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博多総合車両所構内における分岐器合成まくらぎ化施工の実施

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Academic year: 2022

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(1)IV‑111. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 博多総合車両所構内における分岐器合成まくらぎ化施工の実施. はじめに. ○西日本旅客鉄道(株). 正会員. 守田. 武史. 西日本旅客鉄道(株). 正会員. 金岡. 裕之. 西日本旅客鉄道(株). 正会員. 森山. 陽介. (2)軌道材料. 博多総合車両所(以下、博総)構内 P981,2 号(図‑1). 洗浄台を通り抜. は新幹線 50N9番側線用特殊 SC 分岐器であって、. けた車両が最初に. 敷設環境に恵まれないために保守困難となっていた。. 通過する分岐器で. 今回、会社内の横断的な施策で合成まくらぎ化施. あるため、年間を通. 工を行ったので、その概要を報告する。. じて、昼夜の別なく 湿潤環境にあった。. 電 留 線. 博多基地保線駐在. これにより、分岐器. 写真‑1. タイプレートの食込み. タイプレートのまくらぎへの食込み(写真‑1)や分岐 P981,2号. 着 発 収 容 線. 器タイプレート等の金物の腐食が特に激しく、表‑2. 庫 線. に示すように、分岐器まくらぎについては約3〜5. 博総本部棟. 年周期で、レール付属品についてもこれにあわせた. 東京方. 交換を余儀なくされていた。. 博多南駅. 図‑1. レールについては、軌道狂いの影響もあって偏摩. 博総構内配線略図. P981,2 号分岐器の問題点. 1. 耗が著しく、特にリード部ではまくらぎ腐食に起因. (1)軌道状態. したレール小返りによって 13R の減肉が大な特異な. 本分岐器の平面図を図‑2 に示す。鹿児島方の 2 線. 摩耗断面となっていた。. にはいずれも洗浄台が、東京方には P982 ロの前方に. また、先述の動的な変位等により、ガード部の軌. 踏切、P981 ロに突合せの特殊 SC がある。このため、. 間、BG等の調整が困難になり、走行安全性及び材. 当初から線形狂いが激しく、整備上も大きな制約を. 料保全の面からも好ましくない状態となっていた。. 受けるために保守状態が悪化し蓄積されていた。. 図‑2. 表‑2 レール ガードレール まくらぎ レール付属品 道床. 50N9 番特殊 SC 分岐器 981,2 号. 施工前の軌道状態を表‑1 に示す。軌間については、 後述のレール小返り等によって動的にはさらに大き なものであったと推定され、走行安全性確保の面で も重大な問題を持っていた。 表‑1 高低 通り 水準 軌間. P981 イ ‑13 ‑9 4 15. 2. キーワード:側線分岐器. SC ‑10 6 13 12. P982 イ ‑11 10 ‑5 15. 50N9番分岐器. トング、リード:1〜5 年,クロッシング:3〜10 年 7ヶ月〜3 年 3〜5年 3〜5年(まくらぎと同時交換) 実績無し(26 年間). 改良施工の実施. (1)施工の方針 今回の施工方針は以下のとおりである。 ・合成まくらぎ化にあたり、本分岐器特有の問題点 の解決を図る。. 整備前の P981,2 号の軌道状態 P981 ロ ‑10 8 6 15. 整備前の P981,2 号の材料交換周期. ・合成まくらぎ化以降は、レール以外の材料交換が. P982 ロ ‑15 10 8 16. 努めて生じないことを目指し、タイプレート等は 全数を改良品に交換する。 ・バラストも可能な限り入れ換える。. 合成まくらぎ. 連絡先:〒802-0002 北九州市小倉北区京町 4-7 福岡工務所. 食込み. ‑221‑. 軌間拡大. NTT 093-512-0896 FAX093-512-0863.

(2) IV‑111. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). (2)軌道狂いの整正. (4)本作業の工程 本施工では、合成まくらぎの敷設が 206 本、タイ. 軌道狂いについては、施工前の軌道状態や不動点 の存在を考慮して、以下の手順で整正した。. プレート類交換が 658 枚に加えてまくらぎ下の道床. ⅰ)トラックマスターによる事前検測. の入換えも行った。当分岐器は、線路閉鎖時間が 2:30. ⅱ)全体の軌間整正、SC 部の通り整正. 頃〜5:20 頃と短いが、長大間合いが必要なモーター. ⅲ)交換本体作業. ポイント部や長まくらぎ SC 部の施工の際には、車. ⅳ)SMT による単体分岐器の通り整正. 両運用部門と調整を行い 2:30 頃〜6:00 頃の間合いを. なお、軌道狂いの整正にあたっては、まくらぎ位 置の整正も念頭において正規位置ごとの軌間線寸法. 確保した。1 日当たり1パーティで 5〜7 本の計画と し、全体の工程表は表‑3 のようになった。. 図をメーカーに作図依頼し、参考とした。. 表‑3. なお、レール移動量については事前検測のデータ. 11月 0 軌間整正. 量の確認は糸張りにより行った。. ポイント部. (3)材料に関する事前措置. SC部. 12月 0. 20. 10. 20. マクラギ更換. リード部 翌日つき固め. ①合成まくらぎ. SMTによる総つき固め. 軽量による滑動性を抑えるために、まくらぎ下に. 3. 施工結果. 突起を設けたが、現場道床厚が薄いため出越は. 施工後は合成. 20mm とした。長さについては、合成材の特徴を活. まくらぎ化と改. かしてまくらぎ長さ 50mm ピッチで製作し、全体で. 良型タイプレー. 1m3 の縮減を図った。SC 部においては両サイドの. トの組み合わせ. 余地を活かし、継手による接合方式ではなく、. により、レールが. 6950mm の長まくらぎを製作し敷設した。. 強固に締結され. また、軌道整備に呼応して、合成まくらぎには工. 小返りは全く生. 場においてタイプレート取付け位置の穴開け加工及. じていない. び印付けを全面的に行った。ただし、穴開け加工は. (写真‑2)。. 基準線側の一部に限定した。. これにより. ②改良型分岐器タイプレート. 車輪レール 接触状態が. 込み対策として、. 変化したこ. M24 JRWD11141−4. とや、軌道整. D3902 −3. 正 の 効 果(図. 面積拡大を行い、 締着はねじくぎ. 施工後の状態. 6.0 981ロ前端. 4.0 2.0 0.0 -2.0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. -4.0 施工前. -6.0. 施工後. -8.0. 図‑4. 施工前後の通り(981 ロ). ‑4)とあいまって、列車通過時のきしみ音・当たり音. 脚部断面対称. 図‑3. 写真‑2 8.0. まくらぎ食い. 使用とした改良. 10. 準備作業. をパソコンで処理して求めた。施工当日の整正移動. タイプレートの. 全体の工程表. 改良型タイプレート. は減少していると感じる。. 型分岐タイプレート(図‑3)を敷設した。 (4)準備時の工夫. おわりに. 支給材料や発生品は現場付近にある小グラウンド. 側線であっても、当分岐器のように保守周期の短. に集積した。現場からの搬入・搬出の際は、当該分. い分岐器については今回のような取り組みは有効で. 岐器脇のフェンスを一時撤去することにより効率的. あると考えている。コスト面についても今後の材料. な作業を行うことができた。. 交換が抑制された場合には年間 350 万円程度の抑制. まくらぎ位置については事前に測定を行い、対側. になる。今後は、レーザー等を活用した事前整備の. 及びSC部のレールについては、レーザースコヤを. 精度向上、現場移動量の確認手法の確立、施工の効. 用いて直角狂いがないように印付けを行った。. 率性向上などに取り組みたい。 ‑222‑.

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