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開断面箱桁の骨組みモデルによるそりねじり解析

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Academic year: 2022

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(1)1-474. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 開断面箱桁の骨組みモデルによるそりねじり解析 JFE エンジニアリング(株) 橋梁設計部. 正会員. 株式会社 横河技術情報. ○加藤 久人 曽我部 紀人. 大阪大学大学院 工学研究科土木工学専攻. フェロー. 西村 宣男. 1.はじめに 近年,従来の箱桁に対して構造合理性に富む開断面 上フランジ. Mω. 箱桁を用いた鋼橋の建設が各地で進められている.周 知のごとく開断面箱桁は架設途上では上床版が無く, 従来の閉断面桁とは異なるため,偏心鉛直荷重を受け. z. x. る場合や,曲線桁ではそりねじりに対する考慮が必要. ウェブ. y. 連結材. となる.そりねじりを考慮する手法としては 1)桁方向. Mω. の断面が一定で形状,境界条件が単純理想化できる場. b) トラスによるモデル c) 魚骨モデル. a) 鈑桁に作用するそり. 合に公式の利用 1),2)そりに対する自由度を含む 7 自 由度系の骨組み解析 2),3)シェル要素を用いた FEM 解. 下フランジ. 図−1 鈑桁の骨組みによるモデル化. 析等が考えられるが 2)については通常一般的ではな く,3)についてはモデル化が煩雑であるという問題を 有する.今回提案する手法は通常の 6 自由度系の骨組. 右ウェブ. 左ウェブ. み解析ソフトを用いて容易に開断面箱桁のそりねじり. tw. が解析できるモデル化の手法であり,解析の対象とし ては直線,U 断面構造とする.この手法を発展すれば. 左連結材 図心. h. 逆π断面にも適用が可能で,もちろん曲線桁にも対応. 右連結材. c. が可能となる.. tf. h/2. c s. せん断中心. s. b ダミー材 b) 魚骨モデル. b a) U 断面に作用するそり. 2 .解析手法 著者らは文献 3)等において鈑桁のそりねじりを考慮. 下連結材 フランジ. 図−2 U 断面の骨組みによるモデル化. する解析を行ってきた.そこでは図−1 のように上下 フランジを棒要素, ウェブをトラス要素でモデル化し, 棒要素の鉛直軸回りの曲げ剛性によってそりを表現し. p. p. p. p. た.今回提案する手法では図−2 のように下フランジ, 左右のウェブの図心に棒要素を配置し,それらを結合 p. する桁軸に直交する棒要素を配置するもである(以下, 魚骨モデルと呼ぶ.).この直交する. a) Case 1 鉛直曲げ. 棒要素の変形状況はフランジ,ウェブ各々の板. b) Case 2 水平曲げ c) Case 3 ねじり. b)の水平力は骨組みモデルのせん断中心に載荷する. 断面の平面保持を仮定する変形形状を表現している 4). 図−3 荷重状態. キーワード 開断面箱桁,そりねじり,骨組み解析 連絡先. 〒230‑8611 神奈川県横浜市鶴見区末広 2‑1 JFE エンジ(株). 連絡先. 〒273‑0026 千葉県船橋市山野町 47‑1. 045‑505‑7541. (株)横河技術情報 047‑435‑6120. -945-. p=0.1kN/cm.

(2) 1-474. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 3 .解析結果とまとめ 本法を支間 60m の直線桁にねじり荷重を作用させた 場合に適用する.荷重状態を図−3 に,構造諸元を表 −1 に,各部材の入力剛性を表−2 に示す.解析結果の 変形形状を図−4 に,公式による理論値との比較を表 −3 に示す.比較の結果,本法が実用解析に対し,充 分の精度を有することが確認できた. 本法によれば,既述 1)〜3)とは異なる別法により簡便 にそりねじりの挙動を照査できる他,従来の橋梁骨組. a) Case 1 鉛直曲げ. み解析ツールを用いることにより開断面と閉断面が連 続する橋梁の活荷重解析等を含む解析が可能となる. 表−1 構造諸元(cm 単位) b. t. A. I. 左,右ウェブ. 200. 1. 200. 666667. フランジ. 300. 2. 600. 4500000. 支間 L=6,000cm,両端完全拘束すなわち,ねじり,そり拘束 断面全体の A=1000 ,Iz=3.733e+6 ,Iy=1.350e+7 Iω=6.0e+10,s=66.7 ,c=40.0. b) Case 2 水平曲げ. 表−2 各部材入力剛性 断面積. 鉛直曲げ. 水平曲げ. ねじり. 左,右ウェブ. Aw. Iwz. 0. Jw. フランジ. Af. 0. Ify. Jf. 左,右連結材. ∞. ∞. ∞. ∞. 下連結材. ∞. ∞. ∞. 0. ∞は非常に大きな値,0 は非常に小さい値を示す. サンブナンねじりを無視する時は Jw=Jf=0. c) Case 3 ねじり. 各部材のせん断変形は無視する.. 図−4 変形形状 表−3 理論値との比較 支間中央 Case 1. 鉛直たわみ cm. 理論値 (2p)L4/384EIz 4. 解析値. 精度 %. 4.52. 4.60. 101.8. Case 2. 水平たわみ cm. (p)L /384EIy. 1.25. 1.26. 100.8. Case 3 ねじり. ねじり角 rad. (2pb/2)L4/384EIω. 0.0844. 0.0851. 100.8. せん断中心 cm. s+c. 106.7. 105.3. 98.7. 参考文献 1)構造力学公式集,土木学会編, 技報堂,表 2.26 直線はりの曲げねじりの解,1974.12. 2)構造工学における計算力学の基礎と応用,そり応力を考慮した剛性方程式, 土木学会, pp95‑100,1996.12. 3)加藤久人,玉田和也,三原邦哲,酒井和男,西村宣男,そりねじり変形を考慮した鋼逆π形合成箱桁橋設計の基本事項, 鋼構造年 次論文報告集,Vol.12, pp91‑98,2004.11. 4) Conrad, P. Heins and Kato, Hisato : Load Redistribution of Cracked Girders, ASCE, ST8 1982.8. -946-.

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参照

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