Oracle RMAN プログラムは、開始されたシェルまたはプログラムの環境を継承します。
環境は次のような多数の場所に由来します。
■ ホスト用のグローバル環境またはプロファイル
■ ユーザーのプロファイル
■ NetBackup マスターサーバー
■ NetBackup 以外のスケジューラ
■ バックアップスクリプト
■ 対話形式のターミナルセッション
さらに、RMAN が起動されると、データベースインスタンスに接続し、バックアップを実行 する Oracle データベースサーバープロセスを開始します。接続がローカルログオンとパ スワード (TNS エイリアスなし) で行われる場合、Oracle データベースサーバーは RMAN プログラムの子になります。Oracle データベースサーバープロセスは RMAN から環境
を継承します。NetBackup for Oracle エージェントは、Oracle データベースサーバープ ロセスにロードされる共有ライブラリであるため、このエージェントもその環境を継承しま す。
ただし、RMAN が SQL*Net によってデータベースインスタンスに接続する場合 (logon および password@TNSalias)、Oracle データベースサーバープロセスは SQL*Net リ スナーサービスの子です。この SQL*Net リスナーサービスは、以前に RMAN からは独 立して開始されました。 その結果、NetBackup for Oracle エージェントは RMAN から 環境を継承しません。 その代わり、このエージェントはリスナーサービスが開始された環 境を継承します。
予期しない結果の発生を避けるために、RMAN を常に send コマンドを使用して、必要 な変数と値を NetBackup に明示的に渡すように設定します。また、RMAN ENV パラメー タを使用して、NetBackup で変数と値を使用できるようにすることができます。
例 1. send コマンドを実行して、データベースのバックアップに使用するポリシーおよび サーバーを指定します。この例で示すように、すべてのチャネルを割り当てた後、backup コマンドの前に、RMAN スクリプトの文字列に変数を指定します。
run {
allocate channel t1 type 'SBT_TAPE';
allocate channel t2 type 'SBT_TAPE';
send 'NB_ORA_POLICY=your_policy,NB_ORA_SERV=your_server';
backup (database format 'bk_%U_%t');
release channel t1;
release channel t2;
}
例 2.parms オペランドを使用して、データベースのバックアップに使用するポリシーおよ びサーバーを指定します。parms オペランドは、シェルスクリプトで各 allocate channel コマンドによって設定されます。
run {
allocate channel t1 DEVICE TYPE 'SBT_TAPE'
PARMS "SBT_LIBRARY=/usr/openv/netbackup/bin/libobk.so, ENV=(NB_ORA_POLICY=your_policy,NB_ORA_SERV=your_server)";
allocate channel t2 DEVICE TYPE 'SBT_TAPE'
PARMS "SBT_LIBRARY=/usr/openv/netbackup/bin/libobk.so, ENV=(NB_ORA_POLICY=your_policy,NB_ORA_SERV=your_server)";
backup (database format 'bk_%s_%p_%t');
release channel t1;
release channel t2;
}
第 4 章 Oracle のポリシー構成 101 スクリプトまたはテンプレートベースの Oracle ポリシーについて
自動スケジュールが動作する場合、NetBackup シェルスクリプトで使用する環境変数を 設定します。 これらの変数は、バックアップがサーバーから (NetBackup スケジューラに よって自動的に、または管理インターフェースを介して手動で) 開始された場合にのみ設 定されます。
UNIX および Windows の場合、これらの変数は、バックアップスクリプト内で条件付き操
作の実行に使用されます。
表 4-11 に変数を示します。
表 4-11 NetBackup for Oracle によって設定される変数 目的
環境変数
自動スケジュールを開始した NetBackup サーバーの名前。
NB_ORA_SERV
自動スケジュールを含んだ Oracle ポリシーの名前。
NB_ORA_POLICY
ポリシー内の NetBackup クライアントの名前。
NB_ORA_CLIENT
完全スケジュールの場合、1 に設定されます。
NB_ORA_FULL
差分増分スケジュールの場合、1 に設定されます。
NB_ORA_INCR
累積スケジュールの場合、1 に設定されます。
NB_ORA_CINC
自動スケジュールの名前。
NB_ORA_PC_SCHED
RMAN SEND コマンド変数について
Oracle SEND コマンドおよび ENV パラメータは、NetBackup for Oracle に使用される いくつかのオプションをサポートします。 SEND コマンドで送信される変数は、ENV パラ メータで指定される変数よりも優先されます。 また、変数と値が指定されていないと領域 は許可されません。
表 4-12 は、RMAN SEND コマンドに設定できるオプションを説明しています。
表 4-12 SEND コマンドのオプション 目的
オプション
バックアップ時にバックアップイメージに権限を設定できるよう にします。 考えられる値は、次のとおりです。
USER - 権限を 600 に設定します。データをバックアップした 元のユーザーだけが、そのバックアップイメージにアクセスでき ます。
GROUP - 権限を 660 に設定します。データをバックアップし た元のユーザーと同じグループのすべてのユーザーが、その バックアップイメージにアクセスできます。
ANY - 権限を 664 に設定します。すべてのユーザーがバック アップイメージにアクセスできます。
このキーワードが指定されていない場合、権限はデフォルトで 660 に設定されます。
このキーワードを指定するには、SEND コマンドを使用して変 数を設定します。 たとえば、
SEND 'BKUP_IMAGE_PERM=ANY';
メモ: BKUP_IMAGE_PERM オプションは、RMAN Proxy コ ピーのバックアップに含まれる物理ファイルの権限に影響を与 えません。バックアップを実行する前に物理ファイルの所有者、
グループ、および権限が正しく設定されていることを確認してく ださい。
詳しくは、次のドキュメントを参照してください。
http://www.veritas.com/docs/TECH213927 BKUP_IMAGE_PERM
Oracle クライアント名を指定します。
NB_ORA_CLIENT
リストアに使用するバックアップイメージのコピーを指定します。
NB_ORA_COPY_NUMBER
Guided Recovery 操作のメタデータコレクションを有効 (YES) および無効 (NO) にします。
NB_ORA_METADATA
アクティビティモニターにジョブ ID の親 ID が表示されるように します (スケジュールされたジョブである場合にのみ有効)。
NB_ORA_PARENT_JOBID
スクリプトまたは RMAN コマンドを使用したスナップショットロー ルバックリストアを指定します。
NB_ORA_PC_RESTORE
第 4 章 Oracle のポリシー構成 103 スクリプトまたはテンプレートベースの Oracle ポリシーについて
目的 オプション
NetBackup がプロキシコピーファイルベースのバックアップに 使う NetBackup for Oracle スケジュールを指定します。(この スケジュールは、完全バックアップ、差分増分バックアップ、ま たは累積増分バックアップ形式のいずれかです)。スケジュー ルバックアップの場合、この変数はスケジューラから渡されま す。NetBackup for Oracle の RMAN テンプレート生成ウィ ザードを使用して RMAN テンプレートを作成する場合、この変 数はテンプレート内に自動的に作成されます。
NB_ORA_PC_SCHED
各プロキシコピーセッションで NetBackup が同時に開始する バックアップストリームの数。バックアップが開始されると、
NetBackup は、ファイルサイズに基づいて、指定された数の バックアップストリームにすべてのデータファイルをグループ分 けします。 NetBackup は、等しいサイズのストリームを作成し ようとします。 NB_ORA_PC_STREAMS のデフォルト値は 1 です。
この変数を設定できるのは、ユーザーのみです。NetBackup for Oracle の RMAN テンプレート生成ウィザードを使用して
RMAN テンプレートを作成する場合、この変数はテンプレート
内に自動的に作成されます。 この変数が自動的に作成される ようにするには、並列ストリーム数の値を入力する必要がありま す。
これは、同時に開始されるリストアストリーム数を指定する場合 にも使用できます。 リストアについて詳しくは、以下を参照して ください。
p.133 の 「プロキシバックアップ用の Oracle マルチストリームリ ストアについて」 を参照してください。
NB_ORA_PC_STREAMS
Oracle バックアップに使用するポリシー名を指定します。
NB_ORA_POLICY
NetBackup でのリストアの優先度を指定します。
NB_ORA_RESTORE_PRIORITY
Oracle バックアップに使用するアプリケーションバックアップス
ケジュール名を指定します。
NB_ORA_SCHED
このオプションでは、NetBackup マスターサーバー名を指定 します。
NB_ORA_SERV
目的 オプション
dbclient にメディアサーバーのタイムアウトの延長または短 縮を指示するように設定されます。 メディアサーバーは、バッ クアップイメージの転送中にクライアントからの進行状況の更新 を待機するときにこのタイムアウトを使用します。 通常、この設 定は調整しないでください。
設定情報および遅延例については、次の技術情報を参照して ください。
http://www.veritas.com/docs/TECH227741 NB_ORA_SERVER_READ_TIMEOUT
リストアするイメージにアクセス権を持つメディアサーバーが複 数台ある場合に、使用するメディアサーバーを指定します。
マスターサーバー上の
FORCE_RESTORE_MEDIA_SERVER 設定よりも優先され ます。
NB_ORA_DISK_MEDIA_SERVER
二重コピー番号 1 に使用されるポリシー。
CPF1_POLICY
二重コピー番号 1 のアプリケーションバックアップスケジュー ル。
CPF1_SCHED
二重コピー番号 2 に使用されるポリシー。
CPF2_POLICY
二重コピー番号 2 のアプリケーションバックアップスケジュー ル。
CPF2_SCHED
二重コピー番号 3 に使用されるポリシー。
CPF3_POLICY
二重コピー番号 3 のアプリケーションバックアップスケジュー ル。
CPF3_SCHED
二重コピー番号 4 に使用されるポリシー。
CPF4_POLICY
二重コピー番号 4 のアプリケーションバックアップスケジュー ル。
CPF4_SCHED
詳しくは『VERITAS NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。
UNIX システムの bp.conf ファイルについて
NetBackup for Oracle ユーザーは、NetBackup for Oracle クライアントホスト上の Oracle ユーザーのホームディレクトリに bp.conf ファイルを作成できます。 NetBackup for Oracle 操作が開始されると、マスター構成ファイル (/usr/openv/netbackup/bp.conf) が検索される前に、ユーザーの bp.conf ファイルが検索されます。 ユーザーレベルで 検出されたすべてのオプションが、マスターレベルの同じオプション設定より優先されま す。
第 4 章 Oracle のポリシー構成 105 スクリプトまたはテンプレートベースの Oracle ポリシーについて