Title 新しい料理に取り組んで
Author(s) 千葉, 功
Citation 南方資源利用技術研究会 研究発表会・特別講演会(15):11-13
Issue Date 1998-11-28
URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/15953
Rights 南方資源利用技術研究会
新しい料理に取り組んで
沖 縄 県 調 理 師 団 体 協 議 会 理 事 長 千 葉 功
私は調理師です。調理師になった動機は,父親が調理師であったことと,ある時期に東
京大学の近くで洋食レストランをやっており,時々料理の手伝いをしました。高校在学中
は調理師になる気は有りませんでした。受験で落ち浪人中,父親からこれからの日本は国
際化され,洋食全盛になると諭され料理の道に入りました。時に昭和31年9月です。
他で修業してこいと入った所が,東京の日比谷にあった日活国際ホテjレ。娯楽の少ない
戦後,映画で大儲けして建てた,第一級のホテルで,当日お客の90%は外国人で有りま
した。このホテルの方針は外国にも敗けない,最高級の料理を出すと言うことで,優秀な
調理師を集めていました。入社するのはかなり難関で,何とか入りました心
教育は厳しく,毎日変わる数種類の定食メニューには,かならず新しい料理が入って戸
り,覚える為にフランス語で,自分用ノートに書いていく 。本もなくあっても高い,だだ
ひたすら新しい料理をノートに書いたーそれでも戦後の復興で,活気があったう戦争で途
絶えていた欧米の食材が入るようになり,国産食材も最高級の物が入り,質も日々によく
なっていったっ
西洋料理といって,戦前までは高級料理,食材が豊富であったわけではなかヮたc戦後
の急速な普及で西洋野菜の増産が行われた,また新種の試作も盛んで,ホテJレに持ち込ま
れ評価を問われた。農業者と一緒になって改善し軌道に乗せていった。また食品製造業者
も,新しい加工品を持ち込んできていた。使う側の注文をつけ,製品化されて行ったコ
食材の種類が増え,材料がなく出来なかった料理が,出来るようになる。新しい食材に
よる,新しい料理が,次々に生まれてきた。昭和30年から 40年代は大きな成長期であっ
た。
47年,沖縄が日本に復帰する。この豊かな観光資源と独特の文化の国に,本土観光関
連業界が殺到する。大手ホテルチェーンが最高級のホテルを建設することに誘われ,ヘ沖縄
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料理に関する基本コンセプトはフランス料理を中心とした,和食,琉球,中華とした。
沖縄の食材について関心は有るものの,知識としてはゼロに等しい。調査研究の時間もな
かったc復帰特別処置で輸入牛肉ステーキ,伊勢エピは本土より安いことで,メイン食材
とすることする。
沖縄の食材を早急に取り組む事態が発生する。ロイヤルファミリー(皇族)の宿泊ホテ
ルに決定。食事関係のメニュー案を作成しなければならなくなるコ皇室の接待は明治2年
以来フランス料理が公式である。しかし地方においでになるときは その地方の特産を入
れて作るのが慣わしコ3案程提案するが,そのすべてに特産を入れて作る。琉球料理コー
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ス,琉球フランス折衷コースと作ってみる。
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沖縄名産の豆腐ょう,この沖縄のチーズと呼んでいる,魅力に富んだ食品は,味が強い
ため小さくなっているが味を薄めたものとして 裏ごしにして無塩バターと混ぜ、パンに
搾り,カナッペも作る。さらに後日,沖縄産の淡
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Elな手に豆腐ょうソースを使うことに発
展する。小魚の塩辛スクガラスも豆腐とよく合うが この味を魚のソースに使った。現天
皇は皇太子時代を含めて 5回宿泊されたが,使った沖縄の食材は数多い。因みに皇族に嫌
いな食べ物をうかがっても,ありませんと言われます。
沖縄色を入れた新しい料理をもっと作ろう。安い牛肉ステーキ 伊勢エピがメインでは
一流の名に恥じる。沖縄の素材情報も,離島など廻つである程度つかめた。沖縄の素材を
生かす,新フランス料理を作る,新しい方針が出された。肉類,魚介類,野菜,果物,加
工品,調味料,薬用植物,酒等のリストを作り,次々と新しい料理が試作され,メニュー
に組み込まれていった。一大キャンベーンを張ることになり 展開のフレームを作成す
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足元に転がつている素材が,高級料理になっていく。この試みは地元客にも受け入れら
れ,本土からの接待食として利用された。レストラン販売,宴会コース料理に次いで,立
食宴会料理にも組み込まれて行った。大型宴会には屋台料理にも沖縄色を出して行く「沖
縄そば
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もずくそば」等新しい料理も好評で定着すると,定番料理になっ
て行く。ある期間は有効でも 時代は常に目新しいものを求めている。また食に対する考
え方が変わってきた口美食,偏食が原因と思われる現代病の増加,ガン,糖尿病,脳卒
中。食品に対して神経質になってきた。美味しくも,カロリーの高いと思われる物には飛
び付かなくなった。高齢化が進み,高齢になっていくに従い食は淡白になって行く。世界
ーの長寿命固となって にわかに長寿食への見直し。かつて健康食品とはカロリーに富ん
だものを指していた。今やカロリーの低いものを指す。
フランス料理の本家,フランスもヘルシー化が進んでいる。バター,チーズ,生クリー
ム,フランスを代表する食材は高カロリーである。量が押さえられて来た。イタリア料理
の全盛は基本の味オリープ油がヘルシーからか。
これから求められる食材は ヘルシーにつながるものが強い。薬用植物の利用も盛んで
あるが,薬として食べさせると共に,味も美味しくする工夫が必要。欝金がカレー粉に含
まれるように。
調味料,酒も有望である。栗国島の塩が爆発的人気。塩の加工品に取り組まれている凸
最高の調味料イタリアのバルサミコ酢は色が黒くて甘味がある,サトウキピからも出来な
いか。石垣島の赤米を使ってみたが赤い泡盛が出来ないか すでに試みていると思われ
るが,製品化され,新しい食材として出てくると,新しい料理作りも弾みがつく。
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開発について
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│ 既 存 商 品 の 見 直
マスコミ・グルメ・関係諸機関
試食会(トレードショー)
於シーバウンド4/1-5/末
(試行)
レストランイベント
ロータリークラブ,火曜会,五行会
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(影響力のある要人)
そ の 他 随 時 対 応
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沖縄の素材を生かした西洋料理"(新星出版社)
│ 出 版
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(9月予定) L“沖縄の魚を使った料理" (沖縄教育出版社)
パブリシティ活動
商品ネーミング
コピー作成
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(季節的展開)
(通年化)
グランドメニユ}化
(食券メニューへの反映)
他レストランでの展開
宴会での積極販売
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