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D 型弾直軌道の 50kgN レール用締結装置の開発

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Academic year: 2022

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(1)IV-256. D 型弾直軌道の 50kgN レール用締結装置の開発 ○(財)鉄道総合技術研究所. 正会員. 田淵. (財)鉄道総合技術研究所. 正会員. 阿部則次. (財)鉄道総合技術研究所. 若月. 剛 修. 1.はじめに 新設線用環境対策軌道として 1996 年に開発したD 型弾性まくらぎ直結軌道 1)(以下、「D型弾直軌道」と 称する。)は、騒音・振動の低減に加え、弾性材の更換. デルによりひずみエネルギー法を用いて、先端ばね定 数と横ばね定数を計算した。その結果を表 3 に示す。 P. が容易に行えるという特徴を有しており、都市部の新 設および線増区間で適用例が増加している。これまで. A点. 2.レール締結装置の設計 Q. レール締結装置の概要. 目. 板ばね 形 状. b c d 先端ばね定数のモデル. R. さらに、このばね定数とレール挙動理論解析結果に. 特 徴 ① 特殊形レール締結装置(50kgN 用)を参考 ② 2重ばね方式 ③ 所定締結力時に上下ばね先端が接触 ④ 下ばねのボルト穴形状を長円形 2重ねじボルト ・埋込栓部:9mm ピッチ ・ナット部:M24 で 2.5mm ピッチ. 基づき、図 1 に示す A~C 点の板ばね発生応力を求め、 耐久限度線図により照査した結果を図 2 に示す。 その結果、A 点~C 点までの発生応力が第 2 破壊限 度内と第 2 へたり限度内であるケース 3 の断面形状と した。 表3 ケース. 荷重条件と設計条件. 本締結装置は在来線において使用するため、荷重条 件として、列車荷重を軸重 150kN2)とし、設計条件を 表 2 に示す。 表2. 1 2 3 4. ばね定数の算出結果. 板ばねの断面 先端ばね定数 横ばね定数 (MN/m) (MN/m) (mm) K2 K3 Kh 幅 厚さ 80 7 0.35 1.64 29.5 80 9 0.74 3.48 45.4 90 7 0.40 1.86 32.5 90 9 0.84 3.96 49.3. 設計条件. ケース3. 条 件 特殊区間用 50kgN レール 700 70MN/m(鋼板付) 3.5 5kN/m(1 レール) 上下 0,+23、左右 –4,+8. 1000 変動応力(N/mm 2). 項 目 まくらぎ レール 締結間隔(mm) 軌道パッド レール押え力(kN) ふく進抵抗力 調整量(mm) 2.3. I2. C点. r B点 θ. レール締結装置の概要. 締 結 ボルト 形 状 軌 道 直結 8 型用レール締結装置の 50kgN 用と同等 パッド 調整量 特殊形レール締結装置と同等 2.2. a 図1. 本レール締結装置の概要を表 1 に示す。 項. I1 α. I1. たが、今回、50kgNレール用締結装置を開発した。. 表1. e. I2. D型弾直軌道には、60kg レール用締結装置しかなかっ. 2.1. f. 第2へたり限度 第1へたり限度. 800 600. 第2破壊限度. 400. 外A 内A 外B 内B 外C 内C. 第1破壊限. 200 0 0. 設計計算および諸元. 500. 1000. 1500. 2000. 平均応力(N/mm2). 板ばねの断面を表 3 に示す 4 ケースとし、図 1 のモ. 図2. 板ばね発生応力の耐久限度線図. 3.性能確認試験 キーワード:D 型弾直軌道、レール締結装置 連絡先. :東京都国分寺市光町 2-8-38(財)鉄道総研軌道構造(TEL)042-573-7275 (FAX)042-573-7432. -512-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) IV-256. 3.1. 試験概要. 設計したD型弾直軌道の 50kgNレール用締結装置. また、耐久限度線図で照査した板ばね発生応力は、第. について、その性能を確認するため、以下の試験を実. 1 破壊限度内と第 1 へたり限度内であり、問題がない. 施した。. ことを確認した。. 3.1. 3.5. 組立試験. 2 軸疲労試験. 組立試験でトルク 100N・mまで緊締した結果、緊締. 2 軸疲労試験結果を表 7 に示す。ケース 1 と 2 は、. トルク 40N・m 付近で上下ばねの先端が接触した。こ. 15 万回と 41 万回付近で板ばねの軌間外側下ばねボル. の時点のボルト軸力は軌間内外の平均で 9.8kN、ナッ. ト穴隅部から折損した。折損原因として、ボルト穴形. ト回転角は 6.8/6 回転であった。. 状と加工法が考えられた。ケース 1 と 2 は図 5(b)に示. 3.2. すように、ボルト穴形状を角形としていたが、ケース. ふく進抵抗試験. 表 4 に示すように、緊締トルクとふく進抵抗力の関. 3 以降は図 5(a)の長円形に変更した。ケース 3 では、. 係を求めた結果、40N・m の時に目標のふく進抵抗力. 目標の 100 万回を終了した。また、ケース 4 では締結. が得られ、これを標準緊締トルクとした。. 間隔を 700mm に拡大したが、40 万回付近で再度、ケ. 表 4 ふく進抵抗試験結果. ばね定数試験結果. ース 1、2 と同じ箇所から折損した。そこで、ケース 5. ばね定数 (MN/m) K1 63.4 K2 0.42 K3 1.58 Kh 20.6. では、穴の加工法を切削加工から打抜加工に変更して. 緊締 トルク (N・m) 30 40 50 3.3. ふく進 抵抗力 (kN) 2.9 3.5 5.1. 表5 項. 目. 鉛直ばね 先端ばね 横方向ばね. 実施した結果、各部材とも異常は発生せず、目標の 100 万回を終了した。ケース 5 は確認のため、200 万回ま で実施した。また、ケース 6 では、ケース 5 と同条件 で六角ボルトの場合について実施し、目標の 100 万回. ばね定数試験. を終了した。. 標準緊締トルクを 40N・m として実施したばね定数 試験結果を表 5 に示す。なお、レール押え力は 3.86kN であった。 3.4. 抜加工とすることにより、締結間隔 700mm で耐えら れることを確認した。. P2. P1. 斜角載荷試験. 以上より、ボルト穴形状を長円形とし、加工法を打. 図 3 と表 6 に示す. 28. 80mm. 試験方法と荷重条件 により、実施した本. 図 3 斜角載荷試験方法 示す。この結果、レール小返り量と底部左右変位を加. (a). 長円形. 表7. 斜角載荷試験の荷重条件. 荷重 レール圧力 レール横圧力 P1max P2max (kN) (kN) 種別 (kN) (kN) A 荷重 37.6 36.2 47.6 - B 荷重 - 33.3 18.1 36.3. 50. 図5. えたレール頭部の左右変位は±3.2mm であり、. B荷重 荷重(kN) A荷重. 28. 57. 試験の結果を図 4 に. 表6. (mm). ケース. 角度 (度) 39.4 47.9. 1 2 3 4 5 6. 50 40 30. (b). 角. 形. ボルト穴形状 2 軸疲労試験結果. 荷重条件(kN) 締結 レール金 繰り返 ボルト 型高さ し数 P2max 種別 (mm) 形 状 加工法 P1max (mm) (106 回) 0.15 39.0 30.5 100 角 形 切 削 2重 0.41 580 44.4 33.8 ねじ 80 1.00 長円形 切 削 0.40 切 削 2重 2.00 47.6 36.3 ねじ 80 700 長円形 打 抜 1.00 六角 締結 間隔. ボルト穴. 4.まとめ. 20. D 型弾直軌道の 50kgN レール用締結装置を開発し、. 10. 性能確認試験により実用化できることを確認した。. 20 頭部 底部. 30 40 -4 -3 -2 -1. (参考文献) 1). 0. 1. 2. 3. 4. 2) 宮本、渡辺:「線路」、山海堂、1980.7. 変 位 (mm). 図4. 堀池ら:「D 型弾直軌道の開発」、鉄道総研報告、1998.6. 荷重とレール左右変位 -513-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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参照

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