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3. 4 遠隔講義支援サービス

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 遠隔講義支援サービスでは,遠隔講義・会議,シンポジウムや会議の映像中継やインターネット配信,講義アー カイブの取得等の需要に応えるため,技術的な支援や運用上の支援を行っている.

 本サービスは10年ほど前の旧総合情報メディアセンターの時代に業務が開始されたものであるが,支援の種類 や回数が年々増えており,本サービスの重要性は益々増大していると言える.これは,海外との教育や研究の交流 がより活発になってきていること,国内の他大学との会議や共同講義が種々企画されるようになってきたこと,京 都大学自体でも桂キャンパスが開設されたこと等に起因する.

 このような需要に応えるため,本サービスではこれまで蓄積されてきた設備やノウハウ等の資産を活用しつつ,

新しいシステムの整備や新しい形態の遠隔講義の試行等も行っている.2010年度から,新しく導入された新遠隔 講義システムの運用を開始した.

3. 4. 1  サービス内容について

3. 4. 1. 1 提供しているサービスの概略

(1)遠隔講義の支援

 さまざまなネットワーク環境に応じた機器と長年蓄積したノウハウを活用して,遠隔講義の円滑な実施をサポー トしている.

 2011年度の遠隔講義としては,新環境工学特論をはじめとする海外との遠隔講義や,国内他機関との遠隔講義,

キャンパス間の遠隔講義等があった.各々の内訳については3.4.4項を参照されたい.

 ・国際遠隔講義(6科目,計74回)

 ・国内遠隔講義(4科目,計22回)

 ・キャンパス間遠隔講義(19科目,計262回)

(2)遠隔会議・研究会の支援

 海外・国内・学内との間の遠隔会議・研究会の実施を支援している.H.323規格(映像・音声の伝送方式を定め る国際標準規格)に準拠した機器(Polycom,TANDBERG等)及びDVTSによる映像通信システムを導入しており,

相手側の機器がその規格に準拠していれば原理的に接続可能である.実際には,ネットワーク事情や機器間の相性 等により機器の選択や細かい調整が必要な場合があり,ノウハウを蓄積しながら遠隔会議を支援している状況であ る.

 2011 年度は以下のような支援を行った.各々の内訳については3.4.4項を参照されたい.

 ・国際会議・研究会(7回)

 ・国内会議・学内会議・研究会(24回)

(3)イベント中継・配信

 入学式・卒業式等のイベントや,講義やシンポジウム等の映像先音声をインターネットを通して中継配信する.

利用者が中継先の遠隔地で映像を視聴する場合や,自分のオフィスや自宅のPC上で配信された映像・音声を再生 する場合がある.中継にはMPEG2/IP方式,H.323方式,RealMedia方式等を用い,配信にはRealMedia方式を主 に用いている.

(4)教室予約システム

 任意の教室をこのシステムに登録し,予約を電子化することができる.このシステムでは,教室管理者が各教室 の「利用可能時間」「予約可能者」「予約状況の一般利用者への開示の可否」を自由に設定できるので,各部局のポ リシーに応じた管理が可能になる.すべての操作をWWWで行うことから,予約表等を使った管理に比べて教室 管理者・教室利用者双方の負担が少なくなる.なお,本システムは2011年12月末を持ってサービスを終了した.

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3. 4. 2  新高精細遠隔講義システムの紹介

3. 4. 2. 1 システムの概要

 新システムは,2011年3月末現在表3.4.2の教室に設置されている.これらの講義室にはほぼ共通の機器が設置 されており,任意の教室間で遠隔講義を行うことができる.

 新システムは以下のような特徴を持つ.

標準規格による接続 映像・音声,コンテンンツの伝送にはH.323を主とした,遠隔会議用の標準規格を用いる.

そのため,同規格に対応した外部の遠隔会議システムとの接続が可能である.本システムが対応している主な規格 を表3.4.1に挙げる.

映像コーデック H.264,H.263++,H.261

音声コーデック G.722,G.722.1, G.711,G.728,G.729A 遠隔会議接続プロトコル H.323

複数映像の同時送信規格 H.239 その他一般的な遠隔会議接続用のプロトコル

表3.4.1:新システムが対応している主な規格

ネットワークを通じた機器の集中管理 遠隔地の機器をネットワークを通じて集中管理することで,従来システム で必要だった講義開始時の初期設定などを自動で行なうことが可能になった.これにより,運用の手間を軽減させ ると共にヒューマンエラーによる接続ミスなどの減少が期待される.

HD映像を使った遠隔講義 遠隔地には講師映像とコンテンツ映像を同時に伝送することができる.講師映像は

1280×720ピクセルの解像度を持つHD画質の映像であり,黒板の文字を読み取るのに十分な解像度を持つ.コン

テンツ映像は1024×768ピクセルの解像度を持ち,こちらも持ち込みPCからの出力や書画カメラの映像をローカ ルで利用する場合と変わらない解像度で伝送することができる.

吉田

4号館共通3 医学部G 棟セミナー室

工学部3 号館N1 講義室 工学部8号館共通1講義室 総合研究5号館2階会議室

国際交流多目的ホール 工学部2号館335講義室 工学部総合校舎213講義室 メディアセンター南館201,202講義室 農学部総合館W402講義室 先端科学研究棟小セミナー室 桂

CクラスターC-192室 A-131講義室 A2-308講義室 宇治

HS109 防災研5階セミナー室

犬山

霊長類研究所本館大会議室

表3.4.2:新高精細遠隔講義システム設置教室

3. 4. 2. 2 システムの構成

図3.4.1:教室を構成する機器

教室構成 新システムが導入されている教室では,図3.4.1のような機器が遠隔講義のために用意されている.

 ・前方スクリーン(2面)

   一般的な教室構成では,図3.4.1のように教室前方に2枚,後方に1枚のスクリーンがあり,それぞれのスクリー ンに個別の映像を出力することができるようになっている.

  通常の遠隔講義では,講師映像+講師映像か講師映像+コンテンツ映像の組み合わせで用いられることが多い.

 ・後部スクリーン

   他教室の学生の様子を講師が把握できるように,後部スクリーンには,一般的に遠隔地の学生カメラからの映 像が表示される.

  この時複数地点との遠隔講義を行なう場合には,他拠点の学生カメラからの映像が分割して表示される.

 ・コンテンツ書き込み用ビデオマーカー

   教室卓にある液晶タッチパネルから,コンテンツ映像にビデオマーカーを使った書き込みができる.書き込ま れた内容は遠隔地にも映像としてそのまま伝送されるため,講義に使った資料の修正や追記を遠隔地と共有す ることができる.

 ・ワイヤレスマイク

   音声の伝送はワイヤレスマイクを通して行なう.音声は遠隔地だけでなく話者のいる教室でも拡声される.通 常,各教室にはハンドマイクあるいはピンマイクが複数置かれ,それぞれを自由に使うことができる.会議等 で利用することもある講義室では,秘話マイクが導入されており,音声が教室外へ漏洩することを防止してい る.

 この他に,スタッフによるモニタリングのためにネットワークカメラが設置されている.ネットワークカメラは タイマースイッチにより,利用者の判断で一時的に停止することができるようになっている.

遠隔講義アーカイブ 本システムを用いた遠隔講義を録画するための機器が導入されている.録画された遠隔講義 はサーバ内に記録され,ネットワーク経由でのストリーミング配信が可能になる.現在本格運用に向けて機器の調 整を行なっている.

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MCUを用いた多地点接続 本システムではMCUを用いることで,多地点間での遠隔講義を可能としている.設 備の制約により3地点間での遠隔講義までとなっていたが,今年度の予算でMCUの増強が認められ最大6地点(3 地点間講義が2つ同時も可能)での接続が可能になった.

3. 4. 2. 3 システムの利用

図3.4.2:講義確認画面と教室制御画面例

遠隔講義開始から終了までの流れ 講義予約内容に従いシステムは自動で起動と終了を行なう.講義開始時刻の5 分から10分前になると,予め登録された講義形態に従い,各地点の教室機器の設定と接続が行なわれる.そのた め,講義開始までにTAあるいは講師がする必要のある準備は,各教室での講義卓やマイク等の用意となる.講義 開始後は適宜講義形態やカメラの操作,拡声音量の調整などを操作端末上のGUIインターフェースを用いて行な う.講義終了時刻になるとシステムは自動終了をはじめる.講義の延長がある場合には,手動でシステムの自動終 了を遅らせることもできる.

GUI インターフェースによるシステムの操作 システム起動後は各教室に設置された操作端末上のGUIインター フェース(図3.4.2)から,講義形態の選択や教室内の機器設定を行うことができる.

 例えば,遠隔地の学生による発表などの別の講義形態に変更は,図3.4.2の左図にある予め登録された講義形態 プリセットの一覧から適切なものを選択することで行なえる.また,プロジェクタに表示する映像の選択など,各 教室内の機器用の操作は,図3.4.2右図の教室制御画面内の教室模式図から変更したい機器を選択することで現れ る,操作インターフェースから行える.

 これらの操作は,遠隔講義で接続中の教室であれば,どの地点の操作端末からでも操作可能である.また,その 変更も各地点の操作端末に反映される.

講義の予約 講義の予約は,依頼を受けて遠隔講義支援サービスのスタッフらが行なう.講義予約では講義時間の 他に,接続先の教室や送信するカメラの映像などの設定が行なわれる.頻繁に使われる講義形態と教室毎の機器設 定はそれぞれ,講義形態プリセットと教室設定プリセットとして登録しておくことができる.

講義形態プリセット 講義形態プリセットには,接続元となる講師のいる教室と接続先の受信教室,相手先に送信 する映像,そして各教室の教室設定の組み合わせが設定される.一般的な講義形態プリセットは,遠隔講義依頼な どに基づいて,遠隔講義支援サービスのスタッフが登録する.

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