TACACS+
9.3 NTP のコンフィグレーション
サーバの stratum 値が最も小さいタイムサーバが選択され,すべての stratum 値が同じ場合の同期先は 任意となります。
[コマンドによる設定]
1.(config)# ntp server 192.168.1.100
IPv4 アドレス 192.168.1.100 のタイムサーバに本装置を同期させます。
9.3.3 NTP サーバとの時刻同期の設定
NTP を使用して,本装置の時刻と NTP サーバの時刻をお互いに調整しながら,同期させます。
図 9‒4 NTP 構成図(NTP サーバとの時刻の同期)
[設定のポイント]
複数の NTP サーバと本装置を同期する場合には,ntp peer コマンドを使用して複数設定する必要があ ります。
NTP サーバを複数設定した場合,本装置の同期先には ntp peer コマンドで prefer パラメータを指定 された NTP サーバが選択されます。また,prefer パラメータが指定されなかった場合は,NTP サーバ の stratum 値が最も小さい NTP サーバが選択され,すべての stratum 値が同じ場合の同期先は任意と なります。
[コマンドによる設定]
1.(config)# ntp peer 192.168.1.2
IPv4 アドレス 192.168.1.2 の NTP サーバとの間を peer 関係として設定します。
9.3.4 NTP 認証の設定
[設定のポイント]
NTP でほかの装置と時刻を同期する場合に,セキュリティ目的の認証をします。
[コマンドによる設定]
1.(config)# ntp authenticate NTP 認証機能を有効にします。
2.(config)# ntp authentication-key 1 md5 NtP#001
NTP 認証鍵として,鍵番号 1 に「NtP#001」を設定します。
3.(config)# ntp trusted-key 1
NTP 認証に使用する鍵番号 1 を指定します。
9.3.5 VRF での NTP による時刻同期の設定
NTP を使用して,VRF に存在する NTP サーバや NTP クライアントに対して時刻を同期させる設定をし ます。
[設定のポイント]
NTP を使用して,本装置の時刻を任意の VRF に存在する NTP サーバに同期させます。また,本装置 の時刻が NTP サーバに同期している場合,グローバルネットワークを含む全 VRF に存在する複数の NTP クライアントに本装置の時刻を配布できます。
同期の対象にする NTP サーバと NTP クライアントの VRF が異なる場合,NTP クライアントに対し て,本装置の参照先ホストをローカルタイムサーバとして通知します。
[コマンドによる設定]
1.(config)# ntp server vrf 10 192.168.1.100
VRF 10 に存在する IPv4 アドレス 192.168.1.100 の NTP サーバに,本装置の時刻を同期させます。
構成はクライアントサーバモードです。
2.(config)# ntp peer vrf 10 192.168.1.100
VRF 10 に存在する IPv4 アドレス 192.168.1.100 の NTP サーバと本装置の時刻を同期させます。構 成はシンメトリック・アクティブ/パッシブモードです。
3.(config)# ntp broadcast client
NTP ブロードキャストメッセージで本装置の時刻を同期させます。グローバルネットワークを含む全 VRF 上のサブネットを対象にして,NTP サーバからの NTP ブロードキャストメッセージを受信しま す。
4.(config)# interface gigabitethernet 1/3 (config-if)# vrf forwarding 20
(config-if)# ip address 192.168.10.1 255.255.255.0 (config-if)# ntp broadcast
VRF が指定されたインタフェースに対して NTP ブロードキャストの設定をします。本装置の時刻が NTP サーバに同期すると,VRF 20,IPv4 アドレス 192.168.10.0,サブネットマスク 255.255.255.0 のネットワークに NTP ブロードキャストパケットを送信します。