第 5 章 設備更新時の仕様最適化
5.1 変電所の騒音対策
5.1.3 騒音対策
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(2) 変圧器騒音の低減
変圧器の騒音を防止するには,まず,騒音源から出る音の状態を知り,それに基づいて 防止対策を講じなければならない。
➤ 固体伝搬によるものに対しては,防振構造により振動の伝搬を遮断する。
➤ 空気伝搬によるものに対しては,騒音の伝搬経路中に反射(遮音)物を設けて騒音 の伝搬を遮断するか又は騒音の伝搬経路中に吸音材料を使用して伝搬する騒音のエ ネルギーを減衰させる。
一般には,この防振,遮音,吸音の3つの方法を適当に組合せて騒音を低減する。
変圧器の騒音低減対策としては,変圧器鉄心の磁束密度低減による減音,防音壁による 遮へい,冷却器から発生する騒音の低減及び外部より附加される防音対策(遮音囲壁,屋 内設置など)に大別することができる。
変圧器を屋外に設置した場合,敷地境界までの距離による減衰量以上にその騒音を低減 させる必要があるときの対策としては,遮音囲壁がある。これは,音波が壁の頂部及び側 面の端部を回折する際の減衰によって防音効果を得るもので,実用効果は約15dB程度まで である。
(3)遮音囲壁による対策
遮音囲壁自体の透過損失は,目標とする防音効果より10dB程度大きくとる必要があり,
遮音囲壁材料としては一般に鋼板やコンクリートブロックなどを使用する。この方法では,
特定方向に音が集中することがあるので注意を要する。
図5-6のように目的によって1方遮音囲壁,2方遮音囲壁,3方遮音囲壁,4方遮音囲 壁の採用が考えられる。
図5-6 遮音囲壁による騒音分布
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遮音囲壁による騒音の減衰効果を求める方法は,種々公表されているが,その中でも
R.0.Fehrの方法が比較的実測値に近い。
<R.0.Fehrの方法>
(5.2)式からNを求め,図5-7から減音量を求める。
(
R H R D H D)
N = 2 2 + 2 − + 2 + 2 −
λ
(5.2)ここで 、λ:波長
R : 音源の中心から遮音囲壁の中心までの距離
D :遮音囲壁から受音点までの距離
H :音源の中心から遮音囲壁の頂上までの距離
とする。
図5-7 遮音囲壁による騒音低減効果
一般に,囲壁の高さが高い程,また,その位置が音源に近い程,波長が短い程(周波数 が高い程)遮音囲壁の効果は大きくなる。
変圧器の騒音は,音源周波数の 2 倍である基本周波数のほかに数次までの高調波成分を 含むので,減衰量の計算としては周波数別に行なう必要があるが,高調波成分は減衰量の 増大と音圧上昇が相殺されると考えられるので,実用的には基本周波数だけで計算しても 実測に近い値が得られる。
4方遮音囲壁の場合は,他の場合に比較して音圧上昇が大きくなるので,遮音囲壁の内壁 に吸音処理をほどこせば減衰効果が大きくなる。
遮音囲壁を設置した場合の目標点における騒音値(L)は(5.3)式によって求める。
L=変圧器の騒音レべル-距離減衰量-遮音囲壁の減音量 (5.3)
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