑保守主義は資本主義諸国における広汎な勤労大衆の経済的状況にだけ損害と危険をもたらしているの

ではない︒親保守主義的な経済政策は︑排外主義の復活︑覇権追求の強化︑核の破局による人類への脅迫と結合している﹂︒(前出︑一.竃・○︒︒鴇鼻鷲冨智論文)︒

三 八 五 年 度 ﹁行 革 ﹂ 予 算

本稿は︑こうした最新の理論の日本における事実上の実践的試みといってよい﹁行革﹂予算を理論的︑実証的に総

(18)

括するために︑その素材として︑一九八二年度以降の﹁行革﹂予算を概略フォローしておこうとするものである︒第

一九巻第三号・第二十巻第一号につづいて︑本号で以下取り上げるのは︑一九八五年度﹁行革﹂予算の概要と特徴で

ある︒

e第二期中曽根内閣による八五年度政府予算案も︑近年のわが国財政を特徴づける財政危機下の﹁行革﹂予算で

あることはいうまでもない︒すなわち︑﹁戦後政治の総決算﹂としての﹁行革﹂推進を財政的に裏づける﹁行革﹂予

算四年目ー1八二年度予算が初年度1ーの予算案である︒したがって︑八五年度予算案も︑その基本的性格において︑

従来の﹁行革﹂予算の延長線上にある︒いな︑﹁行革﹂の総仕上げに向かって︑新たな一歩を画する予算案といわな

ければならない︒それは︑行革審の意見書(八四年十月政府提出)が八五年度以降の三年間を﹁行財政改革の正念場﹂

と位置づけていることにも示されている︒

すなわち︑一方で︑中央︑地方︑公社などを含む広義の﹁公務員﹂労働者の賃金抑制(ひいては民間賃金の抑制)︑大

規模な﹁減量・合理化﹂(要員削減︑労働強化︑労働時間延長︑﹁民間委託化﹂等を含む)︑福祉・教育・農漁民・中小零細

業関係経費の全面的で大幅な削減︑大衆重税ならびに﹁公共﹂料金︑保険料など高負担化推進の予算案である︒他方

において︑独占資本にとっての﹁総合﹂的な︑すなわち経済︑政治︑軍事︑国際にわたる﹁安(全)保(障)﹂を推進・

強化する独占資本のための﹁総合安保﹂予算である︒具体的には︑軍事費︑大型﹁公共﹂事業費︑エネルギー﹁対策﹂

費︑海外経済﹁協力﹂(ないし政府﹁開発援助﹂)費等々の﹁聖域﹂扱いないし連続突出︑﹁公共﹂企業の﹁分割・民営化﹂

﹁不公平税制(独占にたいする課税上の諸特典)﹂の温存・強化等々が︑それである︒

そして︑こうした勤労階級への全面的で一方的な負担と犠牲の転嫁のうえで︑国家財政を﹁再建﹂(赤字解消)して︑

﹁低成長﹂路線に見合うべく国家財政の反動的再編・﹁合理化﹂を推進し︑同時にあわせて国家機構そのものの反動的

(19)

19第 二 臨 調 ・「行 政 改 革 」 と国 家 財 政 ㈹

な再編・強化(その頂点としての改憲)を不離一体に推進することーこれが︑八五年度をふくむ﹁行革﹂予算の階級

的本質であり︑その基本的性格である︒

このことは︑中曽根首相の八五年年頭記者会見(一月六日)︑八五年度自民党大会の運動方針ならびに今一〇二国会

冒頭の施政方針演説(一月二五日)などにもはっきりと示されている︒その中で︑首相は︑﹁戦後政治の総決算﹂を改

めて強調し︑﹁五合目﹂に達した﹁行革﹂を﹁さらに大胆に進める﹂として︑内政面では︑行政︑財政︑教育の﹁三

つの基本的改革を着実に推進し﹂︑外交面では︑﹁西側の自由主義陣営の一員﹂路線のいっそうの推進をうたっている︒

とりわけ今八五年の内政課題として︑﹁国鉄の根本的改革﹂と﹁果断な教育改革﹂ならびに﹁地方行革﹂の推進と達

(注)成を強調している︒あわせて︑これまで首相自ら︑ことさらに強調しつづけてきた﹁行革﹂のメイソスローガソ︑

﹁増税なき財政再建﹂がはじめて姿を消したことも大きな特徴である︒それに代って︑﹁幅広い視野に立った税制全般

にわたる改革﹂﹁戦後税制の根本的見直し﹂﹁直間比率の見直し﹂(租税総額中︑所得税・法人税など直接税にたいして間接

消費税の比率を高める)の名のもとに︑所得逆進的な﹁大型間接税﹂月一般消費税の導入を中心とする"大衆大増税に

よる財政﹁再建﹂"路線への転換を事実上明言するにいたったからである︒

(注)﹁国鉄行革﹂にかんしては国鉄再廼監埋委員会が﹁分割・民営化﹂を骨子とする最終答申を八五・七・一一六に首相へ提出

し︑﹁地方行革﹂にかんしては︑自治省が各自治体に八五・八を期限として﹁地方行革大綱﹂の策定を指示した通達を発した

(八五・一・ニニ)︒また︑﹁教育行革﹂に関しては︑八五・六・二二に︑臨教審による第一次答申が提出された︒これらにつ

いても﹁行革﹂予算各論として︑別の機会に取り上げなければならない︒

Oこれまでもすでに指摘してきたとおり︑﹁行革﹂の直接の背景をなすのは︑財政危機のかつてない深刻化と長

期化である︒そしてそれは︑﹁高度成長﹂期の独占資本奉仕の財政政策の必然的産物であると同時に︑これまで一応

(20)

第5表 財政危機の諸指標 区分 公債発 行額(当 初)

(公債 依存度:%) 公債残高 公債

残高 国 債 費(当初) 国 債 費 利 払 費

年度

陶 公債

(特例 公債

残 高) GNP

隔諮

一般会 計 一 般会計

億円 億円 億円 % 億円 億円 o/ %

45 4,300 28,112 3.7 2,909 1,798 3.7 2.3

(5.4) (x,ssg>

46 4,300 39,521 4.8 x,193 2,030 3.4 2.2

(4.6} (1,010}

47 19,500 58,186 s.o 4,554 3,139 4.0 2.7

(17.0} (0)

48 23,400 75,504 6.5 7,045 4,481 4.9 3.1

(16.4} Co)

49 Zl,soo 96,584 7.0 8,622 5,747 5.0 3.4

(12.6} (0)

50 20,000 149,?31 9.9 10,394 7,335 4.9 3.4

(9.4) {21,170)

51 72,750 37,500 220,767 13.0 16,647 13,289 6.9 5.5

(29.9) (19.3) (54,929)

52 84,800 40,500 319,024 16.9 23,487 19,316 $.2 6.8

(29.?) (17.S) (102,535)

53 109,850 49,350 426,158 20.6 32,227 26,280 9.4 7.7

i(32・0) (1S.4) (146,472)

54152,700 (39.6) 55,1.42,704

80,550

×27.1) 74,850

562,513 (20,658}

705,098

25.3 29.3

40,784 53,104

33,398 44,173

10.6 12.5

8.7 10.4

(33.5) (22.o) (282,571)

56 122,700 54,850 822,734 32.3 66,542 55,653 14.2 X1.9

(26.2) (i4.4) (329,163}

57 104,400 39,240 964,822 36.1 ?8,299 64,650 15.8 13.0

(21.0) (9.5) (403,301}

58 133,450 s9,soo 1,096,947 39.4 81,925 79,050 16.3 15.7

(26.5) (16.6) (470,599)

59 126,800 64,550 1,222,040 41.2 91,551 88,657 18.1 17.5

(25.0) (i5.2) (536,000)

so 116,SOO 57,300 1,329,000 42.3 102,241 98,785 19.5 ..

(22.2) (12.S) (590,000)

1

(注)1.公 債依 存 度 は,公 債 発 行額/一 般 会 計歳 出 額 で あ り,特 例 公債 依 存 度 は,特 例公 債発 行 額 /経 常部 門歳 出額 で あ る。

2.利 払 費 には,国 債 利 子 及 び蔵 券 割 引料 の ほ か借 入 金利 子 を 含 む。

(21)

第 二 臨 調 ・r行政 改 革」 と国 家 財政{31 21

は﹁有効﹂に機能してきた︑ケイソズ理論に基づく国家独占資本

主義的な介入・規制政策の完全な破綻の産物である︒そしてそれ

は︑慢性イソフレ︑不況の頻発・低成長・大量失業(スタグフレー

ショソ)とならんで︑わが国のみならず主要な帝国主義諸国も︑

程度の差はあれ︑例外なく見舞われている︑﹂二重苦〃の一つと

なっている︒

この長期・深刻な財政危機は︑わが国では七四・七五年の戦後

最大の恐慌を起点として始まった︒独占利潤の確保(中心は︑不

況対策)のために大量の赤字国債が濫発されたが︑不況の頻発.

長期化と低成長のために償還が思うにまかせず︑その結果︑赤字

国債は累積し︑国家財政の破綻状態を招来した︒現代の国家独占

資本主義は国家財政の支えなくしては資本蓄積を維持できない資

本主義であるから︑政府・独占資本にとっては︑財政再建は焦眉

の急務となり︑独占資本への増税を排して勤労国民へ財政赤字の

負担を転嫁することが至上命題となった︒

ここに︑﹁(独占資本にとっての)増税なき財政再建﹂と︑そのた

めの﹁行財政改革﹂が︑重大な﹁国家﹂的課題として登場するこ

とになったのである︒

第6表 「行 革」下 の主要 経費 の推 移(対 前年度伸び率)

・9781・979・98・1・98・ ・9821・9831・9841・985

 

2.7 0.2 11.7

×1.2

s.g O2.3

7.8 05.7

4.2

×24.5 0x.o 2.0

1。0 1L7 00.z

18.2 s.s

△2.0 7.9 d5.5

Q.9

△11.0

△1.3 0.6

DO.9 4.6

×0.1

×20.4 s.5 0.0 7.O D2.9

6.1 Q7,8 D2.5 Z.S

2.6 1.7.7 4.9 9.9

?.8 0.0 10.8

0.0 13。2 QO.5

2.2

7.6 4.8 25.3 9.9 18.7 7.s o.0 11.2 2.6 17.3 4.1 3.3 7.7

5.2 30.2 9.3 2VRV 6.5 1.8 17.6 5.4 31.9 s.7 3.1

19.1 14.7 37.2

×4.4 18,6

12.4 27.3 22.0 19.0 29.1

12.5 11.6 26.6 12.8 2,5 10.Z 20,0 23.6 12.7 1?.S 6.3 S.3 1.7

11.6

社会 保 障 関 係 費 文教 ・科学振興費

国 債 費

恩 給 関 係 費 地方 財 政 関 係 費 防 衛 関 係 費 公 共事 業 関 係 費 経 済 協 力 費 中小 企 業 対 策 費 エネルギー対策費 食 糧 管 理 費 そ の他 事 項 経 費

0.5 3.7

12.6110.319.916.2 1.4 20.3

 

(22)

第7表(1}軍 事費 の連 続突 出

、、

区分 防 鞭 腋1後 負 担

B/A

鞭 \ 金 額 酬 伸 び 率 降 額(B)伸 び 率

1980 22,302 6.5 12,715 i38

.3 57

1981 24,000 7.61 13,490 6.1 56

1982 25,861 7.75 17,500 29.7 67

1953 27,542 6.50 19,751 X2.9 71

X984 29,346 6.55 21,481 .. 73

1985 31,371 6.90 23,058 7.3 73

7.O X6.2

744

7110077

73.5E

第7表 ② 軍 拡に よる巨額な浪費

1

(生産者 米価 の抑 制 と消費 者米価

F15戦 闘 機 食 管 費 カ ッ ト分

1機}=104億 円(×14機}) 1,179億 円=約11機

74式 戦車 中小企 業対 策費カ ッ ト分

・両 一3融 … 万 円(×6・ 両)1・3・ 億gr… 万 円e約34両

P3C対 潜哨 戒機 私学助成金(大 学)

1機=117億5,000万 円(×11機) 2,438億 円=約21機

バ ト リ オ ヅ ト0.5高 射 群(ミ サ イ ル) 生活保 護費(大 都市4人 世帯)

330億4,500万 年 額189万 円=約17,500世 帯 分

潜水艦艇 自賠責保険(自 家用 車)

1隻 ・=342億4,500万 円 年 額23,650円=約144万8,000台

1:1社 会 新 報(85.1.15)を 補 足

よる︒以下の表も同じ)の諸指標が示

すとおりである︒たとえば第一に国

債依存度が︑一九七六年以来二〇〜

四〇%︑第二に国債発行残高へ累積

赤字)が︑八五年度末で約=二〇兆

円で年間予算(一般会計)の約三倍

弱︑GNPの四二・三%︑国民一人

当り換算で約一一〇万円にも達し︑ 協会﹃これからの財政と国債発行﹄等に

金 融 統 計 月 報 ﹄ ︑ ﹃ 財 政 統 計 し

第8表 社会保 障費 の国 際比較 (国民所得比)

本 カ ス

リ n ソ

メ ギ

日 ア イ

西

ス ウ ェ ー デ ソ

X982 ':1 1979

・:1

!/

ノノ

14.1 16.4 21.2 29.9 33.4 {

資料︑大蔵

省﹃財政

大蔵財務

い か ぎ り ︑

国 会 提 出

39.6

ず  文 上巳 併只 ∬ { ノ

機 の 状 況

は 第 五 表

(特 記 し な

(23)

23第 二 臨 調 ・「行 政 改 革 」 と 国 家 財 政(3)

第9衰 国家公務員の定数増減の推移 区 分

83 84 85

劇 削 減i差 引 増 員i削 副 差 引 増 員1削 減 降

111i iI

非 現 業5,060 業1,884

Q5,431 d3,zos

△3714,471

△1,3241,869

△5,609△1,138 D4,6840?,815

人 人 人

4,113△8,130△4,017 1,86904,334D2,4G5

計6,944△8,639△L69516,34・1△ ・0,293△3,9535,982△Y2,464△6,482

第10表 公 務 員 数 の 国 際 比 較(人 口千 人 当 り,人)

日 本iイ 判 ス フ ラ ソ ス

レ メリカ 陣 ドイツ

中 央

国家公務員

国 防

政 府 企 業 地 方 公 務 員

総 計

除=国 防

17.2 7.2 2.5 7.5 26.9 44.0 41.6

48.8 7.9 9.5 31.4 52.3 101.1 91.5

$6.2 41.6 8.4 36.2 28.5 114.7 106.3

21.2 7.7 13.5

55.8 77.0 63.5

27.4 2.5 11.0 14.0 50.3 77.7

・ ・.

七一億円︑一時間当りで約一一億円にも達している︒独

占資本は国家財政を赤字にすることによって利得を得る

だけでなく(不況対策)︑その赤字でもう一度利得を得る

(巨額の利子)のである︒

ところが︑独占資本自らがつくった赤字であるにもか

かわらず︑しかもそれによって巨額の利子を取得してい

るにもかかわらず︑独占資本とその政府は︑﹁行革﹂予

第11表 予算 総額 中 の人 件費の推移(%) 一般会 計 特 別会計

(郵政ほか)

政府関係機関 (国鉄ほか)

1975 8.5 5.2 1?.?

80 5.? 3.0 16.4

81 5.5 2.9 16.0

82 5.5 2.9 15.s

83 5.4 2.8 15.2

84 5.6 2.7 i4.6

85 5.6 2rI」 13.5

日当り換算で約一 資本へ支払われる)︑ 第三に国債費(元利

償還)が八五年度で

約一〇兆円で今年度

はじめて主要経費中

の最大費目となり︑

歳出総額の約二〇%

をも占め︑うち利払

費が同九兆九千億円

(これは主として独占

(24)

商 経 論 叢 第21巻 第2号 24

第12表

租税負担率 (国民所得比) 租税負担の増大

1人 当 り負担額(円)

国 税 耀 方繍

18.3 22.S 23.9 24.5 24.S 25.2 202,625

378,447 426,839 452,214 483,082 515,268 x.29,710

242,567 269,795 286,067 305,146 326,668 昭 和50

55 57 58

59(補 正 後) 60当 初

算の下で︑赤字の負担を一切勤

労国民に転嫁してきた︒その第

一は︑軍事︑大型公共事業︑エネ

ルギー政策︑経済協力︑国債費

の連続突出ないし聖域扱いとは

まったく対照的に︑福祉︑医療︑

年金︑生活︑教育︑農漁業︑小

零 細 企 業 関 係 経 費 の 連 続 削 減 な

いし抑制である︒それは第六表

に端的にしめされているから解

説を要しまい︒ただ︑一言注釈

をくわえておけば︑〇八〇年代は﹁財政再建﹂の目標のもとで︑

総体としてかなり厳しい緊縮予算が組まれていること︑㊤諸経費

のうち文教・科学振興費と公共事業費は総額としては抑制的だが︑

その中にあって独占資本の利益に直結する先端技術(ハイテク)の

研究開発︑大型プロジェクトの公共事業費などは十分に支出が確

保されていること︑㊦食管費のマイナスは︑生産者米価の抑制と

消費者米価の引上げの一反映(逆ざや解消のための一般会計から食管

第13表 労働者 の租税 負担 の増大

調 査 世 帯83年 給与収 入400万 円台の標 準世帯

給 与 収 入178年(千 円)183年(千 円)184年(千 円)膨71矧 離 鑑宥

給 与 収 入

給 与 所 得

給 与 所 得 控 除 所得控除社会保険料

2,807 i,s20 9$7 159

4,064 z,soy 1,263 282

4,227 2,899 1,328 293

..・

53.9 28.0 77.4

4.0 3.5 5.1 4.0

0.5

×2.9

205.1 114.8 143.5

108.2 142.8

95.S 46.8

44.6

税税

得住

所個

5.5 161.1

251.7 238.6

91.4  

合税

38.6 3.9 3,682

3,543 2,557

87.1

91.1 $7.2

可 処 分 所 得

離(%)

※神 奈 川 県評 の実 態調 査 よ り。

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