飲み方(6)
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図2−8.ワークシート分析(2組)
授業終了後に経時の学習を振り返って、感じたことや考えたことなどをワークシートに 自由に記述させた。(※資料7)
1組では『甘さの要因』『清涼飲料水作り』『砂糖(量、役割)』『運動』『病気』『今後の 飲み方』(図2−7)について、2組ではr甘さの要因』『砂糖の量』『運動』『病気』『今後の 飲み方』(図2−8)についての記述があった。1組では、授業内容について記述している児 童が多く、2組では、ほとんどの児童が今度の飲み方について記述していた。2学級とも 同じ内容で授業を行っているので、児童が授業を通して感じたや考えたことについては、
ほとんど差が見られなかった。 /
『甘さの要因』については、「甘く感じにくいのは炭酸が入っているからだと思ったけど、
香り・色・すっぱさも甘く感じにくい理由だとわかった(1組)」や「温度で甘さが変わる ことは知らなかった(1組)」、「いろんなものが甘さを消している(2組)」や「水温が高 いと余計甘く感じたりする(2組)jというように、実際に飲み比べることで、多くの気づ きや学びがあったようである。
『清涼飲料水作り』については、「実験:をして比べるとはっきりと分かりました(1組)」
や「CCレモンと砂糖水ではすごく甘さが違ってすごかった(1組)」というように、自分 たちが実際に行った活動から感じたことが印象的だった児童もいた。
『砂糖』については、「いつも飲むジュースにこんなに砂糖が入っているとは知りません でした(1組)」や「1日の砂糖の摂ってもいい量なんて知らなかったし、ジュースにはた
くさんの砂糖が入っているなんて知りませんでした(2組)」というように砂糖の量に関し てや、「砂糖は食べたらエネルギーになるけど、骨からカルシウムを使ってエネルギーにな
るから、砂糖を摂りすぎたらいけないことがわかりました(1組)」というように砂糖の役 割に関して感じたことを記述している児童もいた。
『運動』については、「砂糖を摂り過ぎたら運動したらいいことがわかって、これからし ょうと思いました(1組)」や「飲みすぎたときには、しっかりと運動をして体を動かそう と思う(2組)」というように、砂糖を多く含む清涼飲料水を飲んだときや飲み過ぎたとき にどうするかについて考えている児童が多くいた。
『病気』については、「砂糖をたくさん摂り過ぎると、肥満になったり、歯が痛くなった りする(1組)」や「砂糖を摂り過ぎると、イライラする、疲れやすいというのを初めて知 った(2組)」、「ジュースを飲んで、虫歯や肥満だけでなく、骨がすかすかになるなんてわ からなかった(2組)」というように、これからの飲み方と合わせて考えたり、自分自身の 健康状態を振り返りながら考えている児童もいた。
『今後の飲み方』ついては、「これからはできるだけお茶・水・牛乳を飲むようにする(1 組)」や「砂糖が入っている飲み物をあまり飲まないようにしたり、分けて飲んだりする(1 組)」、「飲むときは今日勉強したことを思い出して、あまり摂り過ぎないようにしたいです
(2組)」や「今まで気にせずにジュースを飲んでいたけど、今日からはあまりジュースを 尽り過ぎないように努力する(2組)」というように、これからの清涼飲料水の飲み方につ いて考えている児童が多くいた。また、「砂糖を摂り過ぎると、虫歯になったり、太りやす
くなったりするので、あまり摂らないようにします(1組)」や「500mlのジュースにど れだけ砂糖が入っているか見たから、これからはジュースを分けて飲んだり、運動をした りしようと思います(2組)」、「これからはあまり飲まないように心がけたいと思います。
もしジュースと一緒に砂糖を20g以上飲んでしまったら、 カルシウムをとったり、運動 をしたりしていきたいと思います(2組)」というように、授業を通して感じたことや学ん だことを、これからの自分の生活に生かしていこうとする様子が感じられた。
この授業を通して、実際に清涼飲料水を作って飲み比べることにより、甘さの違いや甘 さを感じにくくする要因について、児童の理解を促し、多くの気づきや学びがあったこと が授業後の感想から感じることができる。また、児童にとって初めて知ることが多くあり、
それに対する反応が大きかった。清涼飲料水は児童に身近なものであるが、清涼飲料水に 含まれる砂糖については普段あまり考えることがないように思う。授業を通して、児童は 自分自身の飲み方を見直したり、これからの飲み方について考えたりしていた児童が多く、
今後の生活に生かされていくことが期待される。
しかし、〔CCレモンの作り方を聞いてまた作り方を覚えて、家で作ってみたいと思いま す」や「CCレモンがおいしかった」という感想だけの児童もおり、児童にとってジュー スを実際に作るということは、実感として感じ、理解を促すことができる反面、作ってお いしいや楽しいというような印象が強く残る。こういつた児童に対して、自分の飲み方を 振り返ったり,、これからの飲み方を考えたりできるように授業方法を改善する必要がある。
4.まとめと今後の課題
本研究では、清涼飲料水作り学習における子どもの認知過程や学習効果を調べることを 目的とし、清涼飲料水作り学習の授業実践及び再生刺激法による調査を実施した。清涼飲 料水作り学習では、.ほとんどの児童が意欲的に取り組んでおり、清涼飲料水について真剣 に考えていた児童が多くいたことが、学習後のワークシート及び再生刺激法によって明ら かとなった。自分たちで実際に作り、飲み比べを行うことにより、多くの気づきや学びが あり、視覚・嗅覚・味覚などの感覚を使って実感として得やすくなったと考える。この学 習で取り扱った題材は、児童にとって身近で考えやすく、興味を持ちやすい内容であり、
自分自身の清涼飲料水の飲み方を振り返るきっかけとなったと考える。また実際に体験し たことは、印象に残りやすく、多くの児童に意識の変化が見られたので、この意識の変化 が行動の変化へとつながり、今後の生活で生かされていくことが期待される。
今後の課題として、まず1っ目は、飲み物摂取状況調査の調査方法の検討及び行動の変
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化の継続的観察である。今回、児童の清涼飲料水の摂取状況を知るために飲み物摂取状況 調査を実施したが、前日に何をどのくらい飲んだかについて思い出すことが難しい場合も あり、摂取量が曖昧になってしまうという問題点があった。このことから、調査方法の検 討が必要であると感じた。また、今回の飲み物摂取状況調査の自分の飲み物の摂り方につ いての記述を見ると、学習したことを生かして清涼飲料水から摂る砂糖の摂取量が減少し ていた児童もいたが、日によって清涼飲料水の摂取量が大きく変化する児童もおり、摂取 量は一定ではないために継続して調査し、児童の行動の変化を観察する必要がある。
2つ目は、授業方法や指導内容の改善である。清涼飲料水作り学習は、児童にとって興 味を持ちやすく考えやすい題材である反面、「作っておいしかった」や「楽しかった」とい ったように、作ったことに対しての印象だけが強く残っていた児童がいた。作ったことに 対して楽しかっただけで終わらず、実際に作ることで実感として味わい、今までの自分の 清涼飲料水の飲み方を振り返ったり、今後の飲み方を考えたりして実行していけるように 授業内容や指導方法を改善していくことが必要である。また、児童の中には清涼飲料水は 砂糖を多く含むために全く飲んではいけないや、多量の清涼飲料水を飲んでも運動をすれ,
ぱいいといったような解釈をしている児童がいたことが、再生刺激法及びワークシートの 記述によって明らかとなった。こういつた誤解が起きないように、望ましい飲み方につい て考えることに時間をかけたり、指導方法を工夫するなど改善していく必要がある。さら に、飲み物摂取状況調査では、クラス全体の清涼飲料水から摂取した砂糖の量は減少して いたが、個人では減少している児童ばかりではなく、中には大幅に増加している児童もい た。こういつた児童に対しての指導方法の検討も必要である。
3つ目に、再生刺激法の調査についてである。再生刺激法によって、児童の内面過程が 明らかとなり、外からの観察では難しい児童の理解や意欲の状態を捉えることができたが、
これを指導方法の改善に生かすことで、児童がより理解を深めたり、意欲的に取り組んだ りできるようにしていくことが大切である。また、児童の理解や意欲の状態をより的確に 捉えるために、再生刺激法の調査の実施日を検討し、児童が振り返りをしゃすいようにす
る必要がある。
最後に、清涼飲料水に含まれる砂糖について学習を行ったが、砂糖についての学習だけ で終わらず、普段の食事を見直し、バランスよく食べることへと最終的につなげることで、
児童が生涯に亘って健康的な食生活を送ることが出来るようにしていくことが大切である。