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「志水メソッドを実践して」 算数・数学授業力アップセミナー

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「志水メソッドを実践して」

算数・数学授業力アップセミナー 東京学習会実行委員 松田真紀子

私は以前、分かりやすい授業をしたいと考え、いろいろと工夫し、それなりに成果も出して いると自信も持っていました。しかし数年前にあるクラスを担当した際、それはできる生徒に 対してのものであり、決してすべての生徒に笑顔をもたらすもでのはないと気づかされました

(志水廣先生のホームページ2011年9月「東京学習会を開催するに当たって」参照)。それ から一人でも多くの生徒の「わかった」という声が聞きたい、笑顔が見たいと思い、志水メソッ ドを実践しながら、自分の授業を変えようと試行錯誤を繰り返しています。もちろん今も手探 りの状態なので、決して「これをすればこうなる」などと言うことはできませが、私が実行して 少しでも成果が感じられたことをお伝えしたいと思います。

ところで最近のことですが、私がよく参考にさせていただいている(有)フォー・ネクストの HP(http://www.fornext.co.jp/)に大西貞憲先生が書かれた次のような文章がありました。

◆◆授業者の意図とずれてしまった授業 2011-12-06 10:52 up!◆◆

子どもたちとやり取りし、活動をさせながら授業を進めれば時間がかかる。問題を解けるようにし なければならないので、演習の時間を確保しなければならない。そんな気持ちが、子どもに活動 させるのではなく、教師が説明する授業につながり、子どもが理解しづらい部分を公式に当ては めることで逃げてしまうことになったのです。

これはまさしく私が行っていた授業です。言い訳までその通りで、見ていたのかしら?と思う ほどです。でも、どんなに説明を分かりやすくしても、この授業では全員が分かったと笑顔に なるわけではなく、できない生徒は分からないままです。そして、このことに徹底的に向き合 い、全員が「分かった!」と笑顔になる授業がしたい!!という強い思いを持ったときに、志水 メソッドに出会うことができました。そして、何度も本を読み、勉強会で実習し、教室に帰っ て実践することを続けました。手ごたえはそれぞれの実践者によって違うと思いますが、私に は、以下のことが特に強く印象に残っています。

○付け法では、○を付け忘れてしまった子がいても「○もらっていない子いる?」と聞くと 必ず手を挙げてくれるので、手を挙げられない内気な子だけを気にすれば全員に○をつけられ ます。○つけを続けていくと、数学を苦手としている生徒が一度で○になる嬉しい場面に出会 います。一度で○にならない子に「ここまで合っているよ」と声をかけると「えー、どうすれば いいの?」と考えたり、自分から周りの子に聞いたりして嫌がらずに勉強します。このような生 徒の変化だけでなく、私自身も具体的な授業場面を設定しながら考えられるので、教材研究に 楽しく取り組めるようになりました。また、○つけの場面も変化させて全員に○をあげない問 題を作ったりして、生徒の反忚を楽しみながら授業しています。

意味付け復唱法を取り入れて変わったのは自分自身です。生徒の発言をしっかり聞かないと 復唱できないので本当に真剣に聞きます。すると、今まで自分の中で解釈してしまっていた生 徒の言葉が聞き取れるようになり、生徒が面白い発想をしていることに気づかされます。とき どき何を言っているか分からないこともありますが、別の生徒が代わりに教えてくれますし、

それが違えばはっきり違うと言い、自分なりに何とか説明しようとします。そんな生徒の言葉 は、教科書より具体的にイメージできるようで理解が深まります。関数の特徴を考えさせたと きなどとても面白い授業になりました。

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他にも志水メソッドはたくさんあります。どれを実践しても効果を感じますが、最近特に力 を入れているのは自力解決問題の設定です。既習事項を使ってステップアップする問題を設定 し、解けたときの生徒の笑顔は本当に輝いています。先日も図形の問題で、線分の垂直二等分 線の作図方法を考えさせました。二等辺三角形を作図して迷っている子に、「この垂線はどうや って引いたの?」と質問したら考え込んでしまいました。そして、作図できていないことに気づ いたのですが、その後「そっか、反対側にも作ればいいんだ」とつぶやいてから上げた顔はひら めいて分かったことを喜ぶ笑顔でした。また、この作図を利用した問題を自力解決する場面で も、普段数学が得意でない子が一番に解くことができ、本当に輝く笑顔を見せてくれました。

このときは他の子もわいわいがやがやと相談して「わかんないー」と大きな声を出す生徒までい ましたが、最後まで誰一人諦めずに取り組んでいました。そんな生徒の姿を見ることができる 幸せを実感しています。

しかし、このようなうれしい事ばかりでなく、できないこともたくさんあります。忘れ物が なくならない生徒や、知識の定着に本当に時間のかかる生徒を前に無力さを感じることもしば しばです。授業も毎日楽しくできているわけではなく、自分の教材研究不足を日々痛感してい ます。でも、できないことばかりを挙げても良くなる事はないので、できることを増やすこ と!自分にも○!と言い聞かせながらやっています。そのためには勉強するしかなく、志水先 生の講演に何度も足を運んでいますが、毎回目からうろこの状態で、学びは尽きることはあり ません。志水先生が学ばれ、同じ内容の講演をされないのですから、こちらも負けてはいられ ません。学び続けることは、学ばせることに繋がると教えていただきました。

ただ、学校の先生方の忙しさは尋常ではありません。だから休みの日くらいしっかり休みた いとお考えになることは当然ですし、勤務時間内に終わらないほどの仕事を抱えている方を気 軽に勉強会へと誘うことができません。実は私もそうでした。だから行き詰ったともいえます。

でも、志水メソッドのお陰で100%とは行きませんが、視野を広く持つことで自分の殻に閉 じこもらず状況を改善できるようになりました。そして、志水メソッドを実践し、その成果が 目に見える今は、とても楽しく仕事ができています。ですので、どうぞお仲間を誘って勉強会 にどんどん参加してみてください。私も、まさか自分が勉強会を開催できるとは夢にも思って いませんでしたが、こうして一歩踏み出すことで実現できました。それは何より一緒に学ぶ仲 間の皆さんのおかげに他なりません。今回東京学習会を開催したいと言い出したとき、直ぐに 協力して下さる方が名乗りでてくださいました。本当にその方なくしては実現できませんでし た。それもこれも、全国に志水メソッドの実践者が数多く存在しているからだと、心より感謝 いたします。

そして何より、年末のお忙しい中、今日こうしてこの会場に集まっていただいた皆さんには 心よりお礼申し上げます。この会場に集まった方のエネルギーは大きく、その力を分け合い明 日からの活力にしていただければこれほどうれしいことはありません。

志水先生はじめパネリストの方、ご参加の方々、スタッフの皆さま、本

当にありがとうございました。

参照

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