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Fig. 10 9分割統合絵画法(#4)テーv『理想の私』

Table 5 nv 1 理想の私

 理想の私

・<なりたい私♪    可1髭性の私

・くこれくらいはできる私ン・

 確信の程、

《絶対できる私ン

[幸せになる

・つらいことがあってもこれ  だけが入生じゃないと思っ  て萌向きになる

・最後まで自分で考える

《1>入に封 える

(L)がんばったからいいん  じゃないかと少しは自分

(ノ)ことをよく思う

(1) つレうし、」とでもし1£、こ

 とを考える

(2)まわりに自分のことを 頼りにしてもらう.

(i}醜康で纏日を過ごす

2,きiし、」になる {1)きれいな牲格にする

(2)見かけだけじゃなくて 笑顔でなくても明るく見  られる

(i)スタイルをよくずる

3.スドレスをう三奴解消す  ろ

爵ご日鵡

 \ 羅・/︑蓼くレ﹂

.1,人の気持ちを思いやる (1>入の気持ちを考える 〈1)冷静になって際える

5.友情を大切にする ω今後もい祓麟つく碩今のクラスメー糖こ

 るれからも大事にする

9.鰍岐えと薦 ・り

レ㌦つる爵ナ ノ︶卿

(1)1動きだしたら皆を支:支

.る

7.人のynき役:になる (])その人の気持ちを考え.

 る

8.人に気に入ってもらえる (1)「本当の私」をみて気  (D人に気に入られるよう  に入ってもりっ      な自分になる

9.何事もさっさとあきらめ  ない

(1)計癒をたてる

「今はいろんなことを一人で考えるようになってきたというか、ゆとりが できました。3「考えることができるようになって、皆から『変わった』っ て言われます。この前もある人から『G子ちゃんは変わったね。落ち着い た。高1のときや高2のときや高3の1学期2学期とも違っている』って 言われました。他の人や先生方にも言われます。それと後輩が…私のこと

『お姉さんみたいだ』って。『本当のお姉さんだったらよかったのに』って

(涙で目が潤む)。そんなに見られてたって。後輩が『今からでもいいから お姉さんになって』って…私、うれしい。」「今思うんですけど、弁論大会 の作文で付け加えて書くべきだったって。お母さんに生んでくれてありが

とうって。よくお父さんやお母さんが私に謝るんですよ。『病気に産んでご めん』て。でも…病気にならなかったら、この学校へ来なかった。友だち にも会えなかった。だから、私病気でよかった。生きてて…よかったと思 います。だから弁論大会で言えばよかった。お母さん産んでくれてありが とうって。直接雷うの照れくさいから(涙が零れる)。」「前は私なんか生ま れてくるべきじゃなかったってよく思ってて。死にたいつて考えて。本当、

死のうと思ったこともあるんです。でも今は嫌なことがあっても生きてい るからだって。幸せだからこそ苦しみがあるんだって。今は本当に皆が大 事です。卒業したらばらばらになるのが寂しい。」〈卒業してばらばらにな

るのは寂しいけど、でも卒業して離れることがなかったらこれほど友だち を大切に思えただろうか。〉「(首を傾げて)う一ん。あと、卒業式には絶 対泣きたくない。笑顔の私を皆に見てほしい。」

  5)予後

 G子は穏やかに残りの高校生活を過ごした。卒業式は宣言したように泣 かなかった。入社式は遅刻。就職に対すG子の消極的な気持ちの表れであ ると思われた。入社後はG子なりにがんばっていた。

 面接者が葉書を出すと、返事が返ってきた。「ハガキどうもありがとうご ざいました。超うれしかったです。私はそれなりにがんばっています。学 生の時と違うのでつらいときもありますが、自分で負けないようにファイ ト!といってきかせてます。(中略)大きな夢を早く見つけたいです。そし て毎溝笑っていたいです。周りにいた人が急にいなくなったから少しさび しいです。でも新しいわたしとしてがんばるゾ!!先生も遠くから応援して

下さいね。」

 その後、「勤務中に以前痛めていた肩が脱臼し医師に止められた」と工場 を退職妖転職を繰り返している。

 3.考察

  1)面接過程について

   (エ)G子の変化と面接者のかかわり

 長坂(1998)は高校生年代のクライエントにおいては関係の継続自体に 治療的意味があると述べている。本事例は予防的カウンセリングであるた め、面接者が誘った面接であり、G子自身は問題に対して危機感がほとん どないことやG子の防衛のつよさを考えると、いかに来談意欲を高めるか がポイントであると考えた。そこで卒業が具体的に意識される3学期の登 校期間に面接を集中的に行った。面接に際しては、G子の現実吟味能力な どを考慮して書記的方法を導入し、面接者が積極的に発書してG子に薪し い視点を提供したり洞察の深化を図った。

 予備面接では、〈6回話をしよう〉と予め期間と面接回数を告げることで G子の不安や抵抗を緩回した。また面接に対する動機づけをして警戒を解

くために面接者はほとんど口をはさまずにG子に自由に話をさせた。G子 は将来に対する不安を認めようとはしなかったが、「薬をのんだりのまな かったりしたj等の 秘密 を告白することで面接者の反応を試していた ように思われた。 二三なら怒られそうな秘密 を話しても、(教師として

指導 せず)傾聴することでこの場では何を話してもいいんだとG子は 安心したと思われる。#1ではG子の態度が和らぎ、不安を語り始めた。

 G子の現在の状況への執着と卒業・就職への不安の根底には、「あのとき の(孤独だった)気持ちを繰り返したくない(#1)」という思いと「何で 私はできないんだ(#2)」という思いがあった。G子にとって卒業は友人 から見捨てられることを意味しており、また{ 就職→一一人で責任をもつ→

失敗・・自分に能力がない という図式であると考えられた。そこで、面接 者はG子が自分の問題に直面することを支え援助するために、積極的に質 問を投げかけたり説明をした。例えば、#2では面接の最後の方で、「どう

しても人と比べてしまう」というG子に対して面接者は〈本当に比べてい るのは 理想の自分 ではないか〉と指摘した。この薪しい見解は、問題 をすべて「私はだめだから」という一言で片付け直面化することを避けて いたG子に、「自分を責めてしまう」「自分ができないのは嫌」なのはなぜ かということをこれまでとは異なる視点で考えさせる機会になった。同様 に、#3において〈生まれ変わるチャンスではないか〉と面接者が提言し たのは、G子がもつ歪んだ自己像を否定し修正するというよりも、むしろ それを利爾してG子の考え方を転換した方がよいと判断したためである。

G子が抱いていた卒業や就職に対する否定的イメージは 生まれ変わる

という形で鮮烈に逆転した。G子は「卒業嫌と思ってたけど何か明るいg

「恐いと思っていたけれど何か勇気が出てきた(#3)Jと卒業や就職を肯 定的に捉えるようになった。そして、「心から甘えてみたい」「本当の自分 を見てほしい(#4)jといった本心を率直に出すようになり、「不安は不 安なんだけど、とりあえずやってみよう(#6)」と社会に出ることを現実 的に考えるようになってきた。#6の自己評価でも咬わった」「ゆとりが できた」と述べ、周囲の承認やタイミングよく重なった後輩の干葉もあっ て自己イメージが肯定的になり、将来に対して積極的な展望をもつことが できるようになった。その結果、自分の病気や養護学校を受け入れること ができるようになった。

   (2)書記的方法について

 本事例では、会話が苦手で、話している問に混乱して話の筋道を見失い がちなG子のために書記的方法を導入した。具体的には主として9分割統 合絵画法を使用している。森谷(1995)は9分割統合絵画法の特徴として、

多くのイメーージを一一一PSxに把握でき多角的に情報を判断できる、思考をまと める援助をするアイデア・プロセッサである等を挙げている。書記的方法 では何に焦点を当て、何について書かせ、どう自門理解の機会にするかと いった組み立てが重要になる(福島・阿部,1995)。本事例ではカウンセ リングの導入部や展開部で面接者が投げかけるテーマについてG子の内面 にあって言葉に出し得ぬさまざまなイメージや気持ちに焦点を当てた。書 かせる内容については、テーマの設定も一つの鍵になると思われた。#1 の『もしも願いがかなうなら』というテーマは、G子の問題と結び付けや すく、またG子の抵抗が少しでも小さくなるようにと遊び感覚を取り入れ て『3つの願い』をヒントにして設定した。#4では#3で出現した 生 まれ変わる という新しい考え方を強化し、イメージの具体化・明確化を 図るため、『理想の私』というテーマを設定した。続くステップづくりは理 想の自分になるためのスモール・ステップの目標をG子自身に設定させた。

これによりG子は掻標を視覚化し明確化した。理想の自分に至る道を段階 に分けて具体的目標を決めることは、カウンセリングで得たものを実際に 社会で適用できるように、G子に現実感をもたせ「私にもできるかもしれ ない」という動機づけをしている。同時にこれらのことはG子の自発性を

尊:重:している。

 これらの内容をもとに、面接者は気持ちや具体的な内容をG子に質問し、

G子は答えたり説明したり面接者と話し合うことで自分の内面を少しずつ 探り、自己理解を深めていった。面接者も書かれた内容を見ることでより