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博士(医学)陳 学位論文題名

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Academic year: 2021

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     博士(医学)陳 学位論文題名

モ ル モ ッ ト 気 道 収 縮 お よ び 弛 緩 反 応 に 対 す る Interfcron‑7 と Interleukin − 18 の 作 用

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

I研 究 目 的

  炎 症trt肺 疾 患 , 特 に 気 符 支 喘 息 で は , そ の 病 態 形 成 に 活 性 化Tリ ン パ 球 や マ ク ロ フ ァ ー ジ か ら 産 生 さ れ る 各 種 サ イ ト カ イ ン が 重 要 な 役 割 を 担 っ て いることが明らかになりつっある。Interfcron(mN)‐YやInterleukin(Iり‐1pは,

気 管 支 喘 息 患 者 の 気 管 支 肺 胞 洗 浄 液q亅 に 存 在 す る こ と が 知 ら れ , 免 疫 担 当 翁 ‖ 胞 に 作 用 し , 気 道 炎 症 の 惹 起 ・ 拡 大 に 関 与 す る と 推 測 さ れ て い る 。 し か し , あ る 種 の サ イ ト カ イ ン で は 平 滑 筋 な ど へ の 作 用 も 確 認 さ れ , 炎 症 過 程 の 修 飾 以 外 の 機 序 で も 病 態 形 成 に 関 与 す る 可 能 性 が 出 て き て い る 。 本 研 究 の 目 的 は こ の よ う な 機 序 が 炎 症 性 肺 疾 患 で も 存 在 し 得 る か を 検 討 す る こ と で あ る 。 こ の た め ,IFN−Yや 凡 ‐1pが 気 道 平 滑 筋 の 収 縮 ・ 弛 緩 反 応 に 対 し 直 接 効 果 を 持 っ か 否 か , 仮 に 効 果 が あ る と す れ ば , そ れ が ど の 様 な 機 序 を 介 す る か を 検 討 し た 。 ま た , 刺 激 を 受 け た 気 道 上 皮 や 平 滑 筋 は 種 カ の 化 学 伝 達 物 質 を 産 生 し , こ れ が 平 滑 筋 の 収 縮 ・ 弛 緩 に 影 響 を 与 え る こ と が 知 ら れ て い る た め , 気 道 上 皮 剥 離 の 効 果 や こ れ ら 化 学 伝 達 物 質 の 合 成 阻 害 薬 な ど の効果も同時に検討した。

II実 験 材 料 と 方 法

  モ ル モ ッ ト の 気 管 条 片 を 作 成 し ,95% 02.5% C02ガ ス で 通 気 し た370C のKrcbs‑Hcnsclcit(K‑H)液 を 含 む 組 織 槽 に 装 着 し , 等 尺 張 カ を 測 定 し た 。サ イトカインとして,ヒトIFN‑y(1,000Uと25,000 U/ml)とIL‑1[3 (25 ngと250 ng

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/ml)を , コ ン ト 口 ー´ レ とし ては それ ぞれ の溶 媒を 用い た。 サイ トカ イン の効 果 は , カ ル バ . コ ー ル(CARB)とKCIの 最 大 収 縮 とECso, イ ソ プ ロ テ レ ノ ー ル (jso)の 最 人 弛 緩 とlC5()の 変 化 で 判 定 し た 。

  収 縮 薬 へ の 効 ・ 果 で は , ま ずCARB(3nM‑10 VM)とKCI (10 mM‑100 mM)の 濃 度 反Lど こ 川I線 を 測 定 し , 洗 浄 後 組 織 槽 に 各濃 度のIFN‑yとIL‑1{3を加 え1な いし 5HI‖ ‖ 接 触 さ せ , そ の 後 襾 び 濃 度 反 応Iln線 を 測 定 し , コ ン ト 口 一 ル と 比 較 し た 。 弛 緩 薬 へ の 効 果 で は , 各 濃 度 のIFN‑yとIL‑ipと1な い し5時 間 接 触 さ せ た 気 符 条J1 を そ れ ぞ れ のCARB ECsoに て 前 収 縮 さ せ た 後 ,ISO (1.0 nM‑10.0 いM) を 漸 次 カIlえ 濃 度 反 応nll線 を 測 定 し ,コ ント ロー ルと 比 較し た。 更にIFN‑

Yと11‑10の 効果 が気 道。J|皮 剥離 ,Cyclooxygenasc阻害薬(インドメサシン:2 VM

) ― 酸化窒素(Nitric Oxide; NO)合成阻害薬(Nco‑nit ro‑L ‑argininc mcthyl cstcrニ Nco‑NAN4E,30 VM)により影響されるか否かも検討した。

  ま た ,IFN‑yは 種 特 異 性 が 強 い た め 以 下 の 実 験 を 追 加 し た 。 モ ´ レ モ ッ ト 腹 腔 洗 浄 細 胞 ( 約60% が マ ク ロ フ ァ ー ジ ) を1,000 U/mlのIFN‑y存 在 下 で72時 間 培 養 後 ,MHC Classll抗 原 の 発 現 を 組 織 染 色 に て 検 討 し た 。 抗 体 と し て は 抗 モ ル モ ッ トMHC Classll抗 原 単 ク ロ ー ン 抗 体(MSgp8) を 用 い た 。 ま た ,700 Cで1時「1111加I熱処理したIFN‑y (25,000 U/ml)の気道条片に対する効果も検討した。

III結 果

  IFN‑yは ,25,000 U/ml5時 間 接 触 で 最 入 収 縮 の 僅 か な 増 強 を 示 し た 以 外 ,     1  ・

CARB収 縮 に 影 響 を 与 え な か っ た 。IFN‑y1時 間 と5時 間 処 理 で はKCIに 対 す る 最 人 収 縮 とECsoの 有 意 な 変 化 は 認 め ら れ な か っ た 。IFN‑y (25,000U/ml)1 時 間 と5時 間 接 触 に よ り ,ISOのICso値 の 低 下 が 認 め ら れ , コ ン ト ロ ー ル 群 に 比 ベ 有 意 差 を 認 め た (Pく0.01,Pく0.05)。 モ ル モ ッ ト 腹 腔 洗 浄 細 胞 のMHC Classll抗 原発 現は 、IFN−y(l,000 U/ml)刺激 によ り増 強された。また,熱処理 IFN‑yは 気 道 条 片 の ISOに 対 す る 反 応 に 全 く 影 響 し な か っ た 。   IL‑Ipと の1時 間 と5時 間 の 接 触 で はCARB最 大 収 縮 とECsoに 変 化 を 認 め な か っ た 。IL‑1[3(250 ng/ml)1時 間 と5時 間 で はKCIに 対 す る 感 受 性 の 有 意 な 低下 が認められた(Pく0.05,Pく0.01) ーIL‑1[3 (250 ng/mり1時間 と5時間処理に より ,ISOのICs()fI江の増カ11が認め られ,コントロール群に比ぺ有意差を認め

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た(P く(),05 ,P く0.01 )。

   |..皮剥離によりIFNy のISO に対する効果,IL ・1p のKCI とISO に対する効 繋は とも にirj 火し たヵ 更に ,IFN‑y のISO に対する効果はインドメサシンに より完全に抑制されたが,N ゆ. NAME では抑制されなかった。IL‑lp のKCI の ECso に対 する 効果 はイ ンド メサ シン により 抑制 され たが ,Noj‑NAME では抑 制さ れな かっ た。 IL‑1(3 の ISO 弛 緩に 対す る効 果は イン ドメサシン及びNw‑

NAME により抑制された。

IV 考 察 な ら び に 結 語

  lFN‑y は 5 時 間 処 理 で CARB 最人 収 縮 の 僅 か な 増 加 を 惹 起 し た 以 外 , CARB 及び KClI 艾縮 には ほと んど 影響 を与 えな かっ たが ,ISO に対する感受性を有 息に増蛾させた。

この 効果 は気 道上 皮剥 離と インドメサシン処理により完全に抑制されたが,

Nco‑NAME で は 抑 制 さ れ な か った 。 こ の 結 果 から, IFN‑y の 効果 は平 滑筋 へ の商接n :剛ではなく,気道.L 皮細胞からのProstaglandin(PG) の産生を介する も の で あ る こと が示唆 され た。 気道 L 皮 細胞 はPG‑E2 を 産生 する こと が知 ら れて おり ,PG‑E2 は気 道平 滑筋を弛緩させる。したがって,IFN‑y に.よる気 道条Jt .のISO に対する感受1 ヰの増強にはPG‑E2 が関連している可能性が考え られ る。 また ,ヒ トIFN‑y はモルモット腹腔洗浄細胞のMHC ClassII 抗原発現 を増強,カfI 熱処Il9IFN‑y ではISO 弛緩への効果は認めず,本研究でのIFN‑y の 作川は特異的なものと考えられた。

  IL‑I[3 は CARB 収縮に は全 く影 響を 与え なか った が, KCI と ISO に対 する 感 受 H :を有意に低下させた。また,これらの効果は気道上皮剥離により抑制 され た。 この 結果 から ,IL‑1[3 の効果はその気道上皮への作用を介するもの と考えられた。またIL 一1 卩が,いずれもその作用に細胞膜電位の変化を伴う KCI とISO にの み影 響を 与え たことから,IL‑lt3 は平滑筋膜電位の変化を惹起 する何らかの物質を気道上皮から産生させた可能性が考えられた。更に,IL‑

1p の KCI へ の 効 果 は イ ン ド メ サ シ ン に よ り抑 制さ れた が, Nco‑NAME では 抑 制されなかった。また,IL‑10 のISO への効果はインドメサシンとNco‑N 」6LME の両者で挧J 制された。これから,IL .1p の気道に対する効果にも気道上皮か

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ら のPGやNOの 産 生 が 何 ら か の 関 与 . を し て い る も の と 考 え ら れ た 。   以」ニの結果から,IFN−YとIL‑lflなどのサイトカインは気道炎症の修飾以外 に, 気道 平滑 筋の 収縮 ・弛 緩反 応の修飾作用をも持つ可能性があり,その作 J羽はこれらサイトカインの気道‑1:.皮細胞への作用を介することが示唆された。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

モ ルモット気道収縮および弛緩反応に対する Interferon‑ アと Interleukin ― 1 届の作用

  目的 :Intcrferon (IFN)‑yやInterleukin (IL)‑1pなどのサイトカインは気道炎症に関与す る と 推 測 さ れ て い る 。 し か し 、 あ る 種 の サ イ ト カ イ ン に は 血 管 平 滑 筋 へ の 直 接 竹 ; 川 が あ り 、 炎 症 の 修 飾 以 外 の 機 序 で も 病 態 形 成 に 関 与 す る 可 能 性 が 指 摘 さ れ て い る ‥ 本 研 究 の 目 的 は こ の よ う な 機序 が炎 症性 肺 疾患 でも 存れ :し 得る かを 検li丶tす るこ とで あ る。 このた め、IFNーYやIL‑113が気道条片の収縮・弛緩反応に女、tしIlli按効果を持つか 否かを検討した。更に 、気道上皮は化学f云達物質 の産生を介して ¥F irr筋J迂J,ど:に影響 す る こ と が 知 ら れ て い る た め 、 気 道 上 皮 剥 離 や 化 学 ・ 伝達 物質 の合J!にm害柴 など の効 果も検討した。

  方 法 : モ ル モ ッ ト の 気 管 条 片 の 等 尺 張 カ を 測 定 し た 。 サ イ ト カ イ ン と し て , ヒ ト IFN‐Y(1,000Uと25,000 U/ml)とIL‑113 (25 ngと250 ng/ml)を用L、た。H乂縮薬への幼糾!tよ,

IFN−Yあ る い は 乢 一1pと の 接 触 の 有 輿 北 に よ るCARB(3nM‑10 VM)とKCI(J0mM‑IO() mM) の 濃 度 反 応 曲 線 の 変 化 で 判 定 し た 。 弛 緩 薬 へ の 効 果 は 、IFN‑yあ る い は11‑1(3と 接 触さ せ た 気 管 条 片 を そ れ ぞ れ のCARB ECsoに て 前 収 縮 さ せ た 後 、ISO(I.O nM‑IO.OいM)を 暫 時 加 え 濃 度 反 応 曲 線 を 測 定 し 、 コ ン ト ロ ー ル と 比 較 し た 。 更 にIFN―Yと1しlpの 効釆 が 気 道 上 皮 剥 離 、Cyclooxygenase阻 害 薬 ( イ ン ド メ サ シ ン :INDO,2いM)、 … 酸 化 窒素 (Nitric Oxide; NO)合成阻害薬(Nco‑nitro‑L‑argininc meth・lestcr:Nり‐NAME,30いM)fこよ り影響されるか否かも検討した。

  結 果 :IFN・Yは 、25,000U/m15時 間 接 触 で 最 大 収 縮 の 僅 か な 増 蛾 を 示 し た 以 外 、 CARB,KCl収縮 に 影響 を与 えな かっ た。IFN‐Y(25,()00U/ml)との1及び5|晦間接触に よりISOに対する感受性の有意な増加が認められた(Pく0.01,Pく().05)。IL−1pはCARB収

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和 紀 厚 義 知 和 上 川 部 川 皆 阿 授 授 授 教 教 敦        

査 査

主 副

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縮 に 影 響 を 与 え な か っ た 。IL‑1(3(250 ng/ml)1及 び5時 間 接 触 で はKCIに 対 す る 感 受 性の有意な低 下が認められた(Pく0.05,Pく0.ol)。IL・1[3 (250 ng/ml)1及び5iis川処川!に より、ISOのIC50値の有意な増加が認められた(Pく0.05,Pく0.01)。.|:皮永|」離によりIFN・ YのISOに 対 す る 効 果 、11‑1[3のKCIとISOに 対 す る 効 果 は と も に 消 失 し た 。 更 に 、IFN‑

YのISOに 対 す る 効 果 はINDOに よ り 完 全 に 扣Jf聞 さ れ た が 、Nい .NAMEで は4fIJ制 さ れ な か っ た 。11‑ 1[3のKCIのECsoに 対 す る 効 果 はINDOに よ り 捫J制 さ れ な が 、Nい ・NAMEで は 抑 制 さ れ な か っ た 。ILーlpのISO弛 緩 に 対 す る 効 果 はINDO及 びNり ・NAMF.に よ り 抑 制された。

  結 諭 :IFN‑1,はCARB及 びKCI収 縮 に は ほ と ん ど 彫 響 を 与 え な か っ たが ,ISOに 文丶 亅す る 感受 性を 有意 に増 強さ せ 、こ の効 果は 気道 亅. 二皮 剥離 とIN DO処 川により 完全にjrIJ制 さ れ た 。IL―1pはCARB収 縮 に は 全 く 影 響 を 与 え な か っ た が 、KCIとISOに 刈 す る 感 受 性 を 有 意 に 低 下 さ せ た 。 こ れ ら の 効 果 は 気 道 上 皮 剥 離 に よ りjrIJ制さ れた 。史 に、lL・ 1[3のKC1へ の 効 果 はIN DOに よ り 抑 制 さ れ た が 、Nり ・N AMEで はffIJ制 さ れ な か っ た 。 11‑ 1{3のISO令 の 効 果 はINDOとNり ‐NA MEの 両 者 で 捫J制 さ れ た 。 以‑| ‑の結 果か ら、

IFN‑yと11‑1{3は 気 道 平 滑 筋 の 収 縦i. 弛緩 反応 の修 飾作 川を 持 ち、 その 効果 はiIz紺jrへ の 直 接 作 用 で は な く 、 気 道 上 皮 翁 ‖ 胞 から のProstaglandinやNOの 産生 を介 する もの であ ることが示唆された。

  口答発表にあたり、皆 川教授から11‑1[3とINF‑Yの 作川の特興1−!にっき、またM矧5(罰1) 教 授 か ら は 上 皮 を 除 去 す る 際 の 機械 的影 響な どに っき 質ll̲ljが あり 、こ の際 允う }に 答 え た と は 考 え ら れ な か っ た 。 し か し 、 後 日 両 教 授 よ り 個 別 に 審 査 を う け 、lホ 訂iの 発 音 に や や 難 解 な 点 は あ る も の の 、 内 容 は 合 格 と の ご 返 事 を ぃ だ だ ぃ て い る 。   本 論 文 はIFN‑yやIL‑113な ど のサ イ卜 カイ ンが , 気道 上皮 粥‖ 胞へ の作 川を 介し て気 逆 平 滑 筋 の 収 縮 ・ 弛 緩 反 応 に 影 響 を 与 え る こ と を 見 い だ し た 初 め て の 報 告 で あ り 、 こ れらサイ卜カインが気道 炎症の修飾以外の機序でも炎症i´」inlij疾患の病態J|シ成に}剄!´

す る 可 能 性 を 示 し た こ と は 意 義 あ る も の と 考 え ら れ 、 よ っ て ホ 論 文 は 博 亅 : ( 医 学 ) に相当するものと認めた 。

参照

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