• 検索結果がありません。

分 裂 病 心 性 - の 接 近 Ⅲ :

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "分 裂 病 心 性 - の 接 近 Ⅲ :"

Copied!
12
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

弘 前 医 学 1 8 ,7 5 ‑8 6,1 9 6 6

分 裂 病 心 性 ‑ の 接 近

Ⅲ : 精神分裂 病者 の時 間体験

布 施 清

FUSE̲ KI YOKAZU

弘 前 大 学 医 学 部 神 経 精 神 医 学 教 室 ( 主任 和田豊治 教授) 西 北 中 央 病 院 神 経 精 神 科

( 2 7.Ⅶ.1 9 6 5 受付 )

緒 言

精神病者 の時 間体験 異常 の様相 は,極 めて 多彩で ,多数 の学者 に よる報告が なされ てい る. 1 93 0 年 頃か ら Ber gs on の思想 の影響 の 下 に G.Kl oos ,E.St r aus 等 が 密 病 の 時 間 体 験 に つ い て の 詳細 な報告 を行 ない ,更 に Bi ns wa nger , Mi nkows ki ,Fi s c her 等 は,分 裂病者 の時 間体験 についての研究 を行 ない, 多 くの精神症状 が病者 の時 間体験 の異常 に よ り招来 され た もの として理解 しよ うとす る努 力 を払 ってい る.

J as per s は, その著書 「精神病理学総論 」 において,時 間経過 の意識 は根元的連続性 の 一つの体験 ( Be r gs on の持続 , Mi nkows ki の 生 活 され た時 間)であ る とし,時 間体験 は更 に向け られ てい る体験 で あ り,前進的 な生成 で あ って, この場合実在 としての現在 の意識 は,追想 としての過去 と,投企 としての未来 の間に位す る と述べ ,更 に時間障害 を次 の如

く分類 した.

1) 瞬 間的時 間経過意識 の異常 .

2) 今過 ぎ去 ったばか りの時 の厚 み の意識 の異常 .

3) 過去 と未来 に関連 した現在 の意識 の異 常 .

4) 未来意識 の消失 .

5) 時間の停止 ,諸時 間の混合 ,時 間の崩 解 等 .

7 5

吾が 国 において も,村上 ,越賀等 のす ぐれ た研究が な され てい る.越 賀 は Ber gs on ,吹 田, Mi nkows ki の 思 想 の影響 の下 に,空間 体験 異常 との酪連 ,離人症 ,精神衰弱,操密 柄 ,神経症者 にお け る時 間体験 の梶本的 な差 異 について,豊富 な症例 をあげて詳述 してい る.

最近尾野等 は,人 間学的研究 の立場か ら陳 旧分裂病者 の時 間体験 に触れ ,彼等 に Mi nko‑

ws ki のい う "生 き られ た時 間

′′

の崩解 のあ ることを述べ てい る.

朴 は,投射法 を加 味 した質 問表 に よって, 分裂病 ,胸部結核 の入院患者 に対 して問診 を 行 ない ,分裂 病者 の時 間構造 の特 異性 につい て考察 し,分裂病者 におい ては時 間概念 の体 験 的意味や ,情意性 は失われ ,将来 は否定制 限 され ,志 向的将 来 とは断絶 され た,硬直凝 固 した過去 に停滞す るか ,過去 の心像が志 向 的将来 と対比 され ないため に,過去 は意識 か ら脱落す るよ うにな ると述 べ てい る.

吾 々が生 き生 き した歴史 としての兵 の 自己 を生 きて行 く時 ,現在 の 自己の中に歪 め られ ない兵 の過去 を担い ,明 る く開かれ た未来 を 志 向 し,全 く隔絶す ることのない一貫 した歴 史の中で現在 を生 きてゆ くもの と考 え ること が で きよ う.

即 ち, Bi ns wa nger が 述べ る如 く,既存在

の うちに現存在 を存在せ し め る 資 質 を や ど

し,かつ現存在 は,単に 目の前 にあ る とい う

(2)

存在 ではな く,存在可能 であ るとい うこと も 出来 よ う.

然 し,分裂病者 の時 間体験 を深 く考察 して み るとき, こ うした一貫 した歴 史性 を担 った 生 き生 き とした時 間体験 は殆 ん ど消失 し,異 様 に閉 ざされ た時間 の中に落 ち込 んでい るこ とが認め られ る. またその病型 によ りその体 験 の様相 も極 めて特 異的である.

一方 これ らの病者が寛解 に達 した時点 にお け る,顕著 な歴史性 の回復 をみ るとき,分裂 病者 の時 間体験 の追求 は,転めて大 きな意義 のあ る精神病理学的課 題 と考 え ることが で き るであろ う.

今回著者 は, 6 例 の分裂病者 の観察 を通 じ て,彼等 の異常 な時間体験 を研究考察 し,分 裂病治療体 系にお け る生活療法 の治療 的意義 に も触れ なが ら,分裂病心性‑ の接近 を試み

た .

症 例

妄想型陳 旧例

〔 症例 1 〕

4 8 才 ,男子 ,未婚 .家 業は漁 師で あ るが , 気が 向けば家長で あ る長兄 と一緒 に沖 にUl J て 網 入れ の手伝 い等 をす るが ,殆 ん どは終 日家 にいて ブラブラしてい る とい う状 態 で あ っ

た .

〔 遺伝歴〕 特 に問題 とな る ものな し.

〔 性格傾 向〕 少年期 よ り極 度 に 凡 帳 面 で,非常 に温和 し く,無 口,実直で ,人づ 者 あい も少 なか った.

〔 現病歴〕 高等小学校 を 中位 の成績 で卒 業後 ,郷里 の料理店 に数年 奉公 し,その後上 京 し, 3 年間皮なめ し職人 として勤めたが , 精神病状態 とな り家人が連れ帰 った.

当時 の詳細 は不 明であ るが ,非常 に怒 り易 く,話 の内容 に纏 ま りな く,町 中を大声 で叫び なが ら歩 き廻 る とい う状態 で あ った.然 し, 特 に治療 も受 けず ,約 一年で 自然寛解状態 と な った らしい.その後徴用 を うけたが ,その 頃 の仕事 の状態 につい ては不 明で あ る.終戦

後帰郷 したが ,家人 には特 に異常 と思 われ る こともな く,漁 師 としての仕事 も一人前 で あ った.然 し,結婚 して分家 しよ うとす る要求 もな く,特 に不満 そ うな様子 もなか った とい ラ.

昭和 32 年頃か ら,次第 にぼんや りとしてい る時 間が多 くな り,考 え こむ様子 も時 々み ら れ ,仕事 も熱 心 さを失 い,家人が何 を尋ね て も返事 もしな くな り,話す こ とも辻 つ まの合 わ ない こ とが 多 くな った. 日常生活 は全 く不 規則 とな り,食事 ,洗面 ,身噂み 等に も全 く 無関心 とな り,それ と同時 に近所 の銀行 を訪 れ ,何度拒絶 され て も支店 長に面会 を求 め,

「自分宛 になめ し皮工場の主人か ら,利益の 分配金 1 800 万 円が ,配達付 きで送 られ て来 て い る筈 だ」 とい って金 を要求 し,支 店長や行 員 が一笑 にふす と, 「支店 長 は仲 間 と料理店 で金の処分の相談 を してい る」,「 前 の支店長 が転任 したの は,使 い込 みの責 任を逃れ るた めだ」,「俺は, 自分 の 名前 のついた金 の t .ラ ンクを金庫 に隠すのを見 た」,「今度 の支店 長 もグルに な って金を使 う気 だろ う」等 といい 張 り, また, 「銀行 の まわ し者 にな った友達 にバ ッ tで腰 を叩かれ ,その折れ た骨が腸 に 刺 さ り,大便が腹 の 中に洩れ て苦 しい」 と云 っては,頻繁 に病院 を訪j l,異常が ない と云 われ て も,何 回 とな くレン T lゲ ン撮影す るこ とを要求 し, 「御飯 は食べ られ ない」 とい っ て,パ ンと砂糖水 ばか り飲 む とい う奇妙 な食 事態度 をみせ るよ うに な った.

38 年末 には,家族 が彼の銀 行へ の 日参を止 めよ うとす る と, 「皆が グルに な って金 を使 っている」 といい張 り怒 り出 す よ うに な っ た.また,入 院直前 には, 「利息 も 1 9 万 5 千 円つ いてい る」 と,その計算 さえ してみせ る よ うにな り ,39 年 1 月入院 した.

〔 初診 時所見〕 表情 は薩 めて乏 しく,視

線 を避 け るよ うに傭向 き隣で あ った.言葉 も

抑揚 を欠 き,一本調子 の低 い声 で,感情 の起

伏がみ られ なか った.態度 は比較 的平静 で,

妄想 は系統 化 され て妄想城府 を形成 し,妄想

(3)

分裂病心性への接近 Ⅲ 内容 をいろ どる,被 害 的幻聴 ,作為体験 等 を

有 していた.問診 が妄想 内容 ,即 ち銀 行 の こ と,腸 の こ とに及ぶ と,僅 か に緊張 した表情 をみせ なが ら周囲 の人 々の理 不尽 さを訴 え る が ,その こ と以 外 の質 問に は,殆 ん ど機 械 的 な応 答 をす るの み であ った .

入 院後 ,Chi or pr omaz i ne を は じめ,各種 向 精神 薬 に よ る強力 な薬 物療 法 を実施 し,数 カ 月 で幻聴 ,作 為体験 等 は消失 したが ,系統 的 な被 害妄想 は全 く変 化 な く,最近 は不 関 ,無 為 傾 向増強 し,全 く自閉的 な生 活 に終始 して い る.

妄想 型軽 快例

〔 症例 2〕

28 才 ,男 子 .既 婚 .家業 は農 業 で ,両親 , 祖 母 ,患者夫婦 と末弟 が林 子 及 び 田の耕 作 に 従 事 し,中流程度 の生 活 を営 んでい る.

〔 遺伝歴 〕 特 記 す べ き こ とな し.

〔 性格 傾 向〕 非 常 に無 口で,黙 々 と家業 に従 事 し,両親 には極 めて従順 で あ り,人づ きあい も比較 的 良か った .

〔 現病歴〕 中学校 を上 位 の成績 で卒業 し た.心身共 に健 康 で,特 に身体 は強壮 で ,辛 業 後 間 もな く某 横綱 が入 門 をすす めた程 で あ った. 25 才 時両親 のす す めで 21 才の 同村 の女 子 と見合結 婚 し, 2 子を も うけ,家業 の農業 も順調 なみ ちを歩 んでいた. 39 年 5 月頃 よ り 特 に誘 因 な く,極 度 に無 口 とな り,勤勉 であ った農 作業へ の意 慾 も乏 し くな り, 田植 ,良 作業 に も全 く出 な くな り,ただ家 にい て ブラ ブラ し,時 々意味 の ない笑 い を見せ ,不眠 も 顕著 とな った.家人 が理 由を尋ね る と, 「働 いて も馬 鹿 らしい」 とい うのみで ,両親 に対 して, 「お 前達 は( 着 と嫁 と手 を組 んで,俺 を この家か ら追 い出す計 画 を してい る」 , 「弟 と 俺 の嫁 を一緒 に させ るつ も りだ ろ う」,「俺の 子供 は皆 弟 の子供 だ ,俺は子 供の親 が わ りに され てい る」 な ど といい,医師へ の受診 をす す めて も, 「俺を殺 すつ も りだ ろ う」 と頑 強 に拒 否 し,両親 や妻 が ,弟 との 仲 を 説 い て

‑ 77

ち,母子手帳 を持 ち出 し, 「次 男 の生 まれ た 日は ,予 定 日とあわ ない. この子供 は俺 の子 供 で ない,弟 の子供 だ」 とい って妻 や 母 を責 め, 「弟 と妻 を向か い あわせ て食 事 を させ る のは ど うい う意 味 だ.村 の人達 と顔 を合 わせ る と皆 俺の こ とを笑 ってい る」. な ど といい , 家 族 に 暴 力 的 と な ったため 39 年 9 月 入院 し

た .

〔 初診 時所 見〕 拒 絶 的 な姿態 ・顔 ほ うを 示 し,問診 には殆 ん ど応答 しなか った .然 L I s omyt al i nt er vi ewに よ り前述 した,被 害 的色 彩 の濃厚 な妄想 ・幻聴 な どが強 い確信 として 存在 す る こ とが確 認 され る と共 に ,思考奪取

・思考 化声 ・妄想 気分 な ど も認 め られ た . 入 院後Chl or pr omaz i ne300 mg の投与 を行 ない なが ら経過 を観 察 したが ,妄想 的確信 は 次第 に強 固 とな り,親 子鑑 別 の ための血液 検 査 ,退 院の要 求 が激 し く,看護 者 の説得 も全 く受 け容 れ ず ,興 奮傾 向が著 しいため , EST 7 回実施 した.その後 次第 に平静 とな り, 入 院 3 カ月 日頃 よ り,妄想 確信 の動揺 が み られ る よ うに な り,妄想 内容 につ いての話 しあい の場 で ,気 取か しげ な態度 を示 しは じめ 了夢 の よ うな こ とを考 えてい た」 と述 べ るよ うに な った.その後 も次第 に適確 な洞察 を示 す よ うに な り,数 回の外泊 時 に も病前 と殆 ん ど変 わ らない状 態 とな った との 家 人 の 報 告 を得 た.現在 開放 病棟 で作業 に従 事 させ なが ら経 過 観 察 中 で あ る が ,近 日中に退 院 予定 で あ

る.

レ」 \ 括〕

前記 2 症例 を観 察 してみ る とき,症例 1 に

お いて,青年期 の病的状態 は不 明 で あ る とし

て も,1 800 万 円が 自分宛 に銀行 へ送 られ て来

た との妄想 的確 信 を もった瞬 間か ら,彼 は既

に過去 の貧 しい 中に も確 固 としていた,漁 夫

と しての生産 的生 活 に直結 した,生 き生 き と

した時 間 とは完全 に隔絶 され た,妄想 に呪縛

され た病 的 な生 活 ,即 ち,病的現在 が始 ま っ

た といい得 るで あろ う.漁夫 として健康 な共

(4)

同世界 の 中で,生 き生 き とした時間の 中に住 み得 た彼 自身か ら,完全 に人 々の陰謀 の的 と な った 1 800 万 円の持主 として,あ るいは,陰 謀 の結果 暢 さえ も破 られ て しま った彼 に変身 して しま ったのであ る.その変身の結果 ,彼 は過去 の彼 とは全 く拘 りあいの失われ た彼 と して しか存在 しな くな り, "銀行‑ の 日参

′ ,

"奇妙 な食事態度〝

,

" 疑 り深 い 目で世 間の人 々をな じる〝 こ とが彼の新 しい生活 として始 まるのであ る.

こ うして彼 の生活 にお け る本来的 ,生産的 で一貫 した過去 は,全 く彼 には無縁 の もの と な り,完全 に非創造的 ・非現実的 な妄想 的現 在 の 中に転落 して しま うのであ る.

一方 ,彼 に若 し 1 8 00 万 円を手 に入れ た時 ど うす るのか と尋ね る と,薄笑 いを浮べ なが ら

「別 に ど うす るか考 えていない」 と答 え るの が常 であ る.

こ うした彼 の態度か ら,彼 が妄想的現在 の 中にのみ生 きてお り,本来的未来意識 か らも 完全 に断裂 され てい るのをみ るこ とが 出来 る であろ う.

即 ち彼 は,彼の一貫 した本来的 な時 間の流 れか ら完全 に脱落 し,過去 ・未来か ら断裂 さ れ た病者 のみ の現在 に生 きてい る といい得 よ ラ.そ こには愛惜すべ き過去へ の回顧 も,明 るい未来へ の志 向 ・展望等 も生 まれ得 ないの であ る.

この こ とは症例 2において も認 め られ る.

即 ち,過去 にお いては深 い愛情 に結 ばれ て いた両親 ・妻子 は ,全 く彼 に対 して恐 ろ しい 敵意 を抱 く人 々に変身 し,長男 としての過去 の座 を失 って しま った病者 に転落 し,家族か ら見放 され ,家 を追われ て しま うとい う悲惨 な未来 よ り見 出 し得 ないのであ る.彼 は ,彼 の病的現在 の 中で,症例 1と同様 ,彼 の本来 的 な歴 史 よ り脱落 し,過去 ・未 来は,現在 の 病 的時間の 中に埋 め尽 され て しまった ともい い得 よ う.

緊張型 陳 旧例

〔 症例 3〕

22 才 ,男子 ,未婚 .家業 は農業 で同胞 5 人 中第 3子 であ る.

〔 遺伝歴〕 父方叔父 がてんか ん,父方祖 母の弟 が精神病 で あ った.

〔 性格傾 向〕 内気 ・孤独 ・無 口,小心 と い った典型的 な分裂気質 であ った.

〔 現病歴 〕 中学校 を 中 位 の 成 績 で 卒業 後 ,家業 の農業 に従事 していた.初 回入院即 ち37 年 1 2 月 9日の一週 間程前か ら誘 因 な く, 急激 に不穏 状態 とな り, 「父親 に殺 され そ う だか ら助 けて呉れ」 とい って何度 とな く助 け を求 めて駐在所 に駆 け こんだ r ),雑誌や紙片 に, " 第一 に父親 を消 さねば な らない〝,≠ 正 田美智子 は俺の妻 だ

′ ," 正 田美智子が 俺の子 供 を生 んだ,それ は三毛猫だ った〝 な どと奇 妙 な内容 を書 き散 らしていた .

〔 初診 時所 見〕 表情 は固 く,不安気 で,

「父親 が殺 しに来 る助 けて呉れー 」 , 「正 田美智 子 は俺 の子供 を生 んだ」 な どと口走 り, その 間に も意味 の解 らない独語が盛 んで,全 く落 ち付 きな く,診察室内を あ っち こ っち と歩 き 廻 る とい った状態 で,深 い精神 内界 に触れ る

こ とは出来 なか った .

入院後薬物療法 , EST,I ST 等 を実施 した が ,病像 に殆 ん ど変 化 な く,深 い心的内容 を 覗 い得ず ,心的接触 ,交流 も殆 ん ど得 られ な か っ た .

38 年春 ,突 然病棟 隅 の 階 段 で 自若 を 図 っ た.然 し,途 中で首 に巻 いたベ 7 レトが切れた ため転落 し,左歴骨 々折 を生 じた. その時意 識障害 は認 め られ なか った. その後 も自殺念 慮は持続 した .然 し, この 自殺企 図の心的機 制 は殆 ん ど明 らか に され ない まま,家族 の強 い希望 に よ り退院 した .

その後 2 カ月間家庭 で神様 の祈竃 な どを う

けていたが ,頻 回 な 自殺企 図,排個 ,家族 に

対す る暴行 がみ られ る よ うにな り,某精神病

院 に入院 した .然 し,病状 の好転全 くみ られ

ず ,荒療状態 に達 し,地理 的関係 な どか ら,

主治 医の依頼 で ,38 年末 当科 に再入院 した .

(5)

分裂病心性‑の接近 Ⅲ 入 院当初 ,心気的傾 向強 く,看護者 のすす め

る作業 には全 く関心 を示 さず ,終 日ベ ッ 十に ね てお り,独語 ,空笑 が顕著 で,時 に病棟 内 を常 同的姿勢 ・痴 呆的 な表情 で歩 き廻 る とい った状態 が続 いてい る.然 し最近 ,一 日数 回 病棟 内の鏡 に向か って立 ち止 り, あかず に何 分 間 も自分 の顔 に眺 め入 る とい った奇妙 な行 動 がみ られ る よ うにな った .理 由を尋ね て も ニヤ ッと笑 うのみ で纏 ま った答 は得 られ なか っ た .

緊張型軽快例 二 症例 4〕

33 才 ,男子 ,未婚 ,家業 は農業 で あ る.本 人 は,発病前 迄会社員 として 勤 務 し て い た が ,頻 回 な再発 のため,状態 の良 い時 には農 業 の手 伝い な どを していた.

〔 遺伝歴〕 特記すべ きこ とな し.

〔 性格傾 向〕 内気 ・無 口,孤独 ,非杖交 的 で,典型 的 な分裂気質 で ある.

〔 現病歴〕 東京 の某私立大学経済学部 を 比較 的良 い成績 で卒業 し,貿易 関係の会社 に 2年 間勤務 した後 ,急 に理 由 も な く退 職 し た .その後東京 で転 々 と職場 を変 えた らしい が,何れ も長続 きせず , 32 年 一 人 で 帰郷 し た .当時 ,高度 の不眠 ・独語 ・空笑 ,俳i 回, しかめ眉 ,奇妙 な行 動が著 明で,某大学病院 に 6 カ月入 院 ,寛解退 院 した.その後当院 に 入院 した 36 年 6 月迄 , 3 回の再 発 を繰返 し, その都 度寛解退 院 していた .

また ,当院入院 も現在 の入 院 を含 め 3 回 あ り,吾 々の病 院 におけ る前 2 回の入 院時所 見 は,典型 的 な緊張病性 昏迷状態 であ った .

今 回の入 院は ,39 年 4 月 1 日で,入院一週 間前迄 は,略正 常 な生活 を送 ってお り,比較 的規 則正 しい毎 日を送 っていた .

入 院数 日前 か ら急激 に,食 事時聞及び 回数 が不規則 とな り,睡眠 も殆 ん ど とらず ,独語

・空笑 が激 し くな り,奇妙 な格好 で 口を尖 が らせ た り,夜 間俳禍 が著 明で,同 じ場所 を常 同的 に歩 き廻 った り,同 じ所 に何時 間 も件立

‑ 79

して動 こ うとしない こ ともあ った.入 院 2日 前 か ら拒食傾 向出現 し,次第 に これ らの症状 が増悪 して入院 した .

〔 初診 時所 見〕 全 く拒絶的 で, しかめ眉 , 作堵著 明で,問診 に対す る応 答 も纏 ま りな

く ,Kat al e ps i eを認めた.全体的 に硬 く冷 た い印象が強 く,按触感 は得 られ なか った.

入 院後 2日目よ り軽度発熱 ,喝吐 あ り,忠 性 虫垂 炎の診 断で,翌 日外科 において手術 し た.手 術 所 見 は 穿 孔 性局所性腹膜 炎 で あ っ た.発病 よ り手術迄 の間,特 に強 い 自覚的 な 訴 え もな く,只ベ ッ 十に他の患者 との交渉 も な くぼんや りね てい るのみ であ った.

外科病棟 におけ る患者の状態 は,手術後 も 余 り変化 な く,外科 医の質 問 に も当意即答 的 な ものが多 く,附添 ってい る母 に対 して も乱 棒 な 口調 で ものをいい, 安 静 の 命 令 もきか ず ,起 き上 が って廊下 に出 よ うとした りす る こ とが多 か った .術後 5 日目,外科 医のガ ー ゼ交換 を拒否 し,不穏傾 向がみ られ るよ うに な ったため,再 び精神科病棟 に転棟 した .

転棟後 も拒絶 的傾 向は残存 し,時 々他息 を 訳 もな く叩いた り,看護者 の髪型 が気 に くわ ない とい って暴力 的 とな り,裸足 で病棟 内を 俳掴す る とい った状態 で あ った .

5 月 中旬頃 か ら,爪 で 自分 の前腕部 を強 く ひ っか き,血 が流れ る程 それ を繰返す行為 が 始 ま った .看護者 が止 め よ うとして も,看護 者 に反抗 し,その 日を盗 ん で は 繰 返 し続 け た.その理 由を尋ね る と,けげんそ うな表情 で,"余 り楽 を してい る といけ ない〝, " 解 っ て しまえば面 白 くな

い 〝

,"親分 ・子分 の義理 人情 ,心 を もっ こ とは表面 を飾 る とい う悪 い こ とだが,そ うした ものを持 ってみたい′ ′ ,

"悪 い所 を伸ば して行 けば段 々 よ くなる〝.

、 、 医者 が傷 の こ とを とや か くい うのは理解 出

出ない,傷 を付 け るのは良 い こ とだ〝

,

"自分

は才能 の美 が あるか ら失 いた くない′ ′

,

"シ ン

プルな形態 を もって来 る思考形態 をみ るため

傷 をつけ る,いい気持だ

等 と理解 出来 ない

答 をその都度す るのが常 であ った.

(6)

然 し, こ うした行為 は次第 に減 少 し,約 1 カ月間で消失 したが ,排禍 ・易怒傾 向は尚高 度 で,病識 も全 くな く,尻取 り的思考 が顕著 で,時 々理解 出来 ない よ うな 自傷行為 につい ての意 味づ けが出没 していた,

39 年末頃 か ら不確実 なが ら病識 を もつ よ う にな り,開放病棟 での作業 に従 事 してお り,

"退院 した ら母 とも相談 して会計 関係 の仕事 を したい

′と将来 の設計 を明 るい表情 で述 べ る よ うにな っ た .

〔 小 括〕

症例 3 , 4 におけ る時 間体験 を考案 してみ る とき,症例 3 においては,発病 と同時 に妄 想型病者 と同様 に,彼 の正 常 な時 間体験 の途 次 において,完全 に彼 の一貫 した歴史 として の真 の時 間体験 か ら断絶 された . 自閉的 な時 間が始 ま った ので ある.即 ち,愛 す る父親 は 殺人者 として,彼 自身 もまた正 田美智子 の夫

として突然変身 したので あ る.

彼 の突発的 な 自殺企 図 の心的機制 は,彼 自 身 か ら聞 き出 し得 なか ったが,迫 り来 る恐 ろ しい殺人者 か ら逃れ よ うとす る試み で あ った とともに,病 的 な時 間 ( 閉 ざされ た時 間) の 中にあ って, この よ うな時 間を乗 り越 えて, 彼 自身 の本来 的 な 自己‑ 回帰 しよ うとす る試 み ,即 ち,正 常 な時 間‑ の復帰 を賭 した行動

とも推定 出来 るのではなかろ うか.

この ことは,再 入院時 ,創造 的努力 は既 に 失 われ ,常 同的 な姿態 ,空虚 な行動 の中に時 間は埋 もれ ,無為 な生活状態 に陥 りなが ら, 鏡 に 自分 の顔 を映 してい る ときにのみ ,仮面 の よ うな彼 自身 の表情 が失われ ,僅 か に充実 し た 表 情 を 取 戻 してい るのを見 出せ る こと は,その一見奇 異 な行動 の 中にのみ本来的 な 自己の時間を見 出 してい る病者 の姿 と考 え る こ とが で きるのではなかろ うか.

症例 4 にお いて も同様 の こ とが 認 め られ る.即 ち,彼 の奇妙 な 自傷行為 を,軽快時 ,

、 、 自分 だけ取残 され て,皆 とのつ なが りが な くな って しま うよ うな気 が してや った

′との

追 想か ら推察 して も,彼 の 自傷行為 が ,病的 な時 間の中に転 落 し,押 し流 され よ うとしな が ら も, よ り共世界的 ・本来 的 な時間を取戻 そ うとす る病者 の,必死 の試 み で あ った と考 え得 るで あろ う.

然 し,彼等 のその手段 は, あ くまで も自閉 的 な もの に しか過 ぎず ,其 の本来的で開かれ た時間を取戻 す ことは不可能で あ ったので あ る.

破 瓜型陳 旧例

〔 症 例 5〕

54 才 ,女 子,既婚 ,漁師 の家婦 で あ る.

こ 性格傾 向 〕 非常 に無 口,内気で ,滅多 に子供 も叱 った ことのない温和 しい人柄 で あ

っ た .

〔 遺 伝歴〕 長女 が分裂 病 ( 緊張型)で当 院 に約 3 カ月入 院,寛解退 院 した,

〔 現病歴〕 小学校卒業後 ,家事手伝 いを 続 け ,20 才 時 同村 の 29 才 の漁 夫 と結 婚 , 5 子 を も うけ た.家庭 は きわめて円満 で ,葛藤 ・ 苦悩 な ども余 りみ られ なか った.

34‑.5 才頃 か ら徐 々に,性格傾 向の増強が 認 め られ るよ うにな り,無 口の度は更 に高度 とな って来 た.それ と同時 に,家事 に も余 り 関心 を示 さな くな り,荘然 としてい る ことが 多 くな り,近所づ きあいに も殆 ん ど顔 を出 さ ず,身噛 み に も無 関心 とな り,時 々独語 ・ 空笑 な どもみ られ るよ うにな った.然 し,家人 は 特 に異常 とも考 えず放置 していた.その後 こ うした状態 は,一進一退 で,時 には一年位 , 元 の状態 に戻 った と思われ る程 の時 もあ った

と い う.

39 年始頃 には, 自閉 ・無為 傾向は更 に増強 し,一室 に閉 居 し,食 事 その他 の 日常生活 は 全 く不規則 にな って しまった. 9 月頃 か ら「採 って来 た月 を盗み に来 る奴が い る」 , 「船 を壊 しに来 る」,「皆で私 を邪魔 に してい じめ る」

な どと洩 らす よ うにな り, よその人 が来 て家

人 と話 を してい る と,その話 に割 り込み ,飛

拍子 もない ことを 口走 るよ うにな り, また子

(7)

分裂病心性 への接近 Ⅲ

供ほい し ぐさ もみ られ るため,39年 10月当院 に入院 した.

〔 初診時所見〕 表情 は荘 乎 とし,視線 も 完 ま らず,動作 は遅鈍 ,着衣 もどことな く間 が抜けた感 じで, うなづ くよ うな動 作を示 し なが ら低い声 で独語 していた.

問診 に よ り,被害的幻聴 ,作為体験 ,関係

・被害妄想 な どを認 めた.然 しこれ らの妄想 内容 は,殆 ん ど滅裂思考 ともいい得 る もので あ った.

入院後 1カ月で,異常 体験 を 自発的 に訴 え ることは無 くな ったが,無為 ・好裾傾 向は益 々増強 し,一 日中 自室 に寝込 み,看護者 の誘 導 に よる作業 に も全 く無関心 で,た まに作業 場 に出て も,す ぐ自室 に戻 って荘然 としてい る とい った状態 で あ った.問診 に対 して も全 く無 関心 で,薄笑 いを浮べ て,盛 んに独語 し 周囲 との交渉 もな く,全 く孤立 して終 日閉居 してい る.

破瓜型軽快例

〔 症例 6〕

23 才 ,男子 ,未婚 ,家業 の農業手伝 いを し てい る.

〔 性格傾 向〕 非常 に温和 し く,無 口,友 人 も少 ない.

〔 遺 伝歴〕 長姉が分裂病 であ ったが,現 在寛解 し,看護婦 として勤務 してい る.

〔 現病歴〕 高 校を中位 の成績 で卒業後 , 電話 局に勤務 したが . 2 カ月 日頃 か ら一層無 口,人嫌 い とな り,勤務 も不規則 とな った.

この頃か ら夜間排梱 ・独 語 ・不 8 民等 もみ ら れ るよ うにな り,某精神病 院 に 8 カ月入院 し 寛解退 院 した.退 院半年 目頃か ら再 び同様 の 状態 とな り,更 に一 日中机 に向か って訳 の解 らない ことや ,難解 な哲学的 な文字 を書 きつ らね ,家人が理 由をただ して も満足 な答 は得 られず ,同病院 に 3カ月再 入院 し,軽快退 院 した.然 し,退 院後 は不規則 な生活が続 き, 家業 に従事す る こともな く, 自発性 は全 くみ られず ,時 に夜間俳桐がみ られ るよ うにな っ

‑ 81 た. こ うした傾 向は次第 に増強 し, 日常生活

も全 く不規則 で,家人が強 く説得 して も自室 か ら出 よ うともせず ,部屋 を薄暗 くして しま い,空笑 も目立つ よ うにな り ,3 8 年 8 月入院

した.

〔 初診時所 見〕 表情 は空虚 で,服装 ,身 噂み も粗雑 で,問診 には殆 ん ど答 えず,時 々,

「社会 とは何だ」 , 「 水 とは何 だ」等 と急 に早 口で喋 っては また黙 り込む とい った状態 で, 精神 内界 を覗 い得ず ,I s omyt a l 静注 に よる問 診 に よって も纏 ま った応答 は 得 られ な か っ た.入 院後 ,Chl or pr oma z i ne 大量療法 ・ EST・

I ST 等 に よ り,徐 々に繊黙 ・独語 ・空笑 ・病 棟 内俳相 は軽快 し,入院 4カ月 日頃か らは, コ‑ラス ・ダ ンス ・トランプ等 に も参加 す る よ うにな り,表情 も明 るさを取戻 し,外泊時 に も家事をすすんです るよ うに な った . 然 し,病的 な状態 に対す る洞察 は殆 ん どみ られ なか った.39年 3月に 入 って,表情 は非常 に 豊 か にな り,病棟 内外 の作業 ・レク療法 に も 一層積極的 に参加す る よ うにな り,それ迄 の 入院期 間をふ りかえ って, 「何か訳 の解 らな い,暗 い トンネルみたいな所 にいた よ うな気 特だ」 と語 り,農業 の合理 化,将来 の設計等 を地 につ いた調子 で述 べ るよ うにな り, 3 月 下旬退 院 した.現在 尚通院 中で,服薬 を続 け てお り, 日常生活 も極 めて順調 で ある.

こ 小 括〕

症例 5, 6にみ られ る病者 の時間体験 の様 相を考察 してみ る と,彼等 に共通 してみ られ ることは,殆 ん ど退 団さを知 らない とい うこ とである.一 日中病室 に閉 じこも り,荘然 と した表情 で動 こ うともせず , " 何か仕 事を して みないか〝."退 屈 でないか〝 との間 に も ¶い や

′と答 え るのが常で ある. これ らの ことか ら彼等 には,時 間の停止 ・消失が起 こってい る と考 え る ことが できよ う.生 き生 き とした 明 日を志 向す る ことのできる人 々には彼等 の 如 き "退 屈のな さ〝 をみ る ことはで きない.

この ことは,症 例 6 が軽快時 ≠今迄 は訳 の

(8)

解 らない,暗 い トンネルみたい な所 にいた よ うな気持だ

と述 べた ことか ら も推察 で きる で あろ う.

総 括

以上 ,各型 2 例宛 の分裂病者 の時間体験 を 総括 す る と,妄想型分裂病者 にお いて,彼等 が妄想 的確信 を抱 いたその瞬 間か ら,彼等 は 実 の根元的連続性 を失 っ た 時 間 の 中 に 沈潜 し,過去 は妄想 的 に造 り変 え られ ,病的現在 に直結 して しま うので ある.即 ち,彼 の生 き られ た歴 史 としての現在 に生 き続 けてい る過 去 は失われ て しまったので ある. こ うした病 的現在 に転落 した病者 に とっては,彼本来 の 開かれ た歴史 としての未来 は,既 にその価値 を失 ってい るのである.即 ち,病的現在 の中 に呪縛 され た彼 に問題 となるのは,閉 ざされ た今 のみで あ り, しか もその中で,益 々病 的 思考 を強化 しなが ら,本来 の 自己に戻 ろ うと す る意慾 を喪失 して しま うよ うに思 われ る.

緊張病型病者 の時間体験 は,彼等 の発病 と ともに急激 に共 同世界 と共有 した時 間 との断 裂が起 こ り,そ の中に埋没 し,時間を喪失 し よ うとしなが ら,被等 のみせ る奇異 な決 断的 行動 に よってのみ,本来 の歴 史性 を担 った 自 己を取戻 そ うとしてい るよ うに思われ る.彼 等 の共 同世界 との断裂 は , 急 速 で 極 めて深 く,妄想型病者 の如 く,過去 の一時点 に病的 意味づ げを発見 し,それ を病 的現在 に持 ち込 み発展 させ る とい った加工 な しに病的現在 に 沈潜 して しま うのであ る.彼等 の過去 ・未来 との断裂 は極 め て深 く陪 いが ,その暗 さに充 ちた病 的現在 の中に,彼等 の歴史性 回復へ の 悲 劇的企図を読 み とることが で き る の で あ

る.

破瓜型病者 の時間体験 は,その一貫 した歴 史 としての創造的過去 と未来意識 との決別 は 決定的 で,妄想 ・緊張両型病者 にみ られた病 的現在 さえ も失われ,動的 な病者 を認 め る こ とは殆 ん ど不可能 で,時 間体験 を失 った姿 と い うべ きで あろ う.

一方 ,各型病者 の回復期 におけ る時 間体験 は,彼等 の本来的 な歴史へ の回帰 , 即 ち一貫 した根元的連続性へ の復帰 と考 え る ことが で きるであろ う.

考 察

我 々が ,精神病者 の診療 に毎 日従 事 してい なが ら,驚 きを感ず るのは,分裂病心性 の不 可思議 さで ある.

かつて愛 に満 ちあふれ た共 同世界か ら脱落 して孤立 化 し,心 の交流 を失 い,病室 の片隅 に硬 い表情 で立 ちつ くし,己の内界 に立 ち入 るのを拒 否す るかの よ うな病者 ,痴呆的 な表 情 で汚れ た布 団に動物 の よ うに うづ くま り, なに ものに も心 を動かそ うとしない病者が , 時 として思 い もかけず軽快 し,本来 の 自己を 取戻 し,我 々 との心 の交流が復活 し,我 々に 明 るい表情 で将来 の希望 を語 り,病 的で あ っ た 自己‑ の深 い洞察 に達す るのをみ る時 ,衣 々は一層分裂病心性 の不可思議 さに驚か され るのであ る.

彼等が ,彼等 の 自閉的 で奇怪 な病的時期 を 脱 して,新 しい創造的 な未来 に 目を向け るこ とが可能 とな った時,殆 ん どの病者 は, 「夢 みたいな ことを考 えていた」 , 「 何だか新 しい 所 に出て来 た よ うな気がす る」 , 「あの頃 の 自 分 とはす っか り別 の人 間に生 まれ変わ った よ うな気がす る」等 と述 べ る ことが多 い. この よ うな表現 か ら,彼等 の今迄落 ち込 んでいた 病的世界が ,彼等 の社会性 ,歴史性 か ら深 く 断裂 された,非創造的 ,非歴史的,非時間的 世 界 で あ っ た と推定す ることが可能 で あろ

う.

この ことは,分裂病心性 の本質 を, 「 現実 との生け る接触 の喪失」 とした Mi nkows ki の所論 とも一致す る ところで ある.

著者 は前論文 におい て,分裂病者 の示す多

彩 な症状が ,かつ ては親 しさにあふれ,希望

にみちた未来 に開かれた共 同世界 との僅か に

残 された接触手段 とも考 え得 るのではないか

と述 べたが ,結 局我 々が その接触 手段 として

(9)

分裂病心性への接近 Ⅲ の症状 に,奇異 の念 と異様感 を抱 か ざるを得

ないのは,上述 した よ うに彼 の一貫 した歴史 としての過去 ・未来 か ら断裂 され非社会 化 さ れ た病的現在 か らの信号 で あることに起 因す る と推定 し得 るで あろ う.

根元的連続性 を喪 失 した病者 の,病的現在 の様相 が単 一 の ものでない ことは先 に述 べ た が, この病的現在 についての考察 をすす め な が ら,彼采 の過去 ・未来‑ の態度 を追求 して み よ う.即 ち,妄想型分裂病者 にお いては, 症例 1 にみ られ る如 く,彼 に 1 80 0 万 円が送 ら れ て来 た との妄想確信 を抱 いた瞬 間か ら,彼 は皮 なめ し工 としての過去 は全 く失われ,共 同経営者 としての彼 が突 然 出 現 す る の であ る. この ことは,本来 的 な彼 の過去 との断裂

・喪失 と考 え る ことがで きよ う. しか も彼 は 1 80 0万 円の金が送 られ て きた との確信 を持 ち なが ら,それを如何 に使用すべ きか の展望 ・ 希望 を もたないのであ る.我 々は一般 に,何

ものかを手 に入れ よ うと努力す るとき,必 ず それを如何 に利用 し,それ に よってなに もの かを得 よ うとの意 図を抱 くもので ある.然 し 彼 には,金 を手 に入れた とき如何 にすべ きか の意 図は全 くみ られ ないので ある. これ は病 者 が,将来 か くあ りたい として未来 を生 き生 き と描 くこ とが で きない ことに起 因 してい る のであろ う.即 ち,未来意識 の喪失 ともいい 得 るであろ う.

一方彼等 の病的現在 の様相 をみ る と,妄想 型分裂病者 の病的現在 は,病者 の妄想世界 の 系統 化 と共 に他 の病型 にはみ られ ない複雑 な 様相 を示 して くる.即 ち,金が送 られ銀行 の 金庫 に しまい こまれ た とい う妄想 的現在 の中 におけ る過去 か ら,次第 に彼 の妄想的時間様 相 は,被 害妄想 を中心 として,周囲 の謀略 に 迫害 され てい る とい う現在 が生 まれ,更 に新 任 の支店長等 に よって,その金が使 い こまれ るで あろ うとい う未来 を予 見 してい るのであ る.

以上 の こ とか ら考 えて,妄想型病者 は病的 現在 の中に圧縮 され,決定 され 尽 した被 の病

‑ 83

的一生 をみてい る と考 え るこ とがで きよ う.

しか もこれ ら隔絶 され た 病 的 現 在 の 中に は,共 同社会 との接触 を回復 し得 る共通 の時 間を全 くもたず ,妄想的時間の中に押 し流 さ れて しま うので あ る.

緊張型分裂病者 の時間体験 は,発病 と共 に 非本来的 ・非歴史的時間の中に深 く転 落 し, 彼 自身 の本来的 ・歴史的過去 ・未来 か ら断裂 されて しま うこ とは,妄想型病者 と同様 で あ る.然 し,その病 的現在 の様相 は庵 め て特異 的 で ある.即 ち, これ らの特 異性 は,症例 3 におけ る 自若企 図,症例 4 におけ る自傷行為 の中にみ る こ とが で きる.

症例 4 におけ る奇妙 な 自傷行為 につ いて, 急性期 にあ った病者 は, 「解 って しまえば面 白 くない」,「自分 は才能 の美 が あ る. 自分 か ら失 いた くない」等 と奇妙 な説 明を してい る が ,静穏期 に入 った病者 は, 「自分 だけ と り の こされ て,皆 とつ なが りが な くな って しま

うよ うな気 が してや った」 と述 べ てい る.

この ことか ら考 えて,一見異様 にみえ る彼 の行動 の意味が ,彼等 の深 く本来的 な時間か ら断裂 された病的現在 の中で,破局的 な 自己 の存在 に対す る直観的 な洞察 を得 て,その深 い断裂 の中か ら再 び ,共 同世界へ と志 向す る 時 間の中に立 ち戻 ろ うとす る決断 とも考 え る

ことが で きよ う.

症例 3 におけ る自殺企 図 につ いての心理機 制 は,つ いに明 らか に され ない まま荒療状態 に転落 して しま ったが,negat i vな意味 では , 迫 り来 る破局 か らの逃避 としての 自殺企図 と 考 え るこ ともで きよ うが, pos i t i v な 意 味 で は, こ うした破局的 で閉 ざされ た現在か ら, 彼 自身 の本来的 な時 間の中に回帰 しよ うとす る決 断 としての飛躍 とも考 え得 るであろ う.

然 し,彼等が真 の時間の中に立 ち帰 ろ うと しなが ら結局 ,それが不可能 であ ったのは, 彼等 の創造的 な意 図 に反 して,手段 が創造的

・歴史的時間か ら断裂 され た, 自閉的 ・奇騎

な行為 に しかす ぎなか った故 と考 え るこ とが

で きるで あろ う.

(10)

破瓜型病者 において,最 も特徴的 で あるこ とは,彼等が退屈 さを知 らない とい うこ とで ある.退屈 を可能 にす る基盤 は,変化 を求 め よ う とす る感 情 で ある.変化 を求 めるこ と は,過去 を追想 し,未来 を生 き生 き と描 くこ とに よって可能 とな る.彼等 の病的現在 は, 新奇 なる もの,変化す る ものの意味が失われ てい る と考 え るこ とが で きよ う.それゆえ, 我 々が彼等 に何等 かの働 きかけをす る と,彼 等 はそれ に ど う対処すべ きか とま どって,な す術 を知 らないので ある.彼等 は妄想病者 の 如 く,妄想的 な現在 の中での変化 を作 りあげ る こともな く, また緊張病者 の如 く,決 断的 場 面 に直面す るこ ともな く, じっ と病室 の中 に うず くま り, あるい は意志 の ない人形 の如 く,病棟 内を排梱 す る外 はないので あ る.そ こには変化 ( 即 ち時間) の入 りこむ余地 はな く,空 白化 された時 間 ( 時 間 といい得 ない) の中に住んでい るに過 ぎないので あ る.彼等 に とって,兵 に歴史的 な時間は全 く存在 しな いので あ る.

翻 って,症例 2 , 4 , 6の如 く,寛解 あ る いは,それ に近 い状態 に達 した時 の病者 の時 間体験 を考案 してみたい. これ ら症例 は,柄 勢 の盛ん な時期 にお いては,前述 した如 く, 彼等 の一貫 した本来的 な共世界性 ,歴史性 か ら断絶 され た,病的時 間 の中に転落 していた ので あ る.然 し彼等 が回復 の 道 程 を 歩 み 出 し, ( 何 故 に彼等が回復 の道 をた ど り得 るの かは,別 の機会 に論 ず る. ) かつて異常 な時 間の中に陥 っていた 自己に洞察 の 目を向けは じめた時 , 「今迄 は何だか夢 をみていた よ う な気がす る」 , 「何 だか訳 の解 らない不思議 な こ とを考 えていた ものですね ,今思 うと恥 か しい」等 と答 えてい る.

この こ とは,彼等がかつ て, 自分が陥 って いた病 的時 間に対 して如何 な る態度 を示 して い る か を 端 的 に 物語 ってい るよ うに思 われ る.即 ち,彼 等 は彼等 の病的状態 を,完全 に 奇妙 で異常 な もの として認識 し,彼等 の一貫 した本来的 な歴史 の中におけ る,非一貫 的 な

断裂 された時 間 としての意味づ け を行 な って い るよ うに思 われ る.

これ は勿論 ,それ らの異常 な時 間が ,全 く 自己に所 属 していなか った,無意味 であ った とい う態度 ではな く, 自己の異常 さを深 く自 己の もの として受 け容れ なが ら,それ らの異 常 な時 間が ,彼等 の歴史 の中の其 の生命的生 ( 根元的連続 的生 ・生 きられた時間) ではな か った との認識 で あ り,病識 ともいい得 る も のではなかろ うか.

こ うした態度 に よって,彼等が発病前 の一 貫 した歴史 としての,彼等 の時間 との隔絶 の ない連続 した時 間の中に 自己を再発見 し ( 初 論疾病 に よ り彼等 の人格 が ,多少な りとも変 化 を受 け るこ とは,否定 し得 ない事実 ではあ ろ うが)得 るので はなかろ うか .また こ うし た認識 に よっては じめて,彼等 の兵 の時間の 中で一貫 した未来 を,明確 に志 向 し得 る よ う にな るので ある.

これ は島崎 ・阿部等が , 〔 鈍 い受容一浮遊 す る生 の状態〕 と名付 けた,欠陥病者 の疾病 に対す る態度 とは質 的 に全 く異 な った もので ある.回復期 ・寛解期 にある病者 の未来 に対 す る態度 は,明 るい ものを志 向 しなが ら,決 して気負 った所 もな く,堅実 な歩 みを踏 み出 す ので ある.彼等 の未来 は,分裂病的 に歪 曲 され た時 間 を未来 に延 長 してい るの とは明確 に異 な ってい るので あ る,

以上分裂病者 の時 間体験 の考察 を行 な って きたが,前述 の考察 と,魂在我 々の もってい る臨床知 見 との間 には大 きな一致点 を見出 し 得 る.

即ち,妄想型分裂病者 は,荒 廃状態 に達す る迄 には比較的長期 間 を要 す るが ,寛解 を得 がたい.

これ は,妄想型分 裂病者 の病的現在が極 め

て強固 で系統 化 され た妄想 に支配 され,その

中に圧縮 され,決定づ け られた彼 の生 を有 し

てお り,彼 はその妄想 の中で病 的現在 を生 き

続 け るため,我 々はその堅 い妄想 の鎧 を打破

す るこ とが困難 な故 と考 え られ る.

(11)

分裂病心性への接近 Ⅲ

緊張型分裂病 は他 2 型 に比 して寛解率 が高 い. これ は前述 した如 く,彼等 は, 自閉的で 奇鋳 な手段 を用 いなが ら,彼等 の本来 的 な時 間 を取戻 そ うとす る意 図 を有す るためで あろ

ラ.

破瓜型分裂病 は,徐 々に高 度 の荒穿状態 に 達 し,極 めて寛解 を得難 い.

これ は,破瓜型分裂病者 の世界 には,既 に 共 同世界 と共存 し得 る時間体験 は全 く存在せ ず ,彼等 の病 的現在 も,空 自化 され た ものに 過 ぎない故 で あろ う.

現在我 々は,分裂病治療 の武器 として,数 多 くの向精神薬 ・物理 的療 法 を もってい る.

しか し, これ ら療法 に よる強力 な治療 に も かかわ らず ,分裂病 の予後 は我 々を満足 させ 得 る ものでは ない.

他方近年 多 くの精神 病院 にお いて,強力 に 実施 され てい る作業療法 ・レク リェーシ ョン 療 法等 の生 活療法 こそ,かつ ての古 い精神病 院 の様相 を一変せ しめてい る とい って も過言 ではないで あろ う.

以下 ,分裂病者 の時 間体験異常 に対す る, 生活療法 の意義 を考察 してみ よ う.

生活療法 の志 向す る所 は,病者 の社会適応 能力 を再現せ しめ,失われた現実 との接触 を 復活 させ ,人格 を再 建す る ところ にある. こ れ らの 目的 は,換言す れば,彼等 の一貫 した 歴史 としての真 の時間体験 を呼 び さま し,合 一 させ ,病 的時 間か らの回帰 を求 め,彼等分 裂病者特有 の 自閉世界 か ら,彼等 をひ きあげ よ うとす る試 み に他 な らないで あろ う.

生活療法導入期 には, 自らの意志 で動 こ う ともしなか った病者 が,次第 に 自ら参加 しよ うとす る意志 をみせ は じめる こ とは,彼等 が 一歩,彼等 の病的時 間 を踏 み越 えて,彼等本 来 の歴 史的時 間の中にたち もどろ うとしてい る姿 と考 え得 るで あろ う.

こ うした現実へ の復帰 こそは,医師 ・看護 者 ・病者 の暖 い触 れ あ い の 下 に , 規 則正 し い,創造 的生産手段 を通 じて共 同社会へ と志 向す る,作業療 法 ,生活療法 においては じめ

‑ 8 5

て可能 とな るのではなか ろ うか.

結 論

各病型 2例宛 ,計 6例の分裂病者 の観察 を 通 じて,分裂病者 の時 間体験 を追求 し,次 の 結論 を得 た.

1 ) 分裂病者 の現在 は,本来的 ・根元 的連 続性 を失 ない,彼 の一貫 した歴史 としての過 去 ・未来 とも深 く断裂 され た現在 で あ り,令 病型 に よ り特 異的 で ある.

2) 妄 想型分裂病者 の病 的現在 は,妄想的 加工 に よ り,その中に圧縮 され,決定づ け ら れ た過去 ・現在 ・未来 を展 開 してい る.

3) 緊張型分裂病者 の病的現在 は,深 い過 去 ・未来 との断裂 を持 ちなが ら,その中で, 彼等 の歴史性 回復へ の 自閉的 ・奇騎 な決断 を

もってい る.

4) 破瓜型分裂病者 の病 的現在 は,時 間体 験 の脱落 ・喪失 といい得 る もので ある・

5) 回復期 にお け る彼等 の時 間体験 は,断 裂 された時間か ら,根元的連続性 ・共 同世界 性 への復帰 ,本来 的 な一貫 せ る彼 自身 の歴史 へ の回帰 で ある.

6) 生活療 法 は,断裂 された時 間か らの復 活 を もた らす に大 きな意義 を もってい る・

参 考 文 献

l )Bl . T t r SWANGER ,L . . '新海 ・宮本 ・木村訳 : 精神分裂病 I ,1 9 60,Ⅲ,1 961 ,みすず書房 ・

2)JAS PERS , K. : Al l egmei ne Ps yc ho‑

Pat hol ogi e,6. Au f l. Ber l i n.( 1 9 53)

3)MI X ‑ KOWSK T ,E. I . 村上 ・野沢訳 :精神 分裂 柄,1 9 46 ,弘文堂 .

4)村上 仁 :精神分裂病の心理,1 951 ,弘文堂・

5) 越賀一雄 :時空間体験 の異常 ( 異常心理学講 座) ,1 954 ,みすず書房 .

6)越賀一雄 :異常の人間,1 9 64.誠信書房・

7)越賀一雄 :精神経誌 ., 1 95 4,55,6・

8)荻野恒‑ :精神病理学入門,1 9 64 , 誠信書房・

9)Boss,M∴ 笠原 ・三好訳 :精神分析 と現存 在分析論,1 9 62 ,みすず書房 .

1 0)島崎敏樹 :病 める人間像,1 957 ,講談社 ・ l l )尾野成治 .森 慶秋 : 精神経誌,1 9 63,65 , 9.

1 2)朴弘志 :精神経誌,1 9 6 4 ,66,3.

(12)

1 3 ) 小川信男 :精神経誌 ,1 9 6 4 ,6 3 ,1 . 1 4)

HEIDEGGER.

M. : 松尾啓音訳 :存在 と時 間 ,1 9 6 0 ,勤葦書房 .

1 5 ) 島崎敏樹 ・阿部忠夫 :精神医学 ,1 9 6 2,5 , 2.

1 6 ) 西 園 昌久 :精神医学 ,1 9 6 2,5,2.

1 7 ) 村上 仁 ・蒲 田久敏編 :精神医学 ,1 9 6 3 ,医

学書院 .

1 8 ) 中修三編 :精神分裂病 ,1 9 5 9 ,医学書院 . 1 9 ) 笠原 嘉 :精神経誌 ,1 9 5 9,1 ,1 .

2 0 ) 三浦岱栄監修 :精神療法の理論 と実際 , 1 駆 4, 医学書院.

21 ) 布施清一 :弘前医学 ,1 9 6 4,1 6,1.

AN APPROACI ITO SCHI ZOPI IRENI ACS Part 3・ Ti me Ex per i enc e so f Sc hi zo phr eni ac s

By EI YOEAZt JFt J SE

Dt やar t me "i0 fNe ur o pS yC hi at r J・ ,Fac z L l t y o fMt ・ di c i n t ・ , Hi r o S ak iU

"

i T ・ e r S i t γ( Di r e c t o7 ・. ・Pr o f .T. WADA)

Thr oughanobs eⅣat i onoft i meexper i enceof6cas esofs chi z ophr eni acs( 2cas es ofpar anoi dt ype,2c as esofcat at oni ct ypeand2c as esofhebephr eni ct ype),t hef ol l ow‑

i ngchar ac t er i s t i c swer ef ound:

1. Theac t ual i t yi ns chi z ophr eni ac si sl os ti ni t scont i nul t yWhi chi si nt r i ns i c aland f undament a l .I ti sde epl y s epar at ed f l ・ Om t hepas tand f ut ur e whi char eexi s t entasa hi s t or i calcont i nui t y.Suc hanac t ual i t yoft hes chi z ophr eni acsi sdi f fer entaccor di ngt o t het ypesofs chi z ophr eni a:

A. Par anoi ds c hi z ophr eni adevel opsi nt hepas t ,pr es ent( act ual i t y)andf ut ur e b e ‑ 1 ngCOndens edanddet er mi ne dbypar anoi di deat i on.

B . Cat at oni cs chi z ophr eni a i spr es enti n ac t ual i t ydeepl ys e par at edf r om t hepas t andf ut ur e.However ,i tr equi r e sanef for tofaut i s t i candbi z ar r edet er mi nat i ont or e‑

coveri nhi s t or i calcont i nul t y.

C . Pat hol ogi c alac t ual i t yofhebephr eni cs chi z ophr eni ai schar act er i z e dby f al l i ng orl os i ngt het i meexper i enc e.

2. Thet i meexper i enceofs chi zophr eni a i nconval es cenc ei schar act er i z e dbyan ef for tt o comeback f r om t hes t at eofi nt er r upt e d t i met o f undament alcont i nui t y,t o mut ualwor l d,andt oi nt r i ns i calandcont i nualhi s t or yoft hems el ves .

3. A combi nedt her apyofr eeducat i on,occupat i onal ,r ecr e at i onalands oc i alt her ‑ apyhast hemos ts l gni 丘C antmeani ngi n t r eat i ng t hes epat i ent swhohaves uchabnor ‑ malt i meexper i enc e.

( Aut oabs t r ac t )

参照

関連したドキュメント

《事例報告》 意識障害と高次脳機能障害や片麻痺のある脳出血患者の 発症時からの意識障害の回復に伴う自己の障害に対する認識の変化 Change in perception

空間的・時間的な一定の構造をもつ。イマヌエル・カント(1724〜1804)によれば,人間の認識は表

しろ記述的な「意味のある一 致」という要因が. 甫要な十分条件であるということである。

その思いは、自分たちの身の周りの道路や施設が障害者の方にとって使いやすいかどうかを調査す

現病歴:幼少時から食事に介助は要するものの大き

うつと認知症 うつ病 認知症 初発症状 抑うつ気分、気力低下 物忘れ、自発性低下 経過 持続性 進行性 会話 発話量少ない 取り繕い 記憶 作業記憶障害

±19.3分、陽性症状群が10.4±15.1分とこれらの群は

においてしか、認識することができないからである。その意味で、物質界の存在は意識に依存しているのであり、意