博 士 ( 理 学 ) 佐 藤 幹 也
学位論文題名
Studies Toward Total Synthesis of Ginkgolides ( ギ ン ゴ ラ イ ド の 全 合 成 研 究 )
学位論文内容の要旨
1
. ジ ハ ロ ア ル ケ ン と 有 機 鋼 試 薬 の 反 応 を 用 い た ( 勿 一 三 置 換 ヨ ー ド ア ル ケ ン の 合 成ハロアルケンはクロスカップリング反 応に広く用いられ、それらの位置および立体選択的合
成法の開発は有機合成上の重要な課題で ある。従来のヨードアルケンの合成例は二置換に関す
るものが多く、三置換ヨードアルケンの 立体選択的合成法は比較的限定されている。本研究で
は1,1‑ジハ ロアルケンと有機銅試薬を用いる(め一三置換ヨードアルケンの新規合成法につい
て検討を行った。
1
,1一ジブロモアルケンに対しGilman試薬を作用させると立体障害の少ない(め一臭素とのハロゲン金属交換反応が進行し、続くアルキル基の転位を経て(めービニル銅中聞体が生成する。
生じた三置換ビニル銅中間体をヨウ素で捕捉することにより、(めーヨードアルケンを67%の収
率で得たが、分離困難なブロモ体の副生 が問題となった。そこで、1,1‑ジクロロアルケンおよ
び1,1 ‑ジョードアルケンを用いて同様の反応を行ったところ、ジクロロ体の反応は満足な結
果 を 与 え な か っ た が 、 ジ ョ ー ド 体 か ら は
57
% の 収 率 で 純 粋 な 目 的 物 が 得 ら れ た 。せ 丶 ・ |
. CuMe . Br Cu
2
. ギ ン ゴ ラ イ ドC
の 全 合 成 研 究r‑‑‑‑ '‑‑‑‑‑‑‑‑‑
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1 5 % 2 6 %
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イ チ ョ ウ の 苦 味成 分と して 単離 され たギ ンゴ ライ ド はア レル ギー や喘 息に 深 くか かわ る血 小板 活性化因子の作用を強カに抑制するこ´
とが 知ら れ てい る。 また 近年 、アルツハイマー病の悪化防止にも有効 であ るこ と が発 見さ れ、 注目 を集 めて いる 。ギ ンゴ ライ ドは6つの環 がカ ゴ型 分 子を 形成 し、 その ユニークな化学構造および生物活性の両 面か ら多 く の合 成化 学者 の興 味を集めてきた。ギンゴライドの合成上
一208―
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の最重要課題は、連続する2つのスピロ四級不斉炭素をいかに立体選択的に構築するかという点 にある。本研究では、不飽和ラクトンの分子内共役付加反応および分子内ラジカル環化反応を鍵 反応とする合成ルートを立案し、これまで達成されていないギンゴライドCの全合成を目指した。
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R C
市販 のエステ ル
2
からブ ロモケトン3を経由して合成した不飽和ラクトン5に対しMe2CuLi を作用させると(め―ビニル銅中間体6を経て分子内共役付加反応が進行し、スピロ環化体7が単 一の立体異性体として高収率で得られた。スピロラクトン7から3工程で誘導したヨードアルケ ン8をラジカル環化反応に付したところ、分子内付加がtBu基の反対側から立体選択的に進行し、望む 三環性化合物9を与えた。さらに
2
工程でB
環ケトンをエノールトリフラート10
へと変換 後、ギ酸還元によルオレフイン11へ導いた。シリル保護基を除去した後、ラクトンを加水分解 して生じたアルコール13
をMn02
で酸化すると分子内Michael
付加反応が進行し、ギンゴライド のABCD
環に相当する四環性化合物14が得られた。このように2
つの立体選択的スピロ環化反 応を鍵工程とする独自の環構築法を開発し、隣接する2つのスピロ四級不斉炭素を含むギンゴラ イドCのコア部の合成に成功した。B
5
3 steps 96%
Me2CuLi
ether o 'C, 30 min
DMF 65 'C. 1.5 h 84Yo
BU3SnH AIBN
3
OLi づ参`OtBu DBU
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