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      独立行政法人 国立女性教育会館

〔共催:井県生活学習館(ユー・アイふくい)、後援:文部科学省〕

4.期  日

  平成 16 年 7 月 3 日(土)〜 4 日(日)

5.参加者概況

国立女性教育会館      定員 100 名、応募者 113 名  福井県生活学習館(ユー・アイふくい) 定員 100 名、応募者 83 名

6.プログラムの概要

◇第1日目 7 月 3 日(土) 調査報告会(会場:研修棟2F 大会議室)

「女性の学習関心および学習行動に関する国際比較調査」として、平成 13 年度− 15 年度にノ ルウェー、 韓国、アメリカ、日本の4カ国において、海外の研究者と共同で行った研究の成果を 発表し、日本における生涯学習のあり方を考える。

(1) 開 会

10:00 − 10:15 挨拶  

10:15 − 10:20 イントロダクション

       原 ひろ子(放送大学教授)

10:20 − 10:30 日程説明等

(2) 日本の報告

10:30 − 11:05 日本の調査結果の報告

       中澤 智恵(東京学芸大学助教授)

       藤本 隆史(国立女性教育会館客員研究員)

11:05 − 11:20 質疑応答

(3)韓国の報告

11:20 − 11:55 韓国の調査結果の報告

       Jin-Sook Park   (梨花女子大学校韓国女性研究院研究員)

       Sam-Geun Kwak (梨花女子大学校教育学部教授)

11:55 − 12:10 質疑応答   

(4) 昼食

12:10 − 13:30 

(5) ノルウエーの報告

13:30 − 14:05 ノルウエーの調査結果の報告    Heidi Engesbak  (成人教育協会研究部長)

   Gunhild Breirem (成人教育協会研究員)

14:05 − 14:20 質疑応答

(6) アメリカの報告

 14:20 − 15:10 アメリカの調査結果の報告

  Elza Dinwiddie-Boyd(ニューロシェルカレッジ ニューリソーシス校学部長)

   Nick Kremer (セリトスカレッジ地域社会・産業・技術教育部学部長)

   Betty Hayes(ウィスコンシン州立大学マディソン校教授)

 15:10 − 15:25 質疑応答 15:25 − 15:45 休憩時間

(7) 4 カ国比較の報告

15:45 − 16:15 4カ国比較   原 ひろ子 (放送大学教授)

  大槻 奈巳(国立女性教育会館研究国際室研究員)

16:15 − 16:35 質疑応答

(8)Q & A

16:35 − 17:00 

(9) 情報交換会

18:00 − 19:30 

◇第二日目 7 月 4 日(日) 分科会 及び まとめ 

(1) 分科会  9:00 − 11:00

3つの分科会に分かれ、第一分科会では「キャリア形成と生涯学習〜アメリカに学ぶ〜」、第二 分科会では「生涯学習の支援体制〜ノルウエーに学ぶ〜」第三分科会では「多様な生涯学習施設の 役割〜韓国に学ぶ〜」のテーマで、①報告者が日本とそれぞれの国との比較について各テーマの視 点から発表し(20 分間)、②報告をうけて、パネリストがコメントや質問をし(30 分間)、③一般 参加者が質問、コメントを行い、各テーマについて報告者、パネリスト、一般参加者がより深い 議論をした(70 分間)。

第1日目 調査報告会 アメリカグループの発表 第1日目 調査報告会

ノルウェーグループの発表

Ⅱ  交  流  事 

・分科会テーマ

 第一分科会:キャリア形成と生涯学習〜アメリカに学ぶ(会場:研修棟 1F 101)

 報告者     藤村久美子(東洋英和女学院大学教授)

 パネリスト   藤本 隆史(国立女性教育会館客員研究員)

        Sam-Geun Kwak (梨花女子大学校教育学部教授)

        Gunhild Breirem(成人教育協会研究員)

        Elza Dinwiddie-Boyd(ニューロシェルカレッジ ニューリソーシス校学部長)

PPコーディネータ 大槻 奈巳(国立女性教育会館研究国際室研究員)

 第二分科会 生涯学習の支援体制

〜ノルウエーに学ぶ〜(会場:研修棟 1F 110)

報告者   澤野由紀子(国立教育政策研究所総括研究官)

パネリスト 中澤 智恵(東京学芸大学助教授)

      Jung-Hwa Oh (梨花女子大学校韓国女性       研究院院長)

      Heidi Engesbak(成人教育協会研究部長)

      Nick Kremer(セリトスカレッジ地域       社会・産業・技術教育部学部長)

コーディネータ 中野 洋恵(国立女性教育会館研究国際         室長・主任研究員)

 第三分科会 多様な生涯学習施設の役割〜韓国に学ぶ〜(会場:研修棟2F 大会議室)

報告者   朴木佳緒留(神戸大学教授) 

パネリスト 原 ひろ子(放送大学教授)

      青木 順子(ノルウェー語翻訳・通訳・講師)

      Jin-Sook Park (梨花女子大学校韓国女性研究院研究員)

      Betty Hayes (ウィスコンシン大学マディソン校教授)

コーディネータ 高橋 由紀(国立女性教育会館研究国際室研究員)

(2)まとめ

11:15 − 12:15 研究メンバーからの提言       12:15 − 12:20 閉会の挨拶        

(3)アンケート記入

12:20 − 12:30

7.まとめ

1日目は調査発表会として、日本、韓国、ノルウェー、アメリカの研究者が分析結果の発表を行 い、2日目は各国に分かれて分科会を実施、約 100 名の参加者を交えて、より深い議論をおこなっ た。また、1日目の調査発表会は教育情報衛星通信ネットワーク(エル・ネット)で結んで福井県生 活学習館(ユー・アイふくい)の参加者約 100 名が双方向で参加した。

1日目の調査発表会は、日本、韓国、ノルウェー、アメリカ、4 ヶ国比較の順番で調査結果を報 告した。日本の調査報告では、ジェンダー問題の過去・現在の学習経験があるとジェンダー問題学 習の必要性の認識が高いこと、ジェンダー問題の学習経験がある方が「男は仕事、女は家庭」という 考え方に反対であると回答した比率が高いことが報告された。

韓国のメンバーからは、学習を行う上で女性学習者は、男性学習者よりも家族的要因および制度 第2日目 分科会

生涯学習の支援体制ーノルウェーに学ぶ

あると考えていること、全体としては家族的要因では「家族・パートナーの理解」、職場要因では「雇 用者の理解と支援(経済面以外の)」、制度的要因では、「自分の関心や必要に合った学習内容」と「通 いやすいところにある学習施設・機関」が最も魅力的な支援であったことが発表された。

ノルウェーの報告では、ノルウェーの成人参加者は学習指向型であること、最も教育レベルが低 いグループ(高等学校レベルへの参加者など)では、「仕事と金」に関連する因子が重要ではあるが、

参加者のレベルには関係なく、学習の目的は「自己実現」が最も重要な理由になっていること、した がって、ノルウェーの成人は収入ではなく、学習目的で成人教育に参加していることが報告された。 

アメリカのメンバーからは、継続的に教育に参加し修了するという社会人独特の意志決定のダイ ナミクスを理解し支援すること、社会人学生が利用できる学資援助の種類を増やすこと、学生以外 の役割・責任と両立できるフレキシブルな学習課程をデザインすること、1年目の社会人学生への 支援、プログラムや大学間の単位移行支援を増やすこと、社会人学生が複数の目標を見出して達成 する機会を提供すること、の重要性が指摘された。

4ヶ国の比較分析担当のメンバーからは、①日本と韓国では受講している講座の内容が男女で異 なり、男性は仕事や資格につながる講座、女性は趣味教養的な講座を受講していること、②4ヶ国 に共通して、女性は男性より情緒的支援の必要性を感じており、男性より学習を続ける上での困難 が示唆されること、③日本の場合、学習が自分の力をつけるにとどまる傾向があること、④男女共 同参画の意識が社会の中でいきわたっていない場合、男女平等教育を受けることは性別役割分業意 識を変化させるのに影響を与えること、⑤学習を社会の中で評価する仕組みづくりが重要であるこ とこと、の報告があった。

2日目は各国に分かれて分科会を実施した。それぞれ「キャリア形成と生涯学習−アメリカに学ぶ」

「生涯学習の支援体制−ノルウエーに学ぶ」「多様な生涯学習施設の役割−韓国に学ぶ」をテーマに各 国の担当メンバーが報告を行い、その報告をもとにパネルディスカッションをおこなった。さらに、

フロアーの参加者も加わり、より深い議論をした。

また、日本での国際フォーラム実施後の7月6日(火)、韓国の梨花女子大学の招きによって、4 ヶ 国の研究者が韓国を訪れ、韓国でシンポジウムを行った。約 70 名の方が参加し、女性のエンパワー メントと生涯学習のあり方について活発な議論・意見交換し、実りのあるシンポジウムとなった。

8.今後の展望

日本での国際フォーラム実施後の7月6日(火)、韓国の梨花女子大学の招きによって、4 ヶ国の 研究者が韓国を訪れ、韓国でシンポジウムを行った。約 70 名の方が参加し、女性のエンパワーメ ントと生涯学習のあり方について活発な議論・意見交換し、実りのあるシンポジウムとなった。

さらに、2005 年 6 月に韓国にて開催される世界女性会議にて、本プロジェクトメンバーおよび カウンターパートによって「生涯学習と女性のエンパワーメント」の主題で調査結果を発表する予定 である。

9.参加者の評価

セミナー後の参加者アンケートの参加者評価は、「非常に満足」が約4割、「ほぼ満足」が約6割で あった。日本と海外における生涯学習の役割や仕組みの違いについて学べたことへの満足感や、調 査研究をもとに発表された統計的データが参考になったとの評価が高かった。また、調査報告会お よび分科会での報告や議論を通して参加者自身が自らの学習について考えを深め、学習によるエン パワーメントについて考えたという感想を得ることができた。一方で、発表内容に対して、時間が 短かったのではないか、質問をもっとしたかったとの意見もよせられ、参加者の学習意欲の高さを 感じるとともに、各セッションの時間配分や質問方法が今後の課題といえよう。

(研究国際室研究員 大槻 奈巳)