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壱Rsnニ50Ω

一〇一Rsn=8qg

15

図424

  20      25      30      35

      動作周波数[kHz]

Csn−1[μFIのときのRsnをパラメータとした電力変換効率の周波数特性

 ハードスイッチングインバータにおけるスナバ回路での損失は電力変換効率に大きな影響を及ぽす損 失の一つである.そこで,この損失が小さく,スイッチングサージを十分許容できる範囲に抑えるよう なスナバ回路が必要とされる.しかし,今回のスナバ定数変化の範囲では電力変換効率の変化が1[%】

以内と小さく,効率による比較は難しいことから,先程の回路条件でスイッチング波形を観測し,スナ バ回路の回路定数を選定することを目的とした.

 前の実験と同じ条件で,負荷抵抗Rチ5[Ω1,負荷インピーダンスLr50圓の負荷が共振周波数を 22随]となるように、共振コンデンサCsの値を1[岬】に選定した・また,スナバ回路定数もスナバ抵抗

㎞=10【Ω】,30[Ω1,50[Ω】,801Ω】,スナバコンデンサCsrO2[μF】,0.5[岬,1【岬】,3[画にそれぞれ変 化させた時スイッチング波形を,1叩面】から30随】まで5陣】刻みで動作させ観測した.インバータ は前の実験と同じ汎用ハードスイッチングインバータを用いる.なお,図425に汎用ハードスイッチン グインバータの回路図,及び電流,電圧の測定箇所を示す.

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電流

図425 フルブリッジ形高周波インバータの回路図

 図4・26は共振周波数より高い動作周波数25[kHz1で,スナバ回路をはずした状態でインバータを 駆動させたときのスイッチング電流及びスイッチ電圧のオシロ波形である.この波形はスナバ回 路がないため,純粋なスイッチ電流と電圧の波形となる.スイッチ電流の強制消弧に伴い,テール 電流による振動現象が発生し,それに伴いスイッチ電圧にも入力電圧の2倍以上あサージ電圧が発 生することがわかる.

図4.27は,動作周波数25随】,スナバ抵抗80【Ω】,スナバコンデンサ0.2【}司としたときの,スイッ チ電流,スイッチ電圧のオシロ波形である.スナバ回路の接続に伴い,サージ電圧は大幅に抑制されて 安定な動作を実現している.

 表4.5は,動作周波数が共振周波数より高い周波数領域での,回路諸特性をまとめたものである.ス ナバ抵抗㎞が大きく,スナバコンデンサCsnが小さいとき,スイッチ電圧の最大値も小さくなり,電 圧振動期間も短くなる.また,スナバ抵抗Rsnを通して負荷を流れる電流Ioが小さいため,スナバ抵抗 Rsnでの損失も小さくなる.

電流波形

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電圧波形

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.牌誓懸1

.轡..

図426 スイッチ波形(25[kHz]スナバ回路なし)

電流波形

i鰯

1筆繋lii

     .眠

電圧波形

 図427 スイッチ波形(25閃セ1,Rsn=80【Ω】,Csn=0.2[μFl)

表4.5動作周波数が共振周波数より高い周波数領域での特性

スナバ抵抗Rsn スナバコンデンサCsn

Vsmaxが小さい

大きいほうが良い 小さいほうが良い Vsの振動期間が短い 大きいほうが良い 小さいほうが良い Rsnを通して流れるIoが小さい 大きいほうが良い 小さいほうが良い

 次に共振点より低い動作周波数帯でインバータを駆動する際の特性について検討する.図4.28は,共 振周波数より低い動作周波数15[kHzlでスナバ回路をはずした状態でインバータを駆動させたときのス イッチング電流,及びスイッチ電圧のオシロ波形である.この波形もスナバ回路がないため.純粋なス イッチ電流とスイッチ電圧の波形となる.ターンオフ時ダイオードリカバリー電流の発生に伴う,振動 現象により入力電圧の約L5倍のサージ電圧が発生している,また,ターンオン時のサージ電流により スイッチがオンした後にサージ電圧が発生しているのがわかる.

 図429は,動作周波数15[kHzl,スナバ抵抗80[Ω】,スナバコンデンサ02[μFlとしたときの,スイッ チ電流とスイッチ電圧のオシロ波形である.スナバ回路の接続によりスイッチのターンオン,ターンオ フのどちらにおいてもサージ電圧はほとんど発生せず,安定動作が実現している.

 表4.6は,動作周波数が共振周波数より低い周波数領域での回路諸特性をまとめたものである.スナ バ抵抗Rsnが大きく,スナバコンデンサCsnが小さいときスイッチ電圧の最大値も小さくなり,ターン オン直後のスイッチ最大電圧も小さくなってスナバ抵抗Rsnを通して負荷を流れる電流Ioが小さいため,

スナバ抵抗Rsnでの損失も少なくなることがわかる.

電流波形

電圧波形

図428 スイッチ波形(15[kHzlスナバ回路なし)

電流波形

       』ii〆幣獲△1◇illl◇ll

I桝磨懸懸醗』ll』羨、1鷺継囎

電圧波形

図4,29 スイッチ波形(i5[kHz],Rsn=80[Ω1,Csn=0.21μF])

表4.6動作周波数が共振点より高い周波数領域での特性

スナバ抵抗Rsn スナバコンデンサCsn ターンオン直後のVsmaxが小 大きいほうが良い 小さいほうが良い Rsnを通して流れるIoが少ない

一 小さいほうが良い

 以上,実回路を用いた模擬負荷実験から,電力回生型スナバ回路を用いたハードスイッチング動作に おいては・高周波インバータは共振周波数より若干低い領域の方が,スイッチング素子動作責務及び,

電力変換効率の観点から適している.

 また,スナバ回路定数の選定においては,(この場合の)共振周波数22.51kHzl付近の逆数の,1周期 の値に近い時定数の範囲で,スイッチ電圧最大値の抑制及び効率の観点から,スナバ抵抗Rsnを大きく

(約80【Ω1),スナバコンデンサCsnを小さく(約0.2[μFl)選定することが望ましいという結果が得られ

た.

4.4 誘導加熱電源のソフトスイッチング化への検討

 本節では,前節で検討したハードスイッチング電源の更なる高性能化を目指し,高周波インバータの ソフトスイッチング化を検討する.

 ソフトスイッチング電源は42節,表4.1にまとめたようにハードスイッチング電源に比べて高効率,

低ノイズ化が図れる反面,負荷変動に対してその動作領域は一般的に狭く,制御が難しいという難点を 有している。

 したがって,高周波インバータをソフトスイッチング化する場合に,まず,負荷である船側鋼板誘導 加熱システムの負荷特性を予測しておく必要があり,それに沿って電源装置に必要な機能を検討するの が順当であろうと考えられる.

  船側鋼板誘導加熱システムの際立った特徴を挙げると, 加熱時ごとに負荷が変化し,その定数も変 化する ということであろう。したがって, このような条件下においても高周波誘導加熱を行う際に有 効な周波数帯域での運転を可能にする という課題を克服しなくてはならない.

 高周波誘導加熱負荷は一般的に周波数によって負荷等価回路定数の値が変化し,さらに加熱時ごとに 負荷が変化して,その等価回路定数値の変動も考えられ,船側鋼板誘導加熱システムを駆動するのに有 効な周波数帯域はおおよそ20臣H2】内外であろうとの経験的な予測も立っているという3点をクリアす

ることを考えると,電源装置の高周波インバータは定周波電力制御機能を有すことが望ましいと考えら

れる.

 なぜなら,回路が一定の動作周波数で電力制御が可能になれば,周波数の変動による負荷等価回路定 数値の変化がないので,回路動作の変動が発生しにくいと考えられる。また,経験的に求めた有効な周 波数帯域からあらかじめ決定した動作周波数で運転する場合に,必要以上に電力が入りすぎる,または 電流が流れすぎて回路の定格を圧迫するような事態が発生しても対処がしやすいとも考えられる.

 よって,動作周波数によって回路動作の影響を受けやすい高周波誘導加熱の加熱時のリスクを軽減す るため,電源装置に定周波電力制御機能の付加が必要不可欠と判断し,その機能の実現する回路方式の 検討を行った.本節において,定周波電力制御機能を有す回路を2種類提案し,その動作解析や誘導加 熱実験によって回路動作を検証している。

 高周波インバータのソフトスイッチングには,4.2.3節にて述べたようにZCS方式,ZVS方式の2種 類が存在する.船側鋼板誘導加熱システムを駆動する電源装置へ適用するにはどちらの形式が望ましい

と考えられるであろうか.

 ここで,4.3節のハードスイッチングインバータの特性解析における実験結果から,メインスイッチに IGBTを使用する高周波インバータは共振周波数よりわずかに低い周波数で運転した場合が一番効率が 高いという結論を得ている.この運転状態において回路のソフトスイッチングを実現するには,ZCS方 式になる.よって,本節で検討を行うソフトスイッチングインバータはすべてZCS型のインバータとす

る.       、       〜 4.4。1 準定周波電力制御ZCS高周波インバータ〔lo)

 本インバータを検討するに当たっては,船側鋼板誘導加熱負荷の負荷等価回路定数に関する特性がほ とんど判明していない状態において,実際に船体構造材として使用される鋼板を負荷として回路の特性 解析を行うための実験を行い,そのときのデータを使用している.

 したがって,負荷回路には単純な直列共振回路ではなく,負荷急変への対策を考慮した並列共振部も 付加した複合共振回路を構成している.