2 電力保安通信線は,機械的衝撃,火災等により通信の機能を損なうおそれがない ように施設しなければならない。
Ⅲ−3−2
(解釈第136条:電力保安通信線の施設)
重量物の圧力又は著しい機械的衝撃を受けるおそれがある場所に施設する電力保 安通信線は,次の各号のいずれかによること。
一 適当な防護装置を設けること。
二 重量物の圧力又は著しい機械的衝撃に耐える保護被覆を施した通信線を使用 すること。
2 架空電力保安通信線は,次の各号のいずれかにより施設すること。 (関連省令第6 条)
一 通信線にケーブルを使用し,次により施設すること。
イ ケーブルをちょう架用線によりちょう架すること。
ロ ちょう架用線は,金属線からなるより線であること。ただし,光ファイバケ ーブルをちょう架する場合は,この限りでない。
ハ ちょう架用線は,第67条第五号の規定に準じて施設すること。
二 通信線に,引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6mm以上の硬銅線(ケーブル を除く。 )を使用すること。
三 架空地線を利用して光ファイバケーブルを施設すること。
3 電力保安通信線に複合ケーブルを使用する場合は,次の各号によること。
一 複合ケーブルを使用した通信線を道路に埋設して施設する場合は,次のいずれ かによること。ただし,通信線を山地等であって人が容易に立ち入るおそれがな い場所に施設する場合は,この限りでない。
イ 複合ケーブルを使用した通信線を暗きょ内に施設すること。
ロ 複合ケーブルを使用した通信線の周囲に取扱者以外の者が立ち入らないよ うに,さく,へい等を施設すること。
ハ 交通の確保その他公共の利益のためやむを得ない場合において,複合ケーブ ルを使用した通信線が道路を横断するときは,次のいずれかによること。
(イ) 車両その他の重量物の圧力に耐えるように施設すること。
(ロ) 埋設深さを1.2m以上として施設すること。
二 複合ケーブルを使用した通信線に直接接続する通信線は,次によること。
イ 通信線は,添架通信用第2種ケーブル又はこれと同等以上の絶縁効力を有す るケーブルであること。
ロ 通信線相互の接続は,第12条第二号(第一号の準用に係る部分を除く。 )の 規定に準じること。
ハ 通信線の架空部分は,第137条及び第138条の特別高圧架空電線路添架通信線 に直接接続する架空通信線の規定に準じて施設すること。
ニ 工作物に固定して施設する通信線(通信線の架空部分並びに地中,水底及び
屋内に施設するものを除く。以下この号において同じ。 )と工作物に固定して
Ⅲ−3−3
施設された他の弱電流電線等(弱電流電線等の架空部分を除く。以下この号に おいて同じ。 )とが接近若しくは交差する場合,又は通信線を他の弱電流電線 等と同一の支持物に固定して施設する場合は,通信線と他の弱電流電線等との 離隔距離を15cm以上として施設すること。ただし,他の弱電流電線路等の管理 者の承諾を得た場合は,この限りでない。
4 電力保安通信線を暗きょ内に施設する場合は,次の各号のいずれかによること。
一 次のいずれかに適合する被覆を有する通信線を使用すること。
イ 建築基準法第2条第九号に規定される不燃材料で造られたもの又はこれと同 等以上の性能を有するものであること。
ロ 電気用品の技術上の基準を定める省令別表第一附表第二十一に規定する耐 燃性試験に適合すること又はこれと同等以上の性能を有すること。
二 前号イ又はロの規定に適合する延焼防止テープ,延焼防止シート,延焼防止塗 料その他これらに類するもので通信線を被覆すること。
三 次のいずれかに適合する管又はトラフに通信線を収めて施設すること。
イ 建築基準法第2条第九号に規定される不燃材料で造られたもの又はこれと同 等以上の性能を有するものであること。
ロ 電気用品の技術上の基準を定める省令別表第二附表第二十四に規定する耐 燃性試験に適合すること又はこれと同等以上の性能を有すること。
四 暗きょ内に自動消火設備を施設すること。
3.1.3 規定の制・改正の経緯
(1)条文
解釈第136条の制・改正の経緯について,当該規定が制定された昭和61年の「電気設 備に関する技術基準を定める省令」改正時までさかのぼって整理したため,その概要を 以下に説明する。
表1 電力保安通信線の施設に係る規定の主な制・改正経緯
制・改正年 条 文 規定内容
昭和 61 年
技術基準 第 165 条
○ 電力保安通信線一般について施設方法を規定
○ 光ファイバケーブルが追加 技術基準
第 165 条の 2
○ 複合ケーブルの施設の施設方法を規定
平成 4 年 技術基準 第 165 条
○ 通信線を暗きょ内に施設する場合の通信線の耐燃措置等が追加
平成 9 年
技術基準の 解釈 第 154 条
○ ちょう架用線にちょう架しない場合の通信線の強度に係る規定が 追加
・引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6mmの硬銅線
○ 暗きょ内に施設する場合の通信線の耐燃措置等に関して,告示及
び通達の内容が追加
Ⅲ−3−4
制・改正年 条 文 規定内容
技術基準の 解釈 第 155 条
○ 複合ケーブルの通信線に直接接続する通信線の種類について追加 ・添架通信用第2種ケーブル以上の絶縁耐力を有するケーブル又は
添架通信用第2種ケーブル
平成 23 年
技術基準の 解釈 第 136 条
○ 条文構成の組替え ・規定内容の変更なし
改正前の解釈の条文 改正後の解釈の移行先 第 154 条 第 1 項 第 136 条 第 1 項 第 154 条 第 2 項 第 136 条 第 2 項 第 155 条 第 1 項,第 2 項 第 136 条 第 3 項 第 154 条 第 4 項,第 5 項 第 136 条 第 4 項
詳細は,添付資料1「解釈第136条【電力保安通信線の施設】制・改正の概要と理由
(条文) 」を参照のこと。
(2)数値
a.ちょう架用線によりちょう架しない場合の通信線の強度に係る規定について
〔第2項第二号, (旧解釈 第154条第2項第一号) 〕 解釈第136条(第2項第二号)の制・改正の経緯について,当該規定を制定した明治29 年の「電気事業取締規則」までさかのぼって整理したため,その概要を以下に説明する。
表2 ちょう架用線によりちょう架しない場合の通信線の強度に係る規定の主な制・改正経緯 制・改正年 条 文 通信線の強度の規定の推移
明治44年 電気工事規程 第 75 条
○ 通信線の太さと強度が初めて規定された。
・ 「直径八厘五毛(2.6㎜)の円形の鉄線またこれと同等以上の線条」
大正3年 電気工事規程 第75条
○ 使用電線の単位系を尺貫法からビー・エス
※番手表示に変更した。
・ビー・エス10番の鉄線
※ビー・エスとは「ブラウン,アンド,シャープ,ゲージ」の略で,現在 のAWG(アメリカ規格)と同等である。
大正14年 電気工作物規程 第72条
○ 通信線の太さの規定をビー・エス番手表示からメートル法へ変更した。
・通信線の太さ 2.6㎜
昭和7年 電気工作物規程 第92条
○ 電話線を吊架(ちょう架)する場合の条件が新たに規定された。
・「ゴム絶縁電線と同等以上の効力をもつ電話線を2.6㎜以上の鉄線でち ょう架する場合」
昭和24年 電気工作物規程 第109条
○ 通信線の強度の対象となる線種が変更となった。
・2.6㎜の硬銅線
昭和40年
電気設備に関す る技術基準を定 める省令 第165条
○ ちょう架用線の線種が変更となった。
・亜鉛めっき鉄線
昭和61年 技術基準 第165条
○ ちょう架用線から除外される条件が新たに規定された。
・ 「架空地線を利用して光ファイバケーブルを施設する場合」
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平成9年 技術基準の解釈 第154条
○ 通信線の強度が機能性化され引張強さ(性能)と線種・直径(規格)
により規定された。
・ 「引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6㎜の硬銅線を使用する場合」
平成23年 技術基準の解釈
ドキュメント内
平成23年度電気設備技術基準関係規格等調査役務請負報告書
(ページ 163-167)