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本研究で対象とした構造物は全て,ある条件下での形状最適化により生成している。

しかしながら,自由曲面ラチスシェルは意匠性が強いものや形状最適化計算の制約 条件により構造的に必ずしも合理的でない形状となる場合も考えられ,無限に存在 する自由曲面ラチスシェル一般を評価するには至っていない。球や円筒のドームで あれば,部材半開角など形状を一意に表現できるが,自由曲面ラチスシェルを一般 的に評価するためにはその形状の特徴を表現する手法を開発する必要がある。

2.

本研究で対象とした自由曲面ラチスシェルは全て剛接合の接合部を考慮している。

しかし,ボルトなどを用いた半剛接合の接合部も考えられる。ドームなどに対する 既往の研究より,接合部の剛性が座屈性状に大きく影響することが知られているた め,今後の検討課題と言える。また,自由曲面ラチスシェルの場合,ドームや円筒 のラチスシェルと異なり,固定荷重下でも比較的大きな曲げモーメントが局所的に 発生することが想定されるので,曲げモーメントが発生しない箇所はピン接合,曲 げモーメントが発生する箇所は接合部曲げ剛性を大きく取るなど,形状最適化時に 接合部についても同時に最適化することも考えられる。

3.

本研究で対象とした自由曲面ラチスシェルは全て三方向網目である。ラチスシェル の外装材に注目すると,三方向網目の場合,三角形の平面形状を選択することがで きる。一方で,近年の自由曲面を有する建築例では

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方向あるいは

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方向に曲率を 持った金属パネルやガラスによる外装材を有するラチスシェルも見られる。このた め,ラチスシェルの網目形状では三方向網目以外の二方向格子や,六角形,さらに ボロノイ分割などを用いた複雑な網目形状が選択される場合もある。力学的な観点 からは,二方向格子や六角形格子はシェルの面内に曲げモーメントが発生すること が知られている。このため網目形状によっても座屈耐力に大きく影響が与えられる。

このような網目の自由曲面ラチスシェルについては未検討であり,今後の課題であ る。

4.

本研究では自由境界辺を有するラチスシェルに対して,

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章で固定荷重に対する応 力最小化,

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章で地震荷重に対する応力最小化を実施したが,どちらの場合も過大 な鉛直変位が発生した。また近年では,ラチスシェルの天井の落下など非構造部材

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への被害が問題となっているため,応答変位や応答加速度を抑制するような形状最 適化も必要であると考えられる。構造材や非構造材の損傷やリスクを勘案した形態 創生手法の開発も今後の研究課題の一つと考えられる。

5.

近年,ラチスシェルの信頼性指標に関する研究が始まっている。また,近年のスタ ジアムやスポーツアリーナの建設例では,大きなイベントの後に減築して利用する 場合や,イベントの期間後に解体するような場合も見られる。このような期限付き 建物の場合,設計用安全率を小さく取ることが考えられる。 このため,雪や地震 の再現期間と設計用安全率,そしてその信頼性指標に関する研究が必要であると考 えられる。この点も今後の研究課題である。

本論文は,著者が豊橋技術科学大学博士課程

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年間における研究成果をまとめたもの である。本研究を行うにあたり,多くの方々にご指導をいただきました。ここに深く感 謝いたします。

本研究を進めるにあたり,豊橋技術科学大学教授 中澤祥二博士には著者が豊橋技術 科学大学に入学以来,数多くの幅広いご指導とご支援を賜りました。心から感謝申し上 げます。

また,豊橋技術科学大学 名誉教授 加藤史郎博士には本研究を行うきっかけを作って いただくとともに,研究を進めるにあたり終始熱心なご指導を頂きました。心から感謝 申し上げます。

本研究を審査いただくとともに,適切なご指導ご助言を賜りました豊橋技術科学大学 教授 齊藤大樹博士,准教授 松本幸大博士に深く感謝申し上げます。

本研究を進めるにあたり,コンピュテーショナルデザインについて,貴重なご意見を 頂いた,豊橋技術科学大学教授 松島史郎博士,講師 水谷晃啓博士,

FabLab

北加賀屋の 皆様に御礼申し上げます。

著者が在学中(

2009-2012, 2015-2018

)に同じ研究室でともに研究生活を過ごした加藤 研究室,中澤研究室,山田研究室,松本研究室のメンバーに感謝いたします。共に研究 し,お互いの研究の問題を指摘しあう仲間を持つことができたことは研究を進める上で 心の支えになりました。

最後に,大学院に進学することを理解し,支えて頂いた家族に感謝いたします。

平成

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月 滝内雄二