• 検索結果がありません。

学 位 論 文 題 名

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学 位 論 文 題 名"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 農 学 )    中 島 進 吾

学 位 論 文 題 名

消化管内分泌細胞における食品ベプチド認識機構の解明 学位論文内容の要旨

  胃 腸 管 上 皮 に 散 在 し て い る 消 化 管 内 分 泌細 胞 は 、 管 腔内 に 存 在 す る 栄養 素 の 化 学 的情 報 を 感 知 し 、 消 化 管 ホ ル モ ン を 分 泌 す る こ と で 、 消 化 ・吸 収 の 機 能 を統 合 的 に 調 節し て い る 。 消化 管 ホ ル モ ン の 一 種 で あ るCholecystokinin (CCK)は 、 上 部 消 化 管 に 散 在 す るCCK産 生 細 胞 (lcell)よ り 分 泌 さ れ 、 食 欲 抑 制 、 胃 排 出 遅 延 、 膵 酵 素 分泌 亢 進 、 胆 のう 収 縮 な ど の生 理 作 用 を 示す 。 食 品 た ん ぱ く 質 由 来 の ペ プ チ ド は 、CCK分 泌 の 刺 激 因 子 の ー っ と し て 知 ら れ て い る が 、CCK産 生 細 胞 に お け る 認 識 機 構 に つ い て は 解 明 さ れ て い な ぃ 。CCK産 生 細 胞 に お け る 食 品 成 分 の 認 識 機 構 を 明 ら か に す る こ と は 、 経 口 摂 取 し た 食 品 素 材 や 薬 剤 に よ りCCKの 分 泌 を 促 し 、 こ れ を 介 し た 食 欲 コ ン ト ロ ー ル を 可 能 と す る こ と が 期 待 さ れる 。 本 研 究 では 、 食 品 ペ プチ ド を 認 識 する 受 容 体 の 特 定 を 目 的 と し 、 ま た 、 新 規 食 品 素 材 に よ るCCK分 泌 を 介 し た 食 欲 抑 制 の 有 用 性 を ラ ッ 卜 に お い て 評 価 し た 。

1.CCK産 生 細 胞 に お け る 食 品 ペ プ チ ド 受 容 体 と し て の カ ル シ ウ ム 感 知 受 容 体 の 役 割   当 研 究 室 で は 、 大 豆pコ ン グ リ シ ニ ン に 内 在 す るp51‑63ペ プ チ ド(VRIRLLQRFNKRS)が 、 ラ ッ 卜 に お い てCCK分 泌 を 介 し て 食 欲 を 抑 制 す る こ と を 見 い だ し た 。 し か し な が ら 、p51‑63ペ プ チ ド がCCK産 生 細 胞 に 直 接 作 用 す る か ど う か を 含 め 、 そ の 受 容 体 に つ い て は 明 ら か に さ れ て い な か っ た 。 本 研 究 で は 、 ア ミ ノ 酸 や 塩 基 性 ポ リ ペ プ チ ド を 認 識 す る カ ル シ ウ ム 感 知 受 容 体 {calcium‑sensing receptor (CaSR)) が 、CCK産 生 細 胞 にお い てp51‑63ペ プチ ド を 認 識 し てCCK分 泌 を 誘 導 す る 受 容 体 と し て 機 能 す る か ど う か を 、 培 養 細 胞 を 用 い て 検 討 し た 。   マ ウ ス 小 腸 由 来 のCCK産 生 細 胞 株STC‑1に お い て 、 郎1‑63ペ プ チ ド が 用 量 依 存 的 にCCK分 泌 、 細 胞 内Ca2十 シ グ ナ ル を 誘 導 し た こ と か ら 、 閲1‑63ペ プ チ ド はCCK産 生 細 胞 に 直 接 作 用 す る こ と が 明 ら か と な っ た 。CaSRア ン タ ゴ ニ ス ト 処 理 に よ り 郎1‑63ペ プ チ ド 応 答 性 のCCK分 泌 お よ び 、 細 胞 内Ca2゛ 濃 度 上 昇 は 減 少 し た 。 こ れ に よ り 、CaSRがp51‑63ペ プ チ ド を 受 容 し てCCK 分 泌 を 誘 導 す る こ と が 明 ら か と な っ た 。 ま た 、 ヒ 卜 胎 児 腎 臓 細 胞 株HEK 293にCaSRを 強 制 発 現 さ せ る と 、 暴 露 し た閃1‑63ペ プ チ ド の 用量 依 存 的 に 細胞 内Ca2゛濃 度 が 上 昇 した こ と よ り 、CaSR がp51‑63ペ プチ ド を 認 識 する こ と が 確 かめ ら れ た 。

  次 に 、CaSRがp51‑63ペ プ チ ド だ け で な く 、 そ の 他 の 食 品 ペ プ チ ド の 受 容 体 と し て 機 能 す る か ど う か を検 計 尹 る た め、 様 々 な 食 品 たん ぱ く 質 加 水分 解 物 ( 卵 アル ブ ミ ン 、 肉、 小 豆 、 カゼ イン、

ジ ャ ガ イ モ 、pコ ン グ リ シ ニ ン ) を 用 い て 、CaSRア ン タ ゴ ニ ス 卜 処理 下 で のSrl℃ ―1細 胞に お け

―1083 ‑

(2)

るCCK分 泌 試 験 、 お よ びCaSR強 制 発 現HEK 293細 胞 に お け る 細 胞 内Ca2+ 応 答 試 験 を 行 っ た 。   各 種 加 水 分 解 物 に よ るCCK分 泌 は 、 肉 加 水 分 解 物 を 除 き 、CaSRア ン タ ゴ ニ ス 卜 処 理 に よ り 有 意 に 減 少 し た 。CasR強 制 発 現HEK293細 胞 に お い て は 、 全 て の 加 水 分 解 物 に よ り 細 胞 内Ca2゛ 濃 度 が 上 昇 し た 。 こ れ ら の 結 果 か ら 、CaSRが 種 々 の 食 品 ペ プ チ ド を 認 識 し 、CCK分 泌 を 誘 導 す る こ と が 明 ら か と な っ た 。 上 記 試 験 に お い て 比 較 的 活 性 の 高 か っ た 、 小 豆 お よ びpコ ン グ リ シニ ン の 加 水 分 解 物 に つ い て 、 ゲ ル ろ 過 カ ラ ム に よ る 分 子 量 分 画 を 行 っ た と こ ろ 、Bコ ン グ リ シ ニン 加 水 分 解 物 は 、 全 て の 画 分 でCaSRア ン タ ゴ ニ ス 卜 に よ りCCK分 泌 が 抑 制 さ れ た が 、 小 豆 加 水 分 解 物 中 の 場 合 は 、 比 較 的 低 分 子 の 画 分 に よ るCCK分 泌 が 、CaSRア ン タ ゴ ニ ス 卜 処 理 に よ っ て 有 意 に 減 少 し た 。 ま た 、分 子 量 分 画 によ り 各 種 加 水分 解 物 の 分 子量500以 下の 画 分 を 除 いて も 、 こ れ ら に よ るCCK分 泌 はCasRア ン タ ゴ ニ ス ト 処 理 に よ り 減 少 し た 。 こ れ ら の 結 果 か ら 、CCK 産 生 細 胞 に お い て 、CaSRは 食 品 た ん ぱ く 質 加 水 分 解 物 に 含 ま れ る 様 々 な 大 き さ の ペ プ チ ド を 認 識 す る 受 容 体 と し て 機 能 す る こ と が 示 さ れ た 。

2. ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 に よ るCCK分 泌 を 介 し た 食 欲 抑 制 作 用 の 検 討

  食 品 タ ン パ ク 質 や 卜 リ プ シ ン イ ン ヒ ビ タ ー は 、 小 腸 管 腔 内 に 存 在 す る 卜 リ プ シ ン 感 受 性CCK 放 出 刺 激 因 子 を 、 ト リ プ シ ン 消 化 か ら 守 る こ と で 、 間 接 的 にCCK分 泌 を 誘 導 す る こ と が 知 ら れ て い る 。 本 研 究 で は 、 ト リ プ シ ン 阻 害 タ ン パ ク 質 を 含 む ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 が 、CCK分 泌 を 介 し て 食 欲 を 抑 制 す る か ど う か を 検 討 す る た め 、 ラ ッ ト に ジ ャガ イ モ 抽 出 物 を経 口 投 与 し 、そ の 後 の 摂 餌 量 を 測 定 し た 。 ま た 、SI℃ −1細 胞 を 用 い て ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 の 直 接 的 なCCK分 泌 促 進 能 を 評 価 し た 。

  12時 間 絶 食 さ せ たSD系 雄 陸 ラ ッ 卜 に お い て 、0.1gの ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 経 口 投 与 で1っ3時 間 後 の 摂 餌 量 が 有 意 に 減 少 し 、0.1gの 精 製 大 豆 ト リ プ シ ン イ ン ヒ ビ タ ー(SBTI)投 与 で は 、6時 間 後 ま で 有 意 に 減 少 し た 。0.2‑0.4gの ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 投 与で は 、 用 量 依存 的 に 摂 餌 量を 減 少 さ せ 、 そ の 効 果 は6時 間 後 ま で 持 続 し た 。 ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 の ト リ プ シ ン 阻 害 溏 陸 は 、SBTIに 比 べ 約20倍 低 か っ た が 、SBTIと 同 程 度 の 食 欲 抑 制 作 用 を 示 し た こ と か ら 、 卜 リ プ シ ン 阻 害 以 外 の 寄 与 が 考 え ら れ た 。SI℃ ‐1細 胞 を 用 い て 、 直 接 的 なCCK分 泌 作 用 を 検 討 し た と こ ろ 、 ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 は 用 量 依 存 的 にCCK分 泌 を 誘 導 し た が 、SBTIに は そ の 作 用 は 見 ら れ な か っ た 。 消 化 酵 素 処 理 ( ペ プ シ ン 、 パ ン ク レ ア チ ン ) に よ り 、 ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 のCCK分 泌 活 性 は 減 少 せ ず 、 一 部 の 処 理 で はCCK分 泌 活 性 が 増 強 さ れ た 。 こ れ ら の 結 果 か ら 、 ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 は 、CCK産 生 細 胞 に 直 接 作 用 す る こ と でCCK分 泌 を 促 進 し 、 食 欲 を 抑 制 す る こ と が 示 唆 さ れ た 。

  以 上 よ り 、 @ 消 化 管 内 分 泌 細 胞 に お い て 、 食 品 ペ プチ ド の 受 容 体 とし てCaSRが 機 能 す るこ と 、

◎ ジ ャ ガ イ モ 抽 出 物 が 直 接 的 にCCK産 生 細 胞 に 作 用 し てCCK分 泌 を 促 進 し 、 食 欲 を 抑 制 す る こ と 、 が 明 ら か と な っ た 。 本 研 究 は 、 培 養 細胞 を 用 い た 食品 ペ プ チ ド 受容 体 の 特 定 から 、 ラ ッ ト に お け るCCK分 泌 を 介 し た 食 欲 抑 制 作 用 ま で を 網 羅 し て お り 、 消 化 管 内 分 泌 細 胞 に お け る 食 品 ペ プ チ ド 言 忍 識 機 構 の 一 端 や 、 そ れ ら を 応 用 し た 食 品 素 材 の 有 用 性 を 明 ら か に し た 。

―1084ー

(3)

学位論文審査の要旨 主査 副査

副査 副査

教授 教授 准教授 助教

原 淺野 石塚 比良

学 位 論 文 題 名

    博 行藏     敏     徹

消化管内分泌細胞における食品ベプチド認識機構の解明

  本 論 文 は 、 和 文100頁 、 図23、 表12、6章 か ら な り 、 参 考 論 文4編 が 添 え ら れ て い る 。   胃 腸管 上 皮 に 散 在し て い る 消 化 管内 分 泌 細 胞 は、 管 腔 内 に 存在 す る 栄 養 素の化 学的情 報を 感知し 、消 化 管 ホ ル モン を 分 泌 す るこ と で 、 消 化・ 吸 収 の 機 能を 統 合 的 に 調 節し て い る。 消化管 ホルモ ンの一 種で あ るCholecystob血(CCK) は、 上 部 消 化 管に 散 在 す るCCK産 生 細 胞(Ice11) より分 泌され 、食欲 抑制 、 胃 排 出 遅 延、 膵 酵 素 分 泌亢 進 、 胆 の う収 縮 な ど の 生理 作 用 を 示 す 。食 品 た んぱ く質由 来のぺ プチド は、

CCK分 泌 の 刺 激 因 子 の ー っ と して 知 ら れ て い るが 、CCK産 生 細 胞 に おけ る 認 識 機 構 につ い て は 解 明さ れ て い な い 。CCK産 生細 胞 に お け る食 品 成 分 の 認 識機 構 を 明 ら かに す る こ と は、 経 口 摂 取 した 食 品 素 材や 薬 剤 に よ りCCKの 分泌 を 促 し 、 これ を 介 し た 食 欲コ ン ト 口 ー ルを 可 能 と す るこ と が 期 待 され る 。 本 研究 で は 、 食 品ベ プ チ ド を 認識 す る 受 容 体の 特 定 を 目 的と し 、 ま た 、 新規 食 品 素 材 によ るCCK分 泌 を 介 した 食 欲 抑 制 の有 用 性 を ラ ット に お い て 評価 し た 。

1. CCK産 生 細 胞 に お け る 食 品 ペ プ チ ド 受 容 体 と し て の カ ル シ ウ ム 感 知 受 容 体 の 役 割   当 研 究 室 で は 、 大 豆9コ ン グ リ シ ニ ン に 内 在 す る 凹1‑63ベ プ チ ド(VRIRLLQRFNKRS)が 、 ラ ッ 卜 に お い てCCK分 泌 を 介 し て 食 欲 を 抑 制 す る こ と を 見 い だ し た 。 し か し なが ら 、 凹1‑63ペ プ チド がCCK産 生 細胞 に 直 接 作 用す る か ど う かを 含め 、その 受容体 につい ては明 らか にされ ていな かった 。本 研究で は、

アミノ 酸や塩 基性 ポルベ プチド を認識 する カルシ ウム感 知受容 体{calcium‑senslng receptor (CaSR))が、

CCK産 生 細 胞 に お い てp51‑63ベ プ チ ド を 認 識 し てCCK分 泌 を 誘 導 す る受 容 体 と し て機 能 す る か どう か を、培 養細胞 を用 いて検 討した 。

  マ ウ ス 小 腸 由 来 のCCK産 生 細 胞 株STC‑1に お い て 、 閲1‑63ペ プ チ ド が 用 量 依 存 的 にCCK分 泌 、 細 胞 内Ca2゛ シ グナ ル を 誘 導 した こ と か ら 、p51‑63ペ プ チ ド はCCK産 生 細胞 に 直 接 作用す ること が明ら かと な っ た 。CaSRア ン タ ゴ ご ス ト処 理 に よ りp51‑63ベ プ チ ド 応 答性 のCCK分 泌 お よ び 、 細胞 内Caz十 濃 度 上 昇 は 減 少 し た 。 こ れ に よ り 、CaSRが 邸1‑63ベ プ チド を 受 容 し てCCK分 泌 を誘 導 す る こ とが 明 ら か と な っ た 。 ま た 、 ヒ ト 胎 児 腎 臓 細 胞 株HEK 293にCaSRを 強 制 発 現さ せ る と 、 暴露 し たp51‑63ベ プチ ド の 用 量 依 存的 に 細 胞 内Ca2十 濃 度が 上 昇 し た こ とよ り 、CaSRが 凹1‑63ベ プチド を認識 する ことが 確かめ られた 。   次 に 、CaSRが 即1‑63ペ プ チド だ け で な く 、そ の 他 の 食 品ペ プ チ ド の 受容 体 と し て 機能 す る か ど う か を 検討 す る た め 、様 々 な 食 品 たん ぱく 質加水 分解物 (卵ア ルブミ ン、 肉、小 豆、カ ゼイン 、ジ ャガイ モ、

―1085 ‑

(4)

pコン グリシ ニン) を用い て、CaSRア ンタゴ ニスト 処理下 でのSTC‑I細 胞におけるCCK分泌試験、お よびCaSR強制発現HEK 293細胞における細胞内Ca2+応答試験を行った。

  各種 加水分 解物に よるCCK分泌は、肉加水分解物を除き、CaSRアンタゴニスト処理により有意に減 少した。CaSR強制発現HEK 293細胞においては、全ての加水分解物により細胞内Ca2+濃度が上昇した。

これらの結果から、CaSRが種々の食品ペプチドを認識し、CCK分泌を誘導することが明らかとなった。

上記試験において比較的活性の高かった、小豆およびDコングリシニンの加水分解物について、ゲルろ 過カラムによる分子量分画を行ったところ、Dコングリシニン加水分解物は、全ての画分でCaSRアンタ ゴニストによりCCK分泌が抑制されたが、小豆加水分解物中の場合は、比較的低分子の画分によるCCK 分泌が、CaSRアンタゴニスト処理によって有意に減少した。また、分子量分画により各種加水分解物の 分子量500以下の画分を除いても、これらによるCCK分泌はCaSRアンタゴニスト処理により減少した。

これ らの結 果から 、CCK産生細胞において、CaSRは食品たんぱく質加水分解物に含まれる様々な大き さのぺプチドを認識する受容体として機能することが示された。

2.ジャガイモ抽出物によるCCK分泌を介した食欲抑制作用の検討

  食品夕ンパク質やトリプシンインヒビターは、小腸管腔内に存在するトリプシン感受性CCK放出刺激 因子を、トリプシン消化から守ることで、間接的にCCK分泌を誘導することが知られている。本研究で は、トリプシン阻害タンパク質を含むジャガイモ抽出物が、CCK分泌を介して食欲を抑制するかどうか を検討するため、ラットにジャガイモ抽出物を経口投与し、その後の摂餌量を測定した。また、STC‑I 細胞を用いてジャガイモ抽出物の直接的なCCK分泌促進能を評価した。

  12時間絶食させたSD系雄性ラットにおいて、0,lgのジャガイモ抽出物経口投与で1,3時間後の摂餌 量 が有意 に減少 し、O.lgの 精製大 豆トリプシンインヒビター(SBTI)投与では、6時間後まで有意に減 少した。0.2‑0.4gのジャガイモ抽出物投与では、用量依存的に摂餌量を減少させ、その効果は6時間後ま で 持続し た。ジャガイモ抽出物の卜リプシン阻害活性は、SBTIに比ペ約20倍低かったが、SBTIと同程 度の食欲抑制作用を示したことから、トリプシン阻害以外の寄与が考えられた。STC‑1細胞を用いて、

直 接的なCC・K分泌作用を検討したところ、ジャガイモ抽出物は用量依存的にCCK分泌を誘導したが、

SBT1にはその作用は見られなかった。消化酵素処理(ベプシン、パンクレアチン)により、ジャガイモ 抽 出物のCCK分泌活 性は減 少せず 、一部 の処理 ではCCK分 泌活性が増強された。これらの結果から、

ジ ャガイ モ抽出 物は、CCK産生細 胞に直 接作用 するこ とでCCK分泌を促進し、食欲を抑制することが 示唆された。

  以上より、ぐD消化管内分泌細胞において、食品ペプチドの受容体としてCaSRが機能すること、◎ジャ ガ イモ抽 出物が 直接的 にCCK産生 細胞に 作用し てCCK分泌 を促進し、食欲を抑制すること、が明らか となった。本研究は、培養細胞を用しゝた食品ベプチド受容体の特定から、ラットにおけるCCK分泌を介 した食欲抑制作用までを網羅しており、消化管内分泌細胞における食品ベプチド認識機構の一端や、そ れらを応用した食品素材の有用性を明らかにした。

  よっ て、審 査員一 同は、 中島進吾 が博士 (農学)の学位を受けるのに十分な資格を有するものと 認め た。

参照

関連したドキュメント

   第 4 章 : マウ ス の免 疫反 応におけ る thM‑CSF 投与の 効果:正常 マウスに thM‑CSF を 5

3 . 仞vivo siRNA 実験 :陰性 対照群の JCv 感染率の平均は 10.1 %であり,伽 vitro での JCI 細胞の JCV 感 染率と変 化は認 められな かった .一方 siRNA 投与 群の平均は

CTLA4IgG 濃度は著明高値を示し90 日間以上の長期間に渡り発現が持続すること、対照 Adex

5 匹の覚醒ラット(体重 260 ‑ 390g )に ArPSl00 〃 l/kg を1 回動脈内投与し肺動 脈圧の変化,投与前,投与後1 時間の血小板数,白ifn 球数を調べた.肺動脈圧は 投与 後 30

   ある種のG 蛋白を修飾する百日咳毒素(pertussis toxin: PTX) を投与 した後、 UK14 ,304 の5 ‐HT 放出に及i ます影響について検討した。PTX はpush‑pull

5 章では,時間信頼性改善による旅行時間変動価値の算出をおこなった. 4

【方法】ラットを対照群、ホルマリン注射群(FOR) 、YKS 投与群(YKS) 、フェンタニル投与 群(FEN) 、YKS と FEN 投与群(YKS+FEN)に分けた。YKS は

オ農薬(酵素農薬)としての可能性を調べている。実験方法は、マツノマダラカミキリ の成虫に、精製した