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4. 地震荷重に対する自由曲面ラチスシェルの形状最適化

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章では固定荷重のみに対する形状最適化により決定した自由曲面ラチスシェル の地震応答性状について分析し,水平入力に対して,大きな鉛直変位が発生することを 確認した。日本のような地震が頻発する地域で自由曲面ラチスシェルを計画する場合,

地震荷重に対して応力を最小化できれば有益であると考えられる。そこで,第

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章では 地震動に対するラチスシェルの形状最適化手法を提案する。

4.1. はじめに

自由曲面ラチスシェルを屋根に用いる場合,座屈性能や耐震性能の評価が重要となる。

一定の曲率を持つシェル形状(以後,幾何曲面ラチスシェルと呼ぶ)については,これ まで座屈に関して数多くの研究が行われてきた。特に,球殻ドームなど 713) では,古 典座屈理論を援用して,線形座屈荷重,弾性座屈荷重の推定式が提案されている。また,

耐力についても修正

Dunkerley

式を用いた評価手法14)が提案され,比較的簡易な解析に 基づく耐力評価法が確立されつつある。一方,幾何曲面ラチスシェルの地震応答に関す る研究も数多く行われ,動的性状15,16)だけでなく,球殻ドーム18)や円筒ラチスシェル19) については,動的靭性指標d

F

や動的構造耐震指標d

I

s17)に基づく塑性化を考慮した耐震 性能の評価が研究されている。

自由曲面ラチスシェルは構造内で曲率が大きく変わり,境界辺で

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次曲線以外の特徴 的な構成となる可能性もあり,既往の幾何曲面ラチスシェルの研究成果だけではその力 学性状は把握できない。また,自由曲面ラチスシェルの座屈性状や応答性状を分析した

研究例20,21)は少ない。このため,構造設計では,幾何非線形性,材料非線形性をともに

考慮した座屈解析や地震応答解析を行い,力学性状を把握する必要がある。

このような背景から,著者らはこれまで,本研究の第

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章で固定荷重に対して形状最 適化により決定された自由境界辺を持つ中規模の自由曲面ラチスシェル形状を取り上 げ,このシェルに限定して,座屈解析および地震応答解析からその性状を分析した。こ れにより,一例ではあるものの,修正

Dunkerley

式により固定荷重時の耐力が評価でき ることを示した。また,地震動入力強さを変化させて弾塑性地震応答解析を実施し,地 震時に大きな鉛直変位が発生する問題点を確認したものの,ラチスシェルの塑性変形の 大きさについては未検討である。

上述の問題点より,我が国で中規模の自由曲面ラチスシェルを計画する場合,固定荷

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重だけでなく地震荷重を考慮した形状決定が重要と考えられる。そこで,第

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章では第

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章と同規模のラチスシェルを想定し,1)固定荷重と地震荷重に対する応力度を最小化 する形状最適化を行い,

2)

形状最適化されたラチスシェルに対して,ラチスシェルの座 屈特性を考慮した許容圧縮応力度を設定し,固定荷重および地震荷重に対して許容応力 度設計により断面算定を行い,

3)断面算定を行った自由曲面ラチスシェルについて,固

定荷重に対する線形座屈解析,

RS

座屈解析,弾性および弾塑性座屈解析を実施し,そ の座屈特性を分析する。また,

4)

座屈を考慮した弾塑性地震応答解析を進め,地震動入 力強さと弾性変形および塑性変形の関係を調べ,その結果に基づいて耐震性能を分析す る。

5)

さらに,得られた結果に基づき自由曲面ラチスシェルの設計法を確立するため の今後の研究課題を明らかにする。

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