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可視画像データによる地下鉄トンネル異状箇所抽出システムの開発

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Academic year: 2022

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可視画像データによる地下鉄トンネル異状箇所抽出システムの開発

メトロレールファッシリティ-ズ 正会員○篠原秀明 東京地下鉄 正会員 小西真治 東京地下鉄 正会員 川上幸一 東京地下鉄 三浦孝智 ソーシャル・キャピタル/デザイン 村田利文 東京大学 正会員 石川雄章

1.目的

トンネル覆工からのはく落防止は、地下鉄の安全運行での重要な課題である。著者らは、画像認 識技術を利用して可視画像データから はく落の可能性が高い箇所を自動抽出するシステム (以下、

DIMKS : Deformation place Imaginary Knowing Systemと呼ぶ)の開発を進めている1 )。今回、昨 年度までのシステムに複合非交差変状の抽出機能を追加し、自動抽出結果と特別全般検査 (以下、

特全と呼ぶ)結果との照合を行ったので報告する。

2.トンネル異常個所抽出システムの概要と開発手順 図 1に今回の開発手順を示す。この DIMKS は,ある 変状パターンを指定するとデータベースの中から同様 のパターンがある箇所を自動抽出するシステムである。

開発にあたって,まず,ある路線の方線 17,355m 間の 可視画像の変状展開図に特全の打音検査で発見した浮 き・はく離 636 箇所を追加し、DIMKS の傾向分析機能 で浮き・はく離とその近傍のひび割れや漏水等の他の 変状との関係を分析し、複合交差変状および複合非交 差変状のパターンを分類した。この分類に基づき、可 視画像の変状展開図から浮き・はく離箇所を自動抽出 し、特全や追加で行なった打音検査結果と照合し、 性

能を評価した。

図 1 検討フロー 3.自動抽出システムの構築

浮き・はく 離箇所 で確 認されてい るひび 割れ、

漏水等の関係について、①変状なし、②単独変状、

③複合交差変状、④複合非交差変状の4パターン に分類した(図2)。この際、「浮き・はく離」

と「補修モルタルの浮き・はく離」に分けて分析 した。図3に各パターンの数量を示す。今回の変 状箇所抽出機能の構築は、③複合交差変状と④複 合非交差変状について行った。傾向分析機能によ り分類した結果、複合交差変状は 94 種類、複合非 交差変状は 30 種類の変状組み合わせとなった。

「浮き・はく離」で一番多いのは、ひび割れとコ

ールドジョイント、「補修モルタルの浮き・はく離」では、ひび割れと初期の補修であった。

次に、分析した各変状パターンがある箇所を可視画像データから自動抽出できる機能を構築した。

キーワード 地下鉄トンネル,維持管理,可視画像データ,異常個所抽出,はく離・浮き 連絡先 〒110-8614 東京都台東区東上野 3-19-6 東京地下鉄(株) 工務部土木課 TEL03-3837-8086

①変状なし

②単独変状

③複合交差変状

④複合非交差変状

浮き・はく離部 ひび割れ

漏水 補修箇所

図2 変状パターン

特別全般検査

・DIMKSの傾向分析機能で浮き・はく離 と変状箇所の関係を分析

・分析結果をもとに、変状パターンを分類

・自動抽出結果と特全結果との照合

・特全結果と異なる箇所の追加打音検査調査

性能の評価

・補修跡を建設初期の補修と劣化による補修に分類

・変状展開図に特全による浮き・はく離部を追加

・DIMKSの自動抽出機能で浮き・はく離を抽出

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑1493‑

Ⅵ‑747

(2)

2 (a) 浮き・はく離 (b) 補修モルタルの浮き・はく離

図3 変状のパターン別の数量表

4.性能検証と考察

構築したシステムを使い、方線 17,355m の浮き・はく離候補箇所 を抽出し、特全結果と比較した。

図4に比較結果の例を示す。複合 交差変状で自動抽出した浮き・は く離候補箇所は、32,635箇所、特 別全般検査の浮き・はく離340箇 所のうち334箇所で適合(適合率 98%)した。しかし、それ以外の 箇所(潜在候補箇所)も多数抽 出(過検出)した。 複合非交差

変状では自動抽出した浮き・はく離候補箇所は85,542 箇所、特別全般検査のはく離・浮き 80箇所のうち 71箇所で適合(適合率89%)した。潜在候補箇所は85,471箇所となった。設定した変状の組合せが浮き・

はく離をほぼカバーしていることが分かる。潜在候補箇所のほとんどは、実際には1箇所の浮き・はく離に 対して多数の組合せで抽出したものであり、位置関係を考慮し1対1の対応に改善する予定である。また、

変状の多い 736m 間について、特全で見つけた浮き・はく離箇所以外の自動抽出箇所の中からサンプリング した45箇所について追加の打音検査を行った結果、16箇所(適合率36%)で新たな浮き・はく離を見つ けることが出来た。

5.まとめ

特全結果と可視画像データから浮き・はく離とひび割れ等の変状との関係を分析し、同様の関係がある場 所を自動抽出できるシステムを構築した。検証の結果、特全で見つけた浮き・はく離の複合交差変状で98%、

複合非交差変状 89%を抽出出来た。また、特全で見逃した浮き・はく離も見つけることが出来たのは大き な成果と考えている。今後は、分析データを増やし、精度を上げるとともに、過検出の改善を行う予定であ る。また、分析結果から浮き・はく離が発生するメカニズムを検討する予定である。

参考文献

1) 小西真治,川上幸一,三浦孝智,篠崎真澄,篠原秀明,村田利文,石川雄章:画像データによるはく落要注意箇所の抽出方法の研究,

第 25 回土木学会トンネル工学研究発表会、報Ⅲ-2、2015.

(b)複合非交差変状 (a) 複合交差変状

図4 変状自動抽出と特全結果の比較の例 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

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参照

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