2.結果
(1)それぞれの下位項目の一致率を表2−2−8〜表2−2−9に示した。
(2)一致率
・すべての下位項目において、一致率は60%(6/10)以上、授業スキル
でまとめると82%以上(271/330)であった。
(3)一致率実施の対象者からの意見
・以下の表記のある下位項目で判断しにくかった、とし、う指摘を受けた。
<注意をひきつける>
<短時間〉
<余分なこと>
<一度にひとつ>
<わかりやすい>
<理解しやすい>
<うまく>
表2−2−8 授業スキルの下位項目の一致率(1)
rアイコンタクト」r立ち位置」r机間巡視」
<アイコンタクト> 31/40(77.5%)
一致率1 授業中にアイコンタクトで子どもの様子を確認している
9/10
2. 指示・発問をした後に、子どもの作業内容を確認している
8/10 3
アイコンタクトを使って子どもを評価(褒める、注意するネど)している
7/10
4
アイコンタクトを使って子どもの注意を引きつけている7/10
<立ち位置〉 40/50(80%)
一致率1 授業中に立ち位置を工夫して子どもの様子を確認している
10/10 2
指示・発問をするときに、立ち位置を工夫している8/10 3
指示・発間をした後に立ち位置を工夫して子どもの作業内eを確認している
10/10
4
立ち位置を工夫して子どもを言語で評価(褒める、注意す驍ネど)している
9/10
5
立ち位置を工夫して子どもを非言語で評価(褒める、注意キるなど)している
7/10
6
立ち位置を工夫して子どもの注意を引きつけている6/10
〈机間巡視〉 69/80(86.3%)
一致率1 授業中に机間巡視をして子どもの様子を確認している
10/10 2
指示・発問をした後に、机間巡視で子どもの作業内容をm認している
9/10
3 指示・発問をした後に机間巡視で子どもに短時間のアド
oイスをしている
6/10
4
アドバイスをするときに、周囲の子どもに配慮している8/10 5
作業が終わった子どもに、することを指示している10/10 6
机間巡視をしながら子どもを言語で評価(褒める、注意キるなど)している
10/10
7
机間巡視をしながら子どもを非言語で評価(褒める、注モするなど)している
10/10
8
机間巡視をして子どもの注意を引きつけている6/10
表2−2−9 授業スキルの下位項目の一致率(2)
「言葉を削る」「一目で分かる工夫」
<言葉を削る> 81/90(90%)
一致率1 余分なことを言わずに指示・発間・説明などを明確にして
「る 6/10
2
一度にひとつの指示・作業・説明などをしている6/10 3
非言語(指差し、手刀など)での指示を一緒にしている10/10 4
授業中に子どもに作業をする時間を設定している10/10 5
作業が終わった子どもに、することを指示している10/10 6
子どもを言語で評価(褒める、注意するなど)している10/10 7
子どもを非言語で評価(褒める、注意するなど)している9/10 8
挙手指名以外の指名方法を使っている10/10 9
授業中にし一んとした時間がある10/10
〈一目で分かる工夫をする> 50/60(83.3%)
一致率1 丁寧でわかりやすい板書をしている(色、枠囲み、下線、
s間、1」1黒板等)
8/10
2
指示・発間の視覚化をしている(指示を書く、貼り付けるネど)
10/10
3 指示・発問がわかりやすいように、実物や写真、絵、図な
ヌを利用している
8/10
4
授業内、作業なとすることの見通しを持たせる工夫をして「る 7/10
5
理解しやすいように絵や写真、図、実際の動作などを利用オている
8/10
6
デジタル教材とア才ログ教材をうまく併用している9/10
結果の全体構造
この章では、表2−1−2に示すように研究の各時期を、授業アドバイス をする前の時期を「べ一スライン期」、授業アドバイスをしてから模擬授 業研修までの時期を「介入期1」、模擬授業研修以後の時期を「介入期2」
とする。
1.第1節 授業アドバイスと模擬授業研修を組み合わせた介入の結果
べ一スライン期と介入期1を比較することで授業アドバイスの効果を、介入期1と介入期2を比較することで授業アドバイスが行われた後での
模擬授業研修の効果を検討する。べ一スライン期と介入期2を比較するこ とで授業アドバイスと模擬授業研修が総合的にどんな効果があったのか も検討する。また、その時期の比較を、アドバイスを行った対象者全体の 結果、対象者個人の結果、さまざまなグループ別に分けて示す。授業アドバイス後のアンケート結果についても、その後にまとめ、対象 者への負担感、受け入れやすさなど社会的妥当性を検討する。
2.第2節 授業チェックシート(詳細版)に基づいた模擬授業研修の結果 模擬授業研修を行った効果について、参加者の模擬授業前後の授業変化 から授業スキルに関して、模擬授業研修の模擬授業研修後のアンケート、
模擬授業研修後の授業ビデオ撮影後に行ったアンケートから社会的妥当 性を検討する。
3.第3節 授業チェックシート(簡略版)による授業の自己チェックの結果 自己チェックを行った効果について、ビデオによる授業スキルの使用状 況のチェック、アンケートによる受け入れやすさなどを検討する。
4.第4節 研究全体に関するアンケートとすべての授業ビデオの結果
介入がすべて終わった段階で、A〜Dグループの対象者に研究全体に関
するアンケートを実施し、授業スキルについての感想や社会的妥当性について検討する。また、ビデオ撮影した111本の授業の授業スキルの下位
項目の実施状態の分析を行う。第1節授業アドバイスと槙焼授業所篠を組み合わせた介入の鈷呆 授業アドバイスと模擬授業研修を組み合わせた介入を行ったA・Bグル
ープの結果について、総合的な結果、それぞれの教員の授業変化、授業アドバイス後のアンケート(巻末資料参照)について各節で分けて示す。A・
Bグループの教員も対象となっている模擬授業研修についての詳しい結果 は第3章第2節で詳しく述べる。
表2−1−2授業アドバイスの介入の流れ 【前掲】
時期 介入の流れ
_ べ
オ尖姦
4月下旬〜6月上旬 1)対象者への説明
Q)授業のビデオ撮影(1回目)十アンケート
5月中旬〜7月上句 3)授業アドバイス十アンケート(月に1〜2回程度実施)
1 7月中旬 4)授業のビデオ撮影(2回目)十アンケート 7〜8月(模擬授業
@ 研修実施)
5)模擬授業所惨十アンケート
@ (介入の詳細は次項に)
9月上旬〜中旬 6)授業のビデオ撮影(3回目)十アンケート 9月上旬〜
@ 11月上旬 7)授業アドバイス十アンヶ一ト(月に1〜2回程度実施)
2
11月上旬〜中旬 8)授業のビデオ撮影(4回目)十アンケート
11月中旬 9)研究全体へのアンケート
第1環援棄アドバイスの全体的な鈷呆
1.授業チェックシートの評価総数、各授業スキルの時期による変化 対象校である4校すべてのA・Bグループ対象者と、小学校3校のA・B
グループの集約の結果を示す(中学校のみはデータ数が少ないために集約を 行わなかった)。A・Bグループの違いは、模擬授業研修において、Aグルー プは授業者、Bグループは子ども役という点にある。授業アドバイスの対象者は、20代が11名中7名、女性が11名中7名、
教員経験年数10年未満が11名中8名と多くなっている。また、1」1学校の
対象者は1〜4年生までで高学年担当の対象者がいないこともあげられる。(1)授業アドバイス対象者全体の総合的な結果
授業ビデオを観て、もしくは授業観察をして授業チェックシートを記入し た。実際に記入したものの例については巻末資料に掲載している。評価総数
については、A・Bグループのメンバー11名の各時期のrはい」の個数の
平均を出してグラフ化した。授業スキルについては下位項目の数に違いがあり比較がしにくいため、比較しやすくするために「はい」の個数の平均を各 授業スキルの評価項目数で割ってパーセンテージを計算した。その数値を
r達成度」と表現している。
さらに授業チェックシートをつけた時期ごと、べ一スライン期と介入期1、
介入期2で分散分析を行い、有意差がないか、チェックしている。
評価総数と5つの授業スキル別にグラフ(図3−1−1〜図3−1−3)を示す。
評価総数については、比較しやすし、ように模擬授業研修のみの介入をした C・Dグループのビデオによる評価総数の平均をグラフに載せて図3−1−1
に示している。また、授業スキルにっし、ては<アイコンタクト><立ち位置
><机間巡視>を図3−1−2に、<言葉を削る〉<一目で分かる工夫>を図 3−1−3に分けて示す。各授業スキルの時期による分散分析を行ったが有意 な差は見られなかった。
1)評価総数の集約の結果から(図3−1−1、表3−1−1)
①評価総数の分散分析の結果は、5月ビデオと5月観察を除くすべての時 期、5月観察とすべての時期に何らかの有意な差が見られた。べ一スライ ン期(5月ビデオと5月観察)には大きな変化がないが、介入が始まると 直後の6月から有意差のある効果が現れている。
②べ一スライン期よりも介入期1の方が、べ一スライン期よりも介入期2 の方が有意に高い(P〈O.01)。
③夏季休業中には模擬授業研修を行っているが、それまでと9月以降の数 値に大きな変化はなく、介入期1と介入期2に有意な差は見られないとい う結果も得られた。