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 40

35 30

一10kHz

−15kHz

−20kHz   25kHz

−30kHz

25

0 2 4 6

8   10   12 加熱時間lminI

14 16 18 20

図6.19SSフェライトゴムを貼った状態での周波数別温度上昇特性

 図6.17〜6.19より,フェライトゴムを貼らない状態,フェライトゴムFDを貼った状態での周波数に よる温度変化はあまり見られないものの,フェライトゴムSSを貼った状態では,1叩⊂Hzl,15[kHzlで加 熱時の最高温度約61[℃1に対し,25[kHz],30随」加熱時は約65βqと,約4〜5[℃1の温度差が見られた.

65 あとがき

 本章においては,水中加熱時の加熱効率向上法として空気磁路部の透磁率を上げることによって大き な磁束を誘起し,より高いか熱効率と温度分布が得られるかどうか検証した.ここで,透磁率の差によ り加熱効率が変化し,透磁率が高いほど加熱効率が向上することが実証された.一方で,フェライトゴ ムSSを貼った場合では,低周波ではフェライトゴムFDと同様の効果しかないが,周波数を上げると加 熱効率が向上している.しかしながら筆者の以前の研究成果(1)より、船側鋼板誘導加熱負荷においては インバータ動作への影響を小さくするため,できる限り低周波で加熱する方が望ましいという結果が得

られているので,大型タンク加熱実験では低周波においても十分な効果の得られるFDを用いて実験を

行った.

 また、図6。16からフェライトゴムを貼ってない状態,フェライトゴムを貼った状態においても,加熱 を開始してからm分間で温度が急上昇し,その後徐々に温度上昇が飽和しているのがわかる,また,実 際の加熱時にもこのような特性が得られるということが予想される.

第7章加熱面積の拡大

7。1 まえがき

 船側鋼板誘導加熱システムにおいて,できうる限り広い加熱面積を得ることは,システムの効率的な 運用に対して必要不可欠な検討課題であると考えられる.

 加熱面積を拡大する方法としては,

①ワーキングコイルを複数枚設置する方法

②加熱面周囲の暖められた水を新たな熱源として利用する方法 の2通りの方法が考えられる.

 本章においては,上の2通りの方法を検討している.

 まず,ワーキングコイルを複数枚設置した場合の電気結線法について検討する.ワーキングコイルを 近接して設置した場合,双方のワーキングコイル間に磁気的な結合を生じ,それによってお互いが誘起 する磁束を弱めあったり,逆に強めあったりして,結線の方法によって加熱状態に変化を生じさせる可 能性が高い.したがって,ワーキングコイルを複数枚設置した時の特性変化を把握し,加熱効率の良い 結線方法について検討を行うことは有意義であると考えられる。本章では,50[cm]四方ワーキングコイ ルを4枚製作し,実際に鋼板を加熱してその表面温度を計測することによって効率の良いワーキングコ イルの結線法を検討した.

 続いて,加熱された水を熱源に転換する方法を検討する.つまり,加熱面の周囲で加熱された水をワ ーキングコイル周辺を加熱する熱源として利用しようとするもので,これにより,わずかであっても加 熱面積の拡大が可能になり,全体の熱効率向上に寄与するものと思われる.

7,2 ワーキングコイル分割設置による加熱面積拡大 7.2.1 ワーキングコイル分割設置時における検討課題

 船側鋼板誘導加熱負荷を考えた場合,できるだけ広い加熱面積を確保することが望ましいと考えられ る.しかしながら,一枚の巨大なワーキングコイルを設置する場合,設置時の労力や操作面を考えると 非常に難点が多く,また負荷等価回路定数値が非常に大きくなり,電流が投入しづらくなる可能性もあ

るなど加熱面積を拡大するには検討すべき事項が種々考えられる.

 この対策として適切な負荷等価回路定数値を有す単体のワーキングコイルを複数枚設置して加熱面を 拡大する方法を提案している.複数枚設置に際しての検討事項として電流流れ方向の変化による加熱特 性の変化が予想される為その特性把握が必要である.すなわち,ワーキングコイルを近接して設置し た場合,双方のワーキングコイル問に磁気的な結合を生じ,それらの作る磁束が干渉しあって加熱特性 に変化をきたすと考えられる.その変化について検討し,加熱効率の高い設置法を見出しておく必要が ある.具体的には,磁束はワーキングコイルを流れる電流によって誘起されるので,電流流れ方向によ って大きくその特性変化が生じると考えられる.

 本節では2種類の電流の流れ方について加熱実験を行い,加熱効率の高い電流流れ方向の選定を行っ

ている.

 単体のワーキングコイルを4枚用い大型ワーキングコイルを構成させる際の電流流れ方向の組合せは 多々あるが,ここでは図7、1に示すような電流の流れ方が全て同じと全て逆の両極端の流れ方をする2 種類について実験を行った.

7.2.2 実験の概要

実験で用いたワーキングコイノレは方形平板型でコイノ螂分の長さは一辺500[㎜1である.コイノレ部分 には5[㎜1径の高周波リッツワイヤを使用し,外径101mm],内径8[㎜]のシリコンチューブに通して防 水加工を施している.また,この防水リッツワイヤを方形に巻くため550[㎜1四方,厚さ3[㎜1のゴム シートに耐熱テープで固定している.(図7.3)このように作成した4枚のワーキングコイルそれぞれに No.1,No.2,No.3,No.4と番号を付け,実験を行った.

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図7.3

    ゴムシート

      単位[mm]

ワーキングコイルの写真、寸法図

 また実験は図74の様にL4[m]四方のプールの中に水道水を200[C]投入し,下からベニヤ板,被加熱 鋼板,ワーキングコイルの順に配置した.ワーキングコイルの配置は図75に示す様にNo.1〜No4のワ ーキングコイルを90。ずつ回転させた形で,巻線同士が近接するように鋼板上に設置した.

ワーキングコイル  熱篭対(表面)

 被加熱鋼板

 熱電対(裏面)

k

水道水 ヤ 板 図7,4 実験装置断面図

No.1コイノレ

d

Z

巻線方向

曝講叶互

但枳繕鞄一

回隼聡暴

Z

ρ

1」

1r,レ亡ε ON

図7.5 ワーキングコイル配置

 4枚のワーキングコイルの結線方法は,それぞれのワーキングコイルに流れる電流値を等しくするた め全てのワーキングコイルを直列結線している.

 なお,電流の流れ方向を変える際にはワーキングコイルは動かさず,ワーキングコイル相互の接続端 子を入れ変えて結線することによって,電流流れ方向を変えている.

 熱電対は図7.6に示すようにL2[m]四方鋼板の中央からNo.1コイルとNo,2コイルの間の方向(縦方向),

No.1コイルの対角線方向(斜め方向),及びNα1コイルとNα4コイルの間の方向(横方向)の3方面に 70[mml間隔で28本配置した,また,裏面にも同じ位置に熱電対を配置し,合計56本の熱電対を配置し

ている。

ム ヘ

d

z

No.1コイル