NetBackup は、自動完全バックアップ、自動差分増分バックアップおよび自動累積増分
バックアップスケジュールによって、BLI バックアップを実行します。
ユーザーが開始したバックアップにおいて、プロキシスケジュール名が NB_ORA_PC_SCHED 環境変数を使って要求に指定されていない場合、デフォルトで、NetBackup サーバー は完全バックアップスケジュールを開始します。
増分バックアップに進む前に、NetBackup for Oracle によって、完全バックアップが実 行済みであることが確認されます。NetBackup スケジューラまたはユーザーによって開 始された増分バックアップで、同じポリシーを使用する完全バックアップのレコードが NetBackup for Oracle によって検出されなかった場合、完全バックアップが実行されま す。
リストアする適切なイメージのセットが保持されるように、NetBackup では、次の場合に完 全バックアップが実行されます。
■ 指定されたバックアップストリームの数が、前回のバックアップから変更された場合。
ストリームの数を変更するには、NB_ORA_PC_STREAMS 環境変数を変更します。
■ データベース内に、同じポリシーに対して有効な完全バックアップイメージが存在し ない場合。たとえば、この状況は、イメージが期限切れになると起こる可能性がありま す。
■ 増分バックアップの対象となるファイルのリストに対して、ファイルの追加または削除が 行われた場合。
このような場合は常に、ユーザーが増分バックアップを実行するように指定しても、
NetBackup for Oracle によって完全バックアップが実行されます。
第 7 章 Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle 183 UNIX の NetBackup for Oracle Block Level Incremental バックアップの構成について
Snapshot Client の影響について
次のトピックでは、Snapshot Client ソフトウェアがバックアップ形式、スケジュールプロパ ティおよびテンプレートにどのように影響するかについて説明します。Snapshot Client は、スクリプトと環境変数にも影響を与えます。
Snapshot Client ソフトウェアがバックアップ形式にどのように影響する か
ポリシーの[スケジュール (Schedules)]タブのバックアップ形式は、Snapshot Client を 併用した NetBackup for Oracle のバックアップでは異なる役割を果たします。
p.184 の 表 7-3 を参照してください。
表 7-3 Oracle ポリシーのバックアップ形式 説明
バックアップ形式
アプリケーションバックアップはテンプレートベースまたはスクリプトベー スのポリシーにだけ適用され、Oracle インテリジェントポリシーには適用 されません。
アプリケーションバックアップスケジュールによって、ストリームベースの バックアップが格納されます。 Default-Application-Backup スケジュー ルは、アプリケーションバックアップスケジュールとして自動的に構成さ れます。
アプリケーションバック アップ (Application Backup)
完全および増分スケジュールバックアップタイプは、NetBackup for Oracle RMAN スクリプトまたはテンプレートを実行して、自動的にバッ クカップを開始します。 また、スナップショットのバックアップも格納しま す。
メモ: ほとんどのスナップショットタイプでは、自動バックアップスケジュー ル(完全、累積、差分)により完全なボリュームスナップショットが作成さ れます。 BLI は増分バックアップを実行できる唯一のスナップショット方 法です。
完全バックアップ (Full backup)
差分増分バックアップ (Differential
incremental backup)、
累積増分バックアップ (Cumulative incremental backup)
Snapshot Client ソフトウェアがスケジュールのプロパティにどのように 影響するか
スケジュールプロパティの中には、Snapshot Client のデータベースバックアップと通常 のデータベースバックアップで意味が異なるものがあります。他のスケジュールプロパティ については、データベースエージェントの標準バックアップに固有の情報を参照してくだ さい。
p.92 の 「スケジュールプロパティについて」 を参照してください。
表 7-4 は、Snapshot Client バックアップのプロパティを説明しています。
表 7-4 スケジュールプロパティ 説明
プロパティ
自動スケジュール:
マスターサーバーでスケジュールするバックアップの履歴を保持する 期間およびスナップショットのバックアップを保持する期間を決めま す。
アプリケーションスケジュール:
ストリームベースのバックアップを保持する期間を決めます。
保持 (Retention)
スナップショットバックアップの場合、自動バックアップスケジュールで
[複数コピー (Multiple Copies)]を構成します。
ストリームベースのプロキシバックアップの場合、自動バックアップス ケジュールで[コピーを複数作成する (Multiple copies)]を構成しま す。
複数のコピー (Multiple copies)
自動スケジュールでバックアップを実行する頻度を決めます。
アプリケーションバックアップスケジュールには適用されません。
間隔
Snapshot Client ソフトウェアがテンプレートとスクリプトに与える影響
NetBackup for Oracle ウィザードが作成したテンプレートを使って、Snapshot Client を 併用したバックアップを実行できます。作成したテンプレートは NetBackup マスターサー バー上に格納され、他の NetBackup for Oracle クライアントが使用できます。
p.106 の 「テンプレートおよびシェルスクリプトの作成について」 を参照してください。
RMAN テンプレート生成ウィザードでは、[バックアップ設定パラメータ (Backup Limits)]
画面の[最大値の制限を指定 (Specify maximum limits)]選択オプションは、スナップ ショットバックアップには使用できません。 RMAN では、このオプションは通常のストリー ムベースのバックアップだけに使用されます。テンプレートにアーカイブ REDO ログが含 まれる場合、NetBackup では、このオプションを使用してログがバックアップされます。
テンプレートまたはスクリプトのどちらを使用する場合でも、クライアントの拡張バックアッ プ方式を有効にする必要があります。ポリシーの[属性 (Attributes)]タブでこの方式を構 成します。実行時に、エージェントはポリシー属性を確認して、Snapshot Client バック アップ方式が構成されているかどうかを判断し、プロキシファイルベースのバックアップを 実行します。 テンプレートでは、プロキシコピーバックアップのセッションはデフォルトで 1 つになります。
第 7 章 Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle 185 Snapshot Client の影響について
る必要があります。スクリプトには、RMAN の backup proxyコマンドを指定し、拡張バッ クアップ方式を実行します。 インストール時にサンプルスクリプトが提供されます。
Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle の環境変数
プロキシコピーセッションで使用されるストリーム数の変更または代替バックアップスケ ジュールの指定を行うには、環境変数を使用します。
次の表に、ユーザーが設定できる、Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle 固有の変数を示します。
NetBackup がプロキシコピーファイルベースのバックアップ用 に使用する NetBackup for Oracle スケジュール(このスケ ジュールは、完全バックアップ、差分増分バックアップ、または 累積増分バックアップ形式のいずれかです)。
スケジュールバックアップの場合、この変数はスケジューラから 渡されます。NetBackup for Oracle の RMAN テンプレート生 成ウィザードを使用して RMAN テンプレートを作成する場合、
この変数はテンプレート内に自動的に作成されます。
NB_ORA_PC_SCHED
各プロキシコピーセッションで NetBackup が同時に開始する バックアップストリームの数。バックアップが開始されると、
NetBackup は、ファイルサイズに基づいて、指定された数の バックアップストリームにすべてのデータファイルをグループ分 けします。NetBackup は、等しいサイズのストリームを作成しよ うとします。
NB_ORA_PC_STREAMS のデフォルト値は 1 です。
この変数を設定できるのは、ユーザーのみです。NetBackup for Oracle の RMAN テンプレート生成ウィザードを使用して RMAN テンプレートを作成する場合、[並列ストリーム数 (Number of parallel streams)]に値を指定すると、この変数が テンプレート内に自動的に作成されます。
NB_ORA_PC_STREAMS
Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle での環境変数の優先度は、標準の NetBackup for Oracle と同様です。NetBackup とユーザー変数を構成する方法につい ての手順を参照してください。
p.99 の 「ランタイム環境の設定について」 を参照してください。
NetBackup for Oracle によって、次の場所にサンプルスクリプトがインストールされます。
Windows の場合:
install_path¥NetBackup¥dbext¥oracle¥samples¥rman UNIX の場合:
/usr/openv/netbackup/ext/db_ext/oracle/samples/rman
次に、必要な変数を構成する方法を示す、Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle のスクリプトを示します。
環境を設定し、適切なコマンドを実行して RMAN を 呼び出し、データベース全体のプロキシバックアップ を実行します。NetBackup によってスケジュールが実 行されると、Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle が使用する環境変数が設定されます。こ のスクリプトには、RMAN の send コマンドを使用し て、ベンダー固有の引用符付き文字列で Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle の変数を 渡す方法が示されています。
Windows の場合:
hot_database_backup_proxy.cmd UNIX:
hot_database_backup_proxy.sh
環境を設定し、適切なコマンドを実行して RMAN を 呼び出し、表領域のプロキシバックアップを実行しま す。
Windows の場合:
hot_tablespace_backup_proxy.cmd UNIX:
hot_tablespace_backup_proxy.sh
スクリプトを使用する場合、send コマンドを使用して環境変数をエージェントに渡します。
次の例では、send コマンドを使用して、NB_ORA_PC_SCHED および NB_ORA_PC_STREAMS の値を指定します。
run {
allocate channel t1 type 'SBT_TAPE';
send 'NB_ORA_PC_SCHED= sched, NB_ORA_PC_STREAMS= number’;
backup proxy
(database format 'bk_%U_%t');
}
詳しくは、エージェントとともに提供されているサンプルスクリプトを参照してください。
p.165 の 「プロキシバックアップの例」 を参照してください。
レプリケーションディレクタの Oracle サポートについて
Oracle データベースのスナップショットを作成し、他の NetApp ディスクアレイにスナップ
ショットを複製するには、Replication Director を使用できます。 レプリケーションディレク タを使用するには、Oracle データベースが NetApp NAS ディスクアレイに存在する必要 があります。(現時点で SAN ストレージではサポートされません。)
レプリケーションディレクタを使う Oracle スナップショットバックアップは UNIX プラット フォームでのみサポートされます。
第 7 章 Snapshot Client を併用した NetBackup for Oracle 187 レプリケーションディレクタの Oracle サポートについて