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傾斜地蜜柑園経営の構造分析--香川県三豊郡五郷地区における調査研究---香川大学学術情報リポジトリ

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一山1 − 傾斜地蜜柑園経営の構造分析

岬香川県三二監郡五郷地区における調査研究−−

第1茸 緒論一研究の課題と方法 第2茸 調査地区の概況と蜜柑栽培の現況 輝1節 調査地区の概況 第2節 土地利用形態と蜜柑栽 第1項 耕地条件とその利用 第2項 地区内における土地利用の地域性 第3項 蜜柑栽培の地域的集中性を規定する主要条件 1..気象条件 2地形的条件 3.社会,経済 第3節 蜜柑栽培の現況と問題点 第1項 蜜柑生産の現況と問題点 第2項 出荷販売の現況と問題点 第3′茸 傾斜地蜜柑園の生産性とその規制要因 第1節 調査研究方法に関する若干の考察 第1項 蜜柑作の生産性の指標と調査研究方法の吟味 第2項 本研究に卜おける調査研究方法 第2節 調査農家における温州蜜柑園の生産性 第1項 農家別にみたる蜜柑園の生産性指標 第2項 反収グループ別及び経営規模別に・みたる蜜柑園の生産性指標 算3節 蜜柑園の生産性と技術的条件 第1項 蜜柑樹の品種,系統と生産性 第2項 蜜柑園の貴鰯条件と生産性 1〃 蜜柑周の椀斜度と生産性 2‖ 蜜柑園の傾斜方向と.生産性 3一蜜柑閻の土壌状態と生産性 4.蜜柑園の分散歴と生 箪3項 蜜柑栽増技術と壁塵 2.施肥の景とその方法 3′.土壌管理 4病虫害防 5.板 6栽培管理技術の総括 罪4節 蜜柑園の生産性と経営条件 滞4章 五郷地区における蜜柑作農家の経営構遷 第1節 抽出農家の経営概況 節1項 労働対象としての経常用地と家畜の桃成 1経闇用地の構成

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ーー 2 −一・ 5 6 7 7 7 9 2 2 2 2 2 2 5 5 6 9 9 1 3.4 5 7 9 9 0 0 0 4 5 7 8 9 0 3 3 4 5 4 4 4 .4一4 A▲ 5 5 5 5 5 5 5 ﹁〇 ︻ひ 9 9 1 つじ 一4 5 7 9 9 0 0 0 4 5 7 00 9 0 3 3 4 5 第2噴 農家人口と労働力 1農機具 2い 蔑舎の 第4項 農業経営費産の構成と農家の性格 第2節 調査農家における蜜柑作部門の分析 第1項 調査農家における蜜柑園の諸条件 1.蜜柑園の形態 2‖ 蜜柑園の環境条件 第2項 蜜柑園の利用形態 1‖ 蜜柑園の栽棒状況 2.蜜柑園の横合別構成 3蜜柑園の間作状況 辟3項 蜜柑作部門における粗収益の構成 第4項 調査農家における蜜柑生産費用の分析

7 7 1 1 3 5 5 6 7 7 7 7 7 7 8 8 8 QU QU OU 8 8 9 9 9 9 0︶ 9 9 0 0 0 0 0 0 1 1 1

1‖ 蜜柑生産費用の費目構成 2.蜜柑生産費用の主要費目別分析 3小 狭義の反当生産費用と生産性 4蜜柑生産費 5い 蜜柑1署当り手取価格と生 第5項 温州蜜柑作における収益討 第3節 蜜柑作とその他の経営部門との関係 第1項 土地の利用関係よりみたる蜜柑作 第2項 土地利用手段の利用共同関係からみたる 1.労働力利用共同関係よりみたる蜜柑作 家族労働の部門別配分 外給労働の部門別配分

Ⅲ㈲㈲㈲㈲㈲椚

投入労働の男女別にみたる特異性 部門別労働の時期的配分関係 鼠季及び秋季農繁期に.おける労働配分 労働配分における蜜柑作とその他の経営部門との 役畜及び農機具の利用共同関係よりみたる (1)役畜の利用 (2)農機具の利 3。肥料の利用共同関係からみたる 第4節 蜜柑作の相対的名利性と農家経済との関連 第1項 蜜柑作とその他の主要部門との収益性 罪2項 農家経済計算からみたる蜜柑作の位置 1.農薬粗収益の構成と蜜柑作 2小 農業経営費の構成と蜜柑作 3 4 結 章 5 第 7 7 9 ︵=0 2 0 0 0 1 2 1 1 1 1 1 家計毀の構成 論∼要約と展望 英文摘要

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− 3 − 第1草 緒論−一・・一研究の課過と方法 この研究は次の3つのことがら,即ら,第1に・,我国に=おける果樹作による傾斜地利用の実態を明かにし,且 つ傾斜地利用作物としての果樹の適格性を,耕地条件としての傾斜地がもつ諸性質と作物としての果樹の特質と の関連において検討するとともに,この考察を\基底として傾斜地果樹園の立地乃至果樹園経営成立の諸条件を分 析して,今後における傾斜地の利用開発に当っての果樹作の役割と現実に.おける問題点を解明すること,第2に, 傾倒地果樹園の生産性乃至収益性を規定する諸要因を,有機体とも見倣しうる個別経営全体との関連に・おいて分 析すると共に.果樹の種類を異にし,また経営の規模乃至経営粗放を異にする場合,当該経営に.おいて果樹作は如 何なる位置を占め,如何なる役割と機能を果しているか等々の問題を,研究対象地域に.おける傾斜地果樹薗経営 虚家の経営経済の分析を通して明かにし 傾斜地果樹園経営改善における問題点を指摘すること,滞3に,上述 の分析的研究によって知られた果掛こよる傾斜地利用乃至便斜地果樹園経営合理化における問題点との関連にお いて,その改尊の方向と対策について若干の考察一を行うこと,特に土壌管理やケ−・ブル,農道の施設や動力噴霧 槻の導入などの技術的対策がもつ経営的性格について考察し,今後における経営改善方向に対する展望と技術的 対策の適卿こ関する条件について考察すること.,を主要な課題として実証的研究を試みたところの,「傾斜地果 樹園経営の実証的研究」の飾6茸に当る部分の大部分(印刷費節減の関係から「■第一蘭第三項∴五.郷村における 温州蜜柑栽培の発達過程」を省略した)であって,次の第7葦【 ̄傾斜地桃作経営の実態分析」と併せて上記の第 2課題の解明を主要た目的としたものである‖ 特に,従来の果樹ナこ関する研究が,生産技術的な研究は云うま でもなく,果実生産の経済的研究さえもが,高度に.商品化せる果実生産経済の部分的研究,多くは果実生産費の 調査研究にとどまり,果樹作を経営の一部門として他の経営との関連において問題とし,農家の経営構造乃至農 家経済との関係において果樹作部門を携え,技術的並びに経済的観点から分析究明したものが少なかったことに 鑑み,本研究では可及的に詳細,正確なる資料に基き,傾斜地果樹園の生産性を規定する諸要因と,それらの要 因の作用と経営構造との関連を具体的且つ総合的に把疲解明せんとしたものである 従って本研究における研究方法としては,統計及び文蘭的研究よりも特定地域及び個別農家の実態調査の結果 を中心とすることとし,さらに聴取調査方法によるよりも出来る限り農協の個人別出荷伝票その他一腰的に・は秘 扱とされる資料等を利用し,また農家の個別調査については農家経済薄記による尊記調査を行い,調査農家の密 相園の地質や土壌調査については特に専門家鱒貿調査については番犬農学部斉藤助教授,土壌調査については 同学部玉置教授)に依轍し実地調査の結果を利用している なお本研究における調査村として,香川県に.おける東和生産地としても第3イ立を占めるに過ぎない五郷村が選 定された理由としては,同村における蜜柑園の殆んどすべてが傾斜地蜜柑園として成立しており,また経営形態 的にも蜜柑作と米麦作その他の経営部門とが結合されたものが多く,主題の考察に対する対象として不適当でな いばかりでなく,特にこの村では本研究に対して格別の援助と協力が得られたからにほかならないい慧し上述せ る如き調査力法は,愚次にわたる巡回指導や集割決別こ多くの労費を要す酎はかりでなく,関係各方面からの板 柾的な御協力と厚意が得られることを必貌の前提とするからである また本研究における記帳調査に当っては,通常多くの場合に,考案採用される如き特別の調査帝様式を用い ず,敢えて京大式農家経済箱と略形式を同じくする香川県農業改良普及会発行の「農家日記」を用い部門封紛や 生産蘭詔第等を所謂拡張計馴こより把捉する方法を採用した.その理由としては,調査農家の一部に・同輩記の記 帳経験を萌するものがあったことにもよるが,日計式的な背記の記帳を普及することによ・つて,記帳農家各自の 農家経済の改善に質せしめると同時に,農家経済背の拡張討節による経営経濱の分析方法と研究上への利用方法, 特に永年生作物経営として一般の米麦作経営等に比してかなり特殊な性格を有する果樹作経営の分析を,農家経 済薄記結果の拡張計紛を通して個別に行う場合とか.、数戸の給記調査農家の経営成果の比較等によって研究上 に利用しようとする場合,そこに如何なる特殊な問題と解決えの手がかりがあるか等についても検討してみたい と考えたからである.苦し白計式簿記は本来記帳農家自身が,記帳と決界の過程匿おいて反省と工夫をくり返す ことによって経営能力を向上し,経営改善への自覚と努力の掛こすべきものであるにしても,これ等の資料はま た研究上にも利用され,従来は経営規模瀾層別分断こよる統封的平均他の算出に.より,農家経済の階層別又は年

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} 4 −一 次別の動向を把握する資料として利用される場合が多かったようである.しかし乍ら云うまでもなく,農業経営 或いは農家経済は恰も有扱体的一体をなすものであるから,経営を構成する各鞍体を分断しそれらの多数を平均 して得た数値を・もって農家経済の階層別或いは年次別の一・般的動向等を論ずることが研究上重要な側面であるに しても,それとともに,或いはむしろそれ以上に,−“箇の有機体として総合的に捉えた農家経済背記資料をその ものとして利用し,考え.られた経営条件を異にする個別思家において道営され生活する経営を比較し,また経営 を構成する各階体の動きを名肢体間又は全体との関連において携えて,これを分析し且つ総合的に考察して,考 えられた諸条件との関連における個別経営の行動とその動機の跡づけを行い傾向的な法則性を個別農家の個性的 経営活動の内に見出して行く方法も亦経営研究方法上における要撃な分野であり,農家経済輩記資料はまさにこ のように利用されるべき好個の資料と考えるからである・さらに肇者は昭和25年次来,聴取調査方法によっでで はあったが,かかる研究方法をとり来たったのであるが,調査農家が比較的少数に寧艮られ,当該農家の特殊事 情等に影響されることが大きいと云う弱点を有するとしても,適当な農家を選定しこれについて詳細な分析を行 うならば,当該地域における経営問題の殆んど総べてを片鱗又は前芽の形忙もせよ探り取ることができるととも に,別に行われる調査地区の概況調査に・おける問題点と照今して考察するならば,問題の軽重を誤ることも少な いと考えられるからである 本研究はかかる研究方法論的立場に立って行われたものであり,しかも樹令構成の差異等によって個別経営相 互間の比較等について特別の考慮を要する果樹作経営の分析的研究方法に対しても亦,若干の提示を試みたもの である また本研究は,かなりの比重を生産技締約な側面の分析に与えているが,これは果樹が高度に技術的な作物で あるばかりでなく,本来農業経営とは撞産妓術的・物的側面と経済的・価値的側面を宿するものであるから,か なり深い技術的側面の理解なくしては,正しい経営経済的側面の理解も亦困難と考えられるからであるⅥ 最後に本研究の遂行並びに論文の取りまとめに当っては,終始恩師大槻正男先生(現在京都大学名誉教授)及 び黒上泰治先生(前香川大学農学部長)の御懇篤なる御指導,御相接を賜ると共に,喜田美登君(現香川大学農 学部助手)や吉田博眉(元香川県立農科大学助手。現在京都大学農学蹄大学院学生)及び玉置優彦氏(香川大学 農学部教授),斉藤某氏(香川大学農学部助教授)の心からなる衛協力を煩わし,また調査地区の五郷農業協同 組合長藤川松太郎氏を始め佐伯御英氏,藤川善光氏,佐伯秀雄氏等の現地各機関の役職員諸氏から絶大な御援助 を損き,さらに調査農家の方達は実行上必ずしも容易でない符記々帳を・続けられ,学術研究の為に農家経済の実 態を公開して下さるなど格別の御協力を賜った.ここに銘記して心からの御礼を申し上げたい 附託 なおこの研究は,昭和29年皮及び30年皮の実態調査を中心にした実証的研究であり..印刷費用その他の 事情で公刊のおくれた今日では,調査地区の栽培技術など,現在の事情印刷費用面からする紙幅制限の関係から 図・表さらに本文の一部が削除されていること ,およびメ−・トル法を用いず従来の尺毘法に.よっていることを諒 承されたい また参考までに「傾斜地果樹薗経営の実証的研究」の主要目次を示すと次の如くである 第一葦 緒論一研究の課克と方法 第二葦 果樹作による傾斜地利用の概観 第≡章 傾斜地利用作物としての栄樹の適格性について 軍四葦 傾斜地果樹園の開園鷺用と育成費用について 第五草 香川県における傾斜地果樹園芸の概棚 第六茸 傾斜地蜜柑園経営の実態分析 第七茸 傾斜地桃作経営の実態分析 第八茸 傾斜地乗積掴経営合理化の特殊対掛こついで 第九章 結 論 なお上記のうち第三章の一部は大槻正男博士遊歴記念出版「農共経営経済学の研究_†(1958年刊)に森和男: 傾斜地利間作物としての果樹の適性について,として収録されており,また第四章の・一部は,森和男:傾斜地果 樹園の開園蜘こついて,香川大学農学部農業経営研究報告第2号(1956。6)として発表し,さらに第2茸と第3茸 及び第4葦と算6茸二に関連する研究の要約的記述が香川大学農学部学術報告,節11巻(通巻第29号)(1959)に 「森和りう‥傾斜地に開設せられた果樹園の経営学的研究」として発表されている.参照されたい

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第2葦 調査地区の概況と蜜柑栽培の現況

第1節 調 査 地 区 の 概 況

調査地区五郷は香川県三豊郡の南部に赦し,北は旧萩原村,頚は旧粟井札 抑引日和日1帥こ接し,欄は万駄山 を経て徳島県三好郡佐馬地村と境している東西915粁, その地形ほ地章魚の形な・なし,東南の徳島県境よ り西の愛媛県境に至る約6粁の間には阿讃山脈に属 する山々が連互し,また村内にも雲辺寺山(標高911 米)をはじめ数十の山嵐が随所に起伏して■おり,殆 んどが山林で,新地面積は水田814鞘畑106,1町で, 村面積の6..1%にすぎない. そして県境より発する渓川は村内多数の谷川を集 めで北流し,三∴豊郡の萩原,紀伊,枠田地区を経て 概竜寺海岸に注ぐ枠琵りIlの源流をなしているが,た だ村内の内野々川,有木川などの渓川はいずれも地 形が急峻なために流路短かく,流れに沿う谷間に拓 かれた水田も狭小であり,水利の使に乏しく蔭地が 多く生産力も低い また畑地にしても急傾斜地形の為に展開を・囲ま れ,耕地の殆んどすべてが綬傾斜地乃至急傾斜地に. 存在する典型的な急傾斜農業地域である. また本村の気象条件については後に詳述するが, 年平均気温は14皮と15皮の等温線内に,年降水盈は 1,300粍と1,400粍の年間降水最等値線内に.あるが, 部落に.よってかなり差異があり,本地区の蜜偶の生 産分布に大きな影響を与えている‖ 南北6.10粁の村である.(第1図) 軍1】対 大野原鞘五郷の抽置と地形図 即ち本村には,井関,内野々,有水,海老済,田野野という5つの大字部落(1)があるが,本村蜜胡坐届萄の95 %は三豊乎担部に続き,本村の入口部に当る井関及び内野々の両地区に集中しており,それより峠を越し,その 奥に所在する山間部薄たる有水,海老済,田野々の3部落には殆んど生産されていないのであって,その自然 的,社会経済的条件の差異との関連において注目に催する小 なお,本村の交通地イ立は,高松苗へ約72粁,丸亀席へ32粁,予讃線観音寺駅より9粁,豊浜駅より6粁の処に あり,県道和音専一佐属地線及び田野々線によって繹ばれ,大字井関までは私営三豊バスの使があり,(観音寺 一落合間,1日8往復,運賃30円),井関及び内野々の2部蒋は比較的恵まれてはいるが,山間部に位置する他の 3部落は交通条件に.おいて不良である(2) 本村の昭和28年度における総戸数とその構成は農家302戸,工発1戸,商業1戸,公務自由業3戸,その他19 戸,討326戸,また産業別及び男女別14才以上の就業者数では(昭和25年国勢調査)農光就業者が76%,次いで 林菜就業者5.8%となっていて,農・林業以外には村内に労働吸収を行う産米が殆んど存在していない.. 次に1950年農業センサスの帝果を中心として農家の概況をみると第1表の如くであり,農家の平均1戸当り耕 地面帯6,2反(香川県平均52反)規模別割合においても,1町以上の農家が15..8%(香川県8.2%)となってい るが,それでも5反未満農家が47%もある.また専兼業戯家別戸数及び割合では,専業農家96戸(32%)第1種 兼兼農家174戸(58%),第2種兼業農家32戸(10%)で,第1種兼業農家が多いが,兼業種類としては山林が多 い関係から林業に関連するものが多く,人夫,日雇や賃労働にしても,季節的な農林業に関係するものが多いり しかし山林面積が多いだ桝こ比較的この方面の質労働機会には恵まれており,これが村内労銀を比較的高くする

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ー 6 一 節1衷 五郷村の経営土地面積及び農家の概況(1950年世界農業センサス縛果) A衷 経営土地面積(田ユ) B表 経営耕地両税広狭別農家数(戸) 原因だとさえ/いわれる…特に本村山林の61.5%(1,615・・8田J)は国有林であるが,そのうらの1,175町歩は五郷村 のほか近郷7ケ町村の部分林で,村内雇傭や村の財政等の上にかなり大きな役割を果しているのである(3J なお自小作別農家戸数については,後述する如く,かっては小作農の多い村であったが,戦前に行われた自作 農創設事英や戦後の農地改革により現在では農家302戸中,自作65.5%,自作兼小作28.2%,小作兼自作50%, 小作1..3%で県全体のそれに比しても小作農家割合は小さくなっている 次に五郷村の農業生産をみると昭和30年皮では(第2表)蜜柑が第1位で農林業生産物推定総額85,995千円の 41.2%をしめ,次いで米(18..6%)麦類,(10い4%),葉煙草(9.0%),難卵(7.0%),就業(5.7%と)なってい るが,同年度の販売推定金額では,蜜柑(30,430千円),葉煙草(7,155千円),難卵(4,758千円),麦類3,438 千円),米(3,0餌千円)の順となっており本村が蜜柑の生産に多くを依存するとともに,米麦,葉煙草などの生産 もかなりの程度に行われ,また,家畜の飼養頭数とその生産もかなりあることが知られる. 第2表 昭和30年皮五郷地区内主要生産物の数法と金額及び販売量と販売額 生 産 物

l両 横l生産敬 司 単 価】金 額l30年販売鼠

−・− −−: 1,346 36〃 820反 麦 750〃 1,476石 1,200′ケ 10,000円 5,750〃

稗小甘馬大武人蜜雑

麦 藷 鈴 薯 豆 案 参(採種用) 相 155ク 248〃 5,430〃 18,000買 20ク 15,000ク 30 // ( 360 450 180 4,500 200 32,708 450 330 375 1,200買 1,500〃 10石 30石

6,000〃 反収30,000〃

〃 0 5 1 200貫 F l,000〃 二− :二 3,000〃 110〃 21,500ク 150〃 7,500〃 140ク ・ ・ _ 10〃 30〃 10〃 179,000貫 2,000ク 2,000〃 2,000〃 1,050 7,000〃 200 500ク 葉 葦 105〃 21,210Kgj 335ク 7,155 ‡ 21,210Kg

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−−・7 一− 1,920 384頭 144 3〃 1 3……芸≦1≡……… ︶ \ノ ︶ ︻NH 肉乳肉夢 1\ し ′−\ 牛牛 8,580毘 650〃 3,300羽 小 こt 農染生産物合封 木 材 350田] 薪 材 100ク 看林の分のみ 地区民所有の民 竹 材 松 茸 竹 皮 小 言† 合 計 〔衣許〕 本家は五郷農業協同組合の資料による ところで本村の農業経営の形態を統計的に.みると耕地の過半を急傾斜地区に.もつ意味で傾斜地農業経営といえ るが,その業態乃至経営形態は,(第3衣)「■新種のみ」を営むものが87,3%で最も多く,また農米収入別には自 給農業が73%で圧倒的に多い.これを香川県の平均と比較すると,耕程に養畜を加味した経営の割合が高いばか りでなく,果樹園収入農家割合が著しく大きく(県封の1.1%に対し本村は12.7%)反対に「稲作収入」及び「麦 作収入」農家割合が小さくなっており,本村の農東経営の特徴を示している 第3衣 農共々態及び農業収入別鹿家の構成 A衷 農共々態別農家戸数(単イ立=戸,但し()内の B家 農業収入別農家数(単位=戸,但し()内の数字=%)

 ̄l ̄l(1.芸)

(7去ヲ吉)す(1。ヲ享)t(1,.芸)

〔衷註〕 本家はA,B衷とも,昭和22年8月1日臨時農業センサスによる なお,本村の自給農業戸数割合が著しく大きいことは(県討の42.0%に対して73い0%)本村農業において重要 な役割を有する柑橘作の地域的乃至部落約分布が著しくかたよっている上に山間部の水稲その他の生産力が県平 均に比して低いことに.関連するものである

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第2節 土地利用形態と蜜柑栽培の地域的集中性

第1項 耕地条件とその利用 五郷村の耕地は田81‖4町,畑106‥1呵,合計187小5日]で利総面積の6い12%にすぎず耕地率が著しく低い(4) しかもこの乏しい耕地すら,(第4衷)水田面積の226%,普通畑の50%,果樹園面積では実に94..5%,従っ て耕地面積の85%が15度以上の急傾斜地にあることになっており,特に最近の開畑は総べて急傾斜地であって, 本桐における急傾斜地利用問題の重要性が知られるであろう 第4東 新地の利用種類別傾斜度別面積 598J 19211,085†1,8751 31‖9i lO。21 57い91100い0 〔表註〕本家は昭和29年皮五都村役場提供の資料による‖ なお水田に.ついては昭和5年豊稔池(水面積48,000坪,貯水鼠265,000立坪)の完成によって水利条件が改善 されたとはいえ,本村には67個の潤池があり,水田1い21町歩に1簡の藤池を・もち乍ら用水不足田乃至常習乾鹿田 15・・岬丁歩,(水日]面積の18∩4%)が有るほか,排水不良田5い5町,冷水催潮田13小1吼 老朽水田300町があり土地 条件の不良な水田が多いしかし水田の利阻では,山毛田率は10.4%(県計9‖4%)であるが,三毛作田率が 20い1%(県討2.・5%)とかなり高いが,「夏作に畑作物を・作り稲を作らなかった田」は0、2%(県討3、、0%)で少な く,煙草作などの水稲前作利用が多いことが祝われる.なお水稲反収では統計上は2。1石で三豊郡平均2..274石に 比して低い. また畑地について−は「土娘優蝕の甚しいもの−149“0町,車馬道不備地275吼 索道不備地380勒となってい る.その上,本村の土壌は概して栢蒋な和泉砂岩を母岩とする砂壌土が多く,しかも−・・般に土壌が浅く肥料の吸 収率も低く良好な状態にあるとはいえないい なお普通畑の中には,牧草畑や焼畑,切沓畑は全くないが,休閑畑 や制作放棄の畑が併せて5…96町(普通畑面積の17り9%)もあることや,家畜の鮮料や敷料,或いは,果横国等の 数等等の給源となるべき採草地面積が小さいことが注意されるべきである 次に本村の急傾斜地区の新地形態を五郷村急傾斜地帯良薬振興計画書の参考表(昭和27年)によってみると, 耕地の約90%ほ階段エがなされ,また階段エの約68%は土岸となっているが地目別に相異がある.即ち,水 田は所謂棚田であって右岸が90%,普通畑では段畑が50%で土岸のものが80%,また構図地でほ94%が段畑で 土岸が80%となっているもっとも,ここにいう段畑は水田を除くと階段榔面の水平なものは殆んどなく,そ の大部分は傾斜毀畑で,急傾斜段畑もあり,土壌棍蝕がかなり著しい.また耕地一筆当り面掛こついてみると, 村の平均は,田は3畝,畑(普通畑,果樹園地を含む)は4畝であるのに対して,急傾斜地区では,田は2畝, 畑3畝で小さく耕地条件の悪いことを示している. なお,本村における急傾斜地区の既存施設としては,昭和27年現在γ 車の通行の出来る農道が7路線,延長 5000米,(30年現在8500m)入力用索道7基(30年現在入力用17基,動力用12基)で延長1,400米,土壌保全施設

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− 9 − 第5衷 五郷村に.おける主要作物の構成 (単位=反) (未詳.〕 本家は昭和29年皮「 ̄水稲その他作物作付調査_l及び昭和29年度「冬作々付実態調査」による と↓ての石段2加0米があるが,施設としては貧弱であり,運搬交通において不便であって,到達度(accessibility) の不良な耕地が多い 次に耕地の利用状況を冬期及び夏期における主要作物の構成と耕地利用率によってみると,(第5表)水田では 水稲及び麦(そのうちでも裸麦)が圧到的に多く,次では煙草作がかなりとり入れられ,畑では永年作物の作付 が圧到的に多く,ついでは甘藷,麦類,大豆,雑穀,煙草がかなり大きくなっている.なお永年作物面積の実態 が果樹特に柑橘であることは前述によって明かであらうところでこのような主要作物の急傾斜地区に.おける作 付面積と反当収騒を別の資料によってみると(第6衷,但しこ.の数字には信頼性に.おいて疑問がある)作物の大 部分は急傾斜地区に作付けられており,しかも普通作物の反当収量は,急傾斜地区ではかなり低くなって−おり, また永年作物の作付は100%急傾斜地区になされていることに−ノ応なつている 第6家 主要作物の作イす面積と反当収壌 村 全 体

.・ ・:こ

両卿首テ盲

急傾斜地区の割合 急 傾 斜 地 区

. .・ ‥∴.

作 物 名 作付面積l反当収臨 米麦 18斗 14斗 50買 10斗 200買 10斗 250貫 煙 草 大 豆 永年作物 椎 ≡殻 甘 藷 〔■表註:) 本表は五郷村急傾斜地滞農業輯興計画参考表による 次に傾斜地利用と関連して家畜の飼蕃については,役肉牛の飼菱が比扱的多く農家1戸当り0..6頭となってお り,また近年但馬牛の導入が試みられ,さらに近年泰難や山羊の飼養などが一部に行われている 第2項 地区内における土地利用の地域性 以上において五郷村の土地条件及びその利用について概観したが,起伏の多い山村型の地形をもつ本村では, 部落別,特に井関,内野々とその他の3部落間に傾斜地利用及び農業経営の姿にかなり著しい相異がある。 第7表は部落別にみた耕地の状況であるが,村平均1戸当り耕地面積6‖5反及び15才以上の家族員1人当り耕 地面積1.64反を上廻るのは,内野々(8.52反及び1.94反)と井関(6,97反及び1り74反)の2部落で他の部落は平 均以下である. さらに永年作物についてみると部落別農家1戸当り平均では,井関4.33反,内野々4.22反に対して,田野々 1.24反,有水0.99反,海老済0.43反で,永年作物の約78%(597.93反)は井関,内野々の両部落に集中してお

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−10− り,この部薄では畑地の殆んど全部が永年作物,特に削、卜l蜜柑となっており,昭和28年皮の五郷村温州蜜柑の総闇 荷数鼠146,753.5貫の部落別出荷割合では井関63・9%,内野々弧6%,有木4・・5%その他1‖0%となっている しかも,井関,内野々の両部落は,水田の利用率でも,また普通畑の利用率でも高いのであり,さらに家畜を代 表する牛の飼養頭数でも,1戸当り年物井関0。.74頭,内野々0.77頭と他の3部蕗のいずれよりも高くなつている のである 第7表 五郷村部落別耕地の構成 〔泰註)水田及び普通畑利用度ほ,昭和29年皮「水稲その他夏作物作付調査」と 同年度「冬作作付実態髄査」に.より算闇するい このようにみてくると,蜜柑園を主とする永年作物は井関,内野々に集中しているばかりでなく,農家1戸当 り平均耕地面積でも利用率でも,さらに家畜の厨養においてさえも,有木,海老済,田野々の3部落に比して優 位にあり,我国における蜜柑の主産地が大家畜を飼養することの少ないのに対比して注目されると共に,本地区 の蜜柑作は多分に米麦作その他の耕梓部門と結合した複合的経営の形をもって行われるものが多いことが指摘さ れるであろう, 第3項 蜜柑栽培の地域的集中性を規定する主要条件 以上みたように,五郷村に.おける果樹特に蜜柑の栽培は三思平野に続き,本村の入口に・当る井関,内野々,両 地区の丘陵及び山麓部に集中的に展開しており,山間部にある海老済,有水,田野々地区に・は殆んどなく,著し い地域性を示しているが,次にこのような地域性を規定すると考えられる主要条件について若干の考察を加える ことと.する 1気象条件 (1)気 温 五郷村は,その地勢において変化に富んでいるから,部落の位置によって気象条件をかなり異にしている.即ち, 井乱海老済,田野々における昭和28−31年皮の4ケ年平均気象観測値(5)(罪8衷)によると,蜜柑栽培の中心地で ある井関の年平均気温は9時観測で15。50C,叔高,最低の年平均気温では14,.60C,冬の巌低極気温は摂氏マイナ ス4‖00Cであるのに対して,海老済,田野々の両地区においては,9時観測の平均気温でこそ.,それぞれ15.0◇C, 15.40Cを示すものの,最高,最低の年平均気温では海老済14.00C,田野々14.50C,さらに最低極気温では前名が マイナス510C,後者はマイナス5、3◇Cとなつっていて,両地区とも井関地区に比して,かなり気温が低いことを 示しているい しかるに,一般的に云って温州蜜柑の経済的栽培においては,平均気温15皮以上を必要とし,「特 に冬の最低は(−)5皮から,たとえ−・時的でも極最低マイナス10皮忙下降しては必ず支障を生じ枯死に瀕するこ とがある(8)−Fと云われるから,この点井関は気温的にみで大体蜜柑の経済的毅培圏に入るものの,海老済,田野 々の両地区ではかなり灸件が劣っていることが知られる,本村の柑橘栽培が,井関,内野々の両部蒋に集中し,海 老済や田野々地区に.も殆んどないという基本的な理由をここに見出すことができるであろう‖ なお,ネー・ブルオ レンヂの栽培適地は」 ̄年平均気温少なくとも16度以上の所であろう(7)._!と云われるから,井関もネーづル栽培 に対しては気温が足りず適格地でないわけで,同地区のネー・ブルが減少傾向を示す一Lっの理由となるであろう. また井関及び内野々地区の蜜柑園は海岸から約6粁の瀬戸内海に画し,背後の深い山に移行する急傾斜地に展 開しているために朝凪,夕凪の現象もあり常緑の蜜柑には絶対に必要である(8〉と云われる気流関係でも長好な条

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−、11一 件にあると云えよう なお井関における気混条件を本邦柑橘の主要産地のそれと比較してみると(9),井関は年平均14・6皮で大分(15・1 皮)四阪島(15.2度)よりも若干低く,殊に冬期の1′}4月にかけての気温が低くなっている 第8衷 五郷村の気象表 〔表許〕(1)本家は高松地方気象台‥香川気象年報及び同月報(1953年1月∼1956年12月)により作表した ものである (2)昭和28∼31年の4ケ年平均値を示すことを原則としているが,質料が不備で数字の欠落してい る月がみられるので,月別に集計することとした‖数字の肩に()して記入した数字はヰ均 年数を示したものである (2)降 水 駄 次に降水の事情を部落別にみると,井関の年間降水鼠1,462・2粍に対して海老済は1,664‖2粍で202粍も多い が,降水日数では前者の149日に対して後者は143日で僅か乍ら少なく,海老済では1日当り降水鼠がそれだけ多 いことを示している.なお田野々の降水鼠は1,571..6粍,降水日数150日で,気温の場合と同じく,略両地区の中 間にある 而して,雨故については「温州蜜柑の栽培に最適の雨鼠は1,500∼2,000粍内外で 之より雨の少ない内

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−12一 海沿岸は,瘡痴病,漁場病等の被害少く,果実の品質は一・般に良好であるが,時に乾燥の為に樹の生育に障害を 来す恐れがあり,反対に.2,000粍以上の多雨の地は病害比較的多く 園地の選択に対し,或は特殊の品種 の栽植に際して一層の注志を要する(10)」と云われるか,ら年降水鼠に関する限り海老済,田野々は井関と共に 好条件を備えていると云えよう.もっとも降雨量については,その年間の分布や降雨強度が,果樹の発育や土壌 優蝕等との関連において問題となるが,−・般的に云って月別或は年間降水畳の較差が少ないことが望ましいとさ れ,「特に月別降水愚が季節的に.せよ,200粍以上もある地域は,往々に水分の過剰と土壌流亡の被害を起し易 く,また結実と品質,更に病害防除には苦心する.特にかような産地は努力のわりに成果はあげ雉いい さりとて 月別に50粍以下(特に7∼8月)の常習地域では蜜柑園の位置と方向によっては早害を起し易く栽培の安定は保 証し難い.また12月∼竪2月に到る冬期の降水鼠が50粍内外の常習地域では,気温の関係もあるが概して寒害が 問題となる(11).」この点井関では6月及び9月の雨崖が200粍をかなり越えており土壌侵蝕が問題となり,また 冬期の南島が梢少ない傾向が感ぜられるが,他の産地と‥比較しても概して良好な状態にあると云えるであろう 2,地形的条件 山間部の土地利f削こおいて次に問題となるのは日照の問題である.特に蜜柑作では微気象的な気温条件その他 とも関連して重要となるこの点海老済,葡木,田野々部落は井関,内野々と異なり,山間部の謂わば谷間に所 在する部落であって,一般的に日照l時間が少ない.もっともその場合南面傾斜地であれば,日照条件においてプ ラスの両もあるが,北面傾斜地では,lhが高ければ高いほど一層日照時間が短縮されでマイナスに作用するわけ である ところが,田野々地区におけるように,部蒋近傍の,土壌が深く且つ肥沃な蜜柑栽培に適すると考えられる傾 斜地は,高い山の北面傾斜面にあって日照が不良であり,小高い山をもって井関地区に境する南面の傾斜地は土 壌が浅く宿将で急斜面が多いなど,蜜相国の開園に対して必ずしも適地と云えない場合には,他の自然的社会的 条件と.も関連して開園が閲害されざるを得ない.蓋し気温的にやや低温であり,栽培上不利な地帯ほど冬期の日 照と逆転屑の発達を活用する志味において南面傾斜地が選ばれなければならない上に,土壌や住宅からの距離な どの園地条件の良好なことが経済的採算上益々要求されるからであるい なお海老済,有木,田野々地区では,国 看林(部分林)が多く,所有関係から適地の開墾が困難とされる事情も無視し得ないであろう 3社会て経済的条件 なお社会,経済的条件の関係からすれば,井関,内野々は平野部に接続する部落であり,交通条件においても 興部の部蒋より遠かに優れ商菜的農業への刺激と利便を早くからもっていたと考え.られ,また自然的条件と関連 して成立した部落問における経営形態の差異が,果樹作の展開に対してかなり大きな影響をっ持ていることも指 摘されよう 井関,内野々地区と,海老済,有水,田野々地区とにおける果樹作展開の要因に関する歴史的条件については 省略するが,海老済,有水は零細な規模の農家が多く,経済的に多額の資本を要する果樹園開設の余力に十・般的 に乏しい上に,林業労働を中心とする雇傭の存在と不良な条件の下における自給的農業の多労性が果樹作への展 開を制約すると考えられる“他方比較的経営規模が大きく,果樹作展開の余地をもつと考えられる田野々部落に おいては,水田面積が比較的大きい上に山林労働による収入によって果樹作への意欲が最近まで乏しく,また煙 草作の導入が多いことによって,労働及び堆厩肥などの利用上における競合関係も強く,傾斜地果樹園の開園及 び育成費用負担の問題とも関連して経営経済軌こ制約される軍帽も考慮しなければならないと考え.られる

第3節 蜜柑栽培 の現況 と 問題点

第1項 蜜柑生産の現状と問題点 既に述べた如く五郷村における蜜相国の大部分は,井関及び内野々の2部執こ集中しているが,昭和25年皮農 業センサスによる果樹の種類別栽培戸数,栽培面畝では,(節9衷)温州蜜柑が165戸及び52い27町歩で放大,次 いで柿2・91町仁梅2・24呵となっている,また果樹園を経営階層別にみると(算10表),本村農家302戸の81い8% (247戸)は大なり小なり果樹園のある農家であり,平均1戸当り果樹園面鏡は2‖89反,また農用地広狭階層別で

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ー13− ほ規模の大きくなる忙従って農家総数中の果樹園のある農家戸数の割合が高くなるとともに1戸当り果樹園面積 が大きくなっている‖ さらに本村果樹産額の983%をしめる温州蜜柑についてみると,その面掛こ.おいて−果樹園 面積の73.1%,栽培農家数において果樹園のある農家の67.9%をしめ,農用地広狭別では規模の小さい農家ほど温 州蜜柑を栽培する農家戸数割合が少なく,また1戸当りの果樹栽培面積中に占める割合が′トさくなっている.こ のことは規模の小さい,海老済,田野々,有木などの農家において,前述した気象的条件などの関係から蜜柑以 外の柿,梅等の栽培が相対的に多いことに.もよるが,そのほか蜜柑は長期多額の資本投下を必要とするばかりで なく,資本の回収がおそいので蜜柑を断念して,多分に自給的且つ粗放的な栽培管理に耐える梅とか柿,或いは 資本回収の特に早い桃などの栽魔割合を高くしていると云う事情も競える。.開拓地尾合谷部落で跳を増加してい るのもこの事惰によることが多いと考えられる 第9襲 五郷村における果樹の種類別面積(昭和25年皮) 栽培農家数 集団せるもの 散在せるもの (家計〕 本家は昭和25年農業センサスに.よる 節10襲 農用地広狭別農家の果樹赦培状況 農用地 広狭別 階 層 果樹園のあ る農家1戸 当り果樹園 温州蜜柑栽 培農家1戸 当蜜柑園面 積(F)/(E) 温州蜜朝 栽培農家 数(E)

73− 3…

26。1】 0,.42

1

_l

総 数 3反未満 3∼ 5ク 5∼10ク 10・、′15〃 15′・・・20ノケ 20′〉30〃 30∼50〃 〔襲註〕 本家は1950年農業センサスによって作家したものである 次に井関地区内の84戸(字谷上,谷下下,川束の三実行組合所属の全農家)について,果樹園面積広狭別農家 数と各農家一戸当りの果樹園と水田及び普通畑の結合関係をみると(第11表),まず果樹園面帯広狭別農家戸数で は30反米浦の農家が最も多く(総戸数の35小7%)沙で5{ノ10反屑の農家(31い0%),3∼5反層軋だ家(27..4%) であって1】1り以上の農家は5.9%に過きない 第11衣 果樹園面私広狭別農家の動地の構成 (井 関)

一園税別

∴・∴.・ 果 樹 園 水 田 軍墾」生⊥1戸当 良家戸数とその割合 量戸凱面積 反 56.6 51.6 84.3 15け2

38莞ll・監 82.2 359

反 1899 2.24 3。24 3.04

反 19.2 6

‖6 10.1 2,9

戸 % 30(100) 23(100) 26(100) 5(100) 戸 % 23(77) 22(96) 25(96) 5(100) 戸 % 22(ア3) 13(57) 19(73) 4(80) 23 26 5

6.63 1210

172.5 605

計 84l353.6!421‡207.7l2.47】38.8

84(100)175(89)58(69) 〔衣註〕 本表は昭和27年皮果樹園経営実態調査戸票より押出したもの である

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ー1・l−一 また果樹園面桜において占める上記の階層別割合では5∼10反層が4臥8%を占めて,本村果樹生産の中心層を なし,5反以下層が34い2%,1町以上層は17%を占めている′′ なお各階層農家に.おける果樹園と水田及び普通畑の 結びつきをみると,84戸の総平均では果樹園面鏡4.21反,水田2.47反,、普通畑0い46反言十7…14反.となっており,普 通畑は極めて少なく,畑は殆んどか果樹園特に溢州蜜柑園となっているが,更に.これを・果樹園面帯広狭階層別に みると,果樹園面積3反以下の虚家では1戸当り水田面積1.89反で最少,3∼5艮屑では2..24反,5∼10反層では 3‖24反で最高となり,一・町以上屑では若干減少している.群って1戸当り水田面掛よ果樹面積の大きい農家ほど 大きい傾向がみられるが,しかし略3反∼4反を限度としており自家飯米確保のための水田経営という意味が強 いことが観察される.また畑面積では3反未満屑が0.64反で最大,3∼5反層の0.29反が最少で果樹園面積の 多い階層ほど幾分増加の傾向を示しているものの殆んど1∼2畝のとるに足らないものであって,畑地にして果 樹特に蜜柑の栽培可能地は既に殆んど栽砥がなされており僅かに自家菜園が残されているに過ぎない.なお果滞 作農家にして,水田及び普通畑を所有するものの割合をみると,菜摘園面棍のみで水田をもたぬ農家の割合が高 く,ま・た普通畑にしても,3反米油層ではやゝ高くなっているものの,ほぼ水田の場合と同一の傾向がみられる のであ・つて,零細農家層においても,主食等の自給とともに栗橋園の造成が行われていることが知られる 次に果樹による土地利用の状況ほ香jtl県土地利用図(12)に.よると,標高の最高限界は落合地点の320mまで柑橘 が存在していることになっているが,大部分は100∼200mの範囲に分布しており,また果樹の秤類別,傾斜度 別,樹令別,栽培面積をみると(第12表)果横国全体では急傾劇地が48“1%をしめ,次で綴傾斜地園38け8%で,乎 担地図は13,1%にすぎないい しかも果樹の種規別では,面積の極めて少ない粗放栽培の巽,梅,李,渋柿におい ては急傾斜地園の割合が柑橘類の平均526%よりも高いが,その他の果樹にくらべると柑橘薗の急傾斜地園の占 める割合は高く,綬傾斜地盟を加えると86け5%が傾斜地に開設されており,瓢桃の80′・hノ90%が緩傾斜地に, 富有柿の52%が平坦地に植付けられていることと対照して,蜜紺の傾斜地利用度の高いことが知られるのである 欝12衷 五郷村に.おける果樹の種格別・樹令別・傾斜度別栽培南街の構成 栽培面積計を100とする指数(%) 栽培面積討を100とする指数(%) 樹令21年以 上の面積 樹令7年生 以下の面積 樹令8∼20 年生の面積 年増.地 緩傾斜地 急傾斜地 普通温州 早生温州 ネ−・フ ル ブ ン タ ン 小 討 53.0 42.2 89..6 52.6 50・0・f 87.8 白 桃 大 久 保 そ の 他 小 計 10.. 5 45.5 7 54.5 6い9 − 31り7 梨 富 海 柿 _ こ−・ ̄ 一9 J 脚 り仙 0 1 100い0 35.4 21..1 3..3 一J.4J 1 8 6 6 6 9 総 計 j 30.√2 1 42.0 】 27.8 1 675.1 j 13..11 38.8 48..1 【衣註〕 昭和25年8月1日香川県により行われた果樹園芸実態調査によるり

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−15− またこれらの果樹の樹令構成をみると,全体としては,樹令8∼20年生の面積が42.0%,8年生未満が30,.2%, 21年生以上が27.8%となってこいて,本村の果樹は最盛期及び育成期にあるものの割合が多い−.また種類別では, 柑橘特に.温州蜜柑では樹令飢年以上の面積が35り8%で平均を上廻り,また白桃,梅,梨などに.も21年以上のも のが若干あり,戦時中の伐採を免れて残存tていることが知られるとともに戦後再びこの種の果樹の増殖が行わ れていることが知られる なお樹令別面積と,平担,傾斜園別面積とを組み合せてみると,蜜柑では樹令21年以上のものの急傾斜図面積 は36..6%,8∼20年生園では60“4%,7年生以下の園では66..0%で,近年開園されたものほど急傾斜園の割合 が高く,漸次条件の悪い土地に開園されるに至っている反面,近年になるほど綬傾斜地に.開設される園の割合が 減じて,むしろ平坦地に開園されるものの割合が相対的に高くなって来たことが知られる… もっとも,梨や柿の 7年生以下の園では,むtろ樹令の盲い園よりも,平坦地園及び綬傾斜地園の割合が高くなっているが,これは 戦時中に平坦乃至緩傾斜地園は殆んど伐採され,今や再び復活するに.当り,蜜柑と梨や柿の急傾斜地利用の技術 的適性関係の差が認識された結果であろう..なお,温州の中では普通湿州が圧倒的㌢こ多く 9118%をしめている が,昭和12年頃に早生温州が本村に導入されてから,秋祭(10月20日)前の現金収入の獲得や労働配免 およ び,東面乃至北面傾斜地の利用の立場から井関早生が比較的多く取り入れられる傾向に.あり,20年生以下の若木 に占める割合では11%程度となっている 第13衷 五郷村蜜柑園の開設前の状態 大正1年∼ 大正14年まで 1年(ノ19年 昭和20年∼29年 まで 開設前 の土地 の状態 明治末まで

合 封+ 比

個所数区別の討 個所数区別の討!率 個所数反別の言寸 山 林 竹 薮 普通畑 桑 園 果樹園 宅 地 封】 10】14..3 20132.271 31137.091 19118,.0】 80】101.66」100 〔二表註〕 本家は調査農家20戸について聴取調査せる結果によるものである なお()内の数字は百分比(%)を示す 次に五郷村における柑橘園の開設前の状態を窺うと(第13表),本村の蜜柑園は山林を開墾L直ちに.蜜柑を植 付けたもの(64%)が多く,その他のものは少ないようである.tかも普通畑に.植付けられたものの中には,開 墾後2∼5年程度畑作利用したもの,即ち山林→普通畑利用→蜜柑園(9.84反)とか,果樹園を戦時に伐採して畑 利用し再び蜜柑を栽挿したもの,即ち山林→果樹園−>普通畑利用→蜜柑園(5,70反)が含まれているので,背 からの畝畑を蜜柑園としたものは少なく(6..98反)山林の開墾による新地の拡大に.よって蜜柑の増殖が主として 行われて来たことを示している‖ そしてこれを年代的にみると第−一・期(明治末まで)においては第二期(:大正期) よりも熟畑から転換せるものの割合が若干多いが,第二期から第四期と進むほど,普通畑(開墾後数年間の畑利 用地も含む)および果横国(梅及び柿が主)や桑園から蜜柑園に転換された面積割合が若干増大しいるが,山林 を・開車植付けたものが多いことにかわりない“もっとも第四期(昭和20∼29年まで)においては,普通畑及び 他の種類の果樹園(梅や柿薗等)から転換せるものの割合が高くなっているが,これは,戦車中に伐採整理さ れ普通畑化された園の復活と,戦後における蜜柑の高価格に刺激された結果による転作が多いことを示す−・方, 蜜柑園の開園可能な山林が愈々不足して来て,到達度やその他の条件が不良となり,或いは蜜柑作の可能な山 林地価が高騰していることなども関連して,普通畑その他からの転作の形で平坦地に降りて来た結果とも考えら れる なお調査農家19戸における住宅からの距離別,平坦,傾斜地国別および傾斜地園における方向別蜜柑周面積を !矧役時期別に兜i別すると(第14衷),初期ほど平坦地や綬傾斜地とか急傾斜地でも20皮以内の住宅に近い処にあ

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−16 一一 第14表 蜜柑園の開園時期別及び住宅からの距離別・傾斜度別・傾斜方向別面積(単位二反) 傾斜度別面積内訳 傾斜方向別面積内訳 住宅より l合 言1 因までの拒叫面積 5詣○壬15還50

南 】東l酉l北l平坦地

100m以内 101∼500 501∼1000 1001m以上 3い67 5‖0 3.0 4い8 9.65 8 92 8“00 100m以内 101∼500 501∼1000 1001m以上 100m以内 〓1

第二期 二筋三期 二第四期

1 1 0・・92 Oい92 10272..31 10 . L 10′、ノ1000 〓 100m以内 101∼500 501∼1000 1001m以上 7 9 0 5 0 1 0 〔表註〕 本家は調査農家19戸の調査による り,しかも総べてが南斜面となっているが,後期になるほど,住宅よりの距離も遠く(調査農家中の最高は2km) 傾斜も急となり,泉北面(衷では/東面に.含まれている)や北面傾斜地が増加するなど,近時における普通畑とか 既設果樹園の転換改植などを除くと,開園可能な土地の諸条件は愈々悪化しているのが知られるのである 雨してこのことは,本地区の蜜柑生産費との関係において注目しなければならないことであって,今後の耕地 拡大に.あたっては,既存の蜜相国以上に土壌棍蝕防止対策を万全にし,且つ栽培技術を高める一・方,農道の改 修,索道の設置により適作,運搬施設を改善して生産性の向上に努力しなければならないことる示している.こ の点土壌優蝕防止対策の現状は,傾斜地に開設せられた蜜柑閻の殆んど総べてが階段畑となってはいるが,等土手 が多い上に階段邦画が15皮以上もある急傾斜段畑さえ少なくない.また階段も等高線に設置されておらず階段の 幅もせまく,排水粘の設けられているものも極めて少なく,また栽植拒離の狭い正灸植の密植園が多いために.各 種作発すら困雉なものが見受けられる状態である従って開園力式そのものが根本問題となっており,この方面 における技術的改凄も新しく開園するものなどにはみるべきものもあるが,間伐や階段工その他,既存園の改善 には種々の困難があり,実行が容易でないところに.問題がある ところで本村における果横国の所在する地区の地質構造と土壌の諸性質はかなり複雑なものであるが,−・般約 に概観すると蜜柑栽培地区の地質構造は和泉砂岩層(井関地区)と洪積層(主として内野々地区)とに分けられ る‖ しかし後者と云えども和泉砂岩屑に.強く影辞されるが故に,両地区全般を通じて和泉砂岩土壌の特徴を示す ものが多く,土性は概ね砂上∼1砂壌土で,肉眼的観察による腐植含量も中乃至小のものが多いまた表層上の厚 さにおいては平均17.47cm,大部分は20∼30cmであるが,中には4.5cmと云う極めて浅い園や,下層土が極 めて硬い園がみられ,さらに前述したようなJ」役の急傾斜地を利用した蜜柑閻が多いのに十分な侵蝕防止施設が なされていないので,土壌優蝕を極めて受け易い状態に.あるのである。なお蜜柑園土壌としては一一部の土壌を除 いては全般的に排水可良であり,理学的性質においては蜜柑園として極端な不適地でないことを示しているので あるが,しかしイヒ学的性質としては,全般的にみて表層土でほ弱酸性,下層土では強酸性を示すものが多く,ま た−・一・般に土壌の窒紫,燐酸などの養分吸収力の小さいことが知られるのである 而して,このような土壌の化学的性貿は,果樹園土壌の母岩構成や薗のイ立置.とか土壌管理の如何によって巽る ものではあるが,根本的には,本村土壌の多くが砂貿土鰍であり,本来土塊の緩衝力に乏しい上に,急傾斜地相

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ー17 − 橘薗における土壌流亡により脱塩基作用が進行し,また土壌コロイドに乏しくなった特果とみられるのであっ て,この滋味において,本地区の果樹隠士壌は土壌養分に乏しいばかりでなく,肥料の肥効率も低いとみられる ところに問題があると云えよう(18)小 従って,これが改善の手段として深耕と粗大有機物の埋没とか,堆厩肥, 緑肥などの有機質の施用の増大,石灰施用による酸性反応の匡正その他の施肥改善や土壌管理等の問題が土壌俊 蝕防止や到達度の改善施設の拡充問題とともに極めて重要となるわけである ところが本地区における土壌管理や栽培技術の現状は(但し29年当時)滑耕栽培を主としており,近時敷革の 効罪が認識されかなり広く実施与れるに至っているとほ云え,採草地が遠く運搬施設が不備であるところに若干 の問題があり,また草生栽潜についても関心が高まっているものの,根本的にはカバー・クロンプ(被覆作物)と 植橘と.の間の餐水分の競合問題に対して、現地の条件に即応した形での結論が明確にされていないこと及び密 植園で,しかも階段幅の狭い成因などに適応した緑肥作物が見いだされていないところに.問題がある 次に本地区における最近の温州盈相の生産鼠を農協販売数豊から農外販売及び家計仕向数鼠の割合7い6%(特記 調査農家10戸の29,30年2ケ年平均),によって修正算出すると.,昭和26年皮161,472毘.27年210,㍊1坦.28年 158,919鼠.29年238,778毘30年191,794貫となり,平均192,259員である・・鱒って平均値を100とする各年次 収最の比率は26年度84.27年皮114.28年度82.29年皮13230年皮103であり,また30年皮の蜜柑の成木面積 420反及び蜜柑園総面横900反に対する反当収最を29年皮及び30年皮について算出すると29年皮568,5呂および 265。3鼠 30年皮457.7景及び213−1貫であって敏速において隔年終果の度合も少なくなり収愚も増加する傾向を示 してはいるが未だ反当収量において十分でない上に,農協の資料にLよる販売蕊捕の階級別構成では,昭和28年度 「天」0.08%「特」15%「サ」8り87%「ヌ」2916%「キ」3157%「ミ」19,60%,「カ」7・66%「ン」1・・56%, 昭和29年皮「特−と0.28%「セ」3‖36%「ヌ」16.72%「ト29,95%「 ̄ミ」30“40%「カ」15一・10%「ン」4・19%と いずれも岳 ̄・キ」印以下の小形臭が弧39%,79り64%をしめているのであって,後述する蜜柑の階級別価格差と 対応して問題となるであろう 第2項 出荷販売の現況と 問題点 次に.五郷地区の盈柏は現在その生産鼻の約95%が販売され,その販売鼠の92い4%は五郷農業協同組合に・よって 共同出荷,販売がなされているものと推定されるが,同組合の盈庸の取扱価額は昭和27年皮1,593万円,昭和28 年皮2,606万円で,それぞれ組合の当該年度総売上金額の70・6%および746%と大きなウヱ∴イトを占めている ところで同組合に.おける昭和27,28,29年皮の蜜柑の出荷先別数鼠は第15未の如くで,各年度とも県内市場乃 至商人に対する販売(所謂スラシ販売と云われ正式の 選果,箱詰めを行わず商人に販売する方法)が半ばを 占めていること各年度の出荷先に著しい変動がみら れること.昭和27,28,29年皮の販売総故にはかなり り隔年結果に対応するものであることり などが注意さ の変化があれるのであって,本地区は未だ大市場に進 出しうるに足る数鼠をもたず,また品異においても若 干の難点をも、つことを示している 次に盈柏の榔馴寺期別数畏と平均〆当り手淑り価格 をみると(第16衣)本村打払柑の出荷期は9,10月の 早生温州から貯敵蜜柑の終る4月(しかし4月の出荷 は極めて少なく3月一杯で殆んどの班荷を終る)にわ たり,しかも28年度は1月が3871%,29年皮は11月 が 23..37%と出荷最盛月が年度に.よって興ってお り,本地区の温州蜜描は貯蔵がきくので市況により 出荷調節を行し得る余地が比線的大きいことを示して いるなお平均手取単価は各年次とも12月を谷として その前後が高くなっているが,珪蕗墨が少なく坪価の 算15未 年皮別出荷市場別数段(買)

忘忘忘ヾ、そ

27 3,000 38,000 18,000 10,000 東 大 阪 神 戸 都 名 古 屋 仙 九 州 菌 知 北 海 道 鳥 取 岡 山 その他県外市場 13,080 5,680 9,200 24,050 13,200 11,950 1,200 40,930 16,080 56,123 30,420 221,913 12,000 13,000 13,000 9,500 74,694 8,000 147,694

−− −−一

彗195,474

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ー18一 高い年は販売時期による単価の差異が少なく,価格の安い年には販売時期による差異が大きい点が,昭和28年度 と29年皮との対比に.よってみられるであろう。ここに隔年緯果防止開港と,早生品稜の導入や貯蔵問題が経済的 に注目されるのであり,本地区の蜜柑作の方向に対して示唆を与えるものと.云えるであろう、.さらに本地区の蜜 柑果実の階級別選果数量割合において,異形の小さいものが多いことは前述したが,その階級別手取価格は(第 17衷)上級と下級のものの間に大きな開きがあるので,当然のことながら時期的に早くか遅くに出荷し,しかも 品質等級のよいほど手取単価が大きくなっている“このことは出荷時期や品質等級に関係なく,一・箱当り略一足 第16衷 蜜柑の時期別出荷数螢ならびに同年均手取価格 (買:円)(五郷農協調) 昭和28年皮 昭和29年皮 出荷数墜 570 2,650 51,857 41,640 48,272 35,703 10,801 0 12,700 17,720 221,913 罪17衷 蜜柑の月別,階級別農家1呂当手取価格と比率 〔.衣註〕(1)本表は五都農芙協同組合の資料による. (2)なお指数は12月の「 ̄キ」印の1〕ヨ当り農家手取価格,即ち28年皮155円,29年皮88円を それぞれ100とせるものであるい

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ー19 − であるところの荷造費及び輸 送費が上昇傾向にある場合 には(第18表)市場価格の差 は,農家手取額において,・一・ 層拡大することになる筈であ るしかも月別及び階級によ る佃格の相違が,一般に供給 が多く価格が全般に低下する 年度乃至時期にごおいて相対的 に.増大する傾向にある点に おいて,−川層品質,階級の 良否が問題となるわけであ るけ かくして本村において−は, 反当収墨.を高め労働生産性を 向上して生産数を低下ぎすこ とが勿論重要なことではある が,同時に隔年繹果を少なく 第18衷 力郷村費柏荷造碧空及び運賃(石油箱1ケ当り) 円 5 石油箱(仕上り) レ ッ テ ル 包 装 紙 釘 荷 造 資 材 6 5 2 7 15 90 人夫賃 陸 上 32.40 海 上 61い50 9 6 3 5 大阪市場 神戸市場 陸 ⊥ 31..00 37 賃 海 上 市 場 協 61・50j 56 8‖0% 臣 80%

1.5%11,5%

販副卸 売

売町農 〔表註〕 五郷農協扱い.. レ」\形乃至品貿不慮の果実生 産刀割合を少なくするように土壌管理を始め品種の選択や栽培技術などに.注意すると共㌢こ経営規模の拡大と出荷 総崖の増大をはかることが,収益性を高める上に蚤要な問題となるのである

第3草 傾斜地蜜柑園の生産性とその裁判要因

第1節 調査研究方法に関する若干の考察

第1項 蜜柑作の生産性の指標と調査研究方法の吟味 一・般に農業生産における生産性が問題とされる場合,その生産性を示す指標として土地生産性と労働生産性が 主として問題とされ,前者の指標として反当生産騒が,後濱の指標として労働1日当り生産騒が用いられるのが 普通であり,蜜柑作においても反当収鼻と労働1日当り収蛍を・もって,それぞれの生産性を・示す指標とせざるを 得ないであろう しかし果樹の場合,反当収放をもって果樹儲の生産性を示すに当って,米麦作などと同様に,単に総収鼠を栽 培面私せもって除して得た反当収監をもってする−従来はこのようにして示されている場合が多いのであるが −のでは不十分であって,少くとも次の3つのこと柄,即ち,第1に,樹令柵成の問題,節2に隔年結果の問 題,第3に生産果実の品質の問題が特に考慮され,蜜柑園の生産性を総合的に判断しなければならないく14)と考え られる (1)まず碍令構成と生産性に、ついてみる。−一一般に果掛ま一年竃を定植又は仮絶してから数年して結実年令を迎 え,それから更に数年して品質年令に達すると共に盛果期に達し,或る期間の盛来期間を継続した後漸次老衰期 に入り生産を低 ̄Fすると共に遂に枯死すると云う経過をとる(15)..蜜柑軌こついても第2図A,王‖こみられるよ うに,その各生育階段に応じて生産果実の収事=ま勿論投入労働や物財の鋤こも変イヒがあることが認められている から,個別農業経営における蜜柑園の生産性の把握は当然その樹令構成と関連して考えるべきであり,生産性の 指標として反当収鑓をとる場合でも,理想としては果樹の−=珪を通じての反当収星や反当校人造の把捉濫よる珪

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ー 20 ㈹ 産性の算出でなければならない..しか し実際問題としてそのことが顕る困難 であり,現在の時点を中心とLての調 査にとどめざるを得ない限り,そして また樹令構成を異にする農家間の生産 性の比掛こある限り,樹令構成の差異 を可及的に捨象しうる如き方法如何が 大きな問題となるであろう.即ちいか なる範囲をもって研究対象となすか, 矧 + 故人 + 久山 あるいは如何なる方法なもって反当収 最を算出するかの問題である… 慧し第 19衷に例示されている様に調査農家の 昭和29年度に於ける蜜柑の総収盈を各 農家の①蜜柑栽培面積で除したもの (以下A法と云う)⑧栽培面積中の 成園面楷のみで除したもの・…(以下 B法と云う)及び領)当該農家の盛果樹 第2図A 蜜柑の樹令別収支の実状 令換静繭量(この節出方法については 10 後述する)をもって除したもの1(以 下C法と云う)をもって算出した反当 −【■■■■■■■■■■■ ̄■■‘一■一−一 「㌃「T「訂「㌻訂ち㌻巧「扇ちすち㌻訂琵訂「㌻打「㌻茶「訂「訂 第2図B 蜜柑の樹令別支出の内訳 収監の阻特にA法とB法,C法に.よる反当収監の間には,農家の樹令構成の差異と関連しで大きな相違が見 られからであり,・また,かゝる樹令構成の如何は隔年緯果発現の大小と関係することも多く,当該蜜柑経営に.お ける全体としての生産性及び収支の安定性に関係すると共に・,経営主体としての農家の性格と関連して興味があ り,かつ技術水準推定の一項目としても役立つと思われる.(16) 次に(2)隔年結果と生産性に・ついて匝,梨樹匿おいてほ樹令による生産力の消長とともに多くの場合,年によっ て収量及び資胡の投入鼠に変動があることが考慮されなければならないことである… 即ち隔年結果の習性に依る 収穫監の変動は,果樹の種類や品種により,また若木であるか老木であるかに.依り,さらには月巴培管理など技術 の如何に依っても異るものゼほあるが,温州盈紺は一腰濫隔年結果性が大きい果樹と考えられており,また後述 するようにオモテ年とウラ年とでは軍定,摘果,施肥などの程度や方法な異に・し,特に多くの労費を要する瓦斯 燥兼などは隔年に行われている場合が多いのであって,この点相隣り合うところの2ケ年をもって−経営年度と みることが適当であるとも考えられ,調査研究上その期間のとり方が問題になるということである. なお阿呆実の品質の問題については,果樹では,樹令とか園地の置境条件や赦培技術などが単に収監に影轡1「 るばかりでなく,果実の品望割こも大きく影響する_「二に,収放と品質の間には代替的関係さえ認められると云われ るから(17),品質を考慮することなしに生産性を論ずることは出来ないであろう.この場合品賀と収鼠を物的な総 合的指標をもって表示することは実際問題として頗る因経であり,むしろ品質に対する客観的評価であるところ の.削肝をもって品貿の指標とし,これと反収との総合としての反当粗収益をもって同一“地域内及び同一鳩点にお ける農家相互二の生産性の指標とすることが考えられるもっとも粗収益の大さは反当収量の大さと生産来賓の品 質との総合指標たるにとどまらず,現実に・は販売時期や販売力法の良否によっで大きく影響される点に.おいて生 産性の好ましき指標とはなり得ないとも言える一ノ しかし農家庭先価格は少くとも生産果実の品質階級の反映を−・ 面にもっており,また果実の貯蔵性乃至販売時期選択の範囲は,当該農家のもつ貯蔵庫の有無やその構造,栽培 管理の技術やその集約度などとも関連しているから,生産性と経営条件との関係を理解する指標としても役立つ という志昧で,単価及び粗収益額も亦選果等級割合と共に生産果実の品貿判定の−・指標となしうるであろう. かくして以上の様な調査上の問題点と関連して調査力法を考える時,第1に果偶の場合には従来多く行われて 来た聴取調査方法軋 米麦作などの場合に.比して造に狭い限界を有すること.第2に記帳調査による場合におい ても偶調査方法上の問題があるように思われる.即ち,略同一一・の樹令構成をもつ盈柏薗を個別的に(たとえば特

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