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新幹線の短時間間合いにおける分岐器挿入計画の研究

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅳ-275. 新幹線の短時間間合いにおける分岐器挿入計画の研究 JR東日本 正会員 斎藤 俊樹 JR東日本 正会員 溝井 宗一 JR東日本 1.はじめに. 齊藤. 豊. 平面図. 上越新幹線大宮起点 57k750m付近(東京起点 89km、JR 高崎線本庄駅の南約 2km)に計画している新駅(以下、「本 庄新駅」という)は、相対式2面4線で平成16年春開業を目 標に検討を進めているところである。 本庄新駅の設置に伴い、 新幹線高架橋スラブ軌道及び切取り土路盤上スラブ軌道に各 2組、合計4組の 18#分岐器挿入の必要がある。. 断面図. 当該区間は、列車本数・新幹線通勤客も多く従来型の分岐 器挿入方式では長大間合いが必要となり列車運行に与える影 響が大きいことから、分岐器挿入時間の短縮を図って列車運 行への影響を極力抑えるとともに、コストダウンを図るべく 施工方法の検討をおこなった。 (図−1) 2.分岐器挿入に関する問題点 今回の分岐器挿入については、過去に施工された上越新幹. 図−1. 線から北陸新幹線へ分岐する高崎駅構内の38番分岐器(マ. 本庄新駅計画図. クラギ直結方式)の施工実績を基に検討をおこなった結果、①38#分岐器挿入実績を分析すると少なくとも 昼頃まで列車運休を要する、②当該区間は利用者の多い区間であり列車を止めることは影響が大きい、 (3 万 人/日)③代行輸送が困難である、④スラブ、突起コンクリートを撤去するなどの作業に長時間を要する、 以上4つの問題点が考えられた。 3 研究内容 前記の問題点を考慮し、今回挿入する分岐器の検 討の前提条件として、列車運行に影響を与えない敷 設工法、既設スラブ版を利用した分岐器の開発、さ らにコストダウン可能であることを条件とし、分岐 器構造、分岐器敷設工法について検討をおこなった。 (1)分岐器構造の検討 ① 分岐器イメージ. 図−2. 分岐器イメージ図. 図−3. 軌道構造図(ポイント部). (図−2). 概念設計では、通過列車が多いため間合いを 取ることが難しい等から、基本案は、現在敷設 されていスラブ版を利用し、保守作業間合いで 継足しスラブを施工し、その上に分岐器を敷設 する軌道構造を考えている。 キーワード 新幹線新駅、分岐器、営業線 連絡先 群馬県高崎市栄町6−26 TEL 027-324-9362 FAX 027-324-9367.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). ② 分岐器構造. Ⅳ-275. (図−3). 新駅区間に現在敷設されているスラブ軌道は、スラブ面からレール天端まで 212mm であり、スラブ 分岐器用締結装置を使用すると 253mm となるため、約 1km にわたり 41mm のレール扛上が必要とな る。この問題を解消しコスト削減を図る方式として、212mm 内に収まる落込み床板(床板の押さえは 横圧受け形式)を考案した。 (2)分岐器敷設敷設工法の検討 敷設方法としては、軌きょう交換方式とレール交 換方式が考えられるが、比較検討の結果、軌きょう 交換方式より作業時間の短縮が図れ、施工上の課題 の少ないレール交換方式の選択が適切であるとの結 論に至った。軌きょう交換方式とレール交換方式の 概要は下記のとおりである。 ① 軌きょう交換方式の概要. (図−4). 仮設ヤードで、横取り挿入用の仮マクラギを上. 図−4. 軌きょう交換方式(敷設略図). 図−4. 軌きょう交換方式(敷設略図). 図−5. レール交換方式(敷設略図). 下に入れて、床板(つなぎ床板)を使用した軌き ょうの仮組立をおこなう。挿入方法は、ポイント 部・リード部・クロッシング部を3分割して、間 合い作業により横取り挿入する。 ② レール交換方式の概要 (図−5) レール交換方式は、現場での仮組を行なわず、 分岐器用の床板・締結装置・レールを3ブロック に分け、現在のレールと交換して分岐器を完成さ せる。施工順序は、まず事前作業として軌道スラ ブの継足し及び締結装置の取付けを行なった後、 1回目:現軌道に支障のない部分のレール挿入、 2回目:分岐器基本レール部分の挿入、3回目: ポイント部・クロッシング部の挿入、以上3回の 作業間合いにおいて敷設する。 (3)軌道スラブ版の検討 軌道スラブ版については、極力現在のスラブ版を使用する構造とし、継足し幅の大きい部分については プレキャストスラブ、継足し幅の小さい部分は現場打ちとした。また、転換装置等に支障する部分につい ては一部スラブの交換を考えた。なお、継足し部の定着方法等については現在試験中であり、試験結果を 基に決定する予定である。また、今回レール交換方式としたことにより、分岐器内のポイント部やクロッ シング部を除く部分に現在使用中の直結8型締結装置が使用可能となった。 4 おわりに 過去にスラブ軌道区間にスラブ分岐器を新設挿入した事例はなく、本庄新駅での敷設が初めてとなるが、 今回の検討の結果、軌きょう交換方式からレール交換方式へ変更したことにより、列車の運行に影響を与え ることなく短時間間合いでの分岐器挿入の目途がついた。また、コスト面についても仮設ヤードの縮小、仮 組立の必要がないこと、さらに既設スラブの利用によるコストダウンも可能となった。.

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参照

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