重複 障 害 幼 児 へ の金 沢 方 式 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 指 導
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(2) 小 児 耳V◎L24,No.2,2003. 寺 式 乳 幼 児 発 達 検 査 で は4;2時,移 1;3(発. 達 指 数:DQ30),手. (DQ30),基. 動 運動 の 運 動1;3. 本 的 習 慣1;3〈DQ30),対. 1;10.5(DQ45),発. 語0;5(DQ10),言. 解0;2.5(DQ5),全. 体 のDQは25と. 人 関係 語理 全 体的 に. 遅 れ が認 め られ た。 行 動 上 の 問 題 点:外 contactが. 来 観 察 で,eye‑to‑eye. と りに くい 。 床 に 頭 を ぶ つ け る 自傷. 行 為 が あ る。 聴 力:条. 件 詮 索 反 射 聴 力 検 査(COR)に. よ. る 最 近 の 良 聴 耳 平 均 聴 力 レベ ル は85dB,良 耳 矯 正 聴 力 は55dBで 皿.方. 聴. あ る(図1)。 図1オ. 法. 耳 鼻 科 初 診 後,直 左 耳 の み)を. ち に補 聴 器 の 装 用(耳. ー ジオ グ ラム. 掛型. 開 始 し聴 覚 口 話 法 と簡 単 な ジ ェ ス. 指 導 を 受 け て い る。 個 別 指 導 で は ホ ー ム ワ ー ク. チ ャ ー を 主 体 と した 手 指 法 に よ る訓 練 を 開 始 し. の 内 容 と方 法 を 決 定 す る 他,聴. た 。 しか し残 存 聴 力 の 活 用 は 難 し く,コ. 聴 器 の 点 検,集. ミ ュニ. 力 検 査 お よび 補. 団 指導 で は 聴 能 ・読 話 訓 練 お よ. ケ ー シ ョン 手 段 が 確i立し な か っ た 。 そ こ で聴 覚. び ホ ー ム ワ ー ク 内 容 の 確 認 と手 指 法 を 母 親 に 指. 口 語 法 に 文 字 や 手 話 を用 い る 指 導 法 で あ る 金 沢. 導 し て い る 。 言 語 刺 激 は 生 活 場 面 で 音 声 ・文. 方 式 に つ い て 説 明 し,了 解 を 得 た 上 で3;5よ. 字 ・手 指 を 同 時 か つ意 図 的 に 与 え て い る 。. り指 導 を 開 始 し た。 金 沢 方 式 は ホ ー ム ワ ー ク方 式(外. 来 来 科 時 に,各 症 例 の 興 味 や 進 度 に 合 わ. コ ミ ュニ ケ ー シ ョン 手 段 の 基 礎 の 一 部 とな る 受 信 ・発 信 語 彙 は,母. 親 に 一 日の 生 活 の 中 で 確. せ た 言 語 課 題 を 母 親 に説 明 し,母 親 が家 庭 で 実. 認 で きた も の を 記 録 して も ら う メ モ 法 お よ び 外. 施 す る間 接 訓 練 方 式)を. 来 で の 観 察 と記 録 を 利 用 した 。. 文 字 言 語 の 指 導 は,単. と っ て い る。 語 の 文 字 カ ー ド と実 物. や 絵 カ ー ド との マ ッチ ン グ か ら始 め,し 多 文 節 文 の 受 信(読. 解)や. の 語 順 に並 べ る 発 信(文. だ いに. 文 字 カ ー ドを 日本 語. の 表 出)へ. と進 む 方 法. コ ミ ュニ ケ ー シ ョソ の 受 信 に つ い て は 文 字, 文 字 付 き写 真,手. 指 お よび 音 声 に よ る そ れ ぞ れ. の 累 積 語 彙 数 を,発 き写 真,実. 信 に つ い て は 文 字,文. 字付. 物 お よび手 指 に よるそ れぞ れの累 積. で あ る 。 い わ ゆ る一 字 〜 字 の 仮 名 文 字 指 導 とは. 語 彙 数 を も とに コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョソ 手 段 の 発 達. 異 な る、. を検討 した。. また,手. 指 法 は 日本 手 話 で 用 い ら れ る手 話 単 w.経. 過. 指 文 字 や 手 指 で 示 す 同 時 法 的 手 話 で あ る。 し か. 1.受. 信 語 彙 の 経 過(図2). し,文 字 言 語 も0歳 代 か ら導 入 して い る点 と,. 金 沢 方 式 を 開 始 し た3カ. 語 に 加 え て 日本 語 の 構 文 に 合 わ せ た 助 詞 な ど を. 手 指 法 の 早 期 か らの 使 用 は,音. 声言 語 での交 信. 字 付 き写 真(以. 下F)で14語,手. が 可 能 に な る ま で の=補助 手 段 と考 え て い る点 で. で11語,音. い わ ゆ る トー タル コ ミュ ニ ケ ー シ ョン と異 な る. 信 可 能 と な っ た 。4;1時,最. 方 法 で あ る3)。. が 文 字(以. 症 例 は 当 セ ン タ ー で 週1回40分 と,石. の個 人指 導. 川 県 社 会 福 祉 会 館 で 週1回60分. の集 団 一一47‑一. 月 後 の3;8時,文. 声(以. 下W)で. 下O読. 指(以. 下G). 話 を 含 む)で1語. 受. 初 に 自分 の 名 前. 理 解 で き る よ うに な り,. 文 字 受 信 が 可 能 に な っ た 。4;2時 数 はFで56語,Gで33語,Wで9語,0で3. の 受 僑 語彙.
(3) 小 児 耳Vo1.24,No,2,2003. 親 の お化 粧 の模 倣 を は じめ とす る即 時 的 な 動 作 模 倣 が 増 え,指. さ し が 頻 繁 に な っ た 。4;8時. の 発 信 語 彙 数 はOrで16個,Fで13語,Gで4 語,Wで3語. と な り,名. 前 の 文 字 カ ー ドを 見. せ な が ら呼 名 す る と手 を 挙 げ る よ う に な っ た。 3.コ. ミ ュニ ケ ー シ ョン 手 段 の 発 達(表1). 受 信,発. 信 語 彙 数 の 経 過 よ り コ ミ ュニ ケ ー シ. ョン 手 段 の 発 達 に つ い て 優 位 順 に ま と め た 。 3;5時 図2受. に 受 信,発. か っ た 。3;5時. 信語彙の経過. 信 で き る 語 彙 は 確 認 で きな. か ら4;0時. ま で の8カ. 月間に. 受 信 はF(43語)>G(33語)>0(2語),発. 信. で はF(6語)>Or(3個)>G(2語)の 彙 が 増 え,Fが. 順 で語. コ ミ ュニ ケ ー シ ョン 手 段 と して. 有 効 に活 用 され た 。 文字 受信 が可 能 にな った 4;1時. か ら4;8時. ま で の8カ. 月間に受信は. W(35語)>F(31語)>G(13語)>0(10語), 発 信 で はOr(11語)>F(7語)>W(3語)>G (2語)の. 順 で 語 彙 が 増 え,コ. ミュニ ケー シ ョ. ン 手 段 と し て文 字 を 活 用 す る よ う に な っ た 。 V.考. 察. 一 般 に 聴 覚 障 害 児 は 聴 力 レベ ル が 重 くな る ほ 図3発. ど聴 覚 の 活 用 が 難 し く,補 聴 器 を活 用 して も音. 信語彙の経過. 声 言 語 に よ る受 信 が 限 られ る。 聴 覚 障 害 及 び 知 的 障 害 を併 せ 持 つ 重 複 障 害 児 に とっ て は,さ 語 とな っ た 。4;5よ. りFか. 移 行 が 進 み,4;8時. らWと. 受信 語彙 の. の 受 信 語 彙 数 はFで81語,. Gで46語,Wで37語,0で12語 2以 降 に つ い て は,い. 用 さ れ に く く,乳 児 期 か らは じ ま る 親 子 関 係 の. とな っ た 。4;. 成 立 を 遅 らせ る ば か りで は な く子 ど もの コ ミ ュ. ず れ の 時 期 に お い て も文. 字 受 信 語 彙 数 が 聴 覚(読. 話)語. 彙 数 よ り先 行 し. た。 2.発. ら. に コ ミ ュ ニ ケー シ ョン 活 動 と して 音 声 言 語 が 活. ニ ケ ー シ ョン 意 欲 や 社 会 性 及 び 情 緒 面 な どへ の 影 響 も危 惧 さ れ る。 そ の た め 音 声 言 語 に 限 った 指 導 だ け で は な く多 面 的 な ア プ ロー チ が 重 要 と. 信 語 彙 の 経 過(図3). 金 沢 方 式 開 始 当 初,要 て い た が,開. 始 後2カ. 考 え られ る。. 求 は 泣 くこ とで 発 信 し 月 後 の3;7時. に食 べ た. 金 沢 方 式 で は,聴. 覚 障 害 児 に とっ て 習 得 が 容. 易 で あ る文 字 言 語 や 手 指 言 語 を,聴. 覚 活 用 と読. い 物 のFを. 注 視 して 要 求 を伝 え る よ うに な っ. 話 指 導 と同 時 期 か ら併 行 指 導 す る も の で あ る。. た 。3;8時. に は 要 求 時 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン. この 方 式 に よ り子 ど もは 習 得 が 容 易 な 手 段 を 選. 手 段 がF,実. 物(以. 広 が っ た 。4;1時. 下Or),Gと3つ に は,Fに. の手 段 に. 択 で き る こ と か ら,早 期 の コ ミ ュニ ケ ー シ ョソ. よ る指 さ しの要. 手 段 の 獲 得 お よ び 親 子 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン 活. 求 が 遊 び の 時 に も使 用 で き る な ど広 が っ た 。. 動 の 確 立 が で き,さ. 4;2時. 段 へ と移 行 で き る とい う利 点 が あ る とい う こ と. に は 文 字 カ ー ドを 示 し て ほ し い も の を. 要 求 す る 発 信 方 法 が 加 わ っ た 。4;5時. よ り母 一48一. ら に1つ の 手 段 か ら他 の 手. が 報 告 さ れ て い る4)。.
(4) 小 児 耳VoL24,No.2,2003. 表1コ. F:文. 字付 き. 写 真G:手. 本 研 究 の 症 例 は,両. 指0:音. ミ ュニ ケー シ ョン手 段 の 発 達. 声W:文. 字Or:実. 感 音 性 難 聴 ・脳 性 麻 痺 ・. 物. が 聴 覚(読. 話)語. 彙 数 よ り先 行 し た 。 文 字 ・写. 重 度 の 精 神 遅 滞 ・て ん か ん を 合 併 し精 神 発 達 や. 真 に よ る 発 信 が 音 声 言 語 よ り先 行 し た 。 発 信 手. 運 動 能 力 に 障 害 を 合 併 し て い た.3;5か. 段 を 獲 得 し 母 子 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン が 成 立 す. 沢 方 式 の 導 入 に よ り,写 真,手 声,実. 指,文. ら金 字,音. る よ う に な っ た 。2.こ. 物 とい っ た コ ミ ュニ ケ ー シ ョソ 手 段 が 広. が った 。 し か も,こ. れまで に金沢 方式 に関 す る. 報 告 例 で み られ た重 度 の 聴 覚 障 害 児 同様,獲 さ れ や す か っ た の は 手 指,次. 指 や 文 字 な どの 多 様 な コ ミ ュ ニ. ケ ー シ ョン モ ー ドを 提 供 し,症 例 ご とに 獲 得 し や す い もの か ら発 達 を促 す 金 沢 方 式 は有 効 で あ る とい え る、 と. め. 1.重 複 障 害 幼 児 の 金 沢 方 式 に よ る 訓 練 経 過 を 報 告 し た 。 開 始9カ. 法)は. 字音 声. 有 効 で あ る と考 え る 。 引 用. い で文 字 で 音 声 言. 複 症 例 の 場 合 も音 声 言 語 の み の 発 達 を め ざ す の. W.ま. コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ソ 指 導 に 金 沢 方 式(文. 得. 語 が 最 も遅 れ た 。 した が っ て,本 例 の よ う な 重. で は な く,手. れ よ り重 複 障 害 幼 児 の. 月 後 よ り文 字 受 信 語 彙 数. 一一49一. 1)玉. 井 ふ み,加 我 君 孝:重. 文 献 複障 害児 への補聴 器装 用. 指 導 の 試 み一 原 因 と成 果一 一,AudiologyJapan33,56 〜63 ,1990. 2)田 中 美 郷,針 谷 しげ 子,加 我 君 孝:高 度 難 聴 を 有 す る一 重 度 精 神遅 滞 児 の 長期 経 過 か らみ た 補 聴器 の 効 果 一 聴 覚 お よび コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョソ の 発 達 を 中 心 に 一 ,音 声 言 語 医学38:344‑356,1997. 3)能 登 谷 晶 子,手 取 屋 浩 美,鈴 木 重 忠 他:重 度 聴 覚 障 害 幼 児 に お け る コ ミ ュニ ケ ー シ ョソ 手 段 の 発 達,音 声 言 語 医 学33:265‑271,1992. 4)鈴 木 重 忠,能 登 谷 晶 子:聴 覚 障 害 児 の 言 語 指 導 一 金 沢 方 式 を か え りみ て 一,音 263,1993.. 声 言 語 医 学34:257‑.
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