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VRDP と MS-RDP の比較

第6章 デスクトップの準備

6.1. プールについて

6.1.7. VRDP と MS-RDP の比較

Oracle VDI では、仮想デスクトップでのデータの送受信にリモートデスクトッププロトコル (RDP) が使用されま す。Oracle VDI は、Oracle VM VirtualBox (VRDP) と Microsoft RDP (MS-RDP) の 2 種類の RDP をサポートします。

VRDP を使用すると、Oracle VDI をマシンレベルで仮想デスクトップに接続できます。この特性により、ユーザーは 実際のコンピュータと同じように仮想マシンの起動の様子を確認でき、デスクトップセッションが表示されるまでの 時間が短く感じられます。また VDRP では、ネットワークアドレス変換 (NAT) ネットワーク接続か、ホストネット ワーク接続 (ブリッジネットワーク接続) のどちらかを選択できます。NAT ネットワーク接続は、仮想マシンから外部 ネットワークにアクセスするための最も簡単な方法です。一般にこの接続では、ホストネットワークや仮想マシンに 対して設定を行う必要はありません。

MS-RDP では、Oracle VDI はオペレーティングシステムレベルで接続します。ユーザーはマシンの起動の様子を確認 できません。また、仮想マシンが起動して RDP 接続を受け付けられるようになるまで待つ必要があるため、デスク トップセッションが表示されるまでに時間がかかるように感じられます。

Oracle VDI デスクトッププロバイダによってホストされる仮想デスクトップでは、VRDP または MS-RDP のどちら かを使用できます。プールのネットワーク設定で必要なプロトコルとネットワーク接続方法を選択します (「「プール ごとのネットワークを設定する方法」」を参照)。デフォルトでは、プールが VRDP および NAT ネットワーク接続を 使用するように設定されています。MS-RDP を使用するには、ホストネットワーク接続を選択する必要があります。

その他のデスクトッププロバイダではすべて、MS-RDP が使用されます。

次の表に、VRDP と MS-RDP によってサポートされる機能の一覧を示します。

機能 説明 VRDP MS-RDP

録音 (入力オーディオ) クライアントデバイスから仮想デスクトップ

への記録が可能になります。 ✓ ✓

オーディオリダイレクション 仮想デスクトップのオーディオコンテンツを クライアントデバイスで再生可能になりま す。

✓ ✓

自動ログイン ユーザーがリモートデスクトップに自動的に

ログイン可能になります。 ✓ ✓

クリップボードリダイレクション クライアントデバイスと仮想デスクトップの 間でテキストのコピー&ペースト機能が使用 可能になります。

✓ ✓

COM ポートマッピング クライアントデバイスに接続されているシリ アルデバイスへのアクセスが可能になりま す。

✗ ✓

圧縮 仮想デバイスで送受信されるデータの一括圧

縮が可能になります。 ✗ ✓

ドライブリダイレクション (クラ

イアントドライブマッピング) クライアントデバイスのドライブへのアクセ

スが可能になります。 ✓

(USB のみ)

VRDP と MS-RDP の比較

機能 説明 VRDP MS-RDP

マルチデスクトップ 複数のモニターをクライアントデバイスに接

続している場合に複数の仮想デスクトップを 表示可能になります。

✓ ✓

マルチモニター クライアントデバイスに接続されている複数

のモニターが使用可能になります。複数のモ ニターで 1 つまたは複数のデスクトップセッ ションが表示可能になります。

✓ ✓

(RDP 7 のみ) ネットワークセキュリティー (暗

号化レベル) 仮想デスクトップ間のデータの暗号化伝送が

可能になります (オプションでホスト検証を 使用)。

✓ ✓

セッションディレクトリ 既存の仮想デスクトップセッションへの自動

再接続が可能になります。 ✗ ✓

スマートカードデバイスの切り替

え クライアントデバイスに接続されているス

マートカードデバイスへのアクセスが可能に なります。

(USB のみ)

タイムゾーンリダイレクション 仮想デスクトップの時刻がクライアントデバ イスのタイムゾーンに一致するように調整可 能になります。

✗ ✓

USB デバイスリダイレクション クライアントデバイスに接続されている USB

デバイスへのアクセスが可能になります。 ✓ ✓

ビデオの高速化 拡張機能によってビデオストリームおよび

Adobe Flash コンテンツのパフォーマンスを 向上させることが可能になります。

✓ ✓

Windows プリンタマッピング (ク

ライアント出力) クライアントデバイスに接続されているプリ

ンタへの出力、または仮想デスクトップや Sun Ray Software サーバーに接続されている ローカルプリンタまたはネットワークプリン タへの出力が可能になります。

(ローカルクライ アント USB プ リンタのみ)

上記の表に示した機能一覧は、それぞれのプロトコルで利用可能かどうかを述べたものに過ぎません。仮想デスク トップで実際に使用できる機能は、デスクトップ (クライアント) へのアクセスに使用する方法やデスクトップ自体の 設定によって異なります。詳細については、「「デスクトップへのアクセス方法について」」と次の注記を参照して ください。

VRDP では、キーボードやマウスなどのヒューマンインタフェースデバイス (HID) は、USB リダイレクションを使用 してもしなくても影響を受けません。

上記の表に示した機能や、MS-RDP および Sun Ray Windows コネクタの使用に関する情報については、『Sun Ray Software 5.2 管理ガイド』の「Windows コネクタ」という章を参照してください。

VRDP については、Oracle VM VirtualBox のドキュメントの「リモート仮想マシン」という章を参照してください。

デスクトップパフォーマンス設定と VRDP

多くの RDP クライアントプログラムには、リモートデスクトップのパフォーマンス向上に使用できる設定が用意され ています。たとえば、Sun Ray クライアントの場合、こうした設定を使用してプールを構成できます (「「プールご とに RDP オプションを設定する方法」」を参照)。パフォーマンス設定では、発色数、マウスカーソルの影、ウィン ドウとメニューのアニメーションなどを制御できます。ただし、VRDP プロトコルを使用してデスクトップに接続す る場合は、これらの設定は有効になりません。VRDP はオペレーティングシステムレベルではなくマシンレベルで接 続するためです。

自動ログインと VRDP

Oracle VDI Hypervisor によってホストされる Windows デスクトップで自動ログインを使用するには、Oracle VM VirtualBox Windows Guest Addition モジュールをテンプレートまたはデスクトップにインストールする必要がありま す。Guest Additions は、コマンド行で /with_autologon スイッチを指定してインストールしてください。

VRDP と MS-RDP の比較

録音 (入力オーディオ) と MS-RDP

MS-RDP プロトコルを使用して仮想デスクトップに接続している場合、Sun Ray クライアントから録音 (入力オー ディオ) のサポートを設定するには、Sun Ray Windows コネクタのオーディオ入力コンポーネントをテンプレート またはデスクトップにインストールする必要があります。このコンポーネントは、Windows XP と Windows Server 2003 でのみサポートされます。

詳細については、『Sun Ray Software 5.2 インストールおよび構成ガイド』の「Windows システムに Windows コネ クタコンポーネントをインストールする方法」を参照してください。

オーディオ入力はデフォルトで無効になっています。有効にするには、uttsc コマンドの -r soundin:[low|medium|high|

off] オプションを使用します。このオプションを実装するには、Oracle VDI キオスクセッションを適用する必要があ ります。詳細については、「Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションについて」を参照してください。

マルチモニター

マルチモニターサポートでは、Oracle VDI はモニター接続ごとに別々の Sun Ray Windows コネクタインスタンスを 実行します。

Oracle VDI では、ワンタイムパスワードを設定して VRDP 接続のセキュリティーを向上させています。正しいユー ザー名とワンタイムパスワードを指定しないと、RDP クライアントは接続に失敗します。

USB リダイレクションと MS-RDP

MS-RDP プロトコルを使用して仮想デスクトップに接続している場合、Sun Ray クライアントから USB リダイレク ションのサポートを設定するには、Sun Ray Windows コネクタの USB リダイレクションコンポーネントをテンプ レートまたはデスクトップにインストールする必要があります。詳細については、「USB リダイレクトを有効にする 方法」を参照してください。

ビデオの高速化と VRDP

Oracle VM VirtualBox では、VRDP 用のビデオリダイレクション機能をサポートしています。VRDP サーバーは仮想 マシンのビデオストリームを頻繁に更新される長方形として自動検出します。ビデオフレームは Motion JPEG (M-JPEG) 形式を使用して圧縮されるので、標準的な RDP のビットマップ圧縮方法に比べて高い圧縮率が実現できま す。ビデオリダイレクション機能は、ゲストに追加ソフトウェアをインストールせずに動作します。この機能をオフ にしたり、圧縮率を変更したりすることはできません。

ビデオリダイレクション機能は、VRDP を使用するサポートされるすべてのデスクトップでサポートされ、Sun Ray クライアント、RDP Version 7 をサポートするクライアントからアクセスされます。Sun Ray クライアントでは、M-JPEG ビデオストリームは SunFlash チャネルを経由して配信されます。

ビデオの高速化と MS-RDP

ビデオの高速化は、RDP Version 7 を使用する接続でサポートされます。

MS-RDP プロトコルを使用して仮想デスクトップに接続している場合、Sun Ray クライアントからビデオの高速化の サポートを設定するには、Sun Ray Windows コネクタの次のコンポーネントをテンプレートまたはデスクトップにイ ンストールする必要があります。

• マルチメディアリダイレクション: Windows Media Player のパフォーマンスを向上させます。

• Adobe Flash の高速化 - Adobe Flash コンテンツの再生機能を強化します。

• オーディオ/ビデオ同期: マルチメディアコンテンツのオーディオ/ビデオ同期を強化します。

これらのコンポーネントは、Windows XP と Windows Server 2003 でのみサポートされます。

コンポーネントのインストール方法については、『Sun Ray Software 5.2 インストールおよび構成ガイド』の

「Windows システムに Windows コネクタコンポーネントをインストールする方法」を参照してください。

Sun Ray Windows コネクタコンポーネントについては、『Sun Ray Software 5.2 管理ガイド』の「Windows コネク タ」という章を参照してください。