第Ⅵ章 Y字 形棚整枝樹と 主幹形整枝樹 ̀ふ じ 'に おける 光環境と 果実品質およ び 光合成特性の比較
0.3 m 南
第39図
Y字
形棚整枝樹 における樹冠 の模式図 と調査ブ ロック 東不
・
剖 ヽ
■
第40図
Y字
形 区 の調 査 プ ロ ックY字
形 区 主 幹 形 区︵ 2
E
︶ 拍 恒
幹
0,9 1.81。 3 0,9
主幹 か らの距離 (m)
Y字
形棚整枝樹 と主幹形整枝樹 における光合成速度の測定位置幹
0.9
1.8一
東
0
平
十
▲
T
■
一 △
▲ △ 中 部 ■ □ 下 部 キ
中 心 部
第2節 結 果
1.葉
面積 と収量 および果実 品質 の差異Y字
形 区 と主幹形 区の葉 面積 と収量 お よび果実 品質 の違 いを第H表
に示 した.Y字
形 区 の樹冠 占有 面積率 は91.3%で,9%弱
の空 間が空 いていたが,主
幹形 区で は69.2%で30%以
上 の空 間が あ った
.Y字
形 区で は1樹当た りの葉面積が13.34団2で主幹形 区よ りやや少 な く,LAIも
や や低か った。 しか し,1樹
当た りの収量 はY字
形 区で40.4kgと 主幹 形 区 よ り多 く, 葉 面積lm2当た りの収量 はY字
形 区で は3.06kg/1m2と,主
幹形 区の2.41kg/1m2ょ り明 らか に 多 か った。果 実 品質 につ いてみ る と,全
果平均 の1果重 は ほぼ 同 じであ ったが,果
実糖度 はY字
形 区で14.5%と主幹形 区よ り0.8%高か った。 また,各
樹 か ら平均 的な20果 を抽 出 して 調査 した果皮色 は,Y字
形 区の方 が主幹 形 区 よ りやや優 れ た。2.樹
冠 内の業 の分布 お よび相対照度 と果実精 度の差異第42図は樹冠 内にお ける葉 の分布をみ るために
,高
さ0.25m,東西方 向 に幅0,3m,南北 に 奥 行 き2.Omの ブ ロ ック ごとの総葉面積 と,東
西 に幅0.3m,南北 に奥行 き2.Omの 樹冠 の上部 か ら下部 までのブ ロックのLAIを
合計 した部位別LAlに
つ いて示 した。Y字
形 区の葉 の分布 は棚仕立てのためV字
型 で あるが,幹
か ら樹冠 の先端 まで どの部位 ともほぼ均― に 分布 していた。 そのため,垂
直方 向にお ける葉層 の厚 さは0.5〜2.Omで あ り,部
位別 のLA
Iをみて も,0.2〜4。 1の範 囲 にあ った
,一
方,主
幹形 区の葉 の分布 は円筒型で,幹
を 中心と して東西方 向に約0,9mの部位 に多 く分布 していた
,そ
して,葉
層 の厚 さは最 大で2,75mとY字
形 区 よ り約2倍大 き く,部
位別 のLAIも
0,1〜 5.5と格 差が大 きか った。 また,Y字
形区の樹冠容積 は10。 ln3でぁ り
,主
幹形 区の73%を
示す にす ぎなか った。第43図に樹冠 内の相対照度の分布をブ ロックごとに示 した
.相
対照度 が20%以
上 のプ ロ ックの分布 を みる と,Y字
形 区は樹冠全体 に分布 し,3樹
の平均 で81.1%を 占め てい た。 こ れ に対 し,主
幹形 区で は樹 冠外周 部 に分布 してお り,そ
の 占める割合 は74%で ,Y字
形 区よ り明 らか に少 なか った。 また
,10%以
下 の ブ ロ ックの 占め る割合 はY字
形 区では3,1%で
あ り
,主
幹形 区の3.3%よ り少 なか った。 この よ うに,Y字
形 区 は主幹形 区 に比べ,樹
冠 内 に均― に受光 し,各
ブ ロ ックの平均照度 も高 く,受
光環境が 明 らか に良か った。樹冠 内の ブ ロ ックごとに果 実糖度を調査 した結果を第44図に示 した。
Y字
形 区で は精度7 1
の高い果実が多か ったが
,樹
冠 の上層部 で よ り高か った。主幹形 区では樹冠 外周部 で高 い 傾 向が み られ たが,Y字
形 区 に比べ る と,果
実糖度の低 い ものが多か った,糖
度が15%以 上 の高 い果実 の分布す るブ ロ ック割合 をみると,Y字
形 区で は34.1%もあ り,主
幹形 区のH.5%よ
り明 らか に多 く,反
対 に13%以下 の低糖度 の果 実の 占め るプ ロ ック割合 はY字
形 区では9.6%で ,主
幹形 区の18,7%と 比べ 明 らかに少なか った。ブ ロ ック ごとの相対照度 と果実糖度 の関係 を第45図に示 した。相対照度 と果実糖度の間 には有 意 な正 の相 関があ り
,相
対 照度 が高 い部位 の果 実 ほ ど糖度 は高い傾 向 にあ った。 そ して,相
対照度が30%以
上 の部位 における果実の糖度 はほ とん どが13%以上 で あ った。 ま た,Y字
形 区 は主幹形 区に比べ,同
一照度であ って も,明
らか に糖度 の高い傾 向が認 め ら れ た。 この傾 向は30%以下 の低 い相対照度で特 に顕著 で あ った。3.光
量子束密度 と光合成速度の 日変化第46図に第41図で示 した樹冠 内の各測定位 置における光量子束密度の 日変化を示 した。
Y字
形 区にお ける樹冠上部 の光量子束 密度 は10時頃に最大 にな り,そ
の後緩 やか に減少 し,14時 30分頃か ら急 に減少 した
.樹
冠 中部 は樹冠上部 よ りやや遅 く最大値 にな り,14時
まで 高 い値 を維持 して減少す る台形 的な変化 を示 した.樹
冠下部 は12時頃に最大 値 に達 す る尖 塔 形 の変化 を示 した。主幹 形 区 にお ける樹冠上部 の光 量子束密度 は,9時
頃 に最大値 とな り,10時頃 にい ったん減少 したが
,再
び増加 し,11時
頃か ら15時 30分頃 まで ほぼ一定で その後 減少す る台形 に近 い変化を示 した,樹
冠 中部 は11時頃 に最大 値 とな る尖 塔形 の変化 を示 し たが,最
大値 は樹冠上 部 よ り少 なか った。樹冠下部 はH時
〜13時頃を最 大値 とす る台形 的 な変化 を示 したが,そ
の値 はいずれの時間において も樹冠上部 よ り少 なか った。樹冠 中心 部 は全体 的 に著 しく少 な く,最
高値で も他 の部位 の20%程
度 であ った.Y字
形 区 と主幹 形 区を比較す る と,い
ず れの部位 において も,最
高 値はY字
形 区の ほ うが多か った。第41図 に示 した樹冠 内の測定位置にお ける光合成速度 の 日変化を第47図に示 した
,Y字
形 区にお ける樹冠 上部 と中部 の光 合成速度 は ほぼ 同様 に推移 し
,9時
頃に最 高値 にな り,そ
の後やや低下 し
,10時
頃か ら14時まで ほぼ一 定で:14時
頃か ら16時30分 にか けて直線 的に 低下 した。樹冠下 部 は12時頃 に最 高値 に達 し,そ
の後す ぐに低下す る尖頭形 の変化 を示 し た。主 幹形 区 にお ける樹冠上部の光合成速度 はY字
形 区の樹冠上部 と同 じよ うに,10時
頃に最高値 とな り
,そ
の後やや低下 し,11時
頃か ら15時30分 頃 まで ほぼ一 定で,そ
の後低下 した。樹冠 中部 と下部 はよ く似た変化を示 し,10時
30分頃か ら13時頃まで高 い値 を維持 し, その後低下す る ドーム形であ った。樹冠 中心部 は10時30分 〜13時30分 頃まで高か ったが, この最高値 は他 の部位 の約50%で
あ った。第48図に光量子束密度 と光合成速度 の関係 を示 した。光量子束密度 と光合成速度 との間 には
,有
意 な正 の相関が認 め られ,光
合成速度 は光量 子束密度が多 い葉 ほ ど高か ったが, 800〜1,000 μ mol・m‑2.seC 1以 上にな ると,ほ
ぼ一定 とな った。72 ‑
第11表
試験区におけるM.26中間台木樹̀ム、じ
'の
葉面積,収
量と果実品質 整枝法樹
年
樹齢
樹冠占有
葉面積
LAI
収量収量
着果数
1果
重 Brix値果色Z
No.
面積率/樹 /葉
面積/樹 Y字
形No̲1 1989 No.2 1989 No.3 1990 平均年66
% コ2 kg kg/m2 夢R g % 83。6 10.87 1.51 30.9 2.84 105 294.6 14.9 3.9 93.6 12.48 1,73 45.6 3.65 141 323.5 14.3 3.6 7 96.7 16.66 2.31 44.6 2.68 144 309.7 14.3 2.9 91.3 13.34 1.85 40.4 3.06 130 309.3 14.5 3̲5
︲﹃∞︲ No. 1 1989 6 主幹形
No.2 1989 6
55。7 9.20 1.28 24.1 2.62 69 302.2 14.1 3.5 74.8 15.45 2.15 35.7 2.31 106 336.4 14.1 3.3 No.3 1990 7 77.2 18̲31 2̲54 42.0 2.29 140 300,0 18.0 2.4 平百
6§ r2置 ‑52‑丁
99ε3「3,哲 fl蘭
5[邑 拘可 73「
二Z農
林水産省果樹試験場基準カラーチャート値Y字
形 主幹形No.1樹
LA
O I
No.2樹
̲ 2
日 約
1旺 1
0
LAI
日
約 1嘔
1‑
LAI
西
―
No,1樹
No.2樹
No.3 4tl
0。
9 1.81,8
主幹か らの距離
(m)
0。 9 0, 9 1,8
一
東 Iに及ぼす影響
︵日
︶ 拘 に
0.9
第42図
整枝法の違いがM.26中間台木樹 毬、じttこおける樹冠内の葉の分布 と
LA
● ●