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第 3 章 調査概要

3.3 調査単位

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065 語節を調査した。既存の新語調査に比べ、調査対象の媒体が多様化し、コーパスの量 的な規模もはるかに大きくなった。」]-『2008 年新語』(i ページ)-

本研究で対象にしている韓国の資料の記述からは実際 2002 年から新語調査が始まった ことが分かる。そしてその新語は主要日刊誌や放送ニュースなどで使われた語の中でその 年の新しい語、すでに使われているものの国語辞典には載っていない語などのように多少 広範囲であることが分かる。本研究のデータはこれらの資料から「3.1.2」に述べたものを 除いた結果、<図 1>(7 ページ)の新語の範囲に納まっていると考えられる。

- 36 - 例 2) 親子関係不存在認知取り消し要求などの

長い単位:/親子関係不存在認知取り消し要求/などの

語節単位:/親子/関係/不存在/認知/取り消し/要求などの α単位:/親子関係/不存在/認知/取り消し/要求などの W単位:/親子関係不存在認知取り消し要求/など/の 長単位:/親子関係不存在/認知取り消し要求/など/の

β単位:/親子/関係/不/存在/認知/取り消し/要求/などの M単位:/親/子/関係/不/存在/認知/取り/消し/要求/など/の

例 3) 国立国語研究所言語計量研究部

長い単位:/国立国語研究所言語計量研究部/

語節単位:/国立/国語/研究所/言語/計量/研究部/

α単位:/国立/国語研究所/言語計量研究部/

W単位:/国立国語研究所/言語計量研究部/

長単位:/国立国語研究所/言語計量研究部/

β単位:/国立/国語/研究/所/言語/計量/研究/部/

M単位:/国立/国語/研究/所/言語/計量/研究/部/

例 4) スペイン風トマトソース

長い単位:/スペイン風トマトソース/

語節単位:/スペイン風/トマトソース/

α単位:/スペイン風/トマトソース/

W単位:/スペイン風/トマトソース/

長単位:/スペイン風/トマトソース/

β単位:/スペイン/風/トマトソース/

M単位:/スペイン/風/トマト/ソース/

この中でβ単位を採用した理由は新語は文ではなく語なので単語を形成する形態素を 調査する短い単位を採用した方が合理的であると判断したためである。β単位は単位切り

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の規則が明確であるためゆれが少なく、基本語や語構成について調べる場合にふさわしい 単位であるという29。その点はM単位も同様である。上の例を見るとM単位がβ単位より 細かいが、逆にM単位は細かすぎるため新語の語意から離れる場合があると判断してM単 位ではなくβ単位をとることにしたのである。β単位の区切り方は『現代雑誌九十種の用 語用字(第一分冊)総記および語彙表』の「調査単位の区切り方(pp.6-14)」に従った。『現 代雑誌九十種』ではβ単位は「最小単位」を基礎として操作的に定義されると書いてある。

また、最小単位とは現代語として意味を担っている最小の単位であるとしている。つまり、

最小単位は形態素と同じ意味である。最小単位とβ単位の差は漢語にある。M単位でも漢 語の場合は最小単位ではない。結局、漢語はβ単位とM単位が一緒であり、最小単位とは 異なる。たとえば、「国立国語研究所」の場合、最小単位は 1 字漢語も意味を担っているの で「国/立/国/語/研/究/所」になるが、β単位とM単位の区切りは「国立/国語/研究/所」

になる。

日本語と韓国語の語彙の対照研究である張元哉(2003、2004a、2004b、2010)は韓国語に β単位を適用している。β単位は基本的に日本語の区切りの単位で、韓国語にも適用でき るだろうが、両言語の固有語は性質が異なる部分があるので調整が必要である。国立国語 研究所の『現代雑誌九十種の用語用字(第一分冊)総記および語彙表』のβ単位の規定は接 尾辞を 1β として扱っているが、本研究では韓国語の場合、「막떼쟁이(どうしようもなく 駄々っ子)、

밀도살꾼

30密屠殺クン」などのように「名詞語基+接尾辞」の場合は接尾辞「쟁이、

꾼」などを 1β単位として扱うことにする。しかし、

「動詞語基+接尾辞」の場合は接尾辞 までを含めて 1β 単位として認定することにする。それは韓国語の動詞語基の後に付く接 尾辞は「재능나눔31(才能分け合い)、

수도지키기

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투쟁위원회(首都守り闘争委員会)」な

どのように日本の動詞の連用形に当たるためである。また、「形容詞語基+接尾辞」は 1β として扱うことにする。日本語では形容詞語幹の後に付く「さ」という接尾辞を 1βに扱 っているが、韓国語は「소비자기쁨지수(消費者嬉しさ指数)」のように「(으)ㅁ」の接尾

29 荻野他(2011:135-136)。

30「-꾼」はそのことを専門的·習慣的にする人を表わす。

31 「나눔」は「나누다」(分け合う)という動詞の語基「나누」に「(으)ㅁ」という接尾辞 が結合して 1βになる。

32 「지키기」は「지키다」(守る)という動詞の語基「지키」に「기」という接尾辞が結合 して 1βになる。

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辞が来るか「봄샘추위(春妬み寒さ)」のように接尾がないまま名詞になる。そのため本研 究では 1βとして認定する。また、「副詞語基+接尾辞」があるが、本研究の対象語彙では 見当たらなかった。