第1章 要 約
このアンケート調査は、毎年、武蔵野市の全世帯を対象に実施しています。今年度も9月に実施 し、計7, 734通の回答がありました。アンケートの目的は次の二つです。まずこれまでと同じ「市 政のなかでどの施策を重点的にすすめてほしいか」という設問に対し、あらかじめ用意された項目 のなかから3つあげていただき、その回答から市民の要望を統計的にとらえることです。
次に、市民の要望の具体的な内容もこれまでと同様に自由に書いていただきました。この内容記 入の件数は上記のうち4, 219通でした。
両方の結果のあらましは次のとおりです。
1.市行政の中でどの施策を重点的にすすめてほしいか
市民の多くが行政に対して、積極的にすすめてほしいと望んでいる施策を第10位まであげてみます。
重点的にすすめてほしい施策第10位まで
第1位 『高齢者福祉の推進』
第2位 『安全な市民生活の確保』
第3位 『市民の健康』
第4位 『自転車対策の推進』
第5位 『廃棄物対策の推進』
第6位 『駅周辺の整備』
第7位 『緑の育成、水系の整備』
第8位 『子ども施策・青少年施策の充実』
第9位 『小・中学校教育の充実』
第10位 『交通システムや道路環境の整備』
… … 33. 1%
… … 29. 1
… … 26. 0
… … 24. 2
… … 22. 5
… … 19. 5
… … 18. 4
… … 16. 9
… … 14. 8
… … 14. 1
(1)全体として
■
高齢者福祉次いで市民生活の安全対策に高い要望
第1位の『高齢者福祉の推進』は、3人に1人の市民が回答している。第2位は『安全な市民生活 の確保』で、約3割の市民がすすめてほしいと望んでいる。第3位の『市民の健康』は、26%で4 人に1人が回答している。
第4位以下をみると、第4位『自転車対策の推進』、第5位『廃棄物対策の推進』は、20%以上 の回答比率を占め、第6位以下第10位までは、14∼20%の回答比率となっている。
(
2)性・年代別にみると
■
行財政改革の推進は男性が、子ども施策・青少年施策の充実は女性が要望
男女間の回答比率に格差のある施策として、『行財政改革の推進』『子ども施策・青少年施策の充実』が
あげられる。男性の方で関心の高い施策は『行財政改革の推進』であり、例年と同様の傾向である。『行財
政改革の推進』は男性だけでみると8番目に関心の高い施策であるが、女性では16番目と低くなってい
る。他方、女性に関心の高い施策は『子ども施策・青少年施策の充実』であり、ほとんどの層、すなわち
20代から50代にかけて男性よりも回答の比率が上回っている。
性・年代間で回答比率の差のない施策としては、『安全な市民生活の確保』『廃棄物対策の推進』があげ
られる。おのおのの施策に対する回答の傾向をみると、男性女性の各年代を通じて前者の施策が30%前
後、後者の施策が20%前後となる。
(3)居住地区別にみると
■
自転車対策の推進は東部地区、駅周辺の整備は西部地区が要望
昨年同様、東部地区で際立った回答として、『自転車対策の推進』があげられる。他の地区では1 0%後半から20%前半の回答比率にとどまるのに対し、東部地区では実に30%を超える。こうし た市民の回答は、吉祥寺駅周辺の駐輪場の整備に対する要望の表れとも考えられる。
西部地区において大きな関心を集める施策は『駅周辺の整備』であり、この回答傾向も例年と等し い。他の地区ではいずれも20%に満たないのに対し、武蔵境駅のある西部地区では30%を超える 回答となっている。
この他、北部地区では『住宅施策の推進』が他の地区に比べて高い回答比率を占め、例年同様注目 すべき傾向となっている。重点的にすすめてほしい施策の1位である『高齢者福祉の推進』について は地区別間の意識差がほとんど見られない。
(4)各年度の比較
■
安全な市民生活の確保に対する要求が高まる
前回のアンケートから『安全な市民生活の確保』を新たな質問項目として設定したが、本年度において
は、昨年以上に生活の安全に対する要求が高まっている。さらに他の質問項目と比べても、『高齢者福祉の
推進』の次に重要な回答比率を占めるに至っている。
毎年上位にランクされる『高齢者福祉の推進』についてみると、今回も第1位の結果となっている。 高齢化社会を本格的に迎えつつある中、この回答傾向はしばらく継続するものと思われる。ただし、 『高齢者福祉の推進』を年度別に比較してみると、介護保険制度が本格的に始まった3年前よりは低下 しているが、市政の一項目として定着してきた感は否めない。
『安全な市民生活の確保』以外に順位の大きく上がった施策として、『市民の健康』『自転車対策の 推進』『災害に強いまちづくり』を指摘できる。『市民の健康』は高齢化社会に起因する側面もある ように思われる。『自転車対策』は、東部地区で重要視されていると前記に述べたとおり、早急に解 決しなければならない問題として認識されよう。また『災害に強いまちづくり』については、ここ数 年起こっている地震などの自然災害や人的な災害に反応した結果ともいえる。
一方、順位の下がった施策に『廃棄物対策の推進』『駅周辺の整備』『緑の育成、水系の整備』な どがあげられる。『廃棄物対策の推進』は例年、安定して重視される項目であったが、昨年から減少 の兆しがみられた。また『環境負荷が少ないまちづくり』も昨年より約4ポイント下がっている。
2.自由記入欄にみる具体的な要望内容について
自由記入については、その内容に従って、武蔵野市第三期長期計画第二次調整計画における施 策体系の項目に当てはめて分類し、カウントしました。各項目は、分野・大項目・中項目まで分類 されていますが、ここでは、おおよその傾向をみるために、次表のように大項目別にまとめて回答 数の多い項目をあげてみました。
自由記入による具体的な要望内容第10位まで
第1位 自転車対策の推進 ・・・・・・・ (吉祥寺駅周辺/三鷹駅周辺など)
603件
第2位 ハイモビリティ施策の推進 ・・・・・・・ (ムーバスの展開/モビリティの向上など)
588
第3位 市政一般 ・・・・・・・
(感想/広聴など)
537
第4位 学校教育の充実 ・・・・・・・ (子供の学力と「生きる力」を伸ばす教育の推進/中学生の昼食など)
513
第5位 環境との調和を目指した廃棄物対策 ・・・・・・・ (資源循環型社会への転換/資源循環型社会ごみ処理システムの構築など)
468
第6位 道路の整備 ・・・・・・・ (歩行者にやさしい道づくりの推進/都市計画道路の整備など)
338
第7位 防災・防犯まちづくりの推進 ・・・・・・・ (建築物の耐震性の確保/防犯性の高いまちづくりの推進など)
280
第8位 緑化の推進、水の滋養と自然への営みへの配慮 ・・・・・・・ (公園の新設と拡充/緑の保全と緑化の推進など)
277
第9位 子ども施策の充実 ・・・・・・・ (保育サービス体制の充実/子育て支援環境の整備など)
245
第10位 効率的で柔軟な行政運営 ・・・・・・・ (行政の役割分担とアウトソーシング/事務事業の見直しなど)
183
第1位『自転車対策の推進』、第2位『ハイモビリティ施策の推進』、第3位『市政一般』、 第4位『学校教育の充実』には500件を超える意見が寄せられている。とりわけ第4位の『学校教 育の充実』は、昨年の326件から今年の513件と、実に200件近くも増加し多くの要望が寄せられて いる。このことは、学校教育「週5日制」の実施にともなう学力の問題や、学校環境に対する親 の要望を反映するかたちになったと考えられる。また、「防犯防災のまちづくりの推進」も急増 して昨年の173件から280件に達して、治安や地震などの自然災害に対する不安・要望の高まりを うかがわせている。
その他、表には示さないが、11位以下で件数の多い項目を順にあげると、『生涯学習・スポー ツ施策の拡充』( 図書館など) 164件、『環境負荷が少ないまちづくり』(地球環境保全の推進など) 158件、『吉祥寺圏の整備』(吉祥寺の特性を活かすまちの形成など)131件となっている。