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し、本論文では、自然界における統計的なフラクタルは、別な視点で そのかたちを分類している。

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4.2分類と体系化の時代的考察

4.2.1分類と体系化の時代的背景

 今回の分類と体系化は、現時代のコンピュータによる表示と描画の 発達と、フラクタル理論の発展により可能となったものである。それ

らがなければ、本研究における分類と体系化は不可能であった。

 まず、コンピュータとCGの発達によって、プログラム言語による 描画、数学的に正確なフラクタル図形のコンピュータによる描画、コ

ンピュータ・シミュレーション、可視化による線とかたちのコンピュ ータ表示が可能になった。また、多様な出力機械、コンピュータによ

り線とかたちを正確に表示できるようになった。

 そして、フラクタル理論の70年代末からの発展により、フラクタ ル性という視点を多様な線とかたちの分類と整理に利用することが できた。統計的なフラクタルという視点による整理と分類は有効に利 用できたと感じられる。これらのフラクタル理論がなければ、「1.3.1」

で列挙した分類の組み合わせによる体系化から大きな変化は望めな かったと思われる。

 確かに今回の参考文献の中から考えても、60〜70年代の高橋正人 や山口正城による分類と整理では、フラクタルの概念は存在していな い。80〜90年代の高木隆司や三井秀樹の研究から、フラクタルの概 念が入ってきていて、分類に利用されている。

4.2.2 新たな分類と体系化の可能性

 「1.3.3」で、分類と体系化が困難である理由を考察した。困難で ある理由は、全てのかたちを客観的に並行して扱うための方法が存在 していないから、共通に定量化できる単位が存在していないからであ るという考えに集約できた。

 しかしこれから先の未来に、そのような画期的なかたちの扱い方の 方法や単位が発見されれば、新たな分類と体系化が可能になるかもし れない。そして、形態学に新たな展開が生み出されるだろう。

 また、今回は再現方法を5つに分類していた。この再現方法につい ても、技術やコンピュータの進歩、まったく新たな描画方法の発見に より、描画方法や再現方法が増加するかもしれない。そして、どんな 線やかたちも客観的に測定して、再現できる技術が開発されるかもし

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れない。そうなれば、本研究における再現性という視点は意味をなさ なくなるかもしれない。ただ、再現方法や描画方法による分類や整理 はこれからも応用できる可能性がある。

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4.3 今後の課題

4.3。1 今後の課題

 この分類と体系化においては、まだまだ不十分な点が存在する。

そして、さらなる研究と考察が必要である。以下は、本論分につ いての研究の中で、新たな課題として浮かんだものである。

 作図、製図、プログラム言語による描画、解析幾何学における 点の軌跡の描画、シミュレーションという再現方法のそれぞれの 特徴の明確化が必要である。それぞれの描くという意味、描ける 線とかたちの特徴がまだまだ解明できていない。

 また、統計的なフラクタル以外の複雑な線やかたちに含まれる 構造についても、整理が必要である。同様に、完全には再現でき ない線とかたちについてのさらなる研究や、流体や可視化に対す る基礎的知識の整理も必要である。

 そして、幾何学的な線やかたちと自由曲線以外の分類領域の細 分化である。現状では、幾何学的な線やかたちと、自由曲線以外 は、自然的と人為的という視点までしか細分化できていない。細 分化の表が作成できたのもその2つのみである。これまでの分類 視点と、その領域独自の性質に注目して、細分化が可能である。

 上記のような課題を解決していく中で、今回の分類と体系化の 客観性が増してくるかもしれない。あるいは、矛盾点や根拠のな い部分が見つかり、さらなる改善、修正が求められるかもしれな い。現状では、この分類と体系化の再検討と細分化が、差し迫っ た課題になる。

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おわりに

 私は制作活動を進めるとともに、造形教育にこれから関わって いくことになるだろう。その私にとって、描くという視点を持っ て、身のまわりの線やかたちというものを丁寧に見つめられたこ とは、とても良い経験になった。普段当たり前に目にしている、

描いている様々な線やかたちというものについて、それぞれの特 性や差異を深く見つめられるようになった。

 そして、線やかたちの多様さを知り、さらに興味を持って幅広 く学びたいと思うようになった。造形以外の図学、幾何学、形態 学、生態学、物理学にも興味を持つようになった。時代性の考察 でも考えたが、今後も新たなかたちの研究が発展していくだろう。

そのような発展に敏感になりつつ、今後も研究を進めていきたい。

 最後に、主任指導教官である杉山直樹先生、指導教官である高 木厚子先生には、研究を進める上で大変お世話になりました。私 は論文を書くのは始めてであり、本当に基礎の基礎(資料の集め 方、文章の書き方、論文の形式へのまとめ方など〉から丁寧にご 指導をしていただき、どうもありがとうございました。また、興 味のあることを自由に研究することができ、今後の研究への第一 歩を踏み出せたと思っています。どうもありがとうございました。

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第1章 註

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35.

36.

小野島、図形科学ハンドブック、森北出版、1980、p.41 メッツガー、視覚の法則、盛永囚郎訳、岩波書店、1968、p.66

そのページに主観的輪郭線と書かれている 前掲書、註1、図形科学ハンドブック、p.39

ユークリッド原論、中村幸四郎訳、共立出版、1971、p.1 同、P.1

高校学校教科書数学H、東京書籍発行、2004

クリストファー・クラハム、数学用語小事典、芹沢正三、講談社、1996、p.78 カンディンスキー、カンディンスキー著作集2点・線面抽象芸術の基礎、

西田秀穂訳、美術出版社、1979、p.59 同、P.59

同、P,59 同、p.85

パウル・クレー、無限の造形下、南原旧訳、新潮社、1981、p.411

パウル・クレー、教育スケッチブック、利光功訳、中央公論美術出版、1991、p.6 同、P。8

嗣、P.8 同、P。9

漢字源第三版、学習研究社、2001 日本国語大辞典第二版、小学館、2001

向井二太郎、現代デザイン辞典2003年版、平凡社、2003、p.13 ジーニアス英和辞典、大修館、2001

スーパーアンカー英和辞典、学習研究社、2001 独和大辞典第二版、国松考二編、小学館、1998

塚田敢、山口正城、新版デザインハンドブック、朝倉書店、1969、p.8 三井秀樹、新構成学、2006、六耀社、p.28

同、P.28

塚田敢、山口正城、デザインの基礎、光生館、1960 VISUAL DESIGN l平面・色彩・立体構成、六三社、2004 高橋正人、視覚デザインの原理、ダヴィッド社、1965 前掲書、新構成学、p.28

前掲書、スーパーアンカー英和辞典 前掲書、デザインの基礎、p.14 同、P14

前掲書、新構成学、p.30 同、p.30

前掲書、デザインの基礎、p.15 同、p.30

37.前掲書、デザインの基礎、p.31 38.前掲書、視覚デザインの原理、p.148 39. 同、p.148

40。前掲書、デザインの基礎、p.32 41. 同、p,32

42.前掲書、VISUAL DESIGN 1、 P.38 43.前掲書、デザインの基礎、p.21 44. 同、p.21

45. 同、p.19 46. 同、P.!9

47. 前掲書、新構成学、p.29

48.前掲書、デザインの基礎、p.19 49.前掲書、視覚デザインの原理、p.138 50. 同、p.139

51.高木隆司、かたちの不思議、講談社、1984、p。18 52. 同、p.18       −

53.  同、 p.18

54. 前掲書、下構1成学、p。29 55. 同、p.29

56.前掲書、かたちの不思議、p.7

57.  同、 p.8 58.  同、 p.197

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