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第 5 章 新語における混種語の特徴

5.2 混種語における造語成分の語種

5.2.2 混種語における造語成分の語種構成

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では、その混種語はどのような語種で組み合わされるのかについて分析してみる。

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た第 4 章の<表 9>の結果と<表 17>を比べてみると両言語ともに混種語における造語成分として は混種語が少ない反面、固有語や漢語、外来語が多い。特に固有語は固有語同士の新語として よりは混種語を造る造語成分として貢献していることが分かる。外来語の場合は両言語ともに 混種語の造語成分でも見出し語の新語でも 20%台で、他の語種に比べて変動が少ない。この 20%

台という数値は決して少なくない割合であり、それが新語全体でも混種語の造語成分でも変わ らないことは外来語がある程度安定して用いられていると言えるだろう。

野村(1984)は混種語がどのような語種の結合から成るかを見るため、1980 年版の追加語41を 分析している。その結果は下の<図 8>であるが、これは順番とは関係のない語種の結合である。

<図 8>1980 年版追加語の混種語の語種の内訳(野村 1984:43)

野村(1984:45)は上の分析から漢語が外来語とも固有語とも結合しやすく、固有語と外来語は 結合しにくいことが分かるとしている。また、仮に異なる語種との結合量をその語種の造語力 とするならば、「漢語>外来語>固有語」の順となると述べている。野村(1984)が述べている語 種の造語力は上の<表 5>の結果だけでも比べることができるが、語種の結合までを比べてみる ためにここでは野村(1984)と同様に分析してみることにする。その結果は次のようである。

41 1980 年版の追加語とは『現代用語の基礎知識』の 1960 年版にはなく、1980 年版にはある ものを意味する。

漢固 30.4%

680 漢外

62.0%

1387 固外

5.3%

118

漢固外 2.3%

52

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<図 9>日本語の混種語の内訳

<図 10>韓国語の混種語の内訳

日本語の混種語の新語は「「外漢」>「固漢」>「混」>「外固」>「外固漢」>「漢混」>「その 他」」の順であり、韓国語の混種語の新語は「「固漢」>「外漢」>「混」>「外固」>「漢混」>

「その他」」の順である。「外漢」、「漢固」、「混」が混種語の中で高い割合を占めていることは 日本語と韓国語の類似点である。しかし、その割合の詳細を比べてみると日本語の「外漢」は 混種語の割合の半分を超える 53.6%という高い比率を占めており、次の順である「固漢」は 19.6%

であるのに対して、韓国語は「漢外」と「固漢」の比率が 35.7%、35.6%でその割合がほぼ同様 であることが分かる。「混」の場合は韓国語の方が約 5%高い割合を占めている。一方、「外固漢」

は日本語では 5.5%を占めているが、韓国語では 0.5%にすぎず、固有語、漢語、外来語が全部 外漢

53.6%

外固 841 5.7%

90 固漢 19.6%

307 外固漢

5.5%

87 外混 1.3%

20

固混 0.3%

4 漢混 3.4%

53

9.4%

148 外混漢

0.8%

13

混漢固 0.2%

3

外固漢混 0.1%

2

外漢 35.6%

441 外固

6.9%

85 固漢

35.7%

442 外固漢

0.5%

6 外混 1.5%

19 固混 1.2%

15

漢混 4.2%

52

混 14.1%

外混漢 0.2%

2

混漢固 0.1%

1 混固外

0.1%

1

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組み合わさった語は日本語の方が多いことが分かる。このように日本語と韓国語の混種語は異 なる語種の造語成分と多様に結合しているが、その比率はかなり違っている。その相違点の詳 細については<表 17>のところで述べている。

一方、この結果を野村(1984)の分析結果と比べてみると特に目立つのは混種語の有無である。

同じβ単位の分析であるにもかかわらず差があるということは、最近の新語としての混種語の 形成にβ単位以下の混種も行われていることを示している。このような点からするとβ単位に よる分析は適切ではないという可能性も考えられる。しかし、逆にこのことは最近の新語、特 に混種語の特徴であるとも言えるであろうが、それについては裏付けが必要であろう。混種語 の使用を除くと本研究の調査対象の新語は野村(1984)の「「漢外」>「漢固」>「固外」>「漢固 外」」の順と同様であり、「漢外」の比率までほぼ同じであることが分かる。また、混種語の造 語成分の語種は「漢語>外来語>固有語>混種語」の順で、野村(1984)の結合量による造語力の 順と同様であることが分かる。しかし、野村(1984)の分析では混種語の造語成分の割合までは 提示していないのでそれによる比較まではできなかった。