1.3.2.前居住地でのつきあい及びその必要性
このような仮設住宅でのつきあいに関しては、前居住地でのつきあいの影響が 考えられるため、前居住地でのつきあいや、震災前後のつきあい変化、またつき あいに対する考え方について調べた。
1) 前居住地でのつきあい
まず震災前に住んでいた住宅地でのつきあいについて、「非常に多かった」、「多 少あった」、「ほとんどなかった」、「全くなかった」の4段階で質問した。その結果、
図3−10に示すように、全体傾向としては「非常に多かった」、「多少あった」が各々 35.5%、52.2%で両者合わせて9割を占めて多く、つきあいのなかった人は1割程
度である。
これを年齢層別にみると、50歳未満の若中年世代では、それ以上の年齢層の者 に比べてつきあいのあった人は極端に少なく、ほとんどなかった人が約2割と多 い。また年齢が上がるにつれてつきあいは「非常に多かった」と答える者が多くな っており、震災前のつきあいは、若年層よりも高齢者層でよく行われていたことが わかる。これには居住年の長さ等も影響していると考えられる。
閥=738
全体傾向 50歳未満 50〜6、4歳
2) 震災前後のつきあい比較
震災前に住んでいた居住地と現在住んでいる仮設団地でのつきあい変化につい て調べた.その結果図3−11に示すように、震災前より「減った」と回答する者が約6 割と非常に多い。しかし、わずか約1割ではあるが「増えた」と回答する者もみられ
る.調査時点では、仮設に移ってから長い人でも8カ月しか経っておらず、また前 述の前住地でのつきあいが多かっただけに「減った」という回答は当然の結果と思 われ、居住地の移動や新しい土地での生活はつきあいを少なくする要因と言える。
年齢層別には有意な差は見られないが、各年齢層ともつきあいの「減った」とい う者は6割前後であるが、「増えた」という者に注目すると若年層ほど多くなって いる。これは前述の如く高齢者層は前住宅地で、すでにっきあいのあった者が多 かったのに対して、若年層はもともと前住地でのつきあいが少なかったことや、
震災を機に助ける立場となり、積極的、活動的に援助しているうちにつきあいが増 えるという結果につながったものと思われる。
N=730
全体傾向 50歳未満
50〜64歳 65〜74歳
75歳以上
OS6 1096 2096 3096 40% 5096 60% 7096 8096 90% 100%
■増えた 團同じ位 口減った
図3−11年齢層別にみたつきあい変化
3) 近隣とのつきあいに対する考え方
次ぎに一般的考えとして、近隣地域とのつきあいをどのように思っているかに ついて、「非常に必要」から「全く必要でない」までの4段階に分けてつきあいに対 する意識を調べた。その結果図3−12に示すように、「非常に必要」、「まあ必要」と 回答する者が各々28.6%、52.8%と多く、両者合わせて8割強の人が必要性を感じ ている。一方「あまり必要でない」、「全く必要でない」と答える者は、各々17.4%、
1.2%であった。
年齢層別には、50歳未満の若中年世代に「あまり必要でない」とする者が23.9%
と75歳以上の後期高齢者の12.0%に比べて約1割多い。一方65歳以上75歳未
満の前期高齢者には、「非常に必要」とする者が38.3%と他の年齢層よりも非常に 多く、これは将来的な不安を後期高齢者より前期高齢者の方がより強く感じる年 齢段階にある為ではないかと考えられる。N=729
全体傾向 50歳未満
50〜64歳 65〜74歳
75歳以上
om 10Si 2096, 30m 40m 50m 60m 70)6 80m 90% 10096
■非常に必要 Nまあ必要 口あまり必要でない 團全く必要でない
図3一・12 年齢層別にみたつきあいの必要性
1.3.3. 仮設居住者以外の人とのつきあい 1) 友人・知人とのつきあい
震災前の居住地から仮設団地に移ったことで旧知の友人・知人との交流が行い にくい状況にあると考えられるが、その往来の実情について調べた。その結果、図 3−13に示すように対象者が仮設住宅団地へ入居してから友人・知人の訪問を得た 者は64.3%である。一方、前芸地を自ら訪れた人もほぼ同数の69.5%みられる.こ のことより約7割の人は友人等との往来による交流をしていることがわかる.
友人・知人の来訪 前住地への訪問
OS6 10SS 20S6 30S6 4C 6 50S6 6096 70S6 80S6 90% 100S6
図3−13 友人・知人とのつきあい
年齢層別比較では、友人・知人からの訪問を受けることには顕著な差はみられ ないが、前住地への訪問に関しては、50歳以上75歳未満の年齢層の7割強が自ら 前居住地を訪れており、他の年齢層が6割強であるのに対しより多い。
2)別居している子供との交流
別居している子供の訪問頻度や電話での交流について調べた。子供のいない世 帯が約2割みられるが、これを除いた結果を図3−14に示している。まず、別居し ている子供の訪問頻度で最も多いのは「,月1回位」の43.1%で、次いで「週1回位」
の29.2%となっている。また「毎日」あるという者も6.9%ではあるが見られた。
つまり別居子と「毎日」や「週1回位」といった日頃行き来のある者は36.1%で、
3人に1人前親子間の交流が日常的にあると言える。しかし子供はいても訪問は
「全くなし」という者も20.8%みられこの点は問題と言える。
電話での交流は「毎日」、「週1回位」が各々16.9%、46.9%で両者合わせて63.8%
と訪問頻度に比べ、電話での交流はより頻繁に行われていることがわかる。しかし 電話での交流においても、全く「なし」という者が14.1%みられることから、子 供のいる場合でも交流関係のない者が存在することや、子供のいない人もいるこ
と等に配慮して、孤独に落ちいらない対策が必要であると言える.
訪問頻度・灘
電話での交流1鎌 ms sxstwtttw1,.
096 10S6 2096 30S6 40監 5(泓 60% 7〔泓 80% 9(罵 1(X路
園毎日 ■週1回位 観月1回位 麗なし
図3−14 別居子との交流
また別居子との交流を年齢層別に調べた結果、訪問頻度に関しては図3−15に 示すように、75歳以上の後期高齢者に対して子供が「毎日」又は「週1回位」と いった日常的訪問をしている場合が約5割を占め高い傾向にある.
N=392
50歳未満
50〜64歳 65〜74歳
75歳以上
OS6 10S6 20S6 30S6 40S6 50S6 6096 70S6 80S6 90S6 100P6
国毎日
ロ週1回位 園月1回位
團なし図3−15 年齢層別にみた別居子の訪問の有無 (別居子のいない世帯を除く)
また電話での交流についても図3−16に示すように、65歳以上の年齢層で「毎 日」又は「週1回位」程度の日常的交流のある者が7割強を占めており、年齢層 があがるにつれ頻繁な様子がうかがえる。しかし、子供はいても訪問も電話も「な
し」という者が高齢者層にもわずかではあるが認められる.そのため、これらの高 齢者層の把握や病弱な高齢者等に対しての安否確認のための声かけ等が不可欠で
あると言える。また、50歳未満の若中年世代でも別居子の訪問、電話での交流とも に全く「なし」という者が半数を占めて多く、これには未婚の子供と一緒に居住し ているケースが多いことも考えられが、若中年者層に対しても互いに安否を確認 するシステムをつくっておくことは、事故や孤独死を解消することからも必要で あると思われる。
N=396
50歳未満
50〜64歳 65〜74歳
75歳以上
O% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
團毎日
ロ週1回位 團月1回位
團なし図3−16 年齢層別にみた別居子からの電話の有無 (別居子のいない世帯を除く)
1.3.4. 近隣での助け合いの現状と今後の希望
これまで、仮設団地及び近隣でのつきあい等について述べてきたが、ここでは 具体的な日頃助け合いの実態や希望について、震災前の居住地及び現在の仮設団 地での助け合いの現状及び現在の仮設団地で望む助け合いや今後の恒久的な居住 地で望む助け合いについての希望を明らかにするために、図3−17の下欄ような 10項目をあげて調べた。
震災前の居住地で
現仮設住宅団地で
現仮設住宅団地で望む
恒久的な居住地で望む
。 50 100 150 200 250 300
口買い物を頼み合う 團おかず等おすそ分け 團日曜大工の手助け ■鍵の預かり合い 園急病時の看護介助 ■子供の面倒・世話 團互いの安否確認 国気軽なおしゃべり ロ悩み事の相談 ■ごみ運搬の手助け
図3−17 近隣での助け合いの現状と今後の希望
1) 震災前の居住地での助け合い
まず、震災前の居住地で最もよく行われていたこととしては「気軽なおしゃべ り」が77.0%と圧倒的に多く、次いで「おかず等のおすそわけ」が40.3%、「互 いの安否確認」が33.1%、「買い物の頼み合い」が31.5%、 「悩み事の相談」が 25.9%と続いている。
N=194
買い物を頼み合う
おかず等おすそ分け
日曜大工の手助け2
鍵の預かり合い1 急病時の看護介助1
子供の面倒・世話
互いの安否確認
気軽なおしゃべり
悩み事の相談
ごみ運搬の手助け N o
ロ
34.5 ss ・ミミ。
37・9慧三三
馨