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■一

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(a)疲労試験片

仲)き裂進展試験片(1J2インチCT試験片)

図3‑1試験片の形状寸法

‑ 67 ‑・

また,疲労特性に及ぼす組織の影響を調べるために,第2章の場合と同様に鋳造材 を真空雰囲気中1200℃, 24h保持後炉冷の熱処理(以後,均質化処理)を施した.

引張試験片と同様の組織であるが.図3‑2に一例として,鋳造のまま(以後,鋳造

材)と均質化処理材の組冶を示す.鋳造材の組織はラメラ組織から成る層状組織中に わずかに微細なγ等軸粒が見られるのに対して.均質化処理材の組織はγ等朝敵織と ラメラ組織の混合組織(r+ (a2+γ) )となる.コロニー寸法は鋳造材が平均

534ILm (インゴット半径方向) ×111LEn (円周方向)であるのに対して,均質化

処理材は平均356LEm (インゴット半径方向) ×97JLn (円周方向)であり,鋳造 材よりも小さいラメラ組織となっている.また,均質化処理材のγ等軸組織の休債率

は平均22.7%,粒径は平均67ILmである.

国3‑2 年造材の軌故

ー 68

3. 2. 2 載積的性質

表3‑2に第2章で得られた鋳造材および均質化処理材の機械的性質を整理して示 す(194).引張試験片は疲労試験片と同様に,高さ方向にスライスした板から採取し ており,荷重軸はラメラ層に平行な方向となっている.なお,結果は2‑3本の試験 片の平均値である.弾性係数は両材で変わらないが,引張強さおよび破壊ひずみは鋳 造材が大きい.しかし,両材料ともに破壊ひずみはきわめて小さく,ほとんど延性を 示さない.本章で用いたAl組成のTiAlでは,最も優れた強度と延性が得られること が指摘されている(176)が,そのような結果は得られなかった.

表3‑2 年造材および均質化処理材の境域的性質

hhterial Tensne

strength

EZ]

Elongation

Young's modulus

E

MPa % GPa

As‑cast 438 0.127 169

Homogenized 379 0.073 170

3. 2. 3 実故方法

疲労強度試験には容量19.6kNの電気油圧式疲労試験機を用い,室温大気中,応力 比R=‑1,繰返し速度10Hzで実験を行った.また,疲労き裂進展試験には同一の試

験機を用い,室温大気中,月=0.05,繰返し速度10Hzで応力拡大係数範囲A K漸増 試験および漸減試験をASTM規格(195)に従って行った.き裂長さの測定には,最小

目盛り10 〝mの移動読取り顕微鏡を用いた∴き裂開閉口挙動の測定は背面ひずみ除 荷弾性コンプライアンス法によった.また,破面観察には走査型電子顕微鏡(SEM)

を用いた.

‑ 69

3. 3 突放括果および考案

3. 3. 1 疲労強度特性

3. 3. I. 1 疲労強度と軌隷

鋳造材および均質化処理材のS‑N曲線を図3‑3に示す.比較のために,材料の組

成は異なるが,免sbyとLLhsitt(183)およびDo威喝ら(1='の結果も併記した.図か ら明らかなように,均質化処理材(γ+ (α2+γ) )よりも鋳造材(α2+γ)のば らつきが大きいが,鋳造材の疲労強度は均質化処理材よりもやや優れるようである.

Sas呼とLjbsittの結果はγ単相組織,またDo触らの結果は(γ+ (a2+γ) )組 織でγ相の体積率を熱処理によって変化させている.本章の均質化処理材におけるγ

相の体積率は,ばらつきが大きいが23%程度であることを考慮すると, (γ+ (α2 +γ) )組織においては, γ相の体積率の増加に伴って疲労強度が低くなると考えら

れる.実際,下平と山口(190)はγ相とラメラ組織の体積率の異なるTiAlを用いてひ

ずみ制御疲労試験を行い, γ相の体積率の増加に伴って疲労強度が低下することを指 摘している.

上述のように,疲労強度は比較的大きなばらつきを示す.このばらつきは主として いくつかの組織的要因に起因すると考えられる.第2章で述べたように,インゴット の場所により組織が異なる.実際,引張特性は組織が異なる(ラメラ層と荷重軸の方 向の関係)ことにより差異が現れた.疲労試験片は荷重軸方向とラメラ層の向きが平 行になるように採取されているが,ラメラ組織の様相(方向,層間など)やコロニー 寸法(結晶粒径)などが個々の試験片で微妙に異なっており,このことが疲労寿命の ばらつきを誘起している可能性がある.また,鋳造欠陥が観察されるので,この影響

も考えられる.さらに,均質化処理材では γ相の分布状態およびその寸法によって も影響されると考えられる.今後,こうした組織因子の疲労強度に及ぼす影響を系統

的に明らかにする必要がある.

r ii3]

500 P<cC

=

A)

u)b

U EiF ,工]

̲a) ,」5<U

dト」

U 4) U

te:

200

10

3

2

0

hterme也11ic compound

TiAl R=‑1

(正)

◆○

0 As‑cast Oamellar)

A

F,oT鴎

A

o8言.‑,

Sas廿yand Lipsitt (r )

+ Dowling etal. (40vol.%r +lamellar)

A Dowling etal. (80voI.%r +1amellar)

i♂

103 104 105 106 107 108

Number of cycles to failure Nf 図3‑3 年造材のS‑N簸図

lmtermetalhc 00mpo und

TiAl,As‑ast

α ‑420MPa, Rニー1 o Specimen 1

Nf= 15500 口 Specimen 2

Nf‑ 12900

5 10 15

Number of cycles N

(XIO3)

図314 年造材のき裂長さと振返し数の関係

‑ 7l

3. 3. 1. 2 疲労過程

レプリカ法によりき裂発生および微小き裂成長挙動の観察を行った.鋳造材につい て得られた結果を国314に示す.後述するように,いずれの場合も疲労き裂は鋳造 欠陥から発生した.しかし,き裂発生は疲労寿命の90%を超えており,発生すると 急速に成長して破壊に至った.すなわち.本研究で用いたTiAlの疲労寿命はき裂発 生までの寿命で占められている.したがって,国3‑3の鋳造材と均質化処理材の疲 労強度の相違は,両組織の疲労き裂発生抵抗の相違に帰することになる.

両材料の疲労試験に用いたすぺての試験片の破面近傍を詳細に観察したが,すべり は認められなかった.代わりに,図3‑5に示すようなγ相の割れが観察された.こ の例は鋳造材に対するものである.鋳造材でも少量のγ相が存在する.この観察結果 から,木材料では巨視的にも,また微視的にも塑性変形は起き難く,疲労繰返しのあ

る時点で鋳造欠陥,またはγ相の粒内へき開割れによってき裂発生がもたらされると 考えられる.