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第 4 章 日本語と韓国語の新語と語彙全般の語種

4.2 日本語の新語と語彙全般

4.3.2 韓国語の語彙全般の語種構成

ここでは「4.2」と同様に韓国の辞典類や雑誌、新聞などの語彙全般の語種構成を先行 研究の記述を中心に調べてみる。

- 45 - 4.3.2.1 辞典の語種

임지룡(2002)は 20 世紀の語彙を 20 世紀前半期、中半期

35、後半期に分けて、各時期を 代表する三つの辞典の語彙量を比べている。その語種構成比は次の図のようである。

<図 4>辞典の見出し語の語種構成(임지룡2002:46-47 を基に作成)

임지룡(2002:46)は「『큰사전』(大辞典)は 1945 年以後に刊行されたが、その作業は 1928

年から行われているので現代国語の前半期の語彙を代表している」と述べている。現代国 語の後半期の語彙量が前半期の二倍以上であることに注目し、語彙の膨張の理由について 大きく二つに分けて解釈している。その一つは名詞の増加と外来語や混種語の急激な膨張 によるものであり、もう一つは時代的な必要性によって多くの新語が登場したが、その中 で数多くの語が国語語彙として定着したためであるということである。

三つの辞典を単純に比較するのは無理があるかも知れないが、20 世紀前半期から後半期 にかけて外来語と混種語が増えてきたのは確かである。特に混種語の方は前半期を代表し ている『큰사전』には一語も載っていないが、後半期の辞典である『표준국어대사전』で は 53141 語で、12.06%を占めている。また、漢語は中半期には増えているが、後半期には 減っていることが分かる。このような傾向は時代的な背景とも関わっていると 考えられる。

35 中半期の代表的な辞典には『

국어대사전』(国語大辞典)を取り上げている。

『국어대사전』

の語種構成では「方言・俗語・固語」という項目を「その他」として語種と一緒に並べて 提示している。しかし、『큰사전』はそれらを固有語に入れて算出しているのでできるかぎ り同質の対照を行なうため本研究ではそれを固有語に入れて語種の比率を再算出した。

111156 (25.23%)

52214 (23.19%)

74612 (45.46%)

252278 (57.26%)

142876 (63.44%)

85527 (52.11%)

24019 (5.45%)

13847 (6.15%)

3986 (2.43%)

53141 (12.06%)

16266 (7.22%)

『표준국어대사전( 標準国語大辞典

)

(1999)

『국어대사전( 国語大辞典

)

(1961)

『큰사전(大辞典)』(1947-1957)

固 漢 外 混

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1910 年代から 1940 年代にかけての植民地時代には日本語の干渉によって日本語の漢語が 大量に流入された時期である。そのため固有語や韓国語の漢語などが日本語の漢語に振り 替えられ、韓国語の中に入り込んだのは確かである36。中半期を代表する『

국어대사전』

は 1961 年度に編纂されたのでその時期に定着した語が収録されていると思われる。その後、

産業社会から情報化時代にかけて定着した語が収録された辞典が 1999 年度に編纂された

『표준국어대사전』である。この時期には国語純化運動が行なわれたのでそれも漢語が減 った原因の一つであると推測される。

4.3.2.2 雑誌の語種

임칠성他(1997)は語彙の構造の計量的考察を通して韓国語の語彙における固有語と漢

語と外来語の対応関係について述べている。具体的には日常生活の中で使われている言語 の語種構成を新聞、雑誌、小説、現代詩、ドラマの台本、現代時調、専門書籍などの八つ の分野に分けて調べている。

ここでは임칠성他(1997)の分析の一部である雑誌や新聞(「4.3.2.3」)の語種構成を提 示することにする。1992 年 2 月 2 日の『주간조선』(週間朝鮮)という雑誌の語種の比率を 延べ語数と異なり語数に分けて算出している。異なり語数の 7105 語の語種構成は次のよう である。

<表 8>『주간조선』の語種構成‐異なり語数 -(임칠성他 1997:203 を基に作成)-

固有語 漢語 外来語 混種語

17.2%(1222) 60.5%(4299) 6.8%(483) 15.5%(1101)

임칠성他(1997)は先行研究の検討において現在までの韓国語の語彙調査は「教育向け基

本語彙の選定」の目的で行われているのが大部分であり、その対象も辞典や教科書などに 限定されていると述べながら辞典と教科書の語種構成を提示している。そして漢語が韓国 語の語彙の中で高い比率を占めていることは否めないと述べている。雑誌の方の結果も先

36 それについては임지룡(2002:42)でも述べている。

- 47 - 行研究の結果と同様で、漢語の高い比率が目立つ。

4.3.2.3 新聞の語種

임칠성他(1997)は 1991 年 5 月 30 日の『한겨레신문』(ハンギョレ新聞)という新聞の語

種の比率を延べ語数と異なり語数に分けて提示している。異なり語数の 6128 語の語種構成 は次のようである。

<表 9>『한겨레신문』の語種構成‐異なり語数-

‐(임칠성他 1997:203 を基に作成)-

固有語 漢語 外来語 混種語

17.0%(1042) 63.4%(3885) 3.7%(227) 15.9%(974)

<表 8>と<表 9>の임칠성他(1997)の調査から新聞『한겨레신문』の語種は雑誌『주간조선』

の語種とその割合がほぼ同じであることが分かる。また、

임칠성他(1997)は雑誌『주간조선』

と新聞『한겨레신문』における延べ語数と異なり語数を比較している。異なり語数の漢語 の比率が高いことに比べて固有語の比率が低いことは固有語の方は漢語に比べてその種類 は少ないが高頻度の語彙が多い一方、漢語の方はその種類は多いが低頻度の語彙が多いこ とを示していると述べている。

また、語彙の構造の変化の方向についても予想している。漢語の代わりにだんだん外来 語が勢力を拡大すると予測しながらその理由を二つ挙げている。その一つは漢語の外来語 化を、もう一つは外国の文物の導入とともに流入する外国語を漢語で音訳または意訳する ことが消えていくことである。