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小中高等学校の比較から 一授業の改善と提案一

 本研究では、清涼飲料水を作るという児童・生徒に身近でありながら実際には作ったこ とのない活動であり、興味関心が高められた,また、児童・生徒が主体的に授業に参加し ている姿が見られた。中・高校生においては、初めて使う糖度計に興味を示し、今まで知

らなかった事を糖度測定を通して学び取り、驚いていた。このように視覚で興味関心を高・

あ、味覚で考え、学び取っていく授業は効果的であったと考える。

 また、飲み物摂取調査の分析やワークシートへの記述内容からも児童・生徒の飲み物の 摂取の仕方や考え方に変化を見ることができた。

 今後の課題として、小中高等学校での授業の実践・分析を通し、改善が必要な点を考え、

また、児童・生徒の興味関心を引き出せる、より有効的な授業の提案をする。

 以下に活動の選択、授業案の提案を行い、最後に研究・調査方法の改善点についてもま

とめる。

1.授業の提案

(1)授業中の活動の選択について

活動を取り入れた授業は児童・生徒にとっては、興味関心が集まり、主体的に授業へ参 加する姿が見られた。しかし、集中力や興味関心の持続の点から考えて、授業中の活動は、

清涼飲料水作りか糖度測定のどちらか一方を選択して取り入れる事がより効果的と考える。

 そこで、小中高等学校で行う際、それぞれどちらの活動が適しているか検討した。(図5・P

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図5−1.活動の選択と留意点

 小学校では、本授業で行った清涼飲料水作りの活動が適していると考えられる。普段、

児童の身近にある清涼飲料水を取り上げることは興味関心につながっており、授業の効果 も敢み物摂取調査によって認められ準。食品添加物についても不安や警戒心を抱いている 様子もなく、活動に楽しさを感じている。

 しかし、再生刺激法調査やワークシートの記述などから問題点もいくつかあげられた。

「作っておいしかった」や「楽しかった」と作ったことへの印象が強く残っている児童や

「清涼飲料水を飲んではいけない」や「たくさん飲んでも運動をしたら良い」と間違った 解釈をする児童もいた。

 小学校で授業に活動を入れる際には、積極的な授業への参加が考えられるが、教師が意 図している通りに理解させることは難しい。授業の中で活動を行い、考えさせることは必 要であるが、活動の目的を明確にさせ、重要な点については、繰り返し説明することが、

正しい知識の習得につながる。

 中学校で取り入れる活動については、生徒・学校の実態に合わせて選択する必要がある。

今回の中学校での授業実践では、ほとんどの生徒が積極的に主体的に活動に参加しようと していた。また、授業中の内面過程では、多くの生徒が普段の糖分の摂取量を振り返って いた。授業後のワークシートからも糖分摂取量を見直そうとする記述が見られた。

 しかし、清涼飲料水作りで作りながら材料に不安を抱く生徒がいたり、100%オレン

ジジュースの糖度測定では砂糖と果糖の違いが分かっておらず、間違った理解の仕方をし ている生徒がいた。

 そのため、中学校の活動については、教師による生徒の実態の把握または、生徒の実態 を把握するための事前調査の実施によって活動を選択する必要がある。清涼飲料水作りの 活動を選択する場合には、生徒が不安を抱いていた材料について安全であるという事を説 明する必要がある。また、糖度測定の活動を選択する場合には、糖類の種類についてや糖 度についても説明を加える必要がある。そして、どちらの活動を取り入れる場合にも清涼 飲料水に含まれている食品添加物について混乱を招かない程度に説明を入れる必要がある。

 高等学校で取り入れる活動については、授業中の活動は糖度測定が適していると考えら れる。教科書などには、糖度測定の活動は取り上げられていないが、高校生においても清 涼飲料水による糖質の過剰摂取の問題は大いにある。また、中学校で糖度計を使用した経 験のある生徒もごくわずかであり、再生刺激法調査においても初めて見る糖度計に興味関 心を示しているため高校生の活動として有効であると考える。

 しかし、糖度が理解できていない生徒も数名いたため、高校生であっても糖度測定を行 う際には、糖度について説明し、理解させた上で糖度測定を行う必要がある。糖質の過剰 摂取による体への影響は、高校生ではすでに理解できているため確認を行う程度で良いと 考える。また、清涼飲料水作りに使用した様々な食品添加物には抵抗を感じており、食品 添加物の存在やそれらが体に悪いという意識があることが分かる。これらから、食品添加 物の体への影響を考えさせる必要がある。P

 (2)指導案について

 小中高等学校の授業の分析結果から考えられる授業・指導法の改善点をもとに、より有 効な二通りの授業案を提案する。

①清涼飲料水作りの活動を取り入れた授業の指導案(提案)[小(高学年)・中学校向け】

学習活動

1.普段、摂取している飲み物   とその摂取量について考え

  る。

2.コップ1杯の清涼飲料水に   どれくらいの糖分が入って

教師の働きかけ

○飲み物摂取状況調査(事前)を参考に飲み物の摂取の  仕方について振り返させる。

○清涼飲料水には、

 悶題提起する。

どんな材料が入っているか質問し、

・砂糖 ・食品添加物

○スティックシュガーを使い各班で予想を発表する。

○様々な飲み物を実際に砂糖の量で示す。

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いるか考える。

3.清涼飲料水(炭酸飲料)を  作り、試飲する。

4.試飲で感じたとを発表し、

 説明を加える。

5.1日の糖分摂取量の目安を  伝え、過剰摂取について考

  える。

6.これからの飲み物の摂り方

を考える。

・炭酸飲料

・スポーツ飲料

・その他の清涼飲料水

・野菜ジュース   など

02で示した砂糖の量を実際に使用して作る。

○清涼飲料水に使用する材料が安全であることを説明  しておく。

○砂糖水も作り、飲み比べてワークシートに記入させ

 る。

、○飲みやすくなった理由を導き出盤う声塑才る・

・炭酸水       ・冷たい

・食品添加物(活動で使用した物のみ)

01日の糖分摂取章の目安が209(309)であるこ

 とを伝える。

○糖分の役割について説明する。

o糖分 モ摂取による体への辮を発表させる・

○飲み物の摂取の仕方を各自、ワークシートに記入させ

 る。

※赤字は、中学校での実施の際に加える内容である。

清涼飲料水(レモン飲料)

0材料  (1班分)

を作ってみよう

   ○作り方 罰【Aのコップ】

二 番 名前  ・炭酸水 ・・………  100ml(2つ)

 ・着色料(黄)・・…・少し  ・レモンエッセンス  ・6てき  ・クエン酸      ・0.7g  ・砂とう      ・13g(2つ)

0道具  (1班分)

 ・プラスティックコップ ・2個  ・かきまぜぼう     ・1本

餅 層… 1㍗分

■■軍一一一一一一一幽噛幽 一一一 一一一一「一一一一一一一一一一 一 一一一薗一一一一■

      3

1①コップに炭酸水を線のところまで入れて、氷水につける。l I②砂とうを入れて、甘味をつける。       1

 ロ      ロ

・③合成着色料の黄色を入れて、レモンの色をつける。   1

 ロ      ロ

1④レモンエッセンスを入れて、レモンの香りをつける。  ・

      ロ

1⑤クエン酸を入れて、酢っぱ味をつける。        1

 ロ      コ

・⑥まぜたら完成!!      一

      コ

i【Bのコップ】       i

l①コップに水を線のところまで入れる。         l l②砂とうを入れて、甘味をつける。       1

 置      1  ■      I  l       I  l      I

 l一一一______一一一___一一_一__一一_一一_一一___一_騨______一唇

・飲みくら眞[]が飲みやすかっ耀由について考えよう!

。、日にとってもよ噺の量のめ矧ま□

なぜ糖分をとるのだろう?

とりすぎると

9

体にどのように悪いのだろう?

○飲み物のえらび方や飲み方を考えよう!

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 1回目は、授業の流れについてである。授業が進むにつれて集中力が希薄化しているこ とが課題としてあげられていたことから、児童・生徒が関心を寄せる活動の部分を後半に し、導入・展開前半の部分では、問題提起や児童・生徒自身が考える内容とした。

 清涼飲料水が飲みやすい理由や入っている砂糖の量を清涼飲料水作り・試飲の後で問題 提起し、教師が説明していたが、ここでは、最初の導入で、どんな材料を使っているか問 題提起し、その上で砂糖について取り上げた。また、その量についても児童・生徒に予想 させ、班別で考えることで意見を出し合い、この後の活動に対する積極性の向上を目的と した。その際には分量が考えやすく答えやすいスティックシュガーを用いることとした。

 2点目は、活動の目的を正しく理解させることである。小学校では、再生刺激法や授業 後のワークシートに「ジュースを作って楽しかった」や「家でも作ってみたい」などの記 述があり、中学校でも活動後にも関わらず「ジュースが飲みたい」と考える生徒がいた。

これらに対し、児童・生徒が作る炭酸飲料の砂糖の量を実際に提示し、同じ分量であるこ とを確認した上で活動を始めさせるものにした。このことが、授業の流れを強調し、授業 で作る清涼飲料水が普段自分たちが飲んでいる物と同じであることを視覚に訴え理解しや すくなると考える。

 3点目は、小学校・中学校での内容の差である。指導案内の赤字の項目を中学校で行う 際には加えるものとする。食品添加物の内容についても触れていく必要がある。活動を始 める前には、使用する材料が安全であることを説明し、清涼飲料水作りに使用した食品添 加物については体への影響についても説明を加える。

②糖度測定の活動を取り入れた授業の指導案(提案)[中・高等学校向け1

学習活動 教師の働きかけ

1.普段、摂取している飲み物

@ とその摂取量について考え

@ る。

Q.糖度測定を行う。

○飲み物摂取状況調査(事前)を参考に飲み物の摂取の d方について振り返させる。

宸ヌれぐらいの糖分を摂取していることになるのか問

@題目起し、考えさせる。

專恣x計の使い方を説明する。

糖度測定をしてみよう!

○測定する物は、事前に配布しておく。