第 5 章 設備更新時の仕様最適化
5.1 変電所の騒音対策
5.1.2 騒音源
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77 b.音源が停止できない場合
発変電所等の音源から敷地境界線上の測定箇所を結ぶ線上及びその延長線上の各点で対 象がある場合の騒音の測定を行い、音源からの距離による減衰曲線をえがき、次の方法に よって対象がない場合の騒音(暗騒音)を決める。
図5-3 音源からの距離減衰例
(a)合成音の距離減衰曲線の最低値が発変電所等の敷地の境界外にある場合は、その最低値 から3dBを減じた値を発変電所等の暗騒音とみなす。(図5-3(a))
(b)合成音の距離減衰曲線が外部方向に向って漸減する場合は、その収れん値を発変電所等 の暗騒音とみなす。(図5-3(b))
(c)合成音の距離減衰曲線の最低値が発変電所等の敷地境界内にある場合は、境界線上の測 定値を発変電所等の暗騒音とみなす。(図5-3(c))
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図5-4に変圧器及びリアクトルの振動と騒音の伝搬経路を示す。
本体騒音は次のような振動が原因となって発生する。
(a)鉄心の磁気ひずみによる振動
(b)鉄心接合部や積層鋼板間に働く磁気吸引力による振動
(c)巻線導体間に働く電磁力による巻線振動
(d)巻線漏れ磁束によるタン夕壁や磁気シールドの振動
(e)リアクトルの鉄心に生じる磁気吸引力による振動
鉄心及び巻線の振動を主因とする騒音をそれぞれ励磁騒音及び通電騒音と称する。リア クトルでは鉄心のギャップに働く磁気吸引力によって騒音が発生する。鉄心及び巻線は磁 気ひずみや電磁的な力で振動するが、構造によっては機械的共振を起こし、騒音が増える ことがある。また,騒音は過渡的な系統条件によっても支配され、過励磁や直流偏磁を受 けると騒音が増加する。
タンクの振動
(磁気シールドの振動)
基底
(大地)
防音壁
放熱器・
その他付属品 の振動
冷却器の冷却ファン 送油ポンプ の回転・振動
騒音の放射
鉄心の振動 巻線の振動
(励磁騒音源) (通電騒音源) 振動・騒音源
一次原因 二次原因
伝搬経路
固体伝搬 液体伝搬 空気伝搬
図5-4 振動・騒音の伝搬経路
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(2)騒音レベル
変圧器の騒音レベルを求めるには、従来から各種の計算式や実験式が数多く発表されて いるが、騒音発生の様相は非常に複雑で簡単に理論で押しきれるものではなく、実測デー タを蓄積し、これを利用して推定するやり方をとっているのが実情である。
計算式としては、鉄心材料の磁わい特性がほぼ一定で、かつ、周波数が一定であれば騒 音レベルは鉄心の有効長及び磁束密度によって決まるとして、磁わい振幅からいくつかの 仮定を導入しながら導いたものが発表されている。
JEM1118:1998(変圧器騒音レベルの基準値)は、設計諸元を総合した形としてとらえ、
等価容量と絶縁階級の関数として冷却方式別に示したものである。これは変圧器騒音の基 準値としてひろく用いられているので表5-5にその数値を示す。なお、この基準値に対し変 圧器の騒音レベル保証値には、+3dBの裕度を適用するように決められている。
(3)変圧器騒音の特性 a.周波数特性
鉄心から発生する騒音の周波数は、磁気ひずみが磁化の半サイクルごとに最大値となる ことから励磁周波数の 2 倍の周波数を基調とすることは明らかであるが、磁束密度の時間 変化に対する磁気ひずみの波形は正弦波からひずむために、鉄心の振動及び騒音の周波数 は多くの偶数次の高調波を含んだものとなる。
たとえば、50Hzの変圧器の騒音からは100Hzから数干Hzにおよぶ多くの周波数が分析 されるが、低周波域である100~500Hzが主成分である。
冷却ファンの騒音は、ファンの様式によっても異なるが、比較的低周波域から中高周波 域まで広い帯域にわたって分布している。
b.指 向 性
変圧器の騒音も一般の発音体と同様に周囲に均等に放射されずに複雑な指向性を示すも のである。タンクのもつ高次の固有振動数が変圧器の振動数成分のいずれかに共振する可 能性も多く、したがって,タンクの振動の様相は非常に複雑であるので、対称形のタンク においても放射される騒音の強さの分布は一般には対称とならない。しかも各面から放射 された音波の位相差による音の干渉現象のため、騒音の強さの分布はさらに複雑な形状と なる。しかしながら、変圧器からの距離が遠ざかるにつれて理論的にも経験的にも変圧器 の指向性は弱まる傾向にあるので、発変電所等の騒音対策をする場合、変圧器を点音源と 見なしても実用上差しつかえないことが多い。
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表5-5 油入及びガス入変圧器の騒音レベル基準値
JEM1118 : 1998 (変圧器騒音レベルの基準値)
等 価 容 量(2巻線) MVA 騒 音 レベル
dB
公称電圧77kV以下 公称電圧110kV 公称電圧154~500kV
A(l) B(2) C(3) A(1) B(2) C(3) A(1) B(2) C(3) 0.3 0.5
0.7
56 58 60 1.5 1
2 3
62 63 64 65 4 5
7.5 6
10 3 3
66 67 68 69 70 12.5
15
- 20 25
7.5 6 10 15
20 15
4 6 12.5 10
15
4 5 7.5
4 6 10
71 72 73 74 75 30 40
50 60 80
25 30 40 50 60
20 25 35 45 60
20 25 30 40 50
15 20 25 30 35
10 20 30 35
12.5 15 20 25 30
10 6 15 20 25
10 20 25
76 77 78 79 80 100 80
100 80
100 75 100 150
45 60 100 75 150
45 60 100 75 150
40 50 100 75 150
30 35 45 60 75
30 35 45 60 75
81 82 83 84 85 200 300
450
100 150 100 150 200 300 450
86 87 88 89 90 600750
1,000
91 91 91
注(1) A:油人自冷,油人水冷, 送油自冷, 送油水冷,導油自冷, 導油水冷,ガス人自冷,
ガス人水冷,送ガス自冷,送ガス水冷,導ガス自冷,導ガス水冷,導液水冷
(2) B:油人風冷,ガス人風冷
(3) C:送油風冷,導油風冷,送ガス風冷,導ガス風冷,導液風冷
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