) 輿 t
第三節 9P18/30とD3アルブミンの結合
試薬と実験方法
試薬
fluoresceinaminとfucoidanはSigma Chemical社、 Cy3 fiuorescent dyeと
CNBr.activated Sepharose CL4BはAmersham Biosciences社、 Alexa Fluor⑪ 488は Molecular Probes社、 Sodium dextran sulfateはMP Biomedicals社、 concanavalin Aと
collagenaseは和光純薬工業より購入した。その他の試薬は本論文で関連する各章において述べられている。
タンパク質の蛍光標識
FITC・Alexa 488・Cy3をタンパク質の蛍光標識に用いた。標識法はタンパク質 変性作用がある有機溶媒を用いない点以外は、製造元の説明書に従った。尚、CD 分析で算出したαヘリックス量から、FITCやAlexa 488の蛍光標識でnativeアル ブミンの立体構造にほとんど影響がないことを確認して実験に使用した。本節で 用いるnativeアルブミンは非処理のラットから単離しており、精製法は前章と同 様である。D3アルブミンは内毒素中毒のラットから単離したものを使用した。
ラット肝臓の膜タンパク質調製
ラット肝臓からの膜タンパク質は遠心法により単離した(114,158)。すなわちラ ット肝臓を門脈に挿入したサーフロー留置針(16G)からpBS 100mlで灌流した
後、200mlの150 mM NaClを含むbuffer A(0.1 mM・EDTA,0.2%2−mercaptoethanol,
50mM Tris−HCI, pH 8.0)でホモジナイズした。105,000 x gで1時間4°Cで遠心 後、沈殿を200mlのbuffer B (50 mM NaCl,40 mM n−octyl beta−D−glucopyranoside
を含むbuffer A)で再懸濁した。再懸濁溶液は105,000 x gで1時間4°Cで遠心し て、上清を膜タンパク質として回収した。gp18とgp30の単離と抗体作成
M−AlbアフィニティーカラムはSchnitzer及び児玉らの方法に従って作製した
(75,138)。すなわちSepharose 4Bビーズ(1.59)を4℃で24時間、45 mgのM−Alb と50mlのカップリングbuffer(0.5 M NaCl and O.1 M NaHCO3, pH 8.3)中でイン
キュベートした。カップリング効率はゲル1mlあたりM−Alb 1.5 mgであった。肝臓の膜タンパク質(2mg)をこのM−Albアフィニティーカラム(1x5cm)に アプライ後、結合タンパク質をTiruppachiらの方法(4,138,158)に従ったNaClの ステップワイズ法(50,250,1000mM)で溶出させた。リガンドブロット法(次項 で説明)により検出させた転写膜上の9P18/30の位置より、 SDS−PAGEにおける gp18/30の位置を確認した後、 gp18とgp30を含むゲル片をそれぞれ切り取った。
その後、ゲル片からElectroeluterを用いて電気的に溶出させた。抗gp18・抗gp30 抗体は前章に記述した「抗体作製法」と同様の方法で作製した。これら抗体は、
肝臓の膜タンパク質を用いたWestern blot分析により特異性を確認した。
リガンドブロット
リガンドブロット法は放射性同位体で標識したアルブミンを使ったSchnitzer らの方法(142)をベースとして、FITC標識F−AlbやM−Albを使った予備実験から 蛍光標識アルブミンを使った方法を確立した。すなわち膜タンパク質(500μg)
をSDS−pAGEにより分離後、50V 30分でpVDF膜に転写した。0.1%tWeen・20(v/v)
を含むpBSで洗浄後、転写膜をFITC標識D3アルブミン(30μg/ml)やFITC標 識nativeアルブミン(0.03か3mg/ml)で1時間インキュベートした。
他のタンパク質を用いる競合分析に関しては、FITC標識D3アルブミンを非標 識競合物 (10倍モル過剰のタンパク質競合物、もしくは1mg/mlのポリアニオ
ン分子やconcanavalin A(137))と混合し、転写膜と1時間インキュベートした。
尚、様々な非標識アルブミンを添加する予備実験から、タンパク質添加による FITC標識D3アルブミンにおけるFITC除去・消光・不溶解効果はわずかなであ
ることを確認の上行った。
肝内皮細胞の単離と培養 1)灌流液の調製
A)前灌流液
NaCl