単一水制周辺の河床変動 と流れに及ぼす相対水制高の影響
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(2) 水 制 無 しの状 態 で 初期 水 深h0を 深 をhと. 設 定 し,水 制 設 置 後 の 水. した.河 床 勾 配 と下 流 端堰 は各 ケ ー スFr数. と初. 期 水 深h0を 設 定 した うえで擬 似等 流 とな る よ う調 節 した.. 表‑1実. 験条件. 初 期 水 深 が大 き い もの か らケー ス名 をS‑3,S‑5,S‑9,NS‑11, NS‑16と した計5ケ ー ス につ い て実 験,考 察 を行 った.ケ ー スS‑3 ,5,9は 越 流 型 で,ケ ー スNS‑11,16は 非越流型 で あ る. 座 標 軸 は 図‑1,2に. 示 す よ うに,水 制 設 置 位 置 の 根 付 部. 底 面 を原 点 と して 下流 方 向 にx軸,幅. 方 向 にy軸,鉛. 直方. 向 にz軸 を とっ た 。 移 動 床 実 験 で は水 路 上 流 部 か ら6m下 た っ て10cmの. 流 に長 さ6mに. わ. 厚 さで砂 を敷 き均 し,固 定 床 との 接 続 部 は. 安 息 角 と した.水 制 は移 動 床 上 流 部 か ら3mの した.河 床 砂 は粒 径0.97mmの. 位置に設置. 均 一 砂 を用 い た.通 水 中は. 水 制 先 端 部 に超 音 波 砂 面 測 定 器 を設 置 し,水 制 先 端 部 の 河 床 形 状 の 時 間 変 化 を追 った.水 制 周 辺 の洗 掘 が 静 的 平 衡 に 達 した とこ ろで 通 水 を止 め,水 制 の 上 流1mか. ら下 流1m. ま で の 間 の河 床 形 状 を超 音 波 砂 面 測 定 器 で測 定 した.通 水 停 止 後 の 河 床 を の りで 固 めた 後 再 び 通 水 し,2成. 分電磁. 流 速計 を用 い て 主 流 速uと 横断 方 向 流 速vを 測 定 した.電 磁 流 速 計 か らの 出力 は 周 波 数100Hzで4096個 グ しA/D変. サ ンプ リン. 換 器 を通 して取 得 した.流 速 は 図‑2に 示 す よ. うに水 制 の2cm(x/L=0.2)上. 流 か ら20cm(x/D=2.0)下. 流まで. の5側 線上 で 測 定 した.ま た 本 研 究 で はy/L=1.0を 境 界 と. 図‑1水 路外略図. して右 岸 側 を水 制 域,左 岸 側 を主 流 域 と呼 ぶ こ と にす る.. 3.実 験 結 果 及 び 考察. 3.1河. 3.1.1通. 床形状. 水 後 の 河 床 形状. 図‑3は 通 水後 の河 床 形 状 を示 して い る. ケー スS‑3で は水 制 前 面 全 体 と水 制 先 端 部 に6cm程 度 の 洗 掘 が 見 られ る.ま たx/L=4.0の 右 岸 側 壁 に4cmの x/L=2.0,y/L=1.5の 位 置 に3cmの. 堆 積 と,. 堆積 が 生 じた。ケ ー スS‑5. で は水 制 先 端 部 を 中心 に 水 制 前 面 にか け て洗 掘 が 見 られ, そ の深 さは最 大 で 約3.5cmと の位 置 に1.5cmの. な っ た.ま たx/L=2.0,y/L=0.5. 図‑2河. 床形状,流 速の側 点位置. 堆積 が 生 じて い る.ケ ー スS‑9で は 水 制. 先 端 部 の み に洗 掘 が 見 られ,そ. れ は 約2cmと. 右岸側壁で あったが,相 対水 制高が大 きくな るにつれ て中. な っ た.. x/L=1.0,y/L=1.2の 位 置 に は1.5cmの 堆 積 が み られ る.ケ ー スNS‑11で は水 制 先 端 部 に1 .5cmの 洗 掘 が 生 じ,そ の 下. 央 よ りに移動 してい る.こ こで越流型のケースS‑9と 非越. 流 で洗 掘 と堆 積 が連 続 す る形 状 が 見 られ る.ケ ー スNS‑16. とがわか る.こ のよ うにケースS‑9と 非越 流型 の河床 変動. で は水 制 先 端 部 に約1cmの. に似た傾 向が見 られ ることか ら,相 対水制高が0.9の 越流. 洗 掘 が見 られ,x/L=1.0,y/L=1.2. 流型 の2ケ ースではその堆積位置 に大 きな違 いがない こ. 型水制 周辺 の流れ は非越流型 水制周 辺の流れ に近い構造. の位 置 に わず か な堆 積 が 生 じて い る。 以 上 の よ うに相 対 水 制 高 が 最 も小 さい ケ ー スS‑3で 水 制 先 端 部 か ら水 制 前 面 全 体 に大 き な洗 掘 を生 じた が,相 対 水 制 高 が 大 き くな る につ れ て 洗 掘 の 規 模 は徐 々 に小 さ くな る傾 向 がみ られ る.ま た最 大 堆 積 位 置 は,ケ ー スS‑3で は. ―720―. である と思われ る..
(3) Z(cm). (a)ケ. ー スS‑3. 図‑4最 大洗掘深の時間変化 (b)ケ. ー スS‑5. (c)ケ. ー スS‑9. (d)ケ. ー スNS‑11. 図‑5最. 3.1.2最. 大洗掘深 と相対水制高の関係. 大洗掘深. 図‑4は 最 大 洗 掘 深 の 時 間 変 化 を示 す.縦 軸 は 洗 掘 深Zsを 最 大 洗掘 深Zsmaxで,横 過 時 間Tを,水. 軸 は 通 水 開 始 か らの 経. 制 先 端部 の 河床 変 動 が 安 定 した 時 の. Tmaxで 無 次 元 化 して い る.図‑3か. ら分 か る よ うに,. 最 大 洗 掘 は い ず れ の ケ ー ス にお い て も水 制 先 端 部 に (e)ケ. ー スNS‑16. 生 じた.た だ しケ ー スS‑3で は水 制 先 端 部 か ら水 制 前 面 に か けて 同程 度 の洗 掘 が 生 じて い る. 相 対 水 制 高 が 最 も小 さい ケ ー スS‑3で は,通 水 開始. 図‑3通 水後の河 床形状. か ら短 時 間 で 最 大 洗 掘 深 の 約4割. ―721―. ま で洗 掘 が生 じ,.
(4) 相 対水 制 高 が 大 き い ケ ー ス に な るにつ れ て,そ の割 合 は5 割,7割,9割. と大 き くな る.い ず れ の ケ ー ス もそ の後 は. 緩 やか に洗 掘 が進 ん で い る. これ よ り,相 対 水 制 高 が 大 きい ほ ど,通 水 開始 か ら短 時 間 で の 最 大 洗 掘 深 に対 す る 洗 掘 の 割 合 は 大 き くな る傾 向 に あ る とい え る. 図‑5は 最 大 洗 掘 深Zsmaxと 相 対 最 大 洗 掘深Zsmax/h0の相 対 水 制 高H/h0に よ る変 化 を示 した. 最 大 洗 掘深 は,越 流 型 で は相 対 水 制 高 が大 き くな る と, 急 激 に小 さ くな る.し か し非 越 流 型 で は そ の変 化 は比 較 的 緩 やか とな っ た.そ の 変 化 の 仕 方 は 相 対水 制 高 が0.9を 境 界 と して違 い が見 られ る.こ の こ とか ら相 対 水 制 高 が1に 近 い越 流 型 水 制 周 辺 の流 れ は,非 越 流 型 水 制 周 辺 の流 れ構 造 の 特 性 を持 ち 合 わせ て い る と考 え られ,相. 対水制 高が. (a)ケ. ー スS‑5. 0.9付 近 は 両者 の遷 移 領 域 に な っ て い る と思 われ る.相 対 最 大洗 掘 深 は相 対 水 制 高 が 大 き くな る に つ れ て小 さ く な る が.し か しそ れ は相 対 水 制 高 が0.5ま. で とな っ て お り,. そ れ よ り相 対 水 制 高 が 大 き くな る と一 転 して 相 対 最 大 洗 掘 深 も大 き くな っ て い る.こ の グ ラ フ か らは先 ほ ど述 べ た 相 対 水 制 高 が0.9付 近 に越 流型 と非 越 流 型 の遷移 領 域 が あ る とい うこ とは 困難 で あ る た め,こ れ を明 確 にす るた め に は更 な る実 験 ケー ス の追 加 が必 要 で あ る.. 3.2河. 床変動後の水面形. 図‑6は. 河 床 変 動 後 の 水 制 中 央(y/L=0.5),水 制 域 境 界. (y/L=1.0),水 路 中 央(y/L=2.0)の水 面 形 を示 して い る.こ こ で は水 深 が水 制 高 の2倍 の ケ ー ス のS‑5,越 小 さい ケー スS‑9,及. 流 水 深 が最 も. び 非 越 流 型 水 制 の ケー スNS‑11の3. ケー ス につ い て示 す. ケー スS‑5で は,水 制 よ り上 流側 で は3側 線 に お い て ほ ぼ 一 定 で あ る .水 制 よ り下 流 側 で は水 制 中 央 の側 線 で他 の2. (b)ケ. ー スS‑9. (c)ケ. ー スNS‑11. 側 線 よ りも大 き な値 を とっ た.ケ ー スS‑9で は右 岸 側 壁 に 近 い も の ほ ど水 位 が 高 くな っ て い る こ とが わ か る.ま た い ず れ の ライ ン も水 制 設 置 断 面 で 流 下 方 向 に水 位 が 低 下 し て お り,そ の水 面 勾 配 は右 岸 側 壁 に近 い ほ ど大 きい.非 越 流 型 水制 の ケ ー スNS‑11で. は,ケ ー スS‑9と 同様,右 岸 側. 壁 に近 い ほ ど水 制 前 後 の 水位 が 高 い.ま た 水 制 中 央 と水 制 域 境界 の ラ イ ンで は 水 制 直 前 で 水位 が急 に 高 くな り,水 制 背 後 に か け て 急激 に 低 下 して い る.ま た そ の 変 化 は右 岸 側 壁 に 近 い ほ ど大 き く,設 定 水 深 の 約1割 に 達 して い る. 以 上 の よ うに,相 対 水 制 高 が 大 き くな る ほ ど初 期 水 深 に 対 して水 制 前 後 の 水 面 勾 配 の 変 化 が 大 き くな って い る こ とが わ か る.こ れ は水 深 が小 さ くな る ほ ど流 れ に 対 して 水 制 の 抵 抗 とな る割 合 が 増 加 す るた め で あ る.. 3.3流. 況特性. 水 制 の影 響 が 顕 著 に見 られ たz/H=0.6平 面 にお け る流 速 ベ ク トル 図 を図‑7に 示 す.. ―722―. 図‑6水 面形の縦断分布.
(5) (a)ケ. (b)ケ. ー スS‑3(H/h0=0.3). ー スS‑5(H/h0=0.5). 図‑7平. 逆 流 が 見 られ るが,水 制 長 の1倍. にあた る. x/L=1.0で は す で に 順 流 とな って い る.ケ ー スS‑5で 制 長 の1倍. ま で,ケ ー スS‑9,NS‑11で. ー スS‑9(H/h0=0.9). (d)ケ. ー スNS‑11(H/h0=1.1). 面 流況(z/h0=0.6). ケ ー スS‑3で は,水 制 先 端 部で 水 は ね が生 じ,水 制 背 後 のx//L=0.5で. (c)ケ. は水. は水 制 長 の2倍 下. ではx/L=2.0の 水制域内全体で右岸側壁に向か う流れ とな ってお り,主流域 では,ほ ぼ全域 にわた って左岸側 壁に向 か った流れが生 じてい る.既 存の研究 男よ り非越 流型 の場 合,逆 流域は水制長 の約5〜6倍 とい う結果 が得 られてい る.. 流 に あ た るx/L=2.0ま で 水 制 域 内 で 逆 流 が 生 じて い る.ま. 本研 究の非越 流型 のケースNS‑11の. た ケ ー スS‑9で. 水制域境界付近で右岸側壁. も同程度 の逆流 域が存在す ることが うかがえる.以 上の こ. に向 か う流 れ が生 じ,右 岸 側 壁 側 に 近 づ くに した が っ て,. とか ら相 対水制 高が小 さくな るにつ れて水制 に よる逆流. そ の 流 れ は 下 流 方 向 に 向 き を 変 え て い る.ケ ー スNS‑11. 域 の範囲は小 さくなる といえる.これ は相対水制 高が小 さ. は,x/L=2.0の. ―723―. 流速ベ ク トル 図か ら.
(6) い ほ ど水 制 を越 流 す る流 れ が大 き くな り,そ の 流 れ と水 制 先 端 か らの 平 面 的 な剥 離 渦 との 相 互 作 用 に よ る も の だ と 考 え られ る. 水 制 先 端 部 の主 流 側 に 向か う流 速 に着 目す る と,そ れ は 相 対 水 制 高 が 大 きい ほ ど大 きい.こ. の こ とは 図‑3に 示 し. た 砂 の 堆 積 位 置 が 相 対 水 制 高 が 大 きい ほ ど 中央 に移 動 す る こ と と関 連 して い る と考 え られ る.. 3.4流. 速 分 布 特性. 流 速 ベ ク トル 図 と同 様,流 速 分布 もz/H=0.6平 面 で 考 察 した. 水 制 が主 流 速 に及 ぼ す 影 響 を検 討 す る た め,図‑8に. 水. 制 設 置断 面 の 主 流 域 の 横 断 分 布 を示す. 非 越 流 型 の ケ ー スNS‑11で. は水 制 先 端 部 か ら水 制 長 の1.5. 倍 に あた るy/L=1.5に か けて 流 速は 急 激 に大 き くな る.そ こか ら左 岸 側 壁 側 で は 断 面 平 均 流 速 の1.6倍 の 流 速 で ほ ぼ 一 定 とな っ て い る.越 流 型 の ケ ー スS‑5,S‑3は 似 た流速. 図‑8主. 流 速 の 横 断 分 布 図(x/L=0,z/H=0.6). 分 布 で あ り,水 制 先端 部 で 断 面 平均 流 速 の約1.3倍 の 流 速 が 生 じ,そ の 流 速 は水 路 中央 に か けて 徐 々 に減 速 され て い る.そ して水 路 中 央 付 近 で 断 面 平均 流 速 の約1.3倍 の 流 速 に達 し,そ こか ら左 岸 側 壁 に か け て流 速 は小 さ くな る.し か し越 流 型 の ケ ー スS‑9は,他. の 越 流 型 の ケ ー ス と分布 傾. 向 が 異 な り,非 越 流 型 の ケ ー スNS‑11に. 近 い 分 布 とな っ た.. 以 上 の こ とか ら,相 対 水 制 高 が大 きい ほ ど主 流 部 の 断 面 平 均 流 速 に 対 す る流 速 は 増加 す る傾 向 に あ る.越 流 型 の ケ ー スS‑9は ,非 越 流 型 の 流 速 分 布 に近 い こ とか ら相 対 水 制 高 が1に. 近 い 越 流 型 は非 越 流 型 の 平均 流 特 性 を持 つ こ と. が 示 唆 され る. 次 に水 制 が水 制 域 に 与 え る影 響 を見 るた め,図‑9で. 水. 制 中央 背 後(x/L=0.5,y/L=0.5)に お け る主 流 速 の 鉛 直 分 布 を 示 す. ケ ー スS‑3で は 水 制 高 の8割 の水 深 で 逆 流 が 生 じて い る.. 図‑9主. 流 速 の 鉛 直 分 布 図(x/L=0.5,y/L=0.5). そ こ か ら水 面 に 向 か うに つ れ て 主 流 速 が急 激 に大 き くな り、水制 高 の1.5倍 で最 大 流 速 が 生 じ,断 面 平 均 流 速 の1.5 倍 程 度 に 達 して い る.ケ ー スS‑5は 水 制 高 よ り水 面 に近 い 部 分 で は ケ ー スS‑3と 似 た 分 布 とな っ て い るが,水 制 高 で あ るz/H=1.0付 近 で 主流 速 は0と な る.そ こか ら底 面 に近 づ くにつ れ て 次 第 に逆 流 速 が 大 き くな って い る.ま た.ケ ー スS‑9で は底 面 付 近 で 断 面 平 均 流 速 の3割 ほ どの 逆 流 が 見 られ,水. 面 に 近 づ く につ れ て 次 第 に流 速 は 大 き くな り,. 水 制 高 の6割 の と こ ろで ほ ぼ0で 水 面 近 くで は断 面 平 均 流 速 の約6割. の主 流 速 とな っ た.ケ ー スNS‑11で. 水 面 ま で 大 き な 流 速 の 変 化 は な くほ ぼ0で. は底 面 か ら 一 様 とな って. い る. 図‑10は 水 制 中央 のz/H=0.6の. 高 さにお け る主 流 速 の縦. 断 分 布 を示 して い る. 越 流 型 の3ケ ー ス は,水 制 前 面 で断 面平 均 流 速 の3割 程 度 の流 速 で あ る.水 制 背 後 のx/L=0.5で 逆 流 が生 じ,そ れ. ―724―. 図‑10主. 流 速 の 縦 断 分 布 図(y/L=0.5,z/H=0.6).
(7) 図‑11横. 図‑12横. 断 方 向 流 速Vの. 断 方 向 流 速Vの. 横 断 分 布(x/L=1.0,z/H=0.6). 図‑13レ. 縦 断 分 布(y/L=1.0,z/H=0.6). 図‑14移. イ ノ ル ズ 応 力‑u'v'の. 縦 断 分 布(y/L=1.0,z/H=0.6). 流 に よ る運 動 量 輸 送UVの 縦 断分 布(y/L=1.0,z/H=0.6). よ り下流側 では徐 々に流 速は大き くなっている.そ の速 度. 流 れが最 も顕著 に見 られ たx/L=1.0に おけ る横 断方 向流 速. 勾配 は相 対水制高が小 さいほ ど大き く,相対水制 高が大き. Vの 横 断分布 を示す.. い ものほ どよ り下流まで水 制の影響 がある といえる.非越. いずれ のケー スも水 制域内 で は主流域 か ら水 制域 内に. 流型 のケースNS‑11で は下流方 向に流速が低下 してい る.. 向か う流 れが生 じてい る.主流 域はケースNS‑11で 断面平. よって越流 の よ うに順流 とな るのは さ らに下流 だ と考 え. 均流 速に対す る横 断方 向流速 が最大 とな り約0.4倍 の流 速. られ る.. が生 じている.ま たいずれ のケース も水 路中央付近で最 大. よって図‑7の 考察で も述べた よ うに,こ こか らも相対 水制高が大きいほ ど,よ り下流側 まで水制の影響 があ ると. 流 速が生 じている. 図‑12に横断方 向流速Vの 水制域 境界におけ る縦断分布. 考え られ る.. を示 す.こ れはいずれ のケー ス ともに似 た分布 とな った.. 3.5乱 れ特性 と運動量輸送. 水制 前面では,水制域 内か ら主流域に向か う流れ が生 じて い る.水 制背後 で横断方 向流速 はほぼ0と な り,x/L=1.0. 図‑11に 水制域境界で主流域か ら水制域内に入って くる. ―725―. で水 制域 内に 向か う流 速 が最 大 とな る.さ らに 下流 の.
(8) x/L=2.0に おいては若干の水制域内に向か う流 れが見 られ る.. いほ ど初期水位 か らの水位 差が大 きい. 3)水 制周辺の流速分布 か ら,水 制域内では相対水制高が. 以上の ことか ら,横断方向流速は相対水 制高の違 いに よ らず水制長の1倍. 大 き くなる とともに,水制背後 の逆流域は大 きくなった.. 下流で水制域内 に向か う流れ が最大 と. また水制設置断面の主流域では,相 対水 制高が大 きくな. 思われ る.. る と,半水深 にお ける断面平均流速 に対す る主流速は大. 図‑13は 水制域境界 の レイ ノルズ応力の分布 を示す.越. き くなる傾向 にあるが,非 越流型 と相対水制高が0.9の. 流型,非 越流型のケース ともに,水 制域 境界 の水制前面 と. ケー スの横断分布は同様の傾 向 となった.主流 速の縦断. 水制背後 で レイ ノル ズ応力 に大 きな変化 はな く,水制長の. 分布 では,越流型で は水制背後で下流 に進 むに したがっ. 1倍 下流で最大値 となってい る.. て逆流か ら順流にな るが,非 越流型では順 流か ら逆流 と. これ よ り,レイ ノル ズ応力 の縦断分布 は相対水制高の違. なった.. いにそれ ほ ど影響 を受 けず,水 制長 の1倍 下流 で最大の値. 4)水 制域境界での乱れ特 性は,相 対水制 高の変化 に よっ. を とる とい える.よ ってこの点 で主流速 の最 も急激な変化. て大 きな影響 を受けない と考 え られ,移 流 に よる運動量. が ある と考 え られ る.. 輸送は どのケース も水制背後 でほぼ0と なった.乱 れ と. しか しケースS‑9で は他 のケー ス と異 なる分布 となった.. 移流 による運動量輸送 は どのケース も水 制長の1倍. 下. この違 いがで た理 由につ いて はまだは っき りと分か って. 流で水制域 内に入 って くる傾 向にある.ま たその運動量. い ないため,今 後検討 が必要で ある.. 輸送は移 流に よる ものが支配的 であった.. 図‑14は 水制域境界 にお ける移流 による運動量輸送 を示 してい る. 水制前面で は,水 制域 内か ら主流域への運動量輸 送は,. 参 考 文献. 平均流の運 動量の約4割 か ら7割 の大き さに達 し,水制背. 1) 室 田明 編 著: 河 川 工 学, 技報 堂 出版, 1986.. 後ではほぼ0と な る.そ の後,x/L=1.0で 主流部か ら水制. 2). 山本 晃 一:. 域内に入 って くる運動 量が最 大 とな る.ま た図‑13か ら乱. 3). 福 岡 捷二, 岡信 昌利, 川 口広 司, 西 村 達 也: 越 流 型 水. れに よる運 動量輸送 を考え ると,移流の運動量輸 送と同様. 制 周 辺 の 流れ と河 床 変 動, 水 工 学 論 文 集, 第42巻,. に,x/L=1.0で 主流部か ら水制域内 に最 も運動量が輸送 さ れ てい る.ま た図‑13,14よ り移流に よる運動量輸 送は乱. 日本 の 水 制, 山海 堂, 1996.. 4). pp.997‑1002, 1998. 大 本 照 憲, 平 川 隆 一, 井 出 賢正: 越 流 型 水 制 に対 す る. れ よるもの よ り1オ ーダー大き く,単独水制周辺 の運動量. 二 次 流 と流 沙 の 応 答,. 輸 送は移流 に よるものが支配的 である と考 え られ る.. pp.1003‑1008, 5). 4.結 論. 水 工 学 論 文 集,. 第42巻,. 1998.. 大 本 照 憲, 平川 隆一: 越 流 型 水 制 群 を伴 う開 水 路 流 れ の 三 次 元構 造, 応 用 力 学 論 文集, Vol2, PP.665‑672, 1999.. 6). 単独水制 周辺 の河床 と流れ に対す る水深 と水制 高の比. きが 河 床 変 動 と流 れ構 浩 に 及 ぼ す 影 響, 応 用 力 学 論 立. であ る相対水 制 高が及 ぼす影 響 につ いて実験 的に検討 し. 集, Vol.8, pp.875‑882, 2005. 7). た.得 られ た知 見は以 下の とお りである. 1)河 床変動 については,相 対水制高が大きいほ ど洗掘範 囲は狭 くな り,水制 先端部 で生 じた最 大洗 掘深 も小 さい.. 大 本 照 憲, 平川 隆 一, 渡邊 訓甫: 非 越 流 型 水 制 群 の 向. 長 坂 剛, 今 野威 一郎, 加 藤 敦, 冨永 晃 宏: 越 流 型 水 制 群 周 辺 の 流 れ に及 ぼす 越 流 水深 の影 響, 土 木 学 会 第34 回 年 次 学術 講演 会 講 演 概要 集, 第2部, pp.202‑203, 1999.. その最大洗掘深 は,越流型 では相対水制 高が大き くなる. 8) 冨 永 晃 宏, 中 野 義 郎, 井 嶋 康 二, 長 坂 剛: 越 流 型 水 制. につれ て急激 に小 さくな る.しか し非越流型 にお いては. 域 内 の 流 れ 構 造 に 及 ぼ す 相 対 水 制 高 の 影 響, 応 用 力 学. 緩 やかに減少す る.ケ ースS‑9の 最大洗掘深 は比越流型 のケー ス と比較 して も大 きな違 いがない.最 大堆積位置 は,相 対水制高 が大 き くなるほ ど,右岸側壁 か ら水路 中 央に移動す る傾 向にあ るが,非 越流型 と相対水制高 が最 も大 きい越 流型 のケー スでは ほぼ同様 の位置 に堆積 し てい る. 2)水. 面形 は相対 水制 高が大 き くな るほ ど初期水位 に対. して水制 前後の水位 は高 くなってお り,水制設置断面 で の流下方 向の水 面勾配 も大き くなる.水制設置断面 に近. ―726―. 論 文集Vol.3,. pp.805‑812, 2000.. 9) 陣 飛 勇, 池 田駿 介: 水 制 周 りの 水 平 剥 離 渦 の構 造 に関 す る実 験 的研 究, 水 工 学 論 文集40巻, PP.787‑792, 1996. (2008年4.月14日. 受 付).
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