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線路下ボックスカルバートの構造プロポーションに関する検討

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Academic year: 2022

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キーワード ボックスカルバート,線路下横断構造物,事例分析

連絡先

450-0002

愛知県名古屋市中村区名駅五丁目

33

10

アクアタウン納屋橋 ジェイアール東海コンサルタンツ㈱

土木事業部 TEL:052-746-7130

線路下ボックスカルバートの構造プロポーションに関する検討

ジェイアール東海コンサルタンツ㈱ 正会員 ○柳川 一心 今枝 潤志 石橋 孝通

1.はじめに

ボックスカルバートとは,地盤または盛土中に構築する箱型ラ ーメン構造物であり,道路,河川,鉄道などが立体交差する際に 用いられる構造物である.図-1に示すような線路下を横断するボ ックスカルバートは,地上を走行する列車を支持する構造物とな るため,鉄道基準に定められている要求性能を満たす構造とする 必要がある.本研究では,線路下を横断するボックスカルバート

(以下,「線路下ボックスカルバート」と表記)の設計事例を分析 し,ボックスカルバートの形状や部材寸法(以下,「構造プロポー ション」と表記)の傾向を把握する検討を行ったので,その結果 を報告する.

2.検討対象とした線路下ボックスカルバートの構造形式

検討対象とした線路下ボックスカルバートの構造形式は,施工実績の多い鉄筋コンクリート構造とした.構 造形式が鉄筋コンクリート構造となる線路下横断構造物の施工法としては,開削工法では工事桁工法や仮線工 法,非開削工法では

R&C

工法やフロンテジャッキング工法などが一般的であるため,上記に該当する設計事 例を対象として構造プロポーションの分析を行うこととした.

3.事例分析

分析に用いた設計事例は

43

事例であり,いずれも列車荷重は

EA-17

を設定し,コンクリートの設計基準強

度は

27N/mm

2,鉄筋の種類は

SD345

を用いている.設計事例の諸元を図-2に示す.施工法は,開削工法が

39

事例,非開削工法が

4

事例となっている.なお,開削工法の「その他」は,有道床軌道化に伴う既設橋梁直下 施工や災害による列車運休中の復旧施工などのオープン掘削にてボックスカルバートを施工した事例である.

ボックスカルバートの形状は,1層

1

径間から

1

4

径間であり,内部の用途は,道路(歩道も含む)と河川

(水路も含む)の事例が同程度となっている.また,設計法についても,性能照査型設計法と限界状態設計法 の事例が同程度である.

上記の設計事例を用いた構造プロポーションの分析結果を図-3~図-8 に示す.はじめに,各部材の厚さと 内空の幅および高さに着目して分析を行った.上床版厚と内空幅の関係を図-3,側壁厚と内空高の関係を図-4 に示す.なお,多径間の場合は内空の幅および高さの最大値を用いている.図-3 より,上床版厚と内空幅は 比例関係にあることがいえ,上床版厚

を内空幅の

1/10

としたときと概ね一致 することがわかった.ただし,内空幅 が

3m

以下の小断面ボックスカルバー トについては,上記の関係にあてはま らない傾向にある.一方,図-4 より,

側壁厚と内空高には上床版厚と内空幅 のような比例関係はみられず,内空高

6m

付近で

600~1400mm

程度の側壁厚 が用いられていることがわかった.

図-1線路下を横断するボックスカルバート

開削:39 非開削:4

※グラフ内の数字は事例の数を示す 設計法

用途 層・径間

施工法

23 18 2

道路 河川 道路・河川

24 10 7 2

1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間

15 2 22 2 2

工事桁工法 仮線工法 その他

R&C

工法 フロンテジャッキング工法

22 21

性能照査型設計法 限界状態設計法

図-2設計事例の諸元 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑213‑

Ⅵ‑107

(2)

次に,各部材の厚さの関 係に着目して分析を行っ た.上床版厚と側壁厚の関 係を図-5,上床版厚と下床 版厚の関係を図-6に示す.

側壁厚および下床版厚と も上床版と比例関係にあ ることがわかった.側壁厚 は,上床版厚とほぼ同程度 であるが,下床版厚は上床 版厚よりも大きい傾向に あることがわかった.図-7 に上下床版厚の差と内空 高の関係を示す.内空高が

3m

程度以上の場合,下床 版 厚 を 上 床 版 厚 よ り

100mm

程度大きく設定す

る事例が多いことがわか った.

最後に,構造プロポーシ ョンと土被りの関係に着 目して分析を行った.図-8 には,上床版厚/内空幅の 比率と土被りの関係をま とめている.ただし,内空 幅

3m

以下の小断面ボック スカルバートは除いてい る.本検討で対象とした事 例(26 事例)における土 被りは,0.3~3.7m の範囲 に分布しており,そのうち,

0.5~2.0m

の事例が多いこ

とがわかる.土被りが

3m

程度以下に着目すると,上床版厚/内空幅の比率が

1/10

程度となる事例が多いこと がわかった.なお,本検討では,上床版厚/内空幅の比率が

1/11~1/13

程度となるものが

9

事例あったが,こ のうち,7事例が工事桁工法であることから,施工上の制約で上床版厚を薄く設定した可能性が考えられる.

4.おわりに

線路下ボックスカルバートの設計事例について分析を行い,構造プロポーションの傾向について把握を行っ た.その結果,上床版については,内空幅の

1/10

程度を部材厚と設定する傾向にあることがわかった.側壁 については,上床版と同等の部材厚と設定する傾向にあり,下床版については,上床版厚+100mm 程度を部 材厚と設定する傾向にあることがわかった.

今後は,事例の充実を図るとともに,上記のような傾向を多面的に把握することによって,構造プロポーシ ョンの設定方法として提案できるような精度まで高めていきたいと考えている.

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

側壁厚(mm)

内空高H (m)      ※多径間の場合は最大値

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

上床版厚(mm)

内空幅(m)      ※多径間の場合は最大値

上床版厚 内空幅L

1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間

薄い 1/13 1/12 1/11 1/9 1/8

計43事例 厚い

内空

側壁厚

1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間

計43事例

図-3上床版厚と内空幅の関係 図-4側壁厚と内空高の関係

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

下床版厚(mm)

上床版厚(mm)      0

200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

側壁厚(mm)

上床版厚(mm)      上床版厚

側壁厚

上床版厚

下床版厚

1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間 1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間

計43事例 計43事例

図-5上床版厚と側壁厚の関係 図-6上床版厚と下床版厚の関係

0 1 2 3 4 5

上床版内空幅の比率

土被り (m)      1/10

1/11 1/12 1/13 1/9 1/8

0 50 100 150 200 250

0 1 2 3 4 5 6 7 8

上床版厚と下床版厚の差(mm) ※版厚-上床版厚

内空高H (m)      ※多径間の場合は最大値

上床版厚 土被り 上床版厚

下床版厚

1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間

内空高

計43事例 1層1径間 1層2径間 1層3径間 1層4径間 厚い

薄い

上床版厚 (比率)

土被り 計26事例

※内空幅3m以下は除外

図-7上下床版厚の差と内空高の関係 図-8上床版厚/内空幅の比率と 土被りの関係

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑214‑

Ⅵ‑107

参照

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