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近代沖縄における婚姻、離婚の動向とその特質: 沖縄地域学リポジトリ

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(1)

Author(s)

金城, 一雄

Citation

沖縄大学紀要 = OKINAWA DAIGAKU KIYO(11): 21-58

Issue Date

1994-03-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/5781

(2)

近代沖縄における婚姻、離婚の動向とその特質

雄 金城 目次 はじめに

婚姻件数、離婚率等の推移

初婚年齢、夫妻年齢差の推移

種類別婚姻の動向 配偶関係別婚姻の動向 離婚件数、離婚率等の推移 種類別離婚の動向 婚姻継続期間別の離婚動向 まとめ ●●●●●●● 勺ⅡⅡ(、〃〆】(叩く⑪〉’勾姐」二F届扣)〈院叩)〔り0, -21-

(3)

〈はじめに〉

本小稿では、近代(明治、大正、昭和=太平洋戦争終了期一小稿では便宜上

「戦前期」という表現を使う)沖縄における婚姻と離婚の動向について考察す

る。具体的には官庁統計書の中から目次に示された項目に関する統計を整理し、

それらの年次推移を追いながら沖縄における婚姻、離婚の動向を見る。その際、

沖縄の動向のみにとどまらず、日本全国の平均的動向との対比、そしてできう

る限り各道府県との比較も試みる。これまで、戦前期沖縄における婚姻、離婚

に関しては聴き取り等を中心とした民俗学的手法による研究や歴史学、法制史

等の分野からの研究があり、幾つかの秀れた業績も残されている。しかし、統

計を基軸とした研究や婚姻・離婚双方を関連づけた論究は少なかったように思

われる。本小稿は、限られた統計資料に基づきながらも、また乏しい統計的手

法ではあるが、上述の研究上の間隙の一端を埋めたいと考える。

1.婚姻件数、婚姻率等の推移

表1は、本小稿で主たる統計資料として用いる旧内閣統計局編纂の「曰本帝

国統計年鑑」や同「曰本帝国人口動態統計」及び関連統計資料から沖縄、全国

の婚姻件数、離婚率を採択整理し、考察の際に必要となるであろう若干の項目

について統計的加工を付置したものである。これにより1883(明治16)年以降

のいわゆる戦前期沖縄における婚姻統計動向を整理すると、ほぼ次のようにな

る。

(1)1883(明治16)年から1887(明治20)年までの5年間の婚姻件数はほぼ1

千件前後で推移しているが、1888(明治21)年の婚姻数は2,328件と前年の2

倍強に増加している。同年の前年比増加率118%は、戦前期の61年間の各前年

比増減率でみると最も高い。この急激な婚姻増については、明治12年以降の人

口急増について「十二年四月廃藩置縣後戸籍ノ整理二由ノレ」(「曰本帝国統計年

鑑」第11回、32頁)と指摘されていることから類推して、婚姻統計の整備が同

年まで持ちこされた由では耐ろうかと考えられるが、未だ実証されていない。

(2)翌1889(明治22)年には1,890件、1890(明治23)年には1,715件と減少す

るが、1891(明治24)年には2,967件、1892(明治25)年には4,321件と再び激

-22-

(4)

表1婚姻件数、婚姻率等の推移 (単位:件、%、960) 注:1899(明治32)年~1909(明治42)年の沖縄の婚姻率は、婚姻件数を乙種現住人口で除して算出。 資料:1909(明治42)年までは、内閣統計局「日本帝国統計年鑑」。1910(明治43)年以降は、内閣統計局「日本帝国 人口動態統計」、同「人口動態統計」による。 -23- 年次 沖縄婚虹l件数全国 沖縄前年比増減数全国 前年比増減率沖縄 全国 増減指数(1900年=100)沖縄 全国 婚姻率(人口千対)沖縄 全国 1883年888888456789 8 1 01234lb678901234-0678901234-06789012345678901234←b67890123 999999999900000000001111111111222222222233333333334444 8 8 9 9 9 9 9 9 9 9 9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 年 平 年 l 胆Ⅳ旧四mm犯羽狐妬犯加犯狙加皿犯羽弧妬沁師犯羽如虹⑰姐仏l23456789mun旧u123456789mum旧皿旧旧Ⅳ咀 治 正 和 明 大 昭 07037805716-,一,609303044078皀、26342824079541909830230767884831749 6911629162245669912358881-047383804733693879841248641996209655 180003879358812←b468933396032720052336635-0478924846076←b1723736 900000↑97799079099090099P0000000001000000090990DP0050??↑、、19 1111211244443|b322223332343734446459344-D444445544455-Dlb6666777 327,456 287β42 259,497 315,311 334,149 330.246 340,445 325,141 325,651 3490489 358,389 361,319 365,633 501,777 365,207 471,298 297,372 346,528 378,457 394,165 370,961 398,930 350,898 352,857 432,949 461,254 437,882 441,222 433,117 430,422 431,287 452,932 445,210 433,680 447,970 500’580 480,136 546,207 519,217 515,916 512,689 513,130 521,438 502,847 487,850 499,555 497,410 506,674 496,574 515270 486,058 512,654 556,730 549,116 674,500 538,831 554,321 666,575 791,625 679,044 743,842 3334185 615637 21 241 L一一 24590941673 55011896011 2323606112 00 0080 11 1211 7 0 1 40 23 4 4 3 9 3 1 3 6 734 313 479 312 455 552 33 64 51 4 867861 526927 219602 7299 3412 1913 95 85 7293791 6176877 2253136 l22La5LlLl- -- 9 1 0 0 1 64 66 55 5 2 5 8635 8710 1343 |L一 -39,614 -28,345 55,814 18,838 3,903 10,199 -15,304 510 23,838 8,900 2,930 4,313 136,144 -136,570 106,091 -173,926 490156 31,929 15,708 -23,204 27,969 -48,032 1,959 80,092 28,305 -23,372 3,340 -8,105 -2,695 865 21,645 -7,722 -11,530 14,290 52,610 -20,444 660071 -26,990 -3,301 -3,227 441 8,308 -18,591 -14,997 11,705 -2,145 9,264 -10,100 18,696 -29,212 26,596 44,076 7,614 125,384 -135,669 15,490 112,254 125,050 -112,581 64,798 763328306702816772859161167789417590289064914175213381180531 ■●●00ロ●●◆●●ロロ●●●●■●●●■●q●●◆●■●■■■●■●●●●CO0■●印■●●●c■●●●●●●●●C 22058893547046104834001l27784519463185一,727115407483010973154 1一弐21瓠u剋1’5327毛2’2訓一 21 u訓一74 3633 1--1-2| 訓一 一一一 18502152358222095229506751886207637189661660449087害b648193825 ●●GCG。●●●●●●CC●●◆●B●●●●$●■●■●●■●●●■Q■■●●■●●■①●口B●C●●●●⑪●●●■● 2916134072017796694572026-b010051231434000133201235言、812020549 12’’ ’一1’1’’一 32231 12一一一 22211 || ’| ’一 777892477646035950235754640801 148809253535611750828994858834 633348761678820390012221352746 111111211111111111211 56167747498393467668303←02879684 ■q■●●●■■■●●□●●●●◆q●●■●◆。●●●■■○s 4692579881513799751839846774713 5←b46053761778889087791113534989 1121231112111111211112222222222 51904328094358408027 ●●CO●□qC●①CO●の●巳■●●● 43416583403454565093 98799999900004038001 1111111111 113891430257-023566890151825237397 ●●●●■。●●■巳●●●■■●■●●◆■●も●●●●●●■●●● 751143675440859487988805043638070 010023222223222435444454444444446 111111111111111111111111111111111 56504407 84502864 59569291 11111212 6418659325869844940113706877289917706679991169391764200832028 1476829224720179359011024163215’096532153636894937956643161697 ●◆●●■●0●●●●■●■■●●◆■●①●●●●●●0●●●●●BG●●⑪の0s●●●■■●●●●●C●●印□0C●ロ● 3222264470011717555677767864787717966879778888987789990101323 11111 1 1 1 1111111 1008539490545456233645739234025485998645783164060732427672481 0681534095666747773594338376421418995719767390986725084471032 ●■●●●●●●●●●□白■の00●■●●■●●●●●■■●●●●●●●●●◆●●●□■●●■●□●◆■●●c□●●■●● 9768888878888180678878778988888887788998888878777777879779190 11 11

(5)

増する。この1891(明治24)年は前年比実数で1,252件、前年比率で73%の増 である。また92年は実数で1,352件、前年比率で45.6%の増加であり、いずれ も変動が著しい。1892(明治25)年以降1895(明治28)年までの婚姻数は4千 件台で推移するが、1896(明治29)年には3,166件に低下する。これは前年比 実数で1,689件、比率で348%の降下であり、激減である。逆に翌1897(明治30) 年には前年比実数で2,094件増、比率で661%増と激増し5,260件となる。この 1897(明治30)年における婚姻件数の急激増の原因には、翌1898(明治31)年 1月1日付の「徴兵令」施行が影響しているのではないかと思われる。曰本で の徴兵制度は1873(明治6)年に実施されているが、小笠原諸島・沖縄へは上 述年に実施されている。この沖縄での「徴兵令」適用以前には、日本本土から 沖縄に本籍を移して免れるという形の徴兵忌避もあった(『沖縄大百科事典』 中巻、沖縄タイムス社、1983年、798頁)ようであり、1897(明治30)年の婚 姻件数の急増は徴兵令施行を前年に控えた現地沖縄と上述の本土からの双者に よる駆け込み的婚姻の増加によるものではないかと考えられる(しかし、これ も確たる実証に裏づけられたものではなく、推察の域を出ない)。この1897 (明治30)年の婚姻数急増とともに看過されてならないのは前1896(明治29) 年の3,166件への急減である。1896(明治29)年の婚姻数が年間婚姻増加数と して想定可能な200~400件程度の増加であれば同年は5,055~5,255件の婚姻数 となり、翌1897(明治30)年の婚姻数が5,260件であっても何ら不思議ではな い。しかし、この仮定が成立したとしても問題は残る。翌1898(明治31)年の 婚姻数は前年比で1,661件(-316%)も減少するからである。 (3)1898(明治3D年7月16日に「明治民法」が施行され、沖縄にも適用され る。同年の沖縄の婚姻数は先述のように前年比で1,661件減の3,599件、翌1899 年も前年比1,006件減(-307%)の2,493件と、明治民法施行年と同翌年は大 幅な婚姻件数の減少がみられる。先に少しく検討した1897(明治30)年の婚姻 数5,260件からこれら両年への婚姻件数の急激減に対しては「実際に婚姻数が 減ったというよりは、新法による届出が無視されたと解釈した方がよい。すな わち、法律婚主義の下における内縁の発生である。中央から指導された変化に 対する周辺地域沖縄への反応として十分に起こり得ることである」(坪内玲子 -24-

(6)

『曰本の家族』アカデミア出版会、1992年、123~124頁)との言及がある。引 用後半部分の指摘は、一応首肯しうる。しかし前半部分の「届出が無視された」 との解釈には今少し検討が必要であろう。明治32(1899)年には統計把握の方 法等が変更されているからである。すなわち「明治初年以来同三十一年マテハ ●●● 各市町村役場二於テ製表シ表章ノ原則ノ、各本籍地二橇しり而シテ明治三十二年 ●●●●●●●●●●●●● 以来ハ製表ノⅡ頂序全ク従前卜異ナリ各市町村役場二於テ結婚、離婚、出産、死 ●●● 産、死亡ノ材料(人口統計材料統計ノ」、票)ヲ調整シ之ヲ中央二徴収シテ製表セ リ此ノ如ク製表ノ順序二愛革ヲ来シタルノミナラス表章ノ原則モ亦根底ヨリ之 ヲ革メタルモノアリ即チ従来各本籍地二依リテ表章セシモノヲ同年以来ハ各事 ●●●●●● 件ノ発生地即チ現在地二依テ表章スルコトメセリ」(「日本帝国統計年鑑」第31 回、43頁。傍点引用者)と注記されるように、明治32年以降の結婚、離婚等の 統計把握は当該者の本籍地に拠らず現在地=発生地とされたこと、また関連統 計は各市町村役場で調整して中央で製表することに改めたことなどがわかる。 したがって、先の婚姻件数の激減は届出が無視されたとみるよりは、統計把握 及び統計作成上の変更によるものとみた方がより妥当ではないかとも思われる。 しかし、本籍地に拠る婚姻数と現住地に拠る婚姻数の差は、全国が1899(明治 32)年56件、1900(明治33)年51件、沖縄のそれは両年とも1件にとどまって おり、上述の統計把握の方法や統計作成上の変更が婚姻数の激減に直接に影響 したとは認め難い。したがって当期の婚姻数の激減理由は、坪内氏も指摘する 「内縁婚の発生」と「届出の無視」等に求めた方がより妥当性を有するものと 思われる。 (4)1900(明治33)年から1909(明治42)年までの10年間の婚姻数は、2,610 件~4,055件の間の件数で各年次ともあまり大きな変化はなく想定される範囲 内で推移している。 (5)1910(明治43)年から1919(大正8)年までの10年間の婚姻数の動向をみ ると、年次により大きな変化がみられる。1910(明治43)年の婚姻数は前年よ り3,934件も増え7,276件となる。同年の前年比件数の伸びは明治16年以降の戦 前期の各年次の前年比較で最も大きく、また前年比増加率も117.7%で先述の 1888(明治21)年に次いで2番目に高い。翌1911(明治44)年の婚姻数は前年 -25-

(7)

より3,543件減少し3,733件であり、前年比減少件数、減少率ともに後述の1919 (大正8)年に次いで2番目に大きい。同年の婚姻数の大幅減は前年急激増の 反動とみられる。1912(大正元)年~1914(大正3)年の3年間の婚姻数は 4,283件、4,032件、4,088件と推移しあまり変化はない。しかし'915(大正4) 年には前年比2,414件増(+59.1%)の6,502件と大きく変化する。翌1916(大 正5)年には前年の反動で2,258件減少(-347%)の4,244件となるが、1917

(大正6)年には5,370件と再び増加し、さらに1918(大正7)年には戦前期沖

縄で最も多い9,337件(+73.9%)となる。翌1919(大正8)年は前年比減少

件数が最も大きい5,698件減の3,639件となる。以上のように、明治期最後年あ

たりから大正中半期頃までの沖縄の婚姻数の年次推移にはかなり激しい増減が

みられる。 (6)1920(大正9)年以降1943(昭和18)年までの24年間における婚姻数は、 1920(大正9)年の前年比1,026件(+28.2%)増、1922(大正11)年前年比 1,137件(+259%)増、1923(大正12)年前年比942件(-17%)減、1941 (昭和16)年の前年比1,376件(+215%)等を除くと、各年次とも前年比件数 増減では19件~671件、同増減率では11%~10.7%の範囲内で推移しており、 大きな変化は見当たらない。そして実数では4,394件~7,659件の間で推移し、 年次により若干の高低や横ばい状態を挟みながらも、基本的には上昇の傾向を 示している。 次に婚姻率(人口千対)の動向をみると、表1及び図lのように、1883(明 治16)年から1891(明治24)年までの9年間は244%o~7.22%oの間で推移し、 いずれの年次も全国より低い。また道府県別にみても1885(明治18)年、1890 (明治23)年ともに全国で最も低い婚姻率であり、その数値も2.71%o、423%o と極端に低い(表2)。1892(明治25)年から1895(明治28)年までの4年間 は10.45%o~1126%oの間で推移し、この期間の婚姻率はいずれの年次も全国平 均より高く、1895(明治28)年には全国で4番目の高さである。1896(明治29) 年から1909(明治42)年までの14年間の婚姻率は、1897(明治30)年の1174%o を除くと各年5.39%0~818%oの間で推移し、またいずれの年次も全国平均より 低く、1900(明治33)年には全国最下位、1905(明治38)年には全国32番目の -26-

(8)

図1婚姻率の年次推移I 明治期(1883~1911年) 婚姻率(人口千対) -沖縄県 …--全国 15 (%o) 10 5 0

篭.85....90....95....6:.・・・05....10.

(年次) 年 資料:内閣統計局「日本帝国統計年鑑」、「日本帝国人口動態統計」による。 図2婚姻率の年次推移Ⅱ 大正。昭和戦前期(1912~1943年) 婚姻率(人口千対) 20 (%o) 一沖縄県 …--全国 15 10

ペン

5 0 (年次)

}3..15....20....25.・・・30....35....40...

年 資料:「日本帝国人口動態統計」、「人口動態統計」による。 -27- 屯マ

(9)

婚姻率である。1910(明治43)年の婚姻率は明治16年以降昭和18年までの61年 間で2番目に高い1437%oを記録する。これは全国的にみても最も高く、同2 位の新潟県を367ポイントも上回っており(表2)、極端に高い数値といえよ う。この婚姻率の高さは先にみた同年の婚姻件数の急激増に起因している。以 上のように、また図l等からも推察されるように、明治期における沖縄の婚姻 率は1892(明治25)年から1895(明治28)年までの4年間と1897(明治30)年、 1910(明治43)年等を除くと、時に大きく昇降しながらも大方全国平均を下回っ て推移していることがわかる。 大正期の沖縄の婚姻率の動向(表1,図2)をみると、1915(大正4)年に は1191%oと全国で最も高い数値を示し、また1918(大正7)年には163%oと 戦前期沖縄において最も高い婚姻率を示す。これは先にみた同年の婚姻件数が 戦前期沖縄で最も多かったことに起因している。この両年と1922(大正11)年 の3年次を除くと大正期の沖縄の婚姻率はいずれの年次でも全国平均を下回っ ており、また道府県別にみても1920(大正9)年には東京、大阪に次いで下位 より3位、1925(大正14)年には全国36位の婚姻率である(表2)。 昭和期に入ると沖縄の婚姻率は1930(昭和5)年から1933(昭和8)年まで の横ばい的状況を除き、基本的には漸高の傾向を示し、各年全国平均を上回る ようになる。1926(昭和l)年から1936(昭和11)年までの11年間の婚姻率は 7.71%o~9.93%oの間で推移し、1937(明治12)年以降の各年次は103%0以上の 婚姻率となる(表1,図2)。道府県別にみると1930(昭和5)年全国20位、 1935(昭和10)年は富山、石川、福井に次いで4位、1940(昭和15)年も富山、 石川、香川に次いで4位の婚姻率である(表2)。また沖縄の1941(昭和16) 年、1942(昭和17)年、1943(昭和18)年の婚姻率はそれぞれ136%0,12.92 %0,1378%oであり、これは戦前期沖縄の婚姻率でそれぞれ4,5,3番目に 高い。一般には戦争勃発時には婚姻率は上昇し、その原因として「事実上の夫 婦関係にあった応召者及び応召適格者の結婚届が一時に殺到する」(「戦争の人 口に及ぼす影響」-「民族人口政策研究資料』第1巻、文生害院、1981年、60 頁)ことが指摘されている。上述の沖縄等の婚姻率の上昇原因にも同様のこと が考えられる。 -28-

(10)

表2道府県別婚姻率の推移 (単位:%o) 注:1900(1リ]治33)年、1905(明治38)年は、婚姻件数を乙種現住人口で除して算出。 資料:内閣統計局「日本帝国統計年鑑」、1940(118和15)年は、同「人口動態統計」による。 -29- 1885 明治18 1890 明治23 1895 明治28 1900 明治33 明治381905 明治431910 大正41915 大正91920 大正141925 昭和51930 1935 昭和10 1940 昭和15 国道県県県県県県県県県県県府県県県県県県県県県県県県府府県県県県県県県県県県県県県県県県県県県県

海森手城川形島城木馬玉葉京劇潟山川丼梨野阜岡知軍賀都阪庫良洲取根山鳥口脇川媛知岡賀崎本分崎鵬縄

全北青岩宮秋山福茨栃群埼千束神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖 8655569179563998287568240497740166992339457597 0688096718520400446693410977036993293401794771 ●●□●●■●●●●●●●●●●●●●●●●●■●●●●● ●C●●●●● ●C●■●●■●●● 6608988766766757665766966455657766666756766542 1 322913739103287551380718744965028584792604908183 072480921683277804455273774799’20686377990033272 ●●●C凸白●■■Cの●●●●●●●●●●●●●●●●■●●●●●●●白●●●●●●●●●●●● 880981908888887888788797667666788778767789767764 1 11 440079815285765865607245253699105331551119214149 698230412983602452214065012260724186201830572530 ●■●●●●●■■●●●●●●●●■o●●●●●●●●■曰●●●e●●●●●●●●●●●●●●● 89 0182998888888988888808878878789978871 111 1 1 888778871 1 332916705293736109691597761759433111334897535544 726035775884047832132030096712624816699225571235 ●●●●●●●●B●●●●●●巴●●GB●●●●■●●●●●■●●●●■Se■●●●BG●●●● 789868877788877999988898877677742677767677667665 1 716194585263112409160220569238167591833685383717 345810533502251009056104275642996594345762274760 ●●B●の●●●●巴■●●●●●●●●C●●●●●●●●●●●①●P●巳c●●●●。●●00。● 788878777777766697876787766677667777777667667677 765664202027384785474208752231687362371459959563490111559533935060976375164312723796400298995057 ●●ロOB巴●Sc6□BS●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●DBc●■ 889909998988867099988908898789888899889888688774 1 1 1 1 813622434584338005272550046080421093833614740181 197577161381749735517501043046418490102736637049 ●●●●●●●●●●●●●C●巴CG●●●●●●ロ●■■e●■●●●0■●●●●の●●●●●●● 878888988878776888877988897677781 1 799888898688871 1 679758016068129259303291365671515653576614331046 758211090754518759024102109088069815041343500741 ●●●◆●●●●●●●●●●●●OBDP●●●●●の●P●●●●●●●●●●ひ●●e●●D●●● 98 111210 111111 9999988 010 111 1 1 0900 111 9 0088890999100000 11 1 111111 9191 11 1 1 898 301545855639802295039866106828438897084870125431 773523535924236191979822268883741720420026803956 ●●■●●●●●●●●●●●●●●●●、●■●●●●●●■●●●●⑪■cC●●●●●●●●●●● 870990998899978000 1 1 111 998898997679889899999989799788 678004376889083140938924463220000344284229876899 823402703888912227817435391337115471685454403503 ●●●●●●●●●●●●●巴⑪。●●●□●句●●●●●●B●●●●●●のB●●●●●O●●●●e 7798898877777679 0 1 9987887887678888888888878788788 452264226224298086426420432147326815025343383262 046391738392242216721648912458466505727584839746 ●b●●●●⑪●CD●●●■c●●●の●●●●●●●●●●●●●■●●●●●●●■、●●●●●● 8788798878788679 0 1 9988887897678888898898879788789 224511829049753972658892417418255333093261858672 128590615376677618091058352421555624847066992731 ●ロ。●●●B●●●●●●●●●●●●●●●■●●●●●巳●●●●●●●●●●●●●●●●■●● 988880998998878921190098008780999909910080890801 1 11111 11 1 1 1111 111

(11)

2.初婚年齢、夫妻年齢差の推移

表3は1908(明治41)年から1938(昭和13)年までの沖縄と全国(平均)の

夫妻別の初婚年齢と夫妻の年齢差の推移を示したものである。

全国の夫の平均初婚年齢の動向をみると、最も低い年齢は1908(明治41)年

の2681歳であるが、以後夫の初婚年齢は年次により若干の高低があるとはい 表3初婚年齢、夫妻年齢差の推移 (単位:歳) 資料:厚生省研究所人口民族部「人口統計総覧」による。 -30- 年次 夫 沖縄 全国 妻 沖縄 全国 夫妻の年齢差 沖縄 全国 1908 1909 1910 1911 1912 1913 1914 1915 1916 1917 1918 1919 1920 1921 1922 1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 明治41 〃42 〃43 〃44 大正1 〃2 〃3 〃4 〃5 〃6 〃7 〃8 〃9 〃10 〃11 〃12 〃13 〃14 昭和1 〃2 〃3 〃4 〃5 〃 〃7 〃8 〃9 〃10 〃11 〃12 〃13 別側例u、巧虹肥皿拓酊朋冊nW的的n町羽田岡引蛆別n冊切肥珊祀 ●●●●●●●●●●■、□●■●●●●●■□●●●●●●●●● 5565555555755555566666666666667 2222222222222222222222222222222 別冊叫朋WWⅡ妬u加弛妬祀的切的冊Ⅱ田畑沁祁羽羽仙町的冊ⅣⅡ羽 ■●●■●●●●●□●●●●●●●●●●●■●BG●●●■●巳 6666667777777776777777777777788 2222222222222222222222222222222 5378793808622621133677679091127 4082186245288494510042547152389 ●●●●●p●●●■●●■●●●●■■□●●●●●●●●●●● 3342223432433233333333333434444 2222222222222222222222222222222 Ⅳ肥肥Ⅱ朋的肥田朗佃泌釦皿的Ⅲ肥Ⅱ胆W冊Ⅱ閉皿妬的昭、剖肥砠虹 ●●●●●●■●●●●●●●●●●●●●●●●●c●■●●●● 2222222323333333333333333333344 2222222222222222222222222222222 0413310315666658789789878788109 0362975480580785407851656015589 ●●●CGC●●●CO●●●●●●●●●●●●●●●□●●●● 2222222022222222222222222222222 95900011110111099901111009999994163981655936067776353241985538 ■●●●ロ0■●●G●●●●●■●●●●●●●●●●●●●●● 3234444444444343334444444333333

(12)

え、明治、大正、昭和と年次を経るにつれて僅かに高進化の傾向を示しており、

1938(昭和13)年には上述の30年間で最も高い28.39歳となっている。沖縄の

夫の初婚年齢は最も低いのが1912(大正元)年の251歳で、以後全国の平均的

動向と同様に基本的には僅かに高進化の傾向を示しながら、1938(昭和13)年

には上述の期間で最も高い27.78歳となっている。沖縄の夫の初婚年齢は各年

全国平均より0~219歳低く推移しているが、全国で最も低い年齢では必ずし

もなく、表4にみるように他の道府県と比べると、明治43年27位、大正9年44

位、昭和13年32位である。

妻の初婚年齢の動向をみると、全国平均で最も低いのは1908(明治41)年の

2287歳、最も高いのは1938(昭和13)年の2441歳であり、全国の妻の初婚年

齢も年次により多少の高低があるとはいえ、基本的には夫の場合と同様に僅か

ではあるが漸次高まっている。沖縄の妻の初婚年齢は最も低いのが1921(大正

10)年の2264歳、最も高いのは1915(大正4)年の2482歳であり、全国の妻

の平均的動向に比べて年次ごとの高進的傾向性が若干弱いとはいえ、表3にみ

るように基本的には年次を経るにつれて高進的傾向を示している。初婚年齢の

沖縄と全国の比較で注意しておくべきは、沖縄の妻の初婚年齢は夫の場合と異

なり、1911(明治44)年、1912(大正元)年、1917(大正6)年、1919(大正

8)年、1921(大正10)年の5年次を除く各年次においていずれも全国の平均

年齢よりも高く推移していることである。他の道府県の動向と比べてみても、

沖縄の妻の初婚年齢は明治43年全国2位、大正9年21位、昭和5年13位、昭和

13年11位と推移しており、どちらかといえば全国でも高い方である(表4)。

次に初婚の夫妻の年齢差の推移をみると、沖縄での年齢差の最小は1915(大

正4)年の0.34歳、最大は1938(昭和13)年の299歳であり、全国の年齢差の

最小は1909(明治42)年の2.51歳、最大は1915(大正4)年の4.16歳である。

表3にみるように、沖縄の初婚夫妻の年齢差は1908(明治41)年以降1938(昭

和13)年まで一貫して全国平均より低位に推移しており、また沖縄の初婚夫妻

の年齢差の幅は全国より常に小さく推移している。他の道府県と比べても、沖

縄の夫妻の年齢差は明治43年、大正9年とも全国_小さく、昭和5年には群馬

県に次いで下位より2番目、昭和13年には岩手、青森、群馬県に次いで下位よ

-31-

(13)

表4道府県別初婚年齢の推移 (単位:歳) 資料:厚生省研究所人口民族部「人口統計総覧」による。 -32- 夫 1938 昭和13 1930 昭和5 1920 大正9 明治431910 都道府県 1910 妻 明治43 大正91920 昭和51930 昭和131938 976281710481412422785612450492654076013411736968 349626209707492805566345300017981638753284762397 ●●●DB●中●●の●●●●●●●●●■●●●C●●■●●●●●●●●■■●●●●■■■●●●● 885576777787799677788878899098878888788888888887 222222222222222222222222222322222222222222222222 353452216304986917576696346427000221561393995348 892842326352710503095901216311314857700136061388 ●●●●●●●●●●●c●●●■●●●の●●●●●●●●■■■●●●●●●●●●●●●●●■●● 774495666776698566677767788987867778677677777785 222222222222222222222222222222222222222222222222 378061707694503895749702398679122335467807907491 337756139788427784478526210916921438330793870215 ●●●■●●の●●●●の●●●■■●●●●●■●のの●●●●■●●●●■●●●●●●●●ロ●●■ 774465666666698556677767788887767777677677777786 222222222222222222222222222222222222222222222222 990299358998269508499521913204003319709761004119 467205814581372745652155795037760679007204270244 0●●p●●の●●●●●●●●●●■の●●●●●●●●●●●●●●■■●●●●●巳●●●●⑤●の 674454555555567566666757688987867777676577887786 222222222222222222222222222222222222222222222222 977582939162329501184149107839691951376821891217 814107054946149399371753994845355533035567468188 ●■■p●●●●●●■●●●●●●■●●●●●■●●Pの●●●●●■●●●●●●□●●●●●●● 229010122333243212233312343433323223322133333344 221222222222222222222222222222222222222222222222 国道森手城田形島城木馬玉葉京川潟山川丼梨野阜岡知重賀都阪庫良山取根山鳥口島川媛知岡賀崎本分崎島縄 海奈歌児 全北青岩宮秋山福茨栃群埼千束神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和烏島岡広山徳呑愛高福佐長熊大宮鹿沖 飽田粥別虹氾皿冊別冊皿蛆ね佃側冊ねW朋姐、朋妬Ⅳ別別冊皿印肥卯ね朋蛆伽皿囲妬祀皿筋閃舩的如開閉肥 ■■●●●●●●●●●●●●●●●●ひ●●■●●●●●●■●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 320020223343254201144213333433322233222233043343 222222222222222222222222222222222222222222222222 274728585415853627853921058556270266596766785556 176416191425593309349302540439334612786072446635 ●■■C■●●●●●■●●●●●■●●●●●■●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 320020223343244211144223333433323322222233332343 222222222222222222222222222222222222222222222222 494220564315961751233054350999632590639186670747169903887801317270099923599179440404568727647639 ●■●●●●●●●■■●■●●●●●●■●●●●■●●①●●●●●●①●●●●●●●●●●●●● 433333334454355323355434445544444434343444444454 222222222222222222222222222222222222222222222222

(14)

り4番目に小さいことがうかがえる(表4)。 3.種類別婚姻の動向 婚姻の形態を①妻が夫方に入籍して結婚生活を営む「普通婚姻」、②夫が女 戸主である妻方に入籍する「人夫婚姻」、③夫が妻方に聟入りし入籍する「婿 養子婚姻」の3つに大別し、それらの婚姻件数に占める割合の動向をみたのが 表5である。 表5種類別婚姻割合の推移 (単位:%) 】皆’Ⅲ 1百套一ド凹官J皿 資料:内閣統計局「日本帝国統計年鑑」による。 表5にみるように、沖縄での婚姻に占める普通婚姻の割合は1905(明治38) 年982%、1920(大正9)年988%、1935(昭和10)年99.3%と推移し、全国 平均をそれぞれ83%、7.6%、67%上回っている。表出されていない年次の同 割合をみても、1904(明治37)年以降1938(昭和13)年までの35年間の各年次 において9823%~99.41%の間で推移しており、戦前期沖縄において普通婚姻 の割合が極めて高かったことがわかる。沖縄での人夫婚姻の割合は1905(明治 38)年065%、1920(大正9)年052%、1935(昭和10)年0.39%と推移し、 全国平均をそれぞれ2.5%、229%、215%下回っている。また婿養子婚姻の 割合は1905(明治38)年118%、1920(大正9)年0.52%、1935(昭和10)年 025%と推移し、全国平均をそれぞれ533%、494%、456%下回っている。 なお、1904(明治37)年以降の各年次における両者の割合をみても、人夫婚姻 -33- 年次 普通婚姻 沖縄 全国 人夫婚姻 沖縄 全国 婿養子婚姻 沖縄 全国 1904 1905 1910 1915 1920 1925 1930 1935 1938 明治37 〃 〃 38 43 大正4 〃9 '′14 昭和5 '′10 '′13 370182125 216979930 ●□●●●●●●● 888888899 999999999 936257263 443258005 ●●● ●●●■●● 900111223 899999999 565555324 958424958 ■●■●●●●●● 000000000 019887543 755816203 ●●□⑪●●●●● 332222222 118575744 882504048 ●白●●●●●●■ 110000000 954964203 912046801 ●●●●●●●●● 666555554

(15)

5道府県別の婚姻種別割合0 匡十】;」・I肉 」本帝国舟 -34-

表6道府県別の婚姻種別割合の推移

貧科:内閣統計局|日本帝国統計年鑑」による。 r菌イf7.Ozn 婚姻種別 普通婚姻 人夫婚姻 婿養子婚姻 1905 明治38 大正91920 昭和101935 明治381905 大正91920 昭和101935 明治381905 大正91920 昭和101935

国道県県県県県県県県県県県府県県県県県県県県県県県県府府県県県県県県県県県県県県県県県県県県県県

海森手城田形島城木馬玉葉京剰潟山川丼梨野阜岡知重賀都阪庫良珈取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎鵬縄

全北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新一畠石福山長岐静愛一一一滋京大兵奈和鳥島岡広山徳呑愛高福佐長熊大宮鹿沖

998888888889899399駅&ふりⅨⅨ別切研駆別Ⅸ別別剖別朗別師皿兜例朋叫例例帥肥冊肥 △、凸凸『■「弓『『0】、ⅡIJ『『■JSUイク00C▲、夕可、、■夕1.・711トーILI-111

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(16)

割合は0.17%~0.65%、婿養子婚姻の割合は0.31%~1.18%であり、戦前期沖 縄において夫が妻方に入籍する婚姻割合は極めて低かったことがわかる。 以上のような戦前期沖縄における人夫婚姻や婿養子婚姻割合の極端な低さは、

当期の沖縄では「娘は嫁に出し、あらためて養子を迎えるということが大勢で

あった」(宮城栄昌『沖縄女性史」沖縄タイムス社、1967年、220頁)ことに起 因すると思われる。また普通婚姻の割合の高さは、婚姻者双方の自由意志、と りわけ女性(娘)の自由意志に対する認容度が家族や地域社会において相対的 に高かったことを想起させるものでもある。 次に道府県別に上述のような婚姻種別割合の動向(表6)をみると、各道府 県とも先の沖縄・全国の平均的動向でも少しく検討したように、基本的には明

治、大正、昭和と時代を経るにつれて普通婚姻の割合が漸高し、人夫婚姻や婿

養子婚姻の割合は漸低の傾向を示している。とはいえ、表6には種類別にみた

婚姻割合の地域的特性がよく表出されているように思われる。すなわち、普通

婚姻割合は西南日本とりわけ九州地区で高く、東北地区で低い傾向にあり、ま た婿養子婚姻の割合は西曰本とりわけ九州地区で低く、東北地区において高い 傾向にあることがわかる。これは、これまでの曰本社会学の幾つかの分析枠組 の中で使われてきた東北型、西南日本型の地域区分に照応するものであり、同 時に東北地方における“家(いえ)”の継続志向の強さと西南日本とりわけ九 州地方における家の継続性の相対的脆弱性を示唆するものでもある。

沖縄は表6にみるように、明治、大正、昭和期のいずれにおいても、普通婚

姻の割合が全国-高く、逆に人夫婚姻と婿養子婚姻の割合が全国-低い。しか も、先にも少しふれたが、1904(明治37)年以降35年間の沖縄での人夫婚姻割 合は年平均0.46%、婿養子婚姻の同割合は0.66%と極めて低い。したがって、 戦前期沖縄における婚姻は、いわゆる曰本的な“家”の存立や継続を志向する ものでなかったといえよう。 4.配偶関係別婚姻の動向 表7は、1900(明治33)年以降の沖縄と全国の婚姻に占める初婚、前配偶関 係を含む再婚割合の推移を5年ごとにみたものである。 -35-

(17)

表7配偶関係別婚姻割合の推移 (単位:%) 配偶関係 初婚者 再婚者 資料:内閣統計局「日本帝国人口動態統計」、同「人口動態統計」による。 沖縄での婚姻に占める初婚者の割合は、夫の場合は1900(明治33)年752%、 1920(大正9)年81.0%、1940(昭和15)年85.5%と年次が進むにつれて大方 高進の傾向を示し、明治33年以降昭和15年までの40年間で103ポイントその割 合が高まっている。妻の場合も初婚者の割合は1900(明治33)年77.9%、1920 (大正9)年882%、1940(昭和15)年911%と高進し、40年間で132ポイント 高まっており、それは夫の場合に比べて3ポイント程高い。全国の夫妻の場合 も婚姻に占める初婚者の割合は明治、大正、昭和と時代を経るにつれて大方高 進の傾向を示しており、夫の場合は1900(明治33)年80.3%、1920(大正9) 年830%、1940(昭和15)年871%と推移し、妻は同年85.0%、89.7%、925% と推移している。沖縄と全国を比べると、夫の場合は1910年(明治43)、1915 (大正4)年を除き多くの年次で沖縄の初婚者割合が低く推移しているが、両 -36- 配偶関係 初婚者 再婚者 再婚=前配偶者との関係 死別 離別 前配偶関係 不詳 年次 沖縄 全国 沖縄 全国 沖縄 全国 沖縄 全国 沖縄 全国 夫 1900 1905 1910 1915 1920 1925 1930 1935 1940 明治33 〃 38 〃43 大正4 〃9 〃14 昭和5 '′10 〃15 189037173 286502555 0●●●●●●●● 両ね別別Ⅲ駆別駈妬 394492220 423964705 ■●●●●■●●● 093325677 878888888 772786223 115801079 ●●●●●●●●● 495487544 211111111 178896578 626407772 ●●●●●●●●● 975564322 111111111 879899500 276948075 ●●●S●●●●● 554454455 615731612 919337285 ●●●●●■●●● 787798777 892886723 949963004 白●●●●●●●● 830922099 111111 462155995 717170557 ●●●●●□●①● 198876555 1 040711210 816272968 ●●●●●●●●● 001000000 537610101 061749633 ●●●●●●■●● 020000000 年次 妻 1900 1905 1910 1915 1920 1925 1930 1935 1940 明治33 〃38 '′43 大正4 〃9 〃14 昭和5 '′10 〃15 500618367 818525650 W胆冊的朋胡的卯Ⅷ 065762865 230867032 ●●●●●●●●● 578891122 878889999 331754005 077160863 ●●●●●●●●● 930911098 211111 268516031 214065022 ●●●●●●●●● 300008877 11111 124144817146722912 ●■●●●●●G● 111111011 647719756 788172207 ●●●●●●■●● 222232222 217519198 081448951 ●●●●●●の●● 828809976 11 1 536993825 510797284 ●●●S●●●●● 088765544 1 850720234 438432991 ●●①■●●■●● 241000000 776710203 666288046 ●●●●■●●●● 110000000 1

(18)

者の差は1900(明治33)年5.1%、1920(大正9)年1.9%、1940(昭和15)年 152%と縮まりつつある。妻の場合も夫と同様に1910(明治43)年、1915(大 正4)年の両年は沖縄の初婚者割合が全国平均より高いが、その他の年次は大 方沖縄が低い割合で推移しており、両者の差も1900(明治33)年72%、1920 (大正9)年1.5%、1940(昭和15)年1.5%と縮まっている。以上を要約すれ ば、沖縄での婚姻に占める初婚者の割合の動向は、夫妻ともに明治、大正、昭 和と時代を経るにつれて全国の平均的動向に近似的になりつつあったといえよ う。 次に沖縄の婚姻に占める再婚者の割合の推移を全国平均、他の道府県の動向 を考慮に入れながらみてみよう。 まず夫の動向をみると、1900(明治33)年の夫の婚姻件数に占める再婚者の 割合は、全国平均が19.2%であるが、20%を超えるのが16県もある。また同割 合の最高は秋田県の312%、最低は奈良県の13.3%であるが、両者の差は17.9 %にも及び地域による差異の大きさを示している。なお、同割合の高さの全国 1位から6位までの全てが東北地区の県で占められ、その割合も257~31.3% に及んでおり、明治後期における東北地区での夫の婚姻に占める再婚の割合が 極めて高いことがわかる。上記東北6県に次いで割合が高いのは沖縄の247% である。1915(大正4)年の同割合は全国平均が158%に低下(1900年比3.3 ポイント減)し、20%を超える県も3県(新潟、青森、広島)に減っている。 また最高県(青森20.2%)と最低県(鹿児島106%)の差も9.6%に縮まってい る。なお沖縄の同割合は14.8%であり、全国平均を下回り全国で28番目である。 1930(昭和5)年になると同割合の全国平均はさらに低下し、13.6%となる。 また同割合が20%を超える県は無くなり、最高県(青森17.3%)と最低県(徳 島104%)の差も69%に縮まる。沖縄の同割合は15.2%で全国12番目の高さで ある(表8)。次に妻の婚姻に占める再婚者の割合の動向をみよう。1900(明 治33)年の妻の同割合の全国平均は夫の場合より5.9%低く13.2%である。同 割合の最高は秋田県262%、最低は滋賀県の8.3%であり、両者の差は18%に 及び地域により差異が大きい。また割合の高い県は夫の場合と同様に東北地区 に集中している。なお沖縄の割合は19.3%で夫の場合と同様に高く、全国5番 -37-

(19)

表8道府県別の配偶関係別婚姻割合の推移(夫) (単位:%) 資料:内閣統計局「日本帝国人口動態統計」、同「人口動態統計」による。 -38- 配偶関係 初婚者 再婚者 死別 離別 1900 明治33 大正41915 昭和51930 明治331900 大正41915 昭和51930 明治331900 大正41915 昭和51930 国道県県県県県県県県県県県府県県県県県県県県県県県県府府県県県県県県県県県県県県県県県県県県県県

海森手城田形島城木馬玉葉京剰潟山川丼梨野阜岡知重賀都阪庫良舳取根山鳥口島川媛知岡賀時本分崎鵬縄

全北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳呑愛高福佐長熊大宮鹿沖 387266196498384050990739549196078408714452541892 442136924814296550013248384159789171237872091411 ●■●●●●●■●●巳●●●■●●●●●●●●●●●■●●●■●●●●●■●●●●●●●●●●● 041047330769093470070140353556618381438012219955 887776778777878878878878888888887878887888887787 期侭田門Ⅱ打切別的田引船Ⅲ切肪仙似閃妬いね泌師的、弱冊筋別別狐咀、加祀的別筋的ああ別冊皿別冊別印 ●。●●●●●●●■●●●●①①●●●●●●●●■●●●●●●●□●●●●●●●■●●●●CD● 記配ね門朋印別皿別別MMMM朋刃M別別別別印帥砺朋朋別冊〃町朋舶距研門皿別別、師皿別M別囲町冊別 273734315984987457185685608914428346560226295325 775672221297792306400291366639103724572978054241 ●●●●●●●●■●●●●●己●●●■■■●●C●■●●●●●●●●●●●■●●●●●●●■●● 師師配舩朋躯田妬胡町別別〃別朋別別MMW鍋師部酩田別別朋胡的朋別別的銘別的朋舶朋師別冊別別別冊別 的皿印閃肥、妬ね姐側肥帥泌兜囲冊測別肥ね皿師訂兜u旧n冊別NⅣ別閃師団別仙妬朋肥帥別別冊妬妬に配 ●●●●●●●●●●●●◆●■●0●⑪●●●●●●●●●①●●●●●●■●●巳●●●●■●●■● 74 0097998788787508888666777766757688666778778665 11 1 320074089237633134544085917230850771095385791539 741844706101657524252190752059782397049227171738 巳の●●●●①●●■●●●の●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●■B●●●●●● 758866886789787809078867778865757688867698789554 11 263633235765381091092373755074503621523849820060 684048626178729292827627169084180744800502022075 ●●●●●●■●■■●●●●■●●●●●●●●●■●●●●●●●●●●●。●●●●。●●●●●● 76896788677869688 0876666767865658588567699899764 1 749662283184751049080737650313373609163656037939 464794287654165041821849233702200484562228042188 ●●●●●●巳●●■●●●●■●●●●●●●●●●●●●●●●■●●●巳●●●●●●●■巴白●● 177853750431288011031081978677613 111121111111 111111111 11 9 2 1 989 420 111 8 002378 11111 155518755056717615543825737695938096214668095069 110840020998805704026375915962784408462944351728 ●■●●●■●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●ロ●●●■●●● 862082096787776178987817666556588618660777788659 1111 1 1 1 1 妬叫冊Mn乃処舩加M閉囲加似凹旧妬朋佃朋、鎚布沮岨妬阻肥朋佃胡切而別肥田弱筋別冊弱町田胡肥拓肌加 ●●●●●e■●●CD●●●●●●●●●●●●●●Cs●●●●●●●●●■●■■●●●●●●●● 54875976445455486674456454554557747645765565664 0 1

(20)

目である。1915(大正9)年の同割合は全国平均が10.5%(1900年比マイナス

27%)に低下し、また20%を超える県は皆無となり、15%を超える県も1県

のみとなる。同年割合の最高は青森県の15.2%、最低は鹿児島の6.1%であり、

その差は9.1%と15年間で9ポイント近く縮まっている。なお沖縄の同割合は

97%、全国で32番目であり、割合、順位とも1900(明治33)年に比べかなり

低下している。1930(昭和5)年の妻の同割合は1915(大正4)年比で25ポ

イント低下し8.0%になる。15%を超える県は無くなり、同割合の最も高い県

は秋田の11.5%、最も低い県は鹿児島の5.3%であり、両者の差は6.2%と15年

間で2.9ポイント縮まっている。なお沖縄の割合は10.1%であり、全国8位で

ある(表9)。

以上、婚姻に占める再婚者の割合の推移をみたが、夫妻ともに明治、大正、

昭和と時代を経るにつれてその割合は低下してきており、また地域による同割

合の偏りも減り平準化の傾向にあったことがわかる。

さらに再婚者の前配偶関係における雛・死別割合の動向をみてみよう。表7

にみるように、前配偶者と死別後の再婚者が婚姻件数に占める割合は、沖縄の

夫の場合は1900(明治33)年5.8%、1920(大正9)年5.9%、1940(昭和15)

年5.1%とあまり変化しておらず、全国の夫の場合も同年7.7%、93%、7.3%

と推移し、大正期に多少の高低があるものの明治33年以降の40年間で大きな変

化はしていない。一方前配偶者との離別後の再婚者が婚姻件数に占める割合は、

沖縄の夫では1900(明治33)年18.9%、1920(大正9)年129%、1940(昭和

15)年9.3%と推移し、同割合は40年間で9.6ポイント低下し、全国の夫の場合

は同年11.5%、78%、5.6%と推移し40年間で59ポイント低下している。同様

に妻の動向をみると、死別による再婚者が婚姻件数に占める割合は、沖縄の妻

の場合は1900(明治33)年以降2%以下、全国の妻は2~3%台で推移し、あ

まり変化はない。一方前配偶者と離別後の再婚者が婚姻件数に占める割合は、

沖縄の妻では1900(明治33)年18.2%、1920(大正9)年10.1%、1940(昭和

15)年68%と推移し、同割合は明治33年以降昭和15年までの40年間で114ポ

イント低下しており、全国の妻の割合は同年10.5%、7.0%、45%と推移し、

40年間で6ポイント低下している。以上のことは、沖縄、全国そして夫妻双方

-39-

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